JFIR国際問題シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する欧州とアジア」
第3回「フォンデアライエン時代の欧州統合の行方 -DX・グリーンディール・ポピュリズム・移民-」開催のご案内
2024年3月29日(金曜日)
公益財団法人 日本国際フォーラム
理事長 渡辺 まゆ
2019年に初の女性欧州委員長に就任したウルズラ・フォン・デア・ライエン氏は、新型コロナウイルス、英国のEU正式離脱、ロシアのウクライナ侵攻への対応、また環境政策の推進など、難しい局面のEUのかじ取りを担ってきました。フォンデアライエン氏は欧州委員長の2期目続投を目指すことを表明していますが、欧州各国では、反気候変動政策、反移民・難民等を掲げ、フォンデアライエン氏の路線とは真っ向から対立する極右政党が躍進しています。今年6月の欧州議会選挙が迫るなか、欧州はどこに向かっていくのでしょうか。
当フォーラムは、昨年9月に、大国間競争時代の世界を読み解くうえで我が国にとって戦略的に重要性の高い国や地域に着目し、シリーズ・セミナー形式で対象国/地域の情勢や内外関係等を掘り下げる「JFIR国際問題シリーズ・セミナー」を立ち上げ、その一つとして「欧州」に焦点をあてたシリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」(セミナーの構成、過去の実績は末尾参照)を開催しておりますところ、その第3回セミナーを下記のとおり4月4日(木)に開催いたしますので、ご案内申し上げます。
第3回セミナーでは、「フォンデアライエン時代の欧州統合の行方」というテーマのもと、極右政党が台頭する欧州で最大の焦点となっている「DX・グリーンディール」政策に焦点をあてて中西優美子一橋大学教授に、「ポピュリズム・移民」に焦点をあてて伊藤武東京大学教授に、それぞれ最新の動向をご報告いただき、河﨑健上智大学教授、高屋定美関西大学教授、武田健青山学院大学准教授よりコメントをいただき、JFIR上席研究員の渡邊啓貴帝京大学教授のモデレーターのもと議論を行います。
1.日 時:2024年4月4日(木)16時45分から18時15分まで(Zoom開室は16時40分から)
2.開催形式:オンライン形式(Zoomウェビナー)
「Zoomウェビナー」とは、各自のパソコンやスマートフォンから簡単にご参加いただけるオンライン会議システムです。会合までにメールにて、Zoom参加URL、パスワード等の詳細を送信いたします。
3.プログラム:
開 会
モデレーター: 渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授
報 告: 中西優美子 一橋大学教授(15分)
伊藤 武 東京大学教授(15分)
コ メ ン ト : 河﨑 健 上智大学教授(8分)
高屋 定美 関西大学教授(8分)
武田 健 青山学院大学准教授(8分)
討 論:(30分)
総 括 : 渡邊 啓貴 日本国際フォーラム上席研究員/帝京大学教授(10分)
4.パネリスト紹介:
渡邊 啓貴日本国際フォーラム上席研究員/帝京大学教授
1978年東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業、1983年慶応義塾大学大学院博士課程修了。1986年パリ第一大学パンテオン・ソルボンヌ校現代国際関係史専攻DEA修了。その後、東京外国語大学助教授、同教授等を経て、1999年同総合国際学研究院教授、2011年同国際関係研究所所長。その間、高等研究大学院(パリ)・リヨン高等師範・ボルド―政治学院、ジョージワシントン大学エリオット・スクールなどで客員教授、在仏日本国大使館広報文化担当公使等、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長などを歴任。1992年『ミッテラン時代のフランス』で渋沢クローデル賞受賞。現在、東京外国語大学大学院名誉教授。主な著書に『米欧同盟の協調と対立』『ポスト帝国』『アメリカとヨーロッパ』など、主な編著に『ヨーロッパ国際関係史』『ユーラシア・ダイナミズムと日本』など。専門はヨーロッパ国際関係論。
中西 優美子一橋大学大学院法学研究科教授
1991年大阪外国語大学(現大阪大学)外国語学部ドイツ語学科卒業、1993年一橋大学大学院修士課程終了後、1993年~1998年ドイツ・ミュンスター大学留学(1995年修士、1998年法学博士)。2000年専修大学法学部講師、准教授、教授を経て、2012年一橋大学院法学研究科教授、現在に至る。2019年~2021年ドイツ・ミュンスター大学及びマックスプランク手続法研究所の客員研究員。雑誌『EU法研究』(信山社)の責任編集者。主な著書に 『法学叢書 EU 法』(新世社,2012 年),『EU 権限の法構造』(信山社,2013 年),『EU 権限の判例研究』(信山社,2015 年),『概説EU環境法』(法律文化社, 2021年), 『EU司法裁判所概説』(信山社, 2022年)、『EU基本権の体系』(法律文化社、2024年)、雑誌『自治研究』(第一法規)において「EU法における先決裁定手続に関する研究」を隔月連載中。専門は、EU法。
伊藤 武東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻・教授
1995年・東京大学法学部卒業、1997年・同大学院法学政治学研究科修士課程修了、同博士課程進学・日本学術振興会特別研究員(DC1)採用[助手採用のため1998年退学・辞退]、1998年〜2002年・東京大学社会科学研究所助手、東京大学大学院法学政治学研究科特任研究員・特任講師を経て、2006年専修大学法学部専任講師、准教授、教授。2018年東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻・准教授、2019年より現職。その間、フィレンツェ大学歴史学部客員研究員、ヨーロッパ大学院(EUI)シューマンセンター客員研究員を歴任。主な編著書に『イタリア現代史』『近代イタリアの歴史』『専門性の政治学』『ヨーロッパのデモクラシー』『ヨーロッパ・デモクラシーの論点』など。専門はヨーロッパ比較政治・イタリア政治。
河﨑 健上智大学大学院グローバルスタディーズ研究科国際関係論専攻・教授
1989年 上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業、1996年 早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程満期退学、政治学博士、1996年上智大学外国語学部ドイツ語学科専任助手、同学科助教授・准教授を経て、2009年より同学科教授・大学院グローバルスタディーズ研究科国際関係論専攻教授。ハイデルベルク大学客員研究員、ベルリン・フンボルト大学研究員。主な編著書:『21世紀のドイツ』(2011年・ぎょうせい)、『ドイツの政党の政治エリート輩出機能』(2015年・コンラート・アデナウアー財団)、『新・西欧比較政治』(2015年・一藝社)、『ヨーロッパと日本の選挙と政治』(2018年・ぎょうせい)。専門)現代ドイツ政治。
高屋 定美関西大学商学部教授、博士(経済学)
1986年 神戸大学経済学部卒業、1991年 神戸大学大学院経済学研究科修了、その後、近畿大学商経学部専任講師、助教授、教授を経て、2004年、関西大学商学部教授、現在に至る。この間、カリフォルニア大学バークレー校訪問研究員(1997年~98年)、日本金融学会常任理事、日本EU学会理事、日本EU学会理事長(2023年~現在)などを歴任。主な著書に『欧州通貨統合とマクロ経済政策』『国際金融の経済分析』『欧州危機の真実』『検証:欧州債務危機』。主な編著に『EU経済』『沈まぬユーロ』『国際金融のエッセンス』『欧州グリーンディールとEU経済の復興』など。専門は国際金融論、欧州経済論。
武田 健青山学院大学国際政治経済学部准教授
早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了、英国・ブリストル大学 社会学・政治学・国際研究科博士課程修了(2013年Ph.D取得・政治学)。早稲田大学地域研究機構次席研究員、同大学政治経済学術院助教、東海大学政治経済学部講師を経て、2021年より現職。主な著書に「EU内部の同調圧力」『年報政治学』(2021年)、「EU政府間交渉における威圧的な脅し」『国際政治』(2014年)、『EUの世界戦略と「リベラル国際秩序」のゆくえ―ブレグジット、ウクライナ戦争の衝撃』(臼井陽一郎・中村英俊(編)、2023年)、『現代ヨーロッパの国際政治: 冷戦後の軌跡と新たな挑戦』広瀬佳一・小久保康之(編)、2023年)。専門は国際関係論、EUの政治。
(プログラム登場順)
5.参加費:無料
6.申込方法:下記「申し込みフォーム」より、必要事項をご記入の上、事務局宛にご応募ください。
<本セミナーに関する連絡先>
日本国際フォーラム事務局(港区赤坂2-17-12-1301 TEL:03-3584-2190)
【シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」について】
1.メンバー構成
<主査>
渡邊 啓貴 帝京大学教授/日本国際フォーラム上席研究員
<メンバー>
今井 宏平 日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員
伊藤さゆり ニッセイ基礎研究所研究経済研究部常務理事
伊藤 武 東京大学教授
河﨑 健 上智大学教授
杉田 弘毅 共同通信特別編集委員
高屋 定美 関西大学教授
武田 健 青山学院大学准教授
中西優美子 一橋大学教授
名越 健郎 拓殖大学特任教授
蓮見 雄 立教大学教授
松嵜 英也 津田塾大学准教授
三船 恵美 駒澤大学教授
宮脇 昇 立命館大学教授
(五十音順)
2.開催実績
以下リンクをご覧ください。
https://www.jfir.or.jp/studygroup/europe-now/