日本国際フォーラム国際シンポジウム
「日本の中の中国と中国の中の日本 -報道のなかの相互認識-」
2024年3月12日
日本国際フォーラム事務局
日本国際フォーラム(JFIR)は、日中双方がどのように相手を報じているのか、なぜそう報じるのかを分析したうえで、日中関係の現状を理解する手掛かりを得ることを目的として、本年より「日本の中の中国と中国の中の日本」プロジェクトを立ち上げた。その一環として、中国社会科学院日本研究所の協力をえて、国際シンポジウム「日本の中の中国と中国の中の日本-報道のなかの相互認識-」を対面開催したところ、その議論の概要は下記9.の通りである。
1.日 時:2024年3月12日(火)13時30分から16時55分まで
2.会 場:国際文化会館「講堂」
3.使用言語:日中同時通訳
4.参加者:55名
5.主 催:公益財団法人日本国際フォーラム
6.協力:中国社会科学院日本研究所
7.プログラム:
13:30~13:45 開会挨拶
渡辺 まゆ 日本国際フォーラム理事長
太田 学 外務省中国・モンゴル第一課長
13:45~15:10 セッション1「日中首脳会談の報道と日中相互認識」
報 告 A 加茂 具樹 日本国際フォーラム上席研究員・慶応義塾大学総合政策学部長
報 告 B 張 暁磊 中国社会科学院日本研究所政治研究室副主任
コメントA 高橋 哲史 日本経済新聞編集委員兼論説委員
コメントB 潘 妮妮 華東師範大学新聞メディア学部准教授
コメントC 八塚 正晃 防衛省防衛研究所 地域研究部 主任研究官
コメントD 郭 佩 中国社会科学院日本研究所社会文化研究室副主任、助理研究員
全体協議
15:10~15:20 休憩
15:20~16:45 セッション2「日中が共有する課題と共有する利益」
報 告 A 郭 佩 中国社会科学院日本研究所社会文化研究室副主任、助理研究員
報 告 B 松本はる香 アジア経済研究所地域研究センター東アジア研究グループ長主任研究員
報 告 C 潘 妮妮 華東師範大学新聞メディア学部准教授
コメントA 高橋 哲史 日本経済新聞編集委員兼論説委員
コメントB 張 暁磊 中国社会科学院日本研究所政治研究室副主任、研究員
コメントC 八塚 正晃 防衛省防衛研究所 地域研究部 主任研究員
全体協議
16:45~16:55 総括
加茂 具樹 日本国際フォーラム上席研究員・慶応義塾大学総合政策学部長
※モデレータ:加茂 具樹 日本国際フォーラム上席研究員 / 慶応義塾大学総合政策学部長・教授
8.セッション登壇者の紹介:
【日本側】
加茂 具樹日本国際フォーラム上席研究員・慶応義塾大学総合政策学部長
1995年慶應義塾大学総合政策学部卒業、1995年復旦大学国際交流学院 普通進修生(財団法人霞山会奨学生)、1997年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、2001駐香港日本国総領事館専門調査員、2004年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了(政策・メディア博士)。以降、慶應義塾大学法学部専任講師、同准教授、同教授、国立台湾師範大学政治学研究所訪問研究、カリフォルニア大学バークレー校 東アジア研究所中国研究センター訪問研究員、國立政治大学国際事務学院客員准教授、外務省外務事務官(在香港日本国総領事館 領事)を経て、2018年より慶應義塾大学総合政策学部教授、2021年より同学部長。主要業績として『中国は「力」をどう使うのか: 支配と発展の持続と増大するパワー』(編著、一藝社、2023年)等。
高橋 哲史日本経済新聞 編集委員兼論説委員
1993年に慶応義塾大学法学部政治学科を卒業し、日本経済新聞社に入社。経済部、政治部で旧大蔵省や日銀、経済産業省、首相官邸、自民党などを担当した。中国に返還される前の香港を含め計10年以上、中華圏に駐在。2017年から4年間は中国総局長として北京を拠点に日経の中国報道を統括した。帰国後は経済部長を2年務めたあと、23年4月から現職。中国経済や通商政策、経済安全保障に関する社説、コラム「風見鶏」などを担当している。
八塚 正晃防衛研究所地域研究部中国研究室主任研究官
2008年3月、慶應義塾大学総合政策学部卒業。2016年3月、慶應義塾大学法学研究科後期博士課程単位取得退学。北京大学国際関係学院留学(2009-2010年)、日本学術振興会特別研究員(DC1)、香港総領事館専門調査員などを経て現職。その間、防衛省防衛政策局国際政策課部員、法政大学法学部兼任講師、オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)客員研究員等を兼任。著作に(共著)加茂具樹(編著)『中国は「力」をどう使うのか』(一藝社、2023年)、(共著)川島真・小嶋華津子(編著)『習近平の中国』(東京大学出版会、2022年)等。
松本 はる香アジア経済研究所 地域研究センター 東アジア研究グループ長・主任研究員
東京女子大学卒業。東京外国語大学大学院地域文化研究科国際関係専攻修了(博士)。米ジョージタウン大学大学院歴史学部留学を経て、2003~05年 日本国際問題研究所研究員。2005年~日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所地域研究センター東アジア研究グループ研究員、現在に至る。その間、台湾・中央研究院欧美研究所客員研究員(2010~11年)、北京大学国際関係学院の客員研究員(2011~2012年)を務める。専門分野は、東アジア国際政治史、中国外交、米中関係と台湾問題。主著に松本はる香編著『〈米中新冷戦〉と中国外交――北東アジアのパワーポリティクス』(白水社、2020年)、川上桃子・松本はる香編『中台関係のダイナミズムと台湾――馬英九政権期の展開』 (アジア経済研究所、2019年)他。
(プログラム登場順)
【中国側】
張 暁磊中国社会科学院日本研究所政治研究室副主任、研究員
1999年9月~2003年6月山東大学法学部卒業(法学学士)、2005年9月~2007年6月山東大学法学部憲法学と行政法学修士課程修了(法学修士)、2007年9月~2010年6月中国共産党中央党学校大学院法政治学博士課程修了(法学博士)。2010年7月~2011年9月中国社会科学院日本研究所助理研究員、2011年9月~2012年3月日本国際交流センター(大阪)訪問学者、2012年3月~2014年8月中国社会科学院日本研究所助理研究員、2014年8月~2016年5月中央外事弁政研局幹部(借用)、2016年5月~2020年7月、中国社会科学院日本研究所副研究員、2020年7月~2021年3月中国社会科学院日本研究所政治研究室副主任・副研究員、2021年3月~2022年8月中央規律検査委員会国家監督委員会駐中国社会科学院規律検査監察グループ幹部、2022年8月~2023年5月中国社会科学院日本研究所政治研究室副主任・副研究員、2023年5月から中国社会科学院日本研究所政治研究室副主任・研究員。他に中国社会科学院大学大学院教授、中国社会科学院日本研究所日本政治研究センター事務総長、中国アジア・アフリカ学会理事を務める。主な研究分野は日本の政治、日本の安全戦略、日本国憲法と安全保障法。
潘 妮妮華東師範大学新聞メディア学部准教授
2003年(大学卒業)から2009年、6年間で北京大学国際関係学部で博士課程を履修する。なお、2006年から2008年までの2年間、早稲田大学で博士後期課程も履修する。2009年から2013年までの4年間、西南大学政治学部で講師を務める。2013年から2019年までの6年間、重慶大学人文社会科学研究科で准教授を務める。2019年から現在、華東師範大学新聞メディア学部で准教授を務める。主な研究分野は国際政治及びメディア研究、現在、主に日中両国のネット世論。
郭 佩中国社会科学院日本研究所社会文化研究室副主任、助理研究員
2002年9月~2006年7月内モンゴル大学日本語学部、2006年9月~2009年7月北京第二外国語学院日本語学部日本社会方向修士、2010年9月~2015年3月北京日本学研究センター日本社会方向博士(2012年9月~2013年9月京都大学訪問学者1年)、2015年7月~2018年7月中国発展研究基金会研究二部プロジェクト主任に就任、2018年7月から中国社会科学院日本研究所社会文化研究室副主任・助理研究員。主な研究分野は日本の社会保障、少子高齢化など。
9.議論概要:「日中首脳会談の報道と日中相互認識」および「日中が共有する課題と共有する利益」の2つのセッションにて、日中双方から報告、コメントなどを行い、全体で議論した。
更なる詳細は後日公開予定。