日本外交は、現在、大きな転換点に直面している。日本外交の基盤である日米関係では、米国の政治的・社会的な揺らぎを背景として、対外関与の不確実性が高まっている。とりわけ非軍事分野では、日米関係を支えてきた社会的・人的・制度的支柱が弱まり、協力基盤の動揺が顕在化している。
他方で、中国は国家主導による先端技術開発とその産業化を通じて、国際標準やルール形成への影響力を強めている。技術を市場やインフラへと展開し、それを新たな国際秩序形成へと結び付けることで、中国は技術を通じた秩序の「実装」を推進している。
本研究会では、日米関係における非軍事分野の不確実性の拡大と、中国による技術を通じた秩序形成という二つの動向を踏まえ、日本がルール・制度・標準の各分野において、いかなる形で影響力を発揮し得るのかを分析する。その上で、自由、民主主義、法の支配といった基本的価値観を反映した、実効性ある国際秩序のナラティブの構築を目指すとともに、「協力基準」や「合意手順」といった実務的枠組みの設計を通じ、日本が主体的に関与する実践的な国際秩序のあり方を模索する。
以上の目的を達成するべく、本研究会は以下のメンバーを中心に調査・研究活動を実施している。












