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2016-12-21 14:52
(連載1)安倍の太陽路線は北風路線に勝るか
角田 勝彦
団体役員、元大使
安倍・プーチンの日ロ首脳会談は、楽観論者が期待したような領土及び主権問題に関する進展は無かったが、北方四島での「特別な制度」に基づく共同経済活動の実現に向け交渉を開始することなどで合意した。政府間で12件、民間レベルで60件を超える協力案件(日本側の投融資は総額3000億円規模)の合意もあった。
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2016-12-20 23:51
アンチ・グローバリゼーションの加速する世界
山崎 正晴
危機管理コンサルタント
来年は、いよいよトランプ米国大統領が動き出し、その影響が様々な形で世界に及ぶことになる。その一つが、アンチ・グローバリゼーションの加速だ。海外の生産拠点を国内に戻し、国内の空洞化を是正しようという動きは、米欧日各国ですでに始まっている。この動きが加速すると、安い人件費を武器に、生産拠点として発展し...
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2016-12-19 17:48
日本共産党の目指す「野党連合政権」とは何か?
加藤 成一
元弁護士
日本共産党は、昨年9月には「戦争法廃止」「立憲主義回復」のスローガンを掲げ、野党や国民に向けて『国民連合政府』構想を提唱したが、本年11月15日の第7回中央委員会総会では、これを「安倍政権打倒」中心のスローガンに変えて、今度は、「野党連合政権」の樹立を提唱している。これは、もはや「戦争法廃止」「立...
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2016-12-18 18:42
東アジア経済研究の基礎資料
池尾 愛子
早稲田大学教授
12月17日に私は、ある学会において「英文雑誌『オリエンタル・エコノミスト』の経済記事について:1930~50年代を中心に」と題する研究発表を行った。この雑誌は、石橋湛山が1934年に有償で創刊して1985年まで続いた雑誌で、特に戦後の東アジア経済研究に不可欠な資料であると思われるので、その部分を...
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2016-12-17 07:03
4島での「共同経済活動」ほど危ういものは無い
杉浦 正章
政治評論家
プーチンは首脳会談で相手に催眠術をかける特殊能力を持っているのではないかと思いたくなる。前のめりの勢いを利用されて、巴投げで完全な一本を取られたのに、安倍は記者会見で「ウラジミール、君は」と親しげに10回も呼びかけた。ピントが狂っているのだ。おまけに日露経済人の会合では「後世の人々は2016年を振...
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2016-12-16 06:54
日露首脳「共同経済活動」で苦肉の策
杉浦 正章
政治評論家
山口県巌流島で宮本武蔵は2時間遅れたが、プーチン武蔵はこれを上回ること1時間。武蔵は櫂(かい)で作った木剣で佐々木小次郎の脳天を割ったが、3時間も待たされた安倍小次郎がプーチンの必殺剣を発止と受け止めたかどうかは、続編を見なければ分からない。遅れるのは常習犯だが、天皇陛下まで3時間も待たせれば、...
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2016-12-14 06:43
トランプは対露接近・対中封じ込めの基本戦略か
杉浦 正章
政治評論家
次期米大統領トランプが中国にとって聖域である「1つの中国」の原則にとらわれないという衝撃的な発言をした。これに対し「環球時報」は「子供のように知識がない」と決めつけたが、果たしてそうか。筆者はその発言はより深い思考に裏付けられていると受け止める。国務長官に親ロシア派のティラーソンを起用したことと合...
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2016-12-13 12:33
(連載2)アジアの乱気流と日米の課題
鍋嶋 敬三
評論家
アジアの安全保障上、直近の危機は朝鮮半島である。北朝鮮に対して国連安全保障理事会は11月30日、石炭輸出の上限を設定する厳しい制裁決議を採択した。しかし、韓国の軍に対する統帥権を持つ大統領が不在の政治空白の下で、北朝鮮のさらなる軍事挑発に対する対処能力には大きな不安が生じた。韓国では次期大統領選挙...
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2016-12-13 06:55
「2島先行」にむけて「経済共同活動」確認か
杉浦 正章
政治評論家
北方領土交渉の報道は、複雑に絡み合った糸をどう解きほぐすかにかかっており、そのためには極秘裏に進められている交渉について政府首脳が漏らす「言葉」を鍵として、扉を開くしかない、首相・安倍晋三は12月12日に「北方領土問題の解決に向け一歩でも前進させるため、全力を尽くしたい。私の世代でこの問題に終止符...
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2016-12-12 18:29
欧州同盟諸国の対トランプ政策
河村 洋
外交評論家
トランプ・ショックは国際安全保障に多大な悪影響を及ぼしつつあるが、それはドナルド・トランプ氏が「アメリカ第一主義」を掲げて、同盟ネットワークの破棄さえ示唆し、海外防衛の出費を削減すると息巻いているからである。さらに、トランプ氏はロシアのウラジーミル・プーチン大統領を称賛し、クリミアとシリアでロシアに...
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2016-12-12 12:30
(連載1)アジアの乱気流と日米の課題
鍋嶋 敬三
評論家
米国のドナルド・トランプ新政権が2017年1月20日発足する。大統領選挙で「米国第一主義」を掲げたトランプ氏の予想外の勝利は世界に衝撃を与えた。アジアは韓国の大統領弾劾案可決など乱気流に翻弄されている。政局混迷の韓国が対峙する北朝鮮の核・ミサイルの脅威に適切に対処できるか、不安が高まる。東アジア安...
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2016-12-11 09:16
(連載2)プーチン訪日への期待値は下がった
袴田 茂樹
日本国際フォーラム評議員
この雰囲気が最近大きく変わった。今では日本のメディアもプーチンの硬い対日発言を報じている。一つ例を挙げよう。リマでの安倍・プーチン会談の後、11月20日にプーチンはリマでの記者会見で「1956年の文書(日ソ共同宣言)には、日本に2島が返還されるとされている。しかし、その後どちらの国の主権下にこの2...
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2016-12-10 01:09
(連載1)プーチン訪日への期待値は下がった
袴田 茂樹
日本国際フォーラム評議員
プーチン大統領の訪日を前にして、筆者が注目していることは、11月19日のリマでの日露首脳会談と翌日のプーチンの記者会見の後、北方領土問題に関するわが国の報道や専門家たちの論調が大きく変化したことである。より正確には、その前の10月27日のソチにおけるヴァルダイ会議でのプーチン発言、11月1日のマト...
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2016-12-08 19:08
カジノ推進法案のごり押しはあんまりだ
角田 勝彦
団体役員、元大使
カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す議員立法「カジノ推進法案」の今国会成立の公算が高まった。12月6日の衆院本会議で、自民党、日本維新の会などの賛成多数で可決(公明は自主投票)され、参院に送られたのである。杉浦正章氏が、本欄への寄稿「カジノ論争は6対4で蓮舫の勝ち」で「少なくとも継...
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2016-12-08 06:51
カジノ論争は6対4で蓮舫の勝ち
杉浦 正章
政治評論家
魔女が蜘蛛の糸をはいて、安倍を絡め取るの図であった。党首討論は政権の紛れもない弱点であるカジノ解禁法案の土俵に、安倍を引き込んだ蓮舫が6対4で勝った。安倍はアベノミクス批判に対しては蓮舫の事実誤認を指摘して一本とったが、“カジノでの大負け”を挽回するまでには至らなかった。蓮舫が練りに練った「口撃用...
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2016-12-06 06:43
真珠湾慰霊は王手飛車取りのリバランス
杉浦 正章
政治評論家
首相・安倍晋三の外交のうちでも快心の一手ではないか。あらゆる方向を見てもプラスにしか作用しない、王手飛車取りだ。安倍の現職首相として初めての真珠湾への慰霊訪問は、日米、日露、日中、対トランプ外交においてプラスである。その背景には安倍が米、露、中のはざまで、再び均衡を取る、いわば「アベノ・リバランス...
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2016-12-05 14:10
今回の年金制度改革について
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
今から9年前の国会は、「消えた年金」問題で当時の野党民主党が安倍政権を揺さぶり続け、その後の民主党政権誕生のきっかけを作った経緯がある。年金問題はそれだけに慎重な扱いが求められる。そうした中、今回の年金改革は野党が「年金カット法案」と位置付けて、反対キャンペーンを展開する一方、政府与党は「将来年金...
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2016-12-02 06:07
社会悪をはびこらせるカジノ法案が成立の流れ
杉浦 正章
政治評論家
いくらアベノミクスが不振だからといって、ばくちにまで手をだしてはいけない。カジノ法案に自民党が突撃し、12月2日の衆院内閣委員会で採決しようとしているが、これほど筋の悪い“政治”はかって聞いたことがない。おまけに、朱に交われば赤くなるのか、焦点の公明党までもが、歯止めをかけられなくなりそうだ。背景...
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2016-11-30 23:46
トランプ・ショックを契機とした日本自主防衛論に疑問
河村 洋
外交評論家
先のアメリカ大統領選挙においてドナルド・トランプ氏は、全世界での同盟ネットワークの破棄を口にしたばかりか、日本、韓国、サウジアラビアといった同盟諸国に自前の核武装さえ要求して世界を震撼させた。アメリカの一方的な覇権破棄による「新世界無秩序の到来」が恐れられるようになっている。これに応えて、日本とヨ...
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2016-11-30 06:29
次期韓国大統領選は「反日を競う」様相
杉浦 正章
政治評論家
朴槿恵は絶対外れることのない罠である「虎挟み」にかかった。遅かれ早かれ辞任することになるが、韓国政界では、早くもポスト朴に向けての動きが加速してきた。今のところ最大野党「共に民主党」前代表・文在寅(ムン・ジェイン)、来年1月に任期が終わる国連事務総長・潘基文(パン・ギムン)、城南市長・李在明(イ・...
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