JFIR国際問題シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する欧州とアジア」
第2回「激動のウクライナ・パレスチナ情勢をどうみるか」開催のご案内
ウクライナ戦争の長期化により、西側諸国よりウクライナ支援に懐疑的な「ウクライナ疲れ」が目立つようになってきました。他方でこうした最中、ハマスによる大規模なイスラエル攻撃、またそれに対するイスラエルからの反撃が行われ、国際情勢はますます混沌を深め、さらなる国際紛争への発展の可能性も取り沙汰されるようになっています。今後、国際社会はこれらの事態をどう捉えて、どのように対応すべきなのでしょうか。
当フォーラムは、さる9月に、大国間競争時代の世界を読み解くうえで我が国にとって戦略的に重要性の高い国や地域に着目し、シリーズ・セミナー形式で対象国/地域の情勢や内外関係等を掘り下げる「JFIR国際問題シリーズ・セミナー」を立ち上げ、その一つとして「欧州」に焦点をあてたシリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」(セミナーの構成、過去の実績は末尾参照)を開催しておりますところ、その第2回セミナーを下記のとおり2023年11月9日(木)に開催いたしますので、ご案内申し上げます。
第2回セミナーでは、「重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」という本セミナーの総合テーマから鑑みて、ウクライナとパレスチナ情勢をそれぞれ別のことではなく連動したものとして捉え議論を行います。第1部では、ウクライナ情勢に焦点を当てて、ウクライナの視点から松嵜英也津田塾大学准教授、ロシアの視点から名越健郎拓殖大学特任教授、第2部では、パレスチナ情勢に焦点を当てて、イスラエルの視点から江﨑智絵防衛大学校准教授、パレスチナの視点から溝渕正季広島大学准教授、にそれぞれご報告いただき、第3部では杉田弘毅共同通信特別編集委員よりそれら情勢に対する米国の視点を含めてコメントをいただき、JFIR上席研究員の渡邊啓貴帝京大学教授のモデレーターのもとパネルディスカッションを行います。
1.日 時:2023年11月9日(木)17時30分から19時30分まで(Zoom開室は17時25分から)
2.開催形式:オンライン形式(Zoomウェビナー)
「Zoomウェビナー」とは、各自のパソコンやスマートフォンから簡単にご参加いただけるオンライン会議システムです。会合までにメールにて、Zoom参加URL、パスワード等の詳細を送信いたします。
3.プログラム:
開 会
モデレーター: 渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授
第1部「激動のウクライナ情勢をどうみるか」
報 告:松嵜 英也 津田塾大学准教授 (15分)
名越 健郎 拓殖大学特任教授 (15分)
第2部「激動のパレスチナ情勢をどうみるか―イスラエル、パレスチナの視点から―」
報 告:江﨑 智絵 防衛大学校准教授 (15分)
溝渕 正季 広島大学准教授 (15分)
第3部パネルディスカッション「激動のウクライナ・パレスチナ情勢をどうみるか」
冒頭コメント:杉田 弘毅 共同通信特別編集委員(10分)
討 論
総 括 : 渡邊 啓貴 日本国際フォーラム上席研究員/帝京大学教授(10分)
4.パネリスト紹介:
渡邊 啓貴日本国際フォーラム上席研究員/帝京大学教授
1978年東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業、1983年慶応義塾大学大学院博士課程修了。1986年パリ第一大学パンテオン・ソルボンヌ校現代国際関係史専攻DEA修了。その後、東京外国語大学助教授、同教授等を経て、1999年同総合国際学研究院教授、2011年同国際関係研究所所長。その間、高等研究大学院(パリ)・リヨン高等師範・ボルド―政治学院、ジョージワシントン大学エリオット・スクールなどで客員教授、在仏日本国大使館広報文化担当公使等、外交専門誌『外交』・仏語誌『Cahiers du Japon』編集委員長などを歴任。1992年『ミッテラン時代のフランス』で渋沢クローデル賞受賞。現在、東京外国語大学大学院名誉教授。主な著書に『米欧同盟の協調と対立』『ポスト帝国』『アメリカとヨーロッパ』など、主な編著に『ヨーロッパ国際関係史』『ユーラシア・ダイナミズムと日本』など。専門はヨーロッパ国際関係論。
松嵜 英也津田塾大学学芸学部国際関係学科准教授
2011年上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、2016年同大学グローバル・スタディーズ研究科国際関係論専攻博士課程満期取得退学、博士(国際関係論)。津田塾大学専任講師を経て、2023年より現職。専門はユーラシア国際関係、ウクライナ・モルドヴァ現代政治。
名越 健郎拓殖大学特任教授
1976年東京外国語大学ロシア語学科卒。時事通信社入社。バンコク、モスクワ、ワシントン、モスクワ各支局を経て、外信部長、編集局次長、仙台支社長。2012年、拓殖大学海外事情研究所教授、国際教養大学特任教授。2022年から現職。論文博士(安全保障、拓殖大学大学院)。著書に『秘密資金の戦後政党史』『北方領土はなぜ還ってこないのか』など。専門はロシア、国際関係。
江﨑 智絵防衛大学校准教授
1998年筑波大学第三学群国際総合学類退学、2006年同大学大学院国際政治経済学研究科単位取得退学。博士(国際政治経済学)。在ヨルダン日本大使館専門調査員、公益財団法人中東調査会研究員を経て、2012年より現職。主要業績に『イスラエル・パレスチナ和平交渉の政治過程―オスロ・プロセスの展開と挫折』(ミネルヴァ書房、2013年)、「非国家主体の対外関係とその規定要因―ハマースを事例として」(『国際政治』第195号、2019年)など。専門はパレスチナ問題を中心とする中東国際関係論。
溝渕 正季広島大学大学院人間社会科学研究科准教授
2006年神戸大学国際文化学部コミュニケーション学科卒業。2011年上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻博士後期課程単位取得退学。2012年に上智大学より博士(地域研究)を取得。博士課程在学中にはシリア・レバノンへの留学を経験。その後、公益財団法人日本国際フォーラム研究員、日本学術振興会特別研究員(PD)、ハーバード大学ジョン・F・ケネディ公共政策大学院ベルファー科学・国際関係センター研究員、名古屋商科大学ビジネススクール教授などを経て、現職。専門は中東地域の政治・軍事・安全保障問題、中東をめぐる国際関係、イスラーム政治など。
杉田 弘毅共同通信社特別編集委員・明治大学特任教授
一橋大学卒業後、共同通信社入社。ソ連・中東移動特派員、テヘラン支局長、ニューヨーク特派員、ワシントン特派員、ワシントン支局長、論説委員長などを歴任。明治大学特任教授、BS朝日「日曜スクープ」アンカー、星槎大学大学院客員教授、フォーリン・プレスセンター評議員、国際新聞編集者協会(IPI)理事を兼任。『アメリカの制裁外交』(岩波新書)で2021年日本記者クラブ賞受賞。専門は米国外交政策。
(プログラム登場順)
5.参加費:無料
6.申込方法:下記「申し込みフォーム」より、必要事項をご記入の上、事務局宛にご応募ください。
<本セミナーに関する連絡先>
日本国際フォーラム事務局(港区赤坂2-17-12-1301 TEL:03-3584-2190)
【シリーズ・セミナー「欧州は今:重層的多極化する世界の中の欧州とアジア」について】
1.メンバー構成
<主査>
渡邊 啓貴 帝京大学教授/日本国際フォーラム上席研究員
<メンバー>
今井 宏平 日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員
伊藤さゆり ニッセイ基礎研究所研究経済研究部常務理事
伊藤 武 東京大学教授
河﨑 健 上智大学教授
杉田 弘毅 共同通信特別編集委員
高屋 定美 関西大学教授
武田 健 青山学院大学准教授
中西優美子 一橋大学教授
名越 健郎 拓殖大学特任教授
蓮見 雄 立教大学教授
松嵜 英也 津田塾大学准教授
三船 恵美 駒澤大学教授
宮脇 昇 立命館大学教授
(五十音順)
2.開催実績
第1回セミナー「Brexit後のEUはどうなったのか?」
日時:2023年9月21日(木)17時から19時
モデレーター:渡邊 啓貴 JFIR上席研究員/帝京大学教授
報 告:伊藤さゆり ニッセイ基礎研究所研究常務理事
木畑 洋一 東京大学・成城大学名誉教授
コメント : 高屋 定美 関西大学教授
武田 健 青山学院大学准教授