JFIR国際問題シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する欧州とアジア」
第5回「トランプ政権誕生後の欧米関係 ーウクライナ、ガザへの対応をめぐってー」開催のご案内
2024年12月12日
公益財団法人 日本国際フォーラム
理事長 渡辺 まゆ
国際社会においては、先の米国大統領選においてドナルド・トランプ氏の返り咲きが決まったことで、今後欧米関係が悪化するのではないかとの見通しが強まっています。トランプ氏が公約に掲げる各国への一律10%の関税、脱炭素化政策の揺り戻し、防衛費の負担増大の可能性、などの経済的側面もさることながら、トランプ氏はロシアを利することも辞さない態度でウクライナ戦争の早期終結を唱え、ウクライナの勝利が欧州全体の平和と安定につながるとする欧州諸国の立場と乖離しており、またイスラエルとハマスとの戦争に対して如何なる対応をとるのかも不明瞭であり、安全保障面の懸念も強くでています。
そこで当フォーラムは、昨年より、複雑な欧州情勢を読み解くために組織しているシリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」( https://www.jfir.or.jp/studygroup/europe-now/ )の第5回セミナーを、下記のとおり「トランプ政権誕生後の欧米関係-ウクライナ、ガザへの対応をめぐって-」と題して、12月20日(金)に開催いたしますので、ご案内いたします。
今回のセミナーでは、トランプ政権誕生後の欧米関係がどうなるのか、特に松嵜英也・津田塾大学准教授からウクライナ情勢、江﨑智絵・防衛大学校准教授からガザ、中東情勢を焦点にご報告いただき、その後、常盤伸・東京新聞編集委員兼論説委員からロシアの視点、蓮見雄・立教大学教授から欧州経済の視点、今井宏平・日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員からトルコなどの視点、宮脇昇・立命館大学教授より欧州の安全保障の視点、からそれぞれコメントをいただき、さらに全体で議論を行います。
記
1.日 時:2024年12月20日(金)18時から19時30分まで(Zoom開室は17時55分から)
2.開催形式:オンライン形式(Zoomウェビナー)
「Zoomウェビナー」とは、各自のパソコンやスマートフォンから簡単にご参加いただけるオンライン会議システムです。会合までにメールにて、Zoom参加URL、パスワード等の詳細を送信いたします。
3.プログラム:
開 会
モデレーター: 渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授
報 告: 松嵜 英也 津田塾大学准教授(ウクライナ情勢について)(10分)
江﨑 智絵 防衛大学校准教授(ガザ、中東情勢について)(10分)
コ メ ン ト : 常盤 伸 東京新聞編集委員兼論説委員(ロシアの視点から)(8分)
蓮見 雄 立教大学教授(欧州経済の視点から)(8分)
今井 宏平 日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員
(トルコなどの視点から)(8分)
宮脇 昇 立命館大学教授(欧州の安全保障の視点から)(8分)
討 論:(30分)
総 括 : 渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授(10分)
4.登壇者紹介:
渡邊 啓貴JFIR上席研究員/帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授
1978年東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業、1983年慶応義塾大学大学院博士課程修了。1986年パリ第一大学パンテオン・ソルボンヌ校現代国際関係史専攻博士課程修了。その後、東京外国語大学助教授、同教授等を経て、1999年同総合国際学研究院教授、2011年同国際関係研究所所長。その間、高等研究大学院(パリ)・リヨン高等師範・ボルド―政治学院、ジョージワシントン大学エリオット・スクールなどで客員教授、在仏日本国大使館広報文化担当公使等、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長などを歴任。1992年『ミッテラン時代のフランス』で渋沢クローデル賞受賞。現在、東京外国語大学大学院名誉教授。主な著書に『米欧同盟の協調と対立』『ポスト帝国』『アメリカとヨーロッパ』など、主な編著に『ヨーロッパ国際関係史』『ユーラシア・ダイナミズムと日本』など。専門はヨーロッパ国際関係論。
松嵜 英也津田塾大学学芸学部国際関係学科准教授
2011年上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、2016年同大学グローバル・スタディーズ研究科国際関係論専攻博士課程満期取得退学、博士(国際関係論)。津田塾大学専任講師を経て、2023年より現職。専門はユーラシア国際関係、ウクライナ・モルドヴァ現代政治。
江﨑 智絵防衛大学校准教授
1998年筑波大学第三学群国際総合学類退学、2006年同大学大学院国際政治経済学研究科単位取得退学。博士(国際政治経済学)。在ヨルダン日本大使館専門調査員、公益財団法人中東調査会研究員を経て、2012年より現職。主要業績に『イスラエル・パレスチナ和平交渉の政治過程―オスロ・プロセスの展開と挫折』(ミネルヴァ書房、2013年)、「非国家主体の対外関係とその規定要因―ハマースを事例として」(『国際政治』第195号、2019年)など。専門はパレスチナ問題を中心とする中東国際関係論。
常盤 伸日本国際フォーラム上席研究員/東京新聞編集委員兼論説委員
1984年同志社大学法学部卒業。1988年名古屋大学大学院法学研究科博士前期課程(政治学専攻)修了。産経新聞社を経て1994年より東京新聞(中日新聞社東京本社)。モスクワ特派員、外報部デスク兼論説委員、モスクワ支局長などを歴任。アジア・ユーラシア総合研究所客員研究員等を兼務。
蓮見 雄立教大学教授
1985年東京外国語大学卒業、1988年東京外国語大学大学院地域研究研究科修了。ロシアNIS貿易会ロシアNIS経済研究所専任研究員、ライデン大学(オランダ)研究員、慶應ジャン・モネEU研究センター研究員、環日本海経済研究所(ERINA)研究員、立正大学教授などを経て現職。ユーラシア研究所『ロシア・ユーラシアの社会』編集長、日本国際経済学会理事などを兼任。主な共著に『カーボンニュートラルの夢と現実: 欧州グリーンディールの成果と課題』、『現代ヨーロッパの国際政治ー冷戦後の軌跡と新たな挑戦』など。専門はEU経済。
今井 宏平日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員
2006年中央大学大学院法学研究科政治学専攻博士前期課程修了。同年からトルコのビルケント大学に留学、2013年トルコ中東工科大学国際関係学部博士課程修了、中央大学大学院法学研究科政治学専攻博士後期課程修了(中東工科大学Ph.D. (International Relations)中央大学博士(政治学))。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、2016年より現職。主な著書に『中東秩序をめぐる現代トルコ外交』(ミネルヴァ書房、2015年)、『中東の新たな秩序』(共著、ミネルヴァ書房、2016年)『現代中東を読み解く』(共著、明石書店、2016年)など。専門は現代トルコ外交・国際関係論。
宮脇 昇立命館大学教授
イラク生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科で国際政治を専攻。1996年、松山大学専任講師。同助教授、ハンブルク大学附属平和研究・安全保障政策研究所客員研究員、欧州安全保障協力機構(OSCE)プラハ事務所現地研究員を経て、2004年に立命館大学に着任。2009年から2010年にかけてジョージ・ワシントン大学欧州・ロシア・ユーラシア研究所客員研究員、2017年にモンゴル国立大学客員研究員。主な著書に『戦争と民主主義の国際政治学』(日本経済評論社、2021年)など。専門は安全保障論。
(プログラム登場順)
5.参加費:無料
6.申込方法:下記「申し込みフォーム」より、必要事項をご記入の上、12月20日(金)正午までにお申し込み下さい。申込を受け付けました方には、メールにて、Zoom参加URL、パスワード等の詳細を送信いたします。