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2020-02-03 17:09
(連載2)インド太平洋戦略:日本はどこまで本気なのか
河村 洋
外交評論家
実際に慶応大学の神保謙教授は『国際問題』2019年12月号のインド太平洋特集で「アメリカの太平洋戦略は1960年代から70年代にかけてのイギリスのスエズ以東からの撤退によるインド洋での力の真空を第7艦隊が埋めることになってから、実質的にインド太平洋戦略に進化した」との旨を述べている。それにもかかわ...
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2020-02-02 00:00
(連載1)インド太平洋戦略:日本はどこまで本気なのか
河村 洋
外交評論家
昨年末に、私はインド太平洋戦略に関するいくつかの公開シンポジウムに参加する機会があった。それはこの広大な地域で航行の自由と法の支配を守って行こうという戦略である。文字通りに言えば、インド太平洋地域とはスエズ以東を指すが、政策論争のほとんどが南シナ海での中国の拡張主義に費やされるあまり、私にはこのグ...
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2020-01-31 13:15
強力野党の結集に必要な政権構想
伊藤 洋
山梨大学名誉教授
昨年末から続けてきた立憲民主党と国民民主党の「合流」問題はその協議をやめることにしたという。今の段階で賢明な結論ではある。そもそも、この両党の議員の多く(見るところ「国民民主党」側に特に)、中選挙区制度が終焉を迎えた時期に政界進出を決意した人たちが多くいて、これが20世紀末に至って選挙制度が小選挙...
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2020-01-30 16:28
犬猿の仲―アメリカとイラン―
船田 元
衆議院議員
昨年末、トランプ大統領がイランの革命防衛隊のスレイマニ司令官をイラクのバクダッドで殺害、その後イランが弾道ミサイル攻撃を行い報復した。両国関係は最悪の状態に陥ったが、お互いは全面戦争を望んでおらず、当面は緊張と小競り合いの繰り返しになりそうだ。イランも圧倒的な軍事力を持ったアメリカと本格的に戦闘す...
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2020-01-29 16:15
(連載2)「ヒキワケ」――柳の下に2匹のドジョウはいない
袴田 茂樹
JFIR評議員
私は2012年3月に、ロシア首相府サイトで公表されたプーチンと若宮のやり取りを読んで、日本メディアが削除した部分にプーチンの本音があることをすぐ見抜いた。それは、当時のベールイ駐日ロシア大使も、ロシア外務省の日本担当のガルージン局長(現駐日ロシア大使)も、私の質問に対して事実上それを認めた。しかし...
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2020-01-28 13:34
(連載1)「ヒキワケ」――柳の下に2匹のドジョウはいない
袴田 茂樹
JFIR評議員
プーチン大統領が12月19日に年末恒例の大記者会を行い、日本人記者の平和条約問題に関する質問に答えて次のように答えた。「(平和条約問題で日露両国は)まだ解決法を見出していない。しかし、両国の考えは非常に異なっているかも知れないが、かつて私が述べたように――それは日本の友人たちに気に入った言葉だが―...
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2020-01-27 13:59
近代日本外交史からみた安倍対韓外交
萩原 孝夫
無職(年金生活者)
ここしばらく、日韓関係が緊迫の度合いを高めています。新聞・テレビ等では、韓国の反日・排日・侮日運動が毎日のように報道されています。そうした中、日本の安倍政権は安倍政権なりに対韓外交を展開しています。私が観察する限りでは、現在の安倍政権の対韓外交は、戦前の日本外交からいくつかの教訓を引き出しているよ...
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2020-01-24 13:12
米国の理想主義と国際政治の深淵
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
大統領が時代の政治思想を代表する度合いが強いアメリカでは、大統領のような有力政治家の名前になぞらえて政治思想の傾向を表現するやり方が一般的によく見られる。私自身は、トランプ政権が発足した直後の2017年初頭の早い段階から「トランプはアンドリュー・ジャクソンと重ね合わせるのが当然だ」と言ってきた。ト...
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2020-01-23 15:43
メドベージェフがプーチンの後継者に一番近い
飯島 一孝
ジャーナリスト
プーチン露大統領は15日、議会への年次教書演説で政治体制を変革する必要性を述べ、憲法改正案を示した。これを受けて大統領と20年以上、コンビを組んでいるメドベージェフ首相が内閣を総辞職し、安全保障会議の新設の副議長に任命された。大統領は4年後の任期満了を控え、大統領権限を抑える一方、自らの影響力を残...
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2020-01-23 13:37
(連載2)米イラン対立にみる日本のリスク分散の必要性
松川 るい
参議院議員
トランプ政権の対イラン政策については「イラン核合意」破棄からして全く賛同できない。この合意は、2015年にイランと英米仏独中ロとの間で結ばれた国際合意で、イランが濃縮度3.67%超のウランを少なくとも15年間製造せず、貯蔵量も300キロ以下とするなど核関連活動を制限する引き換えに欧米が経済制裁を解...
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2020-01-22 18:40
(連載1)米イラン対立にみる日本のリスク分散の必要性
松川 るい
参議院議員
年明けから目まぐるしい米イラン間の軍事対立が展開している。日本にとっては、①米国には中国に精力を注いでもらいたいところ、中東に足を取られること自体が極めてマイナスである、②中東に石油輸入を9割も依存している日本としては中東情勢の緊迫化はエネルギー安全保障の観点からもマイナスである、との二つの大きな...
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2020-01-20 16:25
政局は「解散適齢期」で波乱必至
杉浦 正章
政治評論家
首相・安倍晋三が施政方針演説を行い、外交内政両面で力強いトーンを前面に打ち出した。波乱不可避の国会の幕開けとなった。会期は6月17日までの150日間。衆院は「解散適齢期」を迎え、安倍も「あいさつと解散は急にくる」とうそぶいている。安倍が解散総選挙に踏み切る公算も、秋の臨時国会までを含めれば極めて高...
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2020-01-17 21:08
「ウラジミールとシンゾウ」の幻想
伊藤 洋
山梨大学名誉教授
回数だけは有史以来最も多く行われた安倍・プーチン日ロ首脳会談だが、はたして「君子の交わり」たりえたのであろうか、疑問無しとしない。そう思わざるを得ない、情けなくなるようなニュースが飛び込んできた。「北方領土歯舞群島周辺で安全操業のタコ空釣り縄漁を行っていた根室市内の漁協に所属する漁船8隻が17日、...
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2020-01-17 20:24
不利な日米交渉は長引かせよ
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
昨年末、日本の安倍晋三政権とアメリカのドナルド・トランプ政権との間で貿易交渉が行われた。アメリカ側に得るところが多く、日本側に得るところがほとんどない内容で合意がなされた。日本側はアメリカ側の農産品に対する関税を段階的に引き下げる一方、アメリカへの自動車輸出に関してはアメリカ政府から「関税を引き上...
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2020-01-16 10:35
安保60年、米の理解深めさせよ
鍋嶋 敬三
評論家
日米安全保障条約が1960年に調印されてから1月19日で60周年を迎える。反安保闘争は全国に広がり、当時ノンポリ学生の筆者も大学から市街に繰り出してジグザグデモをした。現代の学生にとって「アンポ」は歴史の一齣(ひとこま)なのだろう。しかし「安保」は生き続け21世紀の日本の平和を担保している。日米安...
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2020-01-15 12:07
(連載2)フィンランドとバルト三国の微妙な関係
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
そのような歴史的背景の中で、フィンランドでは、サンナ・ミレッラ・マリン(Sanna Mirella Marin)氏が第46代首相に就任した。なんと34歳である。同氏はかつて「お店のレジ係」をしていたということで、そうした人物が首相に就任したことが話題になった。しかし、バルト三国とすれば「強いフィン...
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2020-01-14 13:47
(連載1)フィンランドとバルト三国の微妙な関係
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
バルト三国は、いうまでもなくフィンランドの南に南北に並ぶ3つの国であり、北から順に、エストニア、ラトビア、リトアニアとなる。これらの3カ国がソ連から独立して以降、ロシアは、サンクトペテルブルクと飛び地のカリーニングラードとの間の連絡を、バルト三国を回り込むような海路で行っている。つまりバルト三国は...
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2020-01-10 15:43
作られた「反日・嫌韓」に惑わされるな
荒木 和博
特定失踪者問題調査会代表
いまだ具体的な証明には至っていないのですが、韓国で反日を、日本で嫌韓を、それぞれ煽っている勢力の一部に重なる部分があるような気がしています。今の文在寅政権及びその周辺がそうであるように、北朝鮮からすれば日本と韓国の関係が悪化すればするほど得になります。逆に日韓が連携していることは彼らにとって脅威で...
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2020-01-09 13:45
(連載2)EU「戦争の記憶」決議が日本に問いかけていること
久保 有志
公務員
プーチン大統領は2019年12月に行われた記者会見において、 「ナチスの指導者アドルフ・ヒトラーとソビエトの指導者ヨセフ・スターリンに対して、戦争の勃発に等しく責任を負わせることは全く容認できず、不正確だ」と述べ、上記決議を根拠にロシア非難を展開するポーランド等諸国に対し、歴史の歪曲を正すよう訴え...
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2020-01-08 05:23
(連載1)EU「戦争の記憶」決議が日本に問いかけていること
久保 有志
公務員
第二次世界大戦終結から80年の節目にあたる2019年の9月に、EU議会において「ヨーロッパの将来にとっての記憶の重要性 」と題する決議が採択された。同決議をきっかけとして、第二次世界大戦勃発の原因に関する歴史解釈をめぐり、米欧諸国とロシアの間で論争が繰り広げられるようになった。同大戦の記憶をめぐり...
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