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2009-07-19 07:05
圧政の上に成り立つチェチェン復興
菊池由希子
国際関係専門家
7月15日、著名なチェチェン人人権活動家のナターリア・エステミーロヴァがチェチェンで誘拐され、その日のうちに殺害された。エステミーロヴァとは個人的に付き合いがあり、彼女と一緒に取り組んでいたプロジェクトもあった。そんな彼女と彼女の16歳の娘と最後に会ったのは昨年の初夏、モスクワでのことだった。カデ...
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2009-07-18 13:02
(連載)政権交代でも「拡大抑止」は安泰か?(2)
鍋嶋 敬三
評論家
「拡大抑止」にはジレンマがつきまとう。オバマ米大統領の「核兵器のない世界」(プラハ演説)に基づき米ロ首脳会談で核軍縮交渉が動き出した。しかし、ナイ教授は米国が急速かつ急激に「核ゼロ」に限りなく近づくとすれば、それが拡大核抑止に疑いを差し挟むことにつながってしまうというのである。そこで同盟関係の信頼...
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2009-07-17 10:37
(連載)政権交代でも「拡大抑止」は安泰か?(1)
鍋嶋 敬三
評論家
来るべき総選挙では北朝鮮の核・ミサイル開発に伴って、米国の「核の傘」に依存する日本の安全保障政策が大きな焦点になる。民主党への政権交代が現実のものになれば、日米地位協定の改定要求などで日米の同盟関係が不安定さを増すことは避けられない。米国の政府、議会に大きな影響力を発揮してきた知日派の有識者が、下...
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2009-07-17 09:27
(連載)日米同盟の重大な障害となり得る「核持ち込み」密約(2)
高峰 康修
岡崎研究所特別研究員
日米の間で「核の傘」に関する協議を、日米安保史上初めて行なうことになり、まずは日米2プラス2の局長級協議が開催されることが決まった。これは、日米同盟史上極めて重要な意義を持つことだが、裏を返せば、これまで「核の傘」について具体的な協議をしてこなかったことの異常性が浮き彫りになる。
協議では、有事...
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2009-07-16 12:04
(連載)日米同盟の重大な障害となり得る「核持ち込み」密約(1)
高峰 康修
岡崎研究所特別研究員
最近、村田良平・元外務次官が、核兵器を搭載した米国艦船の寄港に関する日米間の「密約」があったと証言するなど、冷戦下の日米安保条約および非核三原則のあり方について歴史のベールが脱がされつつある。結論から言ってしまえば、政府は「密約」の存在を認めた上で、日米安保条約と非核三原則の解釈を改めるべきである...
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2009-07-16 07:43
自民党は堂々と“分裂選挙”をすればよい
杉浦正章
政治評論家
自民党の“分裂選挙”を数々見てきたが、現在程度の分裂状態はまだ生やさしい部類だ。1980年のハプニング解散では、最終的に首相・大平正芳が死んで、自民党を大勝させ、決着がついた。反麻生の両院議員総会の署名の動きを、さめた目で見ると、「麻生おろし」が130人のうち半分であり、とても「おろせる」情勢にな...
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2009-07-14 09:24
(連載)G8「不拡散に関する首脳声明」を支持する(2)
角田 勝彦
団体役員
核軍縮がバランスを考慮しつつ行われるのはやむを得ない。ロシアはミサイル防衛(MD)と絡めている。我が国でも米国の核軍縮が我が国への「核の傘」の脆弱化を招かないかとの懸念があり、麻生首相は、8日のG8首脳夕食会の前後に行われたオバマ大統領との短時間の会談(ディスカッション)で米国の「核の傘」による抑...
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2009-07-13 10:08
(連載)G8「不拡散に関する首脳声明」を支持する(1)
角田 勝彦
団体役員
7月12日の都議選も民主圧勝、自民惨敗の結果となって、政権交代の可能性が高まったが、北朝鮮の核(5月に2度目の核実験)・弾道ミサイル(4月に続き7月に7発を発射)など安全保障上の脅威が増大している現在、留意すべきは、我が国外交・安全保障政策の、できる限りの継続性の維持である。とくに、ラクイラ・サミ...
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2009-07-13 07:44
「麻生おろし」ではなく、「麻生解散」へ
杉浦正章
政治評論家
鳥瞰図で見れば、都議選後の政局は、「麻生おろし」が間に合わず、解散への流れは落下寸前のナイヤガラ瀑布のように止まるまい。麻生は12日深夜、解散の方針を党執行部および派閥の長に伝達している。それにしてもこのような危急存亡の時ほど政治家としての度量と品格が問われるときはない。都議選大敗が総選挙敗北に直...
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2009-07-12 19:22
天野当選を機に、IAEAへの過大期待を糺す
吉田 康彦
大阪経済法科大学客員教授・元IAEA広報部長
天野之弥氏がIAEA(国際原子力機関)次期事務局長に選出されたのは快挙だが、あまり過剰な期待をかけるべきではない。IAEAに対する誤解と錯覚が巷にあふれているので、ここでは2点だけ指摘しておきたい。
まずIAEAは、「世界平和、保健、繁栄のための原子力の貢献を促進する機関」(憲章第2条)で...
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2009-07-09 18:37
「核なき世界」と「拡大抑止」とは両立する
堂之脇 光朗
日本紛争予防センター理事長
オバマ大統領は4月5日のプラハでの演説で「アメリカは『核兵器のない世界』に向けての具体的措置として、先ず核兵器の役割を縮小させるが、(他国の)核兵器が存在するかぎり、抑止力としての核兵器は保有し続け、同盟国の防衛を保障する」と述べた。前段は核軍縮への決意表明であり、後段はいわゆる「核の傘」の再確認...
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2009-07-08 09:33
(連載)対馬海峡等の領海幅を12海里にせよ(2)
高峰 康修
岡崎研究所特別研究員
さらに、この特定海域の制度は、中央部に公海を残していることにより、大きく国益を損ねた可能性がある。もしも国際海峡として領海幅を12海里にしていれば、外国船舶は通過通航権を認められるが、国連海洋法条約第40条の「外国船舶(海洋の科学的調査又は水路測量を行う船舶を含む)は、通過通航中、海峡沿岸国の事前...
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2009-07-08 07:45
民主党政権なら日米「外交・安保摩擦」必至
杉浦正章
政治評論家
あらゆる兆候からして、民主党政権実現の場合“日米外交・安保摩擦”の発生が予想される。現実に米政府関係者からも“懸念”の声が上がっている。「経済摩擦」は度々あったが、「外交・安保摩擦」は戦後の日米外交史でも珍しいことだ。首相・麻生太郎は総選挙の焦点に安保・防衛問題を取り上げようとしているが、政局をめ...
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2009-07-07 09:46
(連載)対馬海峡等の領海幅を12海里にせよ(1)
高峰 康修
岡崎研究所特別研究員
宗谷、津軽、対馬(東水道、西水道)、大隅の5海峡は、特定海域と呼ばれ、領海の範囲は海岸線から通常12海里であるところ、一部を3海里にとどめて、中央部を公海として残している。このような措置がとられている理由に関して、政府は、「海洋国家及び先進工業国として、国際交通の要衝たる海峡における商船、大型タン...
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2009-07-06 10:14
日本が戦争を放棄しても、戦争は日本を放棄してくれない
藤井 厳喜
ケンブリッジ・フォーキャスト・グループ・オブ・ジャパン代表取締役
現在の、国際法上の考えでは、という事は、国際政治の現実においては、あらゆる国家は、その大小に関わらず、平等の存在である。あたかも、日本国内においては、金持ちも貧しい者も法律上は平等である事と似ている。つまり、人口がたった2万人しかいないパラオ共和国も、人口が13億人以上もいる中華人民共和国も、国際...
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2009-07-06 09:24
「後入れ先出し」の麻生首相
大藏 雄之助
団体役員
会計手法に「後入れ先出し」というものがある。一般の家庭では多くの場合、缶詰のような保存の利く品であっても、先に買い入れた古いものから先に消費する。これは「先入れ先出し」である。しかし、大企業で原料などを大量に備蓄しているものは、いちばん後に仕入れたものを先に使用するという形をとる。たとえば100ト...
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2009-07-04 04:10
都議会選挙と衆議院選挙で問われているもの
前田 進
自営業
東京都議会選挙が7月9日に公示されて、選挙闘争が始まった。都議会選挙の結果、自民党が第1党から転落して、民主党が第1党になり、野党が過半数を制する可能性が大になって来た。その影響で、間近に迫った衆議院総選挙でも、自公が大敗北して、民主党が第1党になり、野党が過半数を制するように、天下の大勢が動いて...
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2009-07-03 10:52
ドル離れの動きに過度な懸念は不要
塚崎 公義
久留米大学准教授
IMFがSDR建て債券を発行し、中国などが購入することになった。加えて中国は、G8に対してドルに代わる国際準備通貨について協議するよう要請したようだ。米国の経常収支赤字の大きさに着目して「ドル暴落」「ドルの信認の喪失」などを懸念する声は、従来から聞かれていた。今回は、米国経済の比較優位産業と見られ...
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2009-07-03 10:17
(連載)イラン政治の現状と今後の動向(2)
茂田 宏
元在イスラエル大使
今回の事件の背後には、アハマドネジャドとラフサンジャニの対立がある。聖職者支配構造の中で、ラフサンジャニは『フォーブス』誌が世界の富豪のひとりとするまで富を蓄積した。選挙期間中のテレビ討論で、アハマドネジャドはラフサンジャニの腐敗を激しく攻撃した。ラフサンジャニはハメネイに名誉毀損であると訴えでた...
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2009-07-03 07:42
献金偽装の「蜘蛛の糸」を登り切れるか
杉浦正章
政治評論家
まるで芥川龍之介の「蜘蛛の糸」が自民党に垂らされたような光景である。「鳩山個人献金偽装」の糸だ。これをうまく登り切れるかどうが、総選挙前最後の“賭け”となる。具体的には首相・麻生太郎が「麻生降ろし」をかいくぐって、都議選直後の解散を思いとどまり、会期末解散まで「鳩山追及」を継続できるかどうかである...
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