「トランプ2.0」を背景とする世界と日中関係学術座談会の開催

2025年5月9日 (金曜日)
日本国際フォーラム事務局
さる5月9日、日本国際フォーラム(JFIR)は中国社会科学院日本研究所と共催で、「トランプ2.0」を背景とする世界と日中関係学術座談会を開催したところ、その概要は以下のとおりである。
1.共 催:日本国際フォーラム / 中国社会科学院日本研究所
2.日 時:2025年5月9日(金) 10:30-12:00
3.場 所:日本国際フォーラム会議室(港区赤坂2-17-12チュリス赤坂1301号室)
4.使用言語:日中逐次通訳
5.参 加 者:
【日本側】
渡辺 まゆ 日本国際フォーラム理事長
高原 明生 東京大学名誉教、日本国際フォーラム上席研究員
河合 正弘 東京大学名誉教授、日本国際フォーラム上席研究員
加茂 具樹 慶応義塾大学総合政策学部長、教授、日本国際フォーラム上席研究員
高橋 邦夫 日本総合研究所国際戦略研究所副理事長
菊池 誉名 日本国際フォーラム常務理事
【中国側】
趙 志敏 中国社会科学院秘書長
楊 伯江 中国社会科学院日本研究所所長
李 向陽 中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院院長
岳 雲霞 中国社会科学院国際協力局副局長
張 力国 中国社会科学院弁公庁研究実習員
胡 黙然 中国社会科学院国際協力局アジア・アフリカ処副処長
李 夢佳 中国社会科学院国際協力局アジア・アフリカ処副主任科員
張 伯玉 中国社会科学院日本研究所政治研究室主任、研究員
盧 昊 中国社会科学院日本研究所総合戦略研究室主任、研究員
陳 祥 中国社会科学院日本研究所編集部副主任、副研究員
王 一晨 中国社会科学院日本研究所総合戦略研究室、副研究員
孟 明銘 中国社会科学院日本研究所政治研究室、助手研究員
6.プログラム:
(1)主催者代表挨拶
渡辺 まゆ 日本国際フォーラム理事長
楊 伯江 中国社会科学院日本研究所所長
(2)基調講演
司 会:呉 懐中 中国社会科学院日本研究所副所长
報告者:趙 志敏 中国社会科学院秘書長(副部長級)
高原 明生 東京大学名誉教、日本国際フォーラム上席研究員
河合 正弘 東京大学名誉教授、日本国際フォーラム上席研究員
加茂 具樹 慶応義塾大学総合政策学部長、教授、日本国際フォーラム上席研究員
高橋 邦夫 日本総合研究所国際戦略研究所副理事長
(3)自由討論
司 会:菊池 誉名 日本国際フォーラム常務理事
(4)総 括
楊 伯江 中国社会科学院日本研究所所長
菊池 誉名 日本国際フォーラム常務理事
7.議論概要
参加者から、以下の意見が出された。
相互関税など、トランプ政権のアメリカ・ファーストによる強硬政策によって、第二次世界大戦から80年かけて築きあげてきたルールに基づく国際秩序、国際通商体制が瓦解の危機に瀕している。
ただし、トランプ2.0の登場は、米国がおかしくなったと突き放してみてしまうのではなく、今後、日本や中国でも起こり得る可能性があると想定して、考えていかなくては本質を見損なってしまうのではないか。
アジアなど国家間の連帯が必要であり、CPTTPの加盟プロセスを加速させることや、本年日本がホストする日中韓サミットを協調の拡大する機会としていく必要がある。
中国の過剰供給が問題となっており、中国国内の需要と消費を拡大させていく必要がある。現時点での中国のCPTTP加盟は現実的ではなく、むしろRCEPの強化をすべきではないか。加盟国を拡大し、ルールを高いレベルに引き上げ、RCEPのレベルをCPTTPのレベルに近づけていくことが重要である。
以上