国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「百花斉放」
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2015-09-07 10:19

大国圧力に抗するアジアの合従連衡

鍋嶋 敬三  評論家
 9月3日の中国の対日戦争勝利70周年記念式典と軍事パレードは、「対日」より「対米国」「対アジア」の意味が大きかった。アジア太平洋地域から米国を駆逐し、日本など同盟国の抑止力を弱める一方、アジア諸国を自らの勢力圏に取り込むという習近平政権の長期的戦略の一環である。しかし、あまりに強い反日・軍事色に諸...▶続きはこちら
2015-09-07 10:07

「抑止力向上」を無視した安保法案反対論

加藤 成一  元弁護士
 報道によれば、さる8月30日、「安保法案」反対の「12万人」のデモが国会周辺で行われたという。彼らのスローガンは、「戦争法案反対」「9条壊わすな」「戦争に巻き込まれる」「徴兵制反対」「安倍政権打倒」などである。しかし、デモ参加者各自が、「安保法案」の内容を正確に理解したうえでの反対なのか、疑問があ...▶続きはこちら
2015-09-06 17:16

「21世紀の大量移民」に動揺する西欧諸国

小沢 一彦  桜美林大学教授
 今夏の欧州滞在中、連日のように、中東、アフリカからの数十万の難民移入の報に接してきました。各国からの報道を参考に、第二次世界大戦後以来の「民族大移動」についてまとめてみたいと思います。難民の多くは、中東からはシリア、アフガニスタン、イラク、「クルド」、さらにはアフリカからはソマリアやアルジェリア、...▶続きはこちら
2015-09-04 20:09

行き詰まるロシア経済とその「双頭」外交

小沢 一彦  桜美林大学教授
 今夏8月末から9月初旬まで、「プーチン時代のロシア」を訪問し、昨年度のウクライナ訪問同様、「ウクライナ問題」について現地現場で調査研究して参りました。そのウクライナでは、私のモスクワ滞在中の8月末に、ポロシェンコ大統領の提案した「ウクライナの東部地域へのより高度の自治権付与をめぐるする憲法改正」問...▶続きはこちら
2015-09-04 09:53

中国経済の立て直し

船田  元  衆議院議員(自由民主党)
 去る8月中旬、我が国の4-6月期のGDP成長率が発表された。-0.4%と、久しぶりのマイナス成長になった。年率換算では-1.6%である。比較的堅調であった1-3月期の反動ではないかとか、国内消費の伸び悩みではないかとか、様々な要因が指摘されるが、最も有力なのは、やはり中国経済の減速と言われている。...▶続きはこちら
2015-09-03 07:01

野田は隔世遺伝の血が騒ぐのか

杉浦 正章  政治評論家
 鼎(かなえ)の湧くが如き状況になってきた。平成最大の保革激突法案である安全保障関連法案は9月14日の週の成立へと胎動から陣痛の段階へと入る。政府・与党は参院の議決がなくても衆院の再議決で成立させる60日ルールはできる限り使わず、参院での可決・成立を目指す。民主、共産など野党は院内外の勢力を糾合して...▶続きはこちら
2015-09-01 14:15

国際政治と安保法制における法と力

河村  洋  外交評論家
 日本の安保法制をめぐる議論は国際政治に基本的で普遍的な問題を突きつけているが、それは法と力の関係である。グロチウスが『戦争と平和の法』を著し、人類はケロッグ・ブリアン条約によって戦争の非合法化さえ試みた。しかし、それで第二次世界大戦は防げなかった。このことを踏まえれば、6月4日に衆議院で行なわれた...▶続きはこちら
2015-08-30 08:17

(連載2)剣が峰のアベノミクス

角田 勝彦  団体役員、元大使
 しかし景気の先行きには暗雲が漂っている。政府は26日発表した8月の月例経済報告で、世界景気の基調判断を3年ぶりに引き下げた。「アジア新興国に弱さがみられる」とし、中国経済の減速が周辺国に波及していると指摘した。日本の基調判断は「緩やかな回復基調」との表現を維持したが、個人消費や輸出の判断を下げ「改...▶続きはこちら
2015-08-30 07:55

「安倍談話」を評価する

加藤 成一  元弁護士
 8月14日の「安倍談話」は、各社世論調査の結果を見ても概ね好評のようである。特に、「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。」との一節は、自虐史観にとらわれ、ともすれば忘れがちであった日本人に自信と誇りを取り戻させるものであろう。

 しかし、今も中...▶続きはこちら
2015-08-29 01:31

(連載1)剣が峰のアベノミクス

角田 勝彦  団体役員、元大使
 景気は足踏み状態になっている。下ぶれのリスクも大きい。株式市場を含む世界景気の先行きには暗雲が漂い、日本経済回復の牽引役を期待される輸出は急減し、個人消費と設備投資も低迷している。黒田日銀総裁は8月26日ニューヨークでの講演で2%のインフレ目標達成に自信を示したが楽観的過ぎるとの批判がある。アベノ...▶続きはこちら
2015-08-28 06:46

維新の“分裂”で安保修正極めて困難に

杉浦 正章  政治評論家
 これはもう割れているのではないか。大阪市長・橋下徹も府知事・松井一郎も「辞任」で目くらましをするのが得意だから、分かりにくくなっている。しかし、ことは単純だ。もともと維新はヤ党とヨ党の間の「ゆ党」と呼ばれてをり、内部に矛盾を抱えている。いずれは来る分裂を先延ばしにしただけのことだ。しょせん首相・安...▶続きはこちら
2015-08-26 10:04

(連載2)脅威のグローバル化と日本の国益

河村  洋  外交評論家
 オバマ大統領は議会の批判を何とか乗り切るかも知れないが、核協定が施行されるとしても、それで米・イラン関係が緩和すると考えるのは夢想的と言わざるを得ない。過去にはSALT合意が米ソのデタントを保証しなかった。米・イラン間の外交的雪解けを信じる永田町の政治家達は、レオニード・ブレジネフ氏のカモにされた...▶続きはこちら
2015-08-25 23:42

(連載1)脅威のグローバル化と日本の国益

河村  洋  外交評論家
 国会における安保法制の議論では、諸野党が安倍政権は自衛隊の海外派兵に地理的制約を課すべきだと主張している。国際的な作戦に無制限に関与すれば憲法9条が空洞化しかねないとの懸念からである。野党はそうした制約が緩和されてしまえば法的安定性を損なうと憂慮している。さらに安倍政権の全世界的な関与政策に反対す...▶続きはこちら
2015-08-25 06:09

なぜ安倍再選の流れか:自民党総裁選

杉浦 正章  政治評論家
 政界予測係からみれば、何で今頃マスコミは「安倍無投票再選」なのかと首を傾げる。筆者は4月に「再選確実」、6月には「無投票再選」を書いており、悪いけど圧倒的にリードしている。昔は競争が激しかったが、今の政治記者は「赤信号みんなで渡れば怖くない」というぬるま湯型報道なのであろうか。その首相・安倍晋三の...▶続きはこちら
2015-08-23 14:14

メドベージェフ首相が北方領土訪問を再度言い出した真意とは

飯島 一孝  ジャーナリスト
 前回、2012年の大統領選でプーチン氏に大統領ポストをゆずった形のメドベージェフ氏だったが、次期大統領選(2018年)を控え、ようやく動き出したかに見える。先月、北方領土訪問を言い出したのも、内外に存在感を示そうと云う狙いがあったのではないか。

 その証拠とも言えるロシアの「政治家ランキング...▶続きはこちら
2015-08-23 02:01

中国天津の爆発事故、想像以上の影響

赤峰 和彦  自営業
 今月12日深夜に起きた天津の港の近くの大規模な爆発事故は、中国当局の発表をはるかに超えた大惨事となっています。当局は現場に記者を派遣してはならないと通知したり、ネット上で状況を発信することを禁止するなど、被害者の救済よりも言論の封殺を優先させています。

 爆発の第一原因は機械的な障害からでは...▶続きはこちら
2015-08-19 10:08

(連載2)安保関連法案より地方創生を

角田 勝彦  団体役員、元大使
 今回の談話は、それのみならず不幸な女性達や国際経済システムへの言及も含み評価できるものである。核なき世界への努力については、8月6日の広島平和式典へガテマラー米国務次官が初めて米高官として参加した裏付けがある。また政府は、来年4月の先進7カ国(G7)外相会合に合わせて広島を訪れる6カ国の外相に、平...▶続きはこちら
2015-08-18 17:11

(連載1)安保関連法案より地方創生を

角田 勝彦  団体役員、元大使
 安倍総理は戦後70年談話という一つの坂をひとまず乗り越えてゴルフを楽しんだが、経済面では4~6月期GDPのマイナス転落など好ましくない兆しが見えている。アベノミクスの成功のためには地方創生が鍵だが、石破茂地方創生相が9月の自民党総裁選への不出馬を示唆したことが象徴するように、地方経済は沈滞している...▶続きはこちら
2015-08-18 10:14

(連載2)安倍談話は「普通の国」への出発点

鍋嶋 敬三  評論家
 キッシンジャー博士の考えでは国際秩序に挑戦する二つの問題がある。第1は正統性の再評価。正統性を覆す価値の基本的な変化によるもので、近世以降ではフランス革命、20世紀の共産主義、ファシズム、現在のイスラム主義者の攻撃などを挙げた。第2に力の均衡の重大な変化。その例としてソ連邦の崩壊による欧州共産主義...▶続きはこちら
2015-08-17 15:33

戦後70年の8月に思う

四方 立夫  エコノミスト
 毎年8月になると戦争の悲惨さ、原爆の残酷さが語られ、「二度と戦争を起こさない」との誓いが繰り返されているが、戦争は誓いだけで回避されるものではなく、それに向けた具体的な行動があってこそ回避できるものである。日本は戦後70年間平和を享受してきたが、2012年に習近平体制が成立して以来の中国は、鄧小平...▶続きはこちら
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