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2021-06-26 00:17
(連載2)ウイグル問題非難決議見送りと「ふわっとしたアジア主義」
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
1947年生まれで典型的な団塊世代に属する寺島実郎氏は、「G7は対中包囲網みたいな形で捉えがちなんですけども、日本の立ち位置をしっかり考えなきゃいけない」と述べ、「日本はアジアの国なんです。G7の一番しっぽにくっついてるんじゃなくて、アジアの国としてG7に参加してる」との見解を主張したという。こう...
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2021-06-25 23:18
(連載1)ウイグル問題非難決議見送りと「ふわっとしたアジア主義」
篠田 英朗
東京外国語大学大学院教授
国会でウイグル問題に関する対中非難の国会決議が見送られた。全野党が賛同する中、自民党の執行部が承認をしなかったという。人権問題などにかかわっても、(高齢者の投票行動が結果を左右する)選挙の際には利点はない、という実利的な考え方が背景にあるようだ。もっともさらに言えば、日本社会の組織的・世代的な政治...
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2021-06-24 22:37
初の米露首脳会談、今後に期待
飯島 一孝
ジャーナリスト
米国のバイデン大統領とロシアのプーチン大統領は6月16日、スイスのジュネーブで対面による初の首脳会談を行い、核軍縮に向けた戦略的対話を開始することで合意した。ウクライナ情勢やサイバー攻撃などについては合意できなかったが、世界平和を左右する核軍縮問題で対話を始めることで合意した意義は大きい。
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2021-06-23 00:00
(連載2)共産主義政党と「言論の自由」
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
マルクス・レーニン主義(「科学的社会主義」)におけるプロレタリアート独裁は、「資本主義社会から共産主義社会への過渡期の国家がプロレタリアートの革命的独裁である。」(マルクス著「ゴーダ綱領批判」マルクス・エンゲルス選集12巻254頁参照)、「プロレタリアート独裁は、抑圧者、搾取者、資本家の反抗を暴力...
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2021-06-22 21:02
(連載1)共産主義政党と「言論の自由」
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
「言論の自由」とは、政治的には「政府当局者に対する批判の自由であり、民主主義の精髄である。」(小泉信三著「共産主義批判の常識」小泉信三全集10巻36頁参照)とされる。法律的には「憲法で保障された市民的自由であり国民の基本的人権である。」(日本国憲法21条)。「言論の自由」は多様な価値観の存在と対立...
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2021-06-19 08:21
プーチン氏の対日戦略とは何か? ロシアの「平和条約」提案に警戒を
常盤 伸
JFIR上席研究員、東京新聞外報部次長
日露の北方領土交渉は、交渉史上最も低い水準のまま、再び完全に暗礁に乗り上げている。そのなかにあって、最近の一部日本メディアの報道には、目を疑った。プーチン大統領は4日、各国通信社トップとのオンライン会見で、日本との平和条約交渉について領土割譲禁止条項を盛り込んだ憲法改正を考慮する必要があるが「交渉...
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2021-06-17 20:19
支持率堅調のバイデン大統領どう保守派と折り合いつけるか
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
『ザ・ヒル』誌・ハリスX社の共同世論調査の結果(『ザ・ヒル』、2021年5月22日付)によると、ジョー・バイデン大統領の支持率は全体では60%だった。より詳しい結果を見ていただくと、性別、人種別、地方別、住んでいる場所の種類別、年収別、学歴別、支持政党別のより詳しい数字が出ている。性別では男性の方...
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2021-06-16 00:09
(連載2)第336回国際政経懇話会に参加して
河村 洋
外交評論家
この疑問点へのヒントとなったのが東京大学の佐橋亮准教授による「中国の金融市場が金山に見えるウォール街の話。第一段階の最大の受益者でもある。ただウォール街のロビー力はこの瞬間では落ちているし、政権にムニューシンっぽいのはいない。 けどその辺りをすっ飛ばして理解している人が多い」というツイート(5月2...
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2021-06-15 13:30
(連載1)第336回国際政経懇話会に参加して
河村 洋
外交評論家
去る5月31日に慶応広瀬陽子教授を迎えて開催された国際政経懇話会「ハイブリッド戦争:ロシア外交の最前線を読み解く」に於いて、参加者の中から「ロシア以上に中国のサイバー戦能力の方が大きな脅威ではないか」という質問がなされました。懇話会の性質から匿名質問の内容には深入りいたしませんが、それは拙稿「バイ...
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2021-06-14 10:30
G7首脳宣言「台湾海峡」初めて明記
鍋嶋 敬三
評論家
英国が主催国になった先進7ヶ国(G7)首脳会議(6月11-13日)は中国などの権威主義国家に対する民主主義国家の体制間競争で3年ぶりの結束を示すことができた。共同宣言では緊張が高まる「台湾海峡の平和と安定の重要性」について、サミットとして初めて明記した。東・南シナ海情勢を深刻に懸念、現状を変更し緊...
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2021-06-13 00:09
(連載2)日本の海岸は守れない
荒木 和博
特定失踪者問題調査会代表
冒頭で触れた李相哲氏は他国への上陸任務を行うことになった際、当初香港に上陸するよう指示されていました。ところが、彼はそれを嫌だと言って、日本に上陸することを志願したのです。工作員が拒否できるのも意外ですが、その上官が日本に場所を変えた理由も驚いたものです。彼いわく、工作員の養成には多額の費用がかか...
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2021-06-12 23:21
(連載1)日本の海岸は守れない
荒木 和博
特定失踪者問題調査会代表
何人もの北朝鮮工作員が口を揃えて言ってきたことですけれども、日本に侵入するというのは簡単なことです。私の友人で1982年に山口県長門市に上陸した経験を持つ元朝鮮労働党作戦部海上処・元山連絡所所属戦闘員、李相哲(イ・サンチョル)氏(李相哲龍谷大学教授とは別人)に、その時の所持品を尋ねた際のことですが...
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2021-06-10 00:02
(連載2)コロナ禍の五輪中止論を考える
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
ではコロナ禍によって東京オリンピックが中止された場合の責任はどう評価すべきであろうか。日本のマスコミは、日本政府に求め「コロナ対策がうまくできていないからだ」というような論説になりがちだ。このような態度こそ、「オリンピックの政治利用」という最も恥ずべき行為ではないか。東京オリンピック中止論から政府...
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2021-06-09 23:53
(連載1)コロナ禍の五輪中止論を考える
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
東京オリンピックについて、まず、大原則として私はコロナ禍とは全く関係なく、オリンピックが東京で行われることについてはあまり好ましいとは思っていないが、やると決まった以上は現状を鑑みて行うべきと思っている。そもそもコロナウイルスに負けた象徴になるような出来事は日本社会にとって良いことではない。よって...
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2021-06-08 21:43
米政権6兆ドル予算教書提出で攻防始まる
古村 治彦
愛知大学国際問題研究所客員研究員
バイデン政権は600兆円規模の予算を提案した。これから連邦議会で審議が行われる。これだけ大規模な予算は戦後例がないほどのものだ(戦時中はまた別だ)。これまで、「大きな政府は悪」「なんでも市場に任せておけばうまくいく」という考えから、振り子が逆に触れた形になっている。今回の予算はインフラ整備と格差縮...
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2021-06-06 00:52
マグニツキー法制定に賛成する
田中 義也
会社員
篠田先生の投稿「ミャンマー軍制裁のために、『マグニツキー法』を制定せよ」(e-論壇「百花斉放」、2021年3月23日)を拝読して、人権侵害制裁法の制定の必要性を理解しました。現在、アジア地域では、いくつもの人権侵害が国家レベルで行われおり、いまやそれに関する情報に触れない日はなく、これらの深刻な人...
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2021-06-03 17:23
コロナ禍でも東京五輪は開催可能だ
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
今年7月23日に迫った東京2020オリンピック・パラリンピックの開催をめぐっては、最近の世論調査を見ると開催中止や延期を求める意見が圧倒的に多い。これは、最近のインド変異型ウイルスを含む新型コロナウイルス感染症の全国的蔓延の状況が背景にある。しかし、筆者は以下に述べる三つの理由により、東京2020...
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2021-06-02 00:04
(連載2)アジア人差別と日本人の国際問題意識
河村 洋
外交評論家
実際にプーチン氏は人種にもイデオロギーにも拘泥はしない。欧米では極右を支援しながら対米地政学の観点からラテン・アメリカではキューバやベネズエラ、中東ではバース党政権下のシリアといった社会主義国を支援している。また、イギリスのEU離脱投票では極右支援の投票介入を行ないながら、スコットランドの独立をめ...
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2021-06-01 23:26
(連載1)アジア人差別と日本人の国際問題意識
河村 洋
外交評論家
一昨年12月に中国の武漢で発生したコロナ禍を機に欧米でのアジア人差別が激化した事態を受け、アメリカではバイデン政権が去る5月20日にコロナ反憎悪法案に署名した。だが我々はそれがパンデミックに対する不安よりも根深いものであることを忘れてはならない。その背景にはブレグジットやトランプ現象に見られるよう...
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2021-06-01 00:01
(連載2)「五輪集団観戦」に潜む構造的な教育問題
葛飾 西山
元教員・フリーライター
しかし教育委員会から学校現場に降りてくる段階では、「ボランティア」という名の「奉仕」「貢献」に置き換わり、学校現場での奉仕活動の推進と相俟って教育が行われてきた。そこでは「趣旨に賛同できないので参加しません」と表明することは集団の輪(和)を乱す行為となり、さらに教師の指導に従わない行為となるため、...
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