公益財団法人日本国際フォーラム

当フォーラムが、単独で、または東アジア共同体協議会(CEAC)等との連携で、関係各国のカウンターパートと共に構成する各種の国際的な枠組に参加する活動である。現在、参加している国際枠組は、東アジア研究所連合(NEAT)、東アジア・フォーラム(EAF)、日中韓三国協力研究所連合(NTCT)の三つであるが、いずれも日本および関係各国の政府公認の枠組であり、当フォーラムは日本国政府から、その「国別代表(カントリー・コーディネーター、ナショナル・フォーカル・ポイント等)」に指定されている。

東アジア研究所連合(NEAT)

東アジア研究所連合(The Network of East Asian Think-tanks / NEAT)は、ASEAN+3首脳会議の決定を受けて2003年に設立された、政府公認のシンクタンクの国際ネットワークであり、ASEAN加盟10カ国と日中韓を合わせた13カ国の知的人材を動員して、東アジア地域協力に知的支援を与えることを目的としている。NEATは年に一度総会を開催しているが、その年次総会で採択される政策提言はASEAN+3首脳会議に提出され、各国首脳によって留意されている。NEATにおいては、各国政府によって指定された「国別代表(カントリー・コーディネーター)」が国内の調整作業と対外的なコミュニケーションの円滑化に当たっているが、当フォーラムは、日本政府から指定された日本の「国別代表」として、設立以降、現在に至るまで、毎年、日本代表団を年次総会に派遣している。

また、2005年に東京で開催された第3回年次総会以降は、総会開催前にいくつかのテーマに基づく作業部会(WG)が組織され、NEAT参加国の専門家が一堂に会して議論を重ね、その成果が年次総会での政策提言立案に反映されるようになった。

2011年以降、日本が主催ないし共催したWGは、各年次総会について次のとおりであった。

2021年11月 第33回NEAT国別代表者会議(フィリピン・オンライン) ・「東アジアにおける2050年カーボンニュートラルの達成に向けて」WG(主査:田村堅太郎)
2020年11月 第32回NEAT国別代表者会議(インドネシア・オンライン) ・「東アジアにおける新型コロナ・ウイルスに対する包摂的、強靭的、持続可能的な連結性強化」WG(主査:河合正弘)
2019年8月 第17回NEAT年次総会(東京) ・「東アジアにおける持続可能な社会の構築に向けて」WG(主査:稲田十一)
2018年9月 第16回NEAT年次総会(ミャンマー・ヤンゴン) ・「東アジア食料安全保障メカニズムの再構築:東アジア緊急コメ備蓄(APTERR)の枠組みを活用した貧困 ・弱者支援や防災教育の実現可能性」WG(主査:坪田邦夫)
2017年9月 第15回NEAT年次総会(韓国・プサン) ・「東アジアにおける高齢化と保健医療システム」WG(主査:島崎謙治)
2016年7月 第14回NEAT年次総会(タイ・バンコク) ・「東アジアにおける保健分野の協力」WG(主査:佐藤禎一)
2015年9月 第13回NEAT年次総会(インドネシア・バンドン) ・「東アジアにおける海洋協力」WG(主査:山田吉彦)
2014年9月 第12回NEAT年次総会(カンボジア・プノンペン) ・「人と人との連結性強化」WG(主査:佐藤禎一)
2013年8月 第11回NEAT年次総会(マレーシア・クアラルンプール) ・「人と人との連結性強化」WG(主査:佐藤禎一)
2012年8月 第10回NEAT年次総会(中国・北京) ・「東アジア防災協力」WG(主査:岡﨑健二)
2011年8月 第9回NEAT年次総会(ベトナム・ダナン) ・「東アジア防災協力」WG(主査:岡﨑健二)

東アジア・フォーラム(EAF)

東アジア・フォーラム(The East Asia Forum / EAF)は、ASEAN+3首脳会議の決定を受けて2003年に設立された国際組織である。上述のNEATが東アジア13カ国のシンクタンクをネットワークでつなぎ、東アジア地域統合、さらには「東アジア共同体」を推進する知恵袋になろうとしているのに対して、EAFは、東アジア13カ国の産・官・学の代表者を集めて、トラック1.5という半官半民の立場から、東アジア地域統合の動きに対して知的支援を提供しようとするものである。EAFにおいては、各国政府によって指定された「国別代表(ナショナル・フォーカル・ポイント)」が国内の調整作業と対外的なコミュニケーションの円滑化に当たることとされており、当フォーラムは日本政府から日本の「国別代表」に指定されており、設立以降、現在に至るまで、毎年、産・官・学の各界を代表する団員からなる日本代表団を年次総会に派遣している。2011年以降、当フォーラムが参加した各年次総会は次のとおりであった。

2020年12月 第18回EAF年次総会(ベトナム・オンライン)
2019年7月 第17回EAF年次総会(日本・小田原)
2018年8月 第16回EAF年次総会(ラオス・ルアンプラバン)
2017年6月 第15回EAF年次総会(中国・長沙)
2016年6月 第14回EAF年次総会(カンボジア・シェムリアップ)
2015年5月 第13回EAF年次総会(韓国・済州島)
2014年11月 第12回EAF年次総会(ブルネイ・バンダルスリブガワン)
2013年8月 第11回EAF年次総会(京都)
2012年8月 第10回EAF年次総会(ミャンマー・ネピドー)
2011年9月 第9回EAF年次総会(中国・成都)

日中韓三国協力研究所連合(NTCT)

当フォーラムは、2014年8月より三国協力研究所連合(Network of Trilateral Cooperation Think-tanks: NTCT)にも新たに参加することになった。NTCTは、同年3月21日にソウルで開催された第7回日中韓外相会議で設立が承認されたトラック2のシンクタンク・ネットワークであり、日中韓の各国政府によって指名された「国別代表(ナショナル・フォーカル・ポイント)」が共同で運営に当たる。中国外交学院(CFAU)韓国国立外交院(KNDA)日本国際フォーラム(JFIR)の3つのシンクタンクが、それぞれ国別代表に指名されている。

設立記念式典が2015年8月30−31日に中国・長春で開催され、第1回国別代表者会議が2016年9月20 −21日に日本・東京にて、第2回国別代表者会議が2017年10月12-13日に韓国・ソウルにて、第3回国別代表者会議が2018年12月6に中国・海南島にて開催された。

  • ・日米同盟研究会(2010年4月~)
  • ・日米共同「海賊対策」研究(2009年4月~2010年8月)

日米共同「海賊対策」研究(正式名称:「非伝統的安全保障における日米協力の課題と展望:海賊対策をめぐって」)(2009年4月~2010年8月)

本プロジェクト日米共同「海賊対策」研究(正式名称:「非伝統的安全保障における日米協力の課題と展望:海賊対策をめぐって」)は、当フォーラムと全米アジア研究所(The National Bureau of Asian Research:NBR)が2009年4月にスタートさせた。約1年間をかけ、近年国際的にその脅威が高まりつつある海賊問題への対応について、日米両国で共同研究を行った。

2009年度は、2回の「国内会合」を開催し、8月に伊藤剛主査が米国ワシントンのNBR本部を訪れ、シェルドン・サイモン教授などの米国側研究チームと協議した。本プロジェクトの研究成果は、2010年5月13日に開催した日米国際ワークショップ(非公開)と、14日開催のシンポジウム(一般公開)で広く発表された。

●詳しくは『報告書』をご覧下さい

  • ・国家戦略研究会(2008年4月~2009年3月)
  • ・日米韓三国調整グループ(TCOG)プロジェクト(2004年1月~2005年11月)
  • ・アジアの中の日本研究会(2002年4月~2004年3月)
  • ・日米安全保障共同体(2001年12月~2005年12月)
  • ・日米国際金融シンポジウム(2000年9月~2003年5月)
  • ・国際貢献研究会(1998年10月~2007年4月)
  • ・海洋国家セミナー(1998年5月~2002年1月)
  • ・原子力環境外交研究会(1995年6月~2002年7月)
  • ・大戦略研究会(1997年4月~1998年7月)
  • ・予防外交国際研究グループ(1996年6月~1999年8月)
  • ・21世紀セミナー(1994年9月~1999年8月)
  • ・対露政策を考える会(2001年4月~)
  • ・チェチェン問題研究会(1996年4月~)