JFIR国際問題シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する欧州とアジア」
第4回「欧州議会選挙をどうみるか ー何が変わり、何が変わらないのかー」開催のご案内
2024年6月13日(木曜日)
公益財団法人 日本国際フォーラム
理事長 渡辺 まゆ
6月6日から9日にかけて行われた欧州議会選挙では、EPP(保守派「欧州人民党」)が昨今の停滞傾向を挽回して第一党院内会派を維持し、社会民主党、中道「刷新」などとあわせて統合支持派が過半数を占めました。しかし他方で統合に批判的な極右勢力の躍進も見られ、ルペン氏の率いる極右「国民連合」が、これまでにない勢力拡大を示しています。これを受けてフランスではマクロン大統領が議会解散に踏み切りましたが、その結果次第では欧州政治を動揺させることにもなりかねません。また、今回の選挙結果による欧州議会の勢力分布は、10月に任期満了となる欧州委員会委員長の選出に反映し、現時点ではフォンデアライエン委員長の再任が濃厚とみられていますが、来月中旬に開催される新しい陣容の欧州議会までにどのような展開がみられるか、大きな焦点となっています。
当フォーラムは昨年9月より、複雑な欧州情勢を読み解くために、シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」(セミナーの構成、過去の実績は末尾参照)を開催しておりますところ、その第4回セミナーを下記のとおり6月21日(金)に開催いたしますので、ご案内申し上げます。
第4回セミナーでは、「欧州議会選挙をどうみるかー何が変わり、何が変わらないのかー」というテーマのもと、今回の欧州議会選挙の結果に対して、渡邊啓貴JFIR上席研究員より選挙の概要分析とフランスの観点から、伊藤さゆりニッセイ基礎研究所研究経済研究部常務理事より今後のEUの政策、特に過去5年間で進展したグリーンディール関連の法規制、経済安全保障政策の実行と今後の展開に及ぼす影響の観点から、高屋定美関西大学教授より欧州経済へ及ぼす影響の観点から、河﨑健上智大学教授よりドイツの観点から、それぞれご報告いただき、その後全体で議論を行います。
1.日 時:2024年6月21日(金)16時30分から18時まで(Zoom開室は16時25分から)
2.開催形式:オンライン形式(Zoomウェビナー)
「Zoomウェビナー」とは、各自のパソコンやスマートフォンから簡単にご参加いただけるオンライン会議システムです。会合までにメールにて、Zoom参加URL、パスワード等の詳細を送信いたします。
3.プログラム:
開 会
モデレーター: 渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授
報 告: 渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授
伊藤さゆり ニッセイ基礎研究所研究経済研究部常務理事
高屋 定美 関西大学教授
河﨑 健 上智大学教授
討 論
総 括 : 渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授
4.パネリスト紹介:
渡邊 啓貴JFIR上席研究員/帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授
1978年東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業、1983年慶応義塾大学大学院博士課程修了。1986年パリ第一大学パンテオン・ソルボンヌ校現代国際関係史専攻DEA修了。その後、東京外国語大学助教授、同教授等を経て、1999年同総合国際学研究院教授、2011年同国際関係研究所所長。その間、高等研究大学院(パリ)・リヨン高等師範・ボルド―政治学院、ジョージワシントン大学エリオット・スクールなどで客員教授、在仏日本国大使館広報文化担当公使等、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長などを歴任。1992年『ミッテラン時代のフランス』で渋沢クローデル賞受賞。現在、東京外国語大学大学院名誉教授。主な著書に『米欧同盟の協調と対立』『ポスト帝国』『アメリカとヨーロッパ』など、主な編著に『ヨーロッパ国際関係史』『ユーラシア・ダイナミズムと日本』など。専門はヨーロッパ国際関係論。
伊藤 さゆりニッセイ基礎研究所研究経済研究部常務理事
早稲田大学政治経済学部卒業後、日本興業銀行(現・みずほ銀行)を経て、2001年にニッセイ基礎研究所入社、2023年7月から同研究所経済研究部常務理事に就任。現在、早稲田大学商学学術院非常勤講師、日本EU学会理事、日本経済団体連合会21世紀政策研究所研究委員、ジェトロ情報媒体に対する外部評価委員会委員、経済産業省産業構造審議会経済産業政策新機軸部会委員などを兼務する。主な著書に『沈まぬユーロ』(共著、文眞堂)、『EU分裂と世界経済危機 イギリス離脱は何をもたらすか』(NHK出版新書)、『EUは危機を超えられるか 統合と分裂の相克』(共著、NTT出版)など。専門は欧州の政策、国際経済・金融。
高屋 定美関西大学商学部教授、博士(経済学)
1986年神戸大学経済学部卒業、1991年神戸大学大学院経済学研究科修了、その後、近畿大学商経学部専任講師、助教授、教授を経て、2004年、関西大学商学部教授、現在に至る。この間、カリフォルニア大学バークレー校訪問研究員(1997年~98年)、日本金融学会常任理事、日本EU学会理事、日本EU学会理事長(2023年~現在)などを歴任。主な著書に『欧州通貨統合とマクロ経済政策』『国際金融の経済分析』『欧州危機の真実』『検証:欧州債務危機』。主な編著に『EU経済』『沈まぬユーロ』『国際金融のエッセンス』『欧州グリーンディールとEU経済の復興』など。専門は国際金融論、欧州経済論。
河﨑 健上智大学大学院グローバルスタディーズ研究科国際関係論専攻・教授
1989年 上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業、1996年 早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程満期退学、政治学博士、1996年上智大学外国語学部ドイツ語学科専任助手、同学科助教授・准教授を経て、2009年より同学科教授・大学院グローバルスタディーズ研究科国際関係論専攻教授。ハイデルベルク大学客員研究員、ベルリン・フンボルト大学研究員。主な編著書:『21世紀のドイツ』(2011年・ぎょうせい)、『ドイツの政党の政治エリート輩出機能』(2015年・コンラート・アデナウアー財団)、『新・西欧比較政治』(2015年・一藝社)、『ヨーロッパと日本の選挙と政治』(2018年・ぎょうせい)。専門は現代ドイツ政治。
(プログラム登場順)
5.参加費:無料
6.申込方法:下記「申し込みフォーム」より、必要事項をご記入の上、事務局宛にご応募ください。
<本セミナーに関する連絡先>
日本国際フォーラム事務局(港区赤坂2-17-12-1301 TEL:03-3584-2193)
【シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」について】
1.メンバー構成
<主査>
渡邊 啓貴 帝京大学教授/東京外国語大学名誉教授/日本国際フォーラム上席研究員
<メンバー>
今井 宏平 日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員
伊藤さゆり ニッセイ基礎研究所研究経済研究部常務理事
伊藤 武 東京大学教授
河﨑 健 上智大学教授
杉田 弘毅 共同通信特別編集委員
高屋 定美 関西大学教授
武田 健 青山学院大学准教授
中西優美子 一橋大学教授
名越 健郎 拓殖大学特任教授
蓮見 雄 立教大学教授
松嵜 英也 津田塾大学准教授
三船 恵美 駒澤大学教授
宮脇 昇 立命館大学教授
(五十音順)
2.開催実績
以下リンクをご覧ください。
https://www.jfir.or.jp/studygroup/europe-now/