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2016-11-08 05:38
年金削減で高齢者層が総選挙直撃の構図
杉浦 正章
政治評論家
第一次安倍政権退陣の原因となった「消えた年金」と酷似した構図ができあがりつつある。野党が「年金カット法案」として反対する年金改革関連法案である。政府は気づいていないが、高齢者層に怨嗟の声が満ち始めている。NHKの討論を聴いたが、視聴者に対する訴求力において自民党幹事長代行の下村博文と公明党幹事長代...
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2016-11-07 17:08
不用意なまま一気に核兵器を禁止するのは危険
加藤 成一
元弁護士
軍縮問題を扱う国連総会第一委員会は、10月27日「核兵器禁止条約」の交渉を2017年に開始するとした決議案を123ヵ国の賛成多数で採択した。この決議案は、オーストリアやメキシコの主導で55ヵ国以上によって共同提案され、核兵器を法的に禁止する拘束力のある文書の制定交渉を行うというものである。しかし、...
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2016-11-07 11:20
次期米政権がアジアで指導力を再確立できるように
鍋嶋 敬三
評論家
米国のオバマ政権下の8年間でアジア情勢は大転換した。海洋で一方的な現状変更を進める中国に対し、米国の影響力後退によるバランス・オブ・パワー(勢力均衡)の変化である。北朝鮮の核・ミサイル開発、南シナ海紛争を軸に米中関係、米国と地域諸国の同盟関係のあり方も変わった。アジアだけではない。ロシア、中東、テ...
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2016-11-06 08:54
(連載2)西側民主主義の再建によって不確実性を増す世界を乗り切れ
河村 洋
外交評論家
西側民主主義の弱体化が顕著である。これは今年のアメリカ大統領選挙に典型的に見られ、それは政策上の真面目な意見交換よりも民主党と共和党の候補者同士の低俗な中傷合戦に陥っている。本来は良き統治の模範であったはずのアメリカの民主主義に、国際世論は幻滅している。そうした事情はあるものの、ヒラリー・クリント...
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2016-11-05 16:27
(連載1)西側民主主義の再建によって不確実性を増す世界を乗り切れ
河村 洋
外交評論家
今や多極化する世界の不確実性が語られているのも、アメリカ国内での孤立主義の高まりによって国民の間で世界の警察官という役割への支持が低下しているからである。ロシアと中国が自国の力を強く意識していることは疑いようもないが、それはアメリカと西側同盟国が自由主義世界秩序への関与に消極的になり、西側のハード...
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2016-11-05 00:19
(連載2)「核兵器禁止条約」決議への反対投票は誤りである
角田 勝彦
団体役員、元大使
日本は、佐野利男軍縮大使が「核軍縮を実効的に進めるには、核保有国と非保有国の協力が不可欠だ」と説明し、反対した。安倍首相は「(反対票を投じるとの)判断は、簡単ではなかった」と述べている。他方、日本は10月13日核兵器廃絶決議案「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意の下での共同行動」を同委員会に提出...
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2016-11-04 11:20
(連載1)「核兵器禁止条約」決議への反対投票は誤りである
角田 勝彦
団体役員、元大使
日本政府は、国連総会第1委員会で、10月27日採択された「核兵器禁止条約」制定交渉の2017年開始を定めた決議案に反対し、核兵器を巡る複雑な立場を露呈した。同委員会に我が国が提出した核兵器廃絶決議案が、10月27日167か国の支持を得て採択された事実はあるが、唯一の被爆国であり5月のオバマ米国大統...
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2016-11-02 18:21
TPP国会論争の不毛
加藤 成一
元弁護士
環太平洋連携協定(TPP協定)の批准に関する審議が臨時国会で行われている。しかし、中身の議論が少なく、不毛な議論が延々と続けられている。いわく「強行採決発言」で大臣を辞任せよ、辞任しないなら審議をボイコットする、いわくアメリカ大統領候補も「反対」しているから、批准を急ぐ必要はない、いわく「価格調整...
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2016-11-01 11:27
(連載2)プーチン大統領の安倍首相への挑戦状
袴田 茂樹
日本国際フォーラム評議員
プーチン訪日に関して、もう一つ気になることがある。それは、安倍首相が山口招待に関して「静かな雰囲気でゆっくり話し合いをしましょう」としているのに対して、プーチン側は東京での会談、あるいは山口と東京での会談を望んだ。それでも安倍首相は簡単にOKを出さなかったが、結局プーチン側に押し切られ、山口と東京...
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2016-10-31 13:15
(連載1)プーチン大統領の安倍首相への挑戦状
袴田 茂樹
日本国際フォーラム評議員
この10月初めにウラジオストクに行き、北方領土問題などについてロシアの専門家たちと率直に議論してきた。何といっても今回のロシア訪問の最も強い印象を受けたのは、平和条約問題すなわち北方領土問題に関する日露間の温度差だった。わが国では、よく知られているように、安倍首相がプーチンとの個人的な関係を基に、...
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2016-10-30 17:29
国際オリンピック委員会(IOC)の改組を提案する
松井 啓
元大使、外交評論家
3年前に2020年のオリンピック・パラリンピックの東京開催が決定した際、その選考過程があまりにも長く、かつ透明性に欠けていたので、筆者は本e-論壇に、国際オリンピック委員会(IOC)を改革すべきことを提言した(投稿日/2013年9月21日)。まずそれを再掲し(以後改善された点もあろうが)、今後の方...
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2016-10-27 06:25
安倍は比への影響力維持を米に忠告せよ
杉浦 正章
政治評論家
浄瑠璃の文句に「どちらへもつく内股膏薬」がある。内股に貼(は)った膏薬のように、あちらについたりこちらについたりして、定見・節操のない者を指すが、どこかの国の大統領と似ている。その合い言葉は「カネのためなら日中へと接近、嫌いな米国必要ない」というところだ。このドゥテルテの田舎の村長のような露骨さに...
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2016-10-26 13:00
「若年成人」対策を
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから、初めての国政選挙が去る7月の参議院選挙だった。これは平成19年に成立した憲法改正国民投票法に盛り込まれた、投票権年齢18歳以上に合わせるための措置である。いずれも憲法審査会において与野党間で話し合われた結果であり、座長役の私としては、大きな混乱なく選挙が...
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2016-10-26 04:31
安倍は南スーダンの「呪縛」から離脱せよ
杉浦 正章
政治評論家
加藤茶ではないが、安倍が「ちょっとだけよ」 と言っているように見える。これには「あんたも好きねぇ」と言いたい。南スーダンである。自衛隊に駆けつけ警護など新任務を付与しても、地域と活動範囲がきわめて限定され、誰がどう見ても、何もできない。逆に政府は「何もするな」と、秘密裏に自衛隊に厳命して派遣する可...
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2016-10-25 06:01
韓国大統領候補らが慰安婦像撤去に反対
杉浦 正章
政治評論家
石川さゆりの「天城越え」二番に「刺さったまんまの割れガラス」というくだりがある。まさにソウルの大使館前の慰安婦像の姿そのままだ。昨年暮れの日韓合意でも一応触れられているが、当時筆者が「その実態は韓国による“やらずぶったくり”の危険を伴うガラス細工の合意ではないだろうか」と指摘したとおり、1年がたと...
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2016-10-24 10:31
アジア地政学に影響与えるフィリピン大統領
鍋嶋 敬三
評論家
フィリピンの「反米」ドゥテルテ大統領の出現がアジア太平洋の地政学に影響を与え始めた。同盟国アメリカとの「決別」を中国で宣言した同氏の言動は行きつ戻りつ転変が常だが、根からの反米主義者で「米国の言いなりにはならない」という本音は変わらないだろう。このまま推移すれば、米比同盟関係は傷つき、北から南へ日...
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2016-10-21 06:23
ドゥテルテ対策は経済重視で、安保深入りは避けよ
杉浦 正章
政治評論家
10月7日に筆者が指摘した通り、首相・安倍晋三はフィリピン大統領・ドゥテルテとの来週の会談で外交技術的にもまれに見る困難な対応を迫られることになった。ドゥテルテの対中急接近で、南シナ海における対中包囲網はその拠点フィリピンを当面失いつつあるからだ。しかし、ドゥテルテの“寝返り”は日本に向けられたも...
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2016-10-19 16:25
日ロ首脳会談は、功を急ぐな
角田 勝彦
団体役員、元大使
軍事を含む外政において最大の危険は功を急ぐことである。多くの場合、その背景には客観性を欠く楽観的観測と成功への過大な期待がある。12月15日の日ロ首脳会談を前に展開されている安倍外交が、外務省などの補佐よろしきを得て、悔いを千載に残す過ちを起こさないことを祈る。とくに岸田外相及び世耕経産相(ロシア...
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2016-10-19 06:43
クリントン外交は中露と対峙のタカ派路線
杉浦 正章
政治評論家
先を読んでほとんど外さない筆者が、半年前から断定的に予想していた通りに米大統領選はヒラリー・クリントンの勝利が間違いない情勢だ。来月8日まで半月となって期日前投票が始まった州もある。この段階で米ウォール・ストリート・ジャーナル紙などが発表した最新の世論調査によると、大統領選での支持率は、クリントン...
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2016-10-18 06:59
1月総選挙戦略に「国論分裂」が暗雲
杉浦 正章
政治評論家
長期政権というのはどうしてもひずみが出てくるもので、そのひずみを是正するには絶妙なタイミングで解散するしかない。佐藤栄作政権が最長不倒距離を維持したのは、そのリセットを巧みに繰り返したからだ。とりわけ沖縄返還解散で300議席取ったのが大きい。首相・安倍晋三も、時期はともかく解散リセットが不可欠なの...
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