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ヤラセだった北方四島元島民のプーチン大統領への手紙   
投稿者:飯島 一孝 (東京都・男性・ジャーナリスト・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-24 10:49 [修正][削除]
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 昨年12月の日露首脳会談で安倍首相がプーチン大統領に手渡した北方四島元島民の手紙が大統領を感激させ、四島への自由往来をさらに進めるきっかけになったとされているが、その手紙がヤラセだった疑惑が浮上している。もし本当だとすれば、ロシア大統領ばかりか、日本国民まで愚弄する行為である。真相解明を急ぐべきだ。問題の手紙は、首脳会談の3日前の12月12日に首相が千島歯舞諸島居住者連盟の脇紀美夫理事長ら元島民7人に会い、首脳会談に備えて彼らの意見を聞いたことが発端。元島民は連名で首相に大統領へ渡すための手紙を託したとされる。首脳会談の直後、首相はテレビ各局の取材を受けた際「会談でこの手紙を大統領に渡す」と、その場で手紙を読んで、感銘し「元島民がもっと自由に故郷の島に往来できるよう道を開く」ことを約束したと力説していた。

 首相としては、北方領土返還交渉自体の成果はなかったので、元島民の自由往来のさらなる前進をアピールして会談の成果を少しでも大きくしたかったのだろう。ところが、肝心の手紙が未だに非公開になっている上、手紙にサインしたはずの元島民たちの多くはコピーを手元に持っていなかったという。しかも、あろうことか、元島民団体の千島連盟を含む多くの関係者が手紙の存在すら事前には聞かされていなっかったというのだ。一体何が起こったのだろうか。この問題については、北方領土問題の研究者として知られている岩下明裕・北海道大教授が雑誌「マスコミ市民2月号」で詳しく書いているので、それを参照したい。幻の手紙となった元島民の手紙は、その後のメディアの取材により、以下のように書かれていたとされる。元島民たちの願いとして「生きているうちに故郷に帰りたい。島で朝を迎えたい。いつでも墓参りしたい。自由に島に行きたい」と書いたという。だが、念願の北方領土問題の解決については「プーチン氏こそが北方領土問題を解決してくれるものと確信しています」とあるだけで、北方領土の返還については、具体的に言及すらしていないとされる。

 この内容から岩下教授は「この手紙がある種の狙いを持って書かれているのは明らかだろう」と指摘し、「元島民たちのこれまでの闘いを少しでも知る者からすれば、このような手紙が島民全体の気持ちを代弁することはありえない」と断言している。この手紙についてはNHKが何度か報道していて、児玉泰子・千島連盟理事が元島民たちに手紙と思われる紙を配っているシーンが流されている。実は、首相と会う前日に元島民たちがホテルに呼び集められ、この手紙を見せられて、同意を求められたという。その場にロシア語に翻訳された手紙も用意されていたとされ、手紙を準備する過程でNHKの関係者が深く関わっていた可能性を示唆している。

 この問題で北海道新聞は2月7日付けの社説で「この手紙は、官邸主導で元島民7人が集められ、用意された文書をもとに作られた。千島連盟の役員も同席したが、組織として意見集約する余地はなかった」と指摘し、事実上ヤラセだったことを認めている。官邸がこの手紙の作成を仕組んだとすれば言語道断だ。また、NHKが手を貸していたとすれば、メディアの倫理が問われる。双方ともこうした疑問にきちんと答えるべきだ。

籠池理事長発言の信憑性には、疑問山積だ   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-24 06:50 [修正][削除]
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 裁判で「やっていない」という主張に対して「やった」という事実の証明をすることを「悪魔の証明」という。結論は「完全否定は不可能」であるとされる。籠池泰典が首相・安倍晋三をはじめ夫人昭恵や大阪府知事松井一郎を指さして疑惑があるかのような発言を繰り返しているが、これも完全否定は出来ない。「それではどうするか」だが、便法を講ずることは出来る。安倍は「私や妻、事務所も含め、小学校の認可や国有地払い下げには一切関わっていない。関わっていたら首相も国会議員も辞める」と発言したが、これがいわば準「悪魔の証明」であろう。松井もそれしか手はないと見えて、「学園の理事長と2人で会ったとか、森友を優遇せえ、という指示をしていたら、辞めます」とまねをした。まるで辞めるの「二重奏」となった。しかし、今回の場合は証言の信憑性を否定することは可能だ。まず「妻を辞める」というわけにもいかない昭恵はどうするかだ。「悪魔の証明」は出来なくても、「悪魔の証明」に「肉薄」することは可能だ。それは籠池の「空想性虚言症的な側面」(自民党幹部)を状況証拠から立証すればよい。虚言症は自己顕示欲の強い人間がなりやすいが、国会における証人喚問ではその自己顕示欲の塊のような籠池の性格が明らかになった。

 まずその最大のものは天皇陛下すら自らの利得に結びつけようとする性癖だ。森友学園のホームページで籠池は「天皇陛下が森友学園を訪問された」と書いている。書かせたのかもしれないが、責任者だから「書いている」と言ってもおかしくない。これを参院で追及された籠池は「私は知りませんでした。恐縮です」と釈明した。理事長である自らの責任を問われ、「お越しになっていらっしゃらないものをお越しになっていらっしゃるというのは事実に沿いませんので、それについて記載されているのであれば、申し訳ないことだと思っております」と平謝りに徹した。ここから三段論法ができる。三段論法とは「植物は生物である」の大前提から「松は植物である」の小前提を導き「故に松は生物である」に達する論法だ。籠池は「天皇が来たと嘘をついた」から「籠池は嘘つきである」を導き、「故に昭恵は嘘をつかれて、関わっていない」に到達できるのだ。

 さらに籠池が嘘つきであるということの「悪魔の証明」を加えれば、森友学園の3つの建設契約書に到達する。籠池は国に23億8千万、大阪府に7億5千万、大阪空港運営会社に15億5千万円の3つの契約書を作った。国に最も高いものを提出したのは、明らかに多額の補助金を得るためであり、大阪府をもっとも低くしたのは、自らの財務状況で建築可能であるとみせかけるためのものだろう。これは国に対する有印私文書偽造の疑いが生じいてくる。簡単に言えば、国や自治体に対する詐欺行為である。詐欺罪で刑事告発可能ではないか。松井は業務妨害の疑いで刑事告発することを検討している。察知した籠池は証人喚問で「刑事訴追を受ける可能性があるので控えさせてもらう」という答弁を連発して、逃げまくった。さらに新しい小学校が愛知県の進学校「 海陽中等教育学校」に推薦枠を設けることで合意したという話である。愛知の進学校は全く関与していないと全面否定している。

 これらの3大虚言からみれば、昭恵をめぐっても虚言をねつ造したことは十分考えられる。資金繰りの窮状からの脱出を考えた籠池は、昭恵の携帯に電話して、留守電状態だったため伝言を残した。昭恵付きの事務官谷査恵子はファクスで「大変恐縮ながら現状では希望に添うことは出来ません」と回答している。まさに官房長官・菅義偉が言う「ゼロ回答」であった。財務省に谷が問い合わせた上での対応であったといわれるが、民進党の枝野幸男が鬼の首を取ったかのような追及をしても、これ以上の問題には発展しまい。そもそも野党は9億6000万の土地が森友に1億3000万で売却されたという「大幅値引き」を問題視しているが、8億3000万はゴミ処理費用であり価格は適正だ。同じように隣接している国有地が豊中市にたったの2000万円で売り渡されている。豊中市が14億円をゴミ処理にかけたからだ。籠池がなぜ政府・与党を大向こうに回して破れかぶれの「抱き合い心中」のような動きに出たかの背景だが、どうも安倍の国会答弁がきっかけらしい。安倍は2月24日の国会答弁で、「安倍晋三記念小学校」の名称について「絶対にやめてもらいたいと再三申し上げている」ことを明らかにしながらも、籠池を「非常にしつこい」と批判したのだ。籠池は証人喚問でこの「しつこい」にこだわっていた。逆恨みのようである。

 また昭恵からのメールについて、「口止めとも取れるメールが届きました。あんなに開校を楽しみにしてくれていた。どうしてなのか割り切れない」と、恨み節をたらたらと述べた。メールの真否についても、官邸は公表の用意があるとしており、早期に公表して、疑いを晴らすべきだ。ことの核心は教育者の風上にも置けないような人間が、安倍の力をフルに活用して、その野望を成し遂げようとした、おこがましさにある。最初は、教育者であり保守的であることから夫人が心を許した側面がないわけではないが、その行動は図々しく「首相の力を借りれば、法を無視できる」と考えたフシが濃厚だ。これに気付いた安倍や夫人が籠池との関係を断ち切ろうとしたのは、自然であり、全く正しい。証人喚問のやりとりをつぶさに検証したが、籠池の憶測や見当外れの恨み節が目立つばかりで、ロッキード事件の証人喚問でにじみ出たような“異臭”などは全然感じられなかった。新聞テレビは籠池を全面的に信用して、あたかも疑惑の発覚であるかのような報道に徹しているが、センセーショナリズムを慎むべきだ。野党は被害者である昭恵を証人喚問に呼ぼうとしているが、もういいかげんにした方がよい。事件は事件として処理すればよい。自民党はさっさと偽証罪で告発すべきであり、捜査当局も疑惑の解明に着手せよ。

上級英語による発信力をもつ人材を育成せよ   
投稿者:大井 孝 (東京都・男性・大学名誉教授・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-23 16:03 [修正][削除]
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3832/3834
 日本で行われる国際会議や専門家の参加による公開の国際セミナーなどの多くの場合には、外国人専門家が英語で発言し、日本人専門家が日本語で発言する。そこでは主として日本人である英語日本語の同時通訳者が介在して、専門家同士の意見交換や日本人聴衆の理解を助けることになっている。日本で開催される国際セミナーなどでは日本人発言者は原則として日本語で発言することが暗黙の規定・慣習になっているようである。この方式や慣習は日本の国際化開始が叫ばれた1960年代後半以来のものである。1990年代以来の「グローバル化」時代の到来以後も、上記の傾向は変わらない。奇妙なことに、英語学習の普及や奨励と平行して、英語通訳の需要が増大し続けている。

 日本人の聴衆がいる国際セミナーなどでは、大部分の日本人参加者が日本語使用なので、英語に堪能な日本人発言者がいる場合でも、その人は自分一人が英語で発言することに遠慮して、会場では日本語で発言し、不本意ながら、場合によってはご本人のものよりも劣るかもしれない英語力を持つ通訳者に頼ることになる。理系、技術系の会議などの場合ではなく、社会科学・人文科学系の主題を扱う会議などの場合には、発言者の使用する語彙が重要となる。通訳を介する場合、日本人参加者の知的な日本語による発言や論理の展開が、日本人通訳者によって、原発言者の使用した知的レベルでの日本語の語彙には相当しない平易な英単語使用で辛うじて大意が伝えられて行く危険性が生ずる。会議の主催者や参加者が会議の後で、通訳の録音を聞き直して、訂正を求めるということは不可能である。通訳者が介在する会議では、「大体そんなものだ」という諦めと妥協でことが進んでしまう。今後、何年待てば、国際会議で日本人発言者が自前の英語で発言できるようになるのだろうか。

 対策としては、すこし時間を要することではあるが日本人参加者が、国際会議などで英語で発言できるような上級英語の発信力を習得すること以外にはありえない。英語学習の商業市場を席巻し続ける「実用英語力」検定試験での上位成績は国際会議で発言できる英語能力とは全く次元の異なるもので、まさに英語表現ではirrelevant なものである。いわゆる日常生活で平易な「英語の使える日本人」を育成するという次元の英語教育と国際会議で発言できる「英語の使える日本人」を育成する次元の英語教育の二重構造を早期に導入する必要がある。

 日本の英語教育学界、実業界、官界、政界は小中高校での英語教育のみに注力しないで、大学生・社会人のための上級英語習得の必要性を強く再認識し、「国際会議で英語で発表し、議論できる人材を育成する」ことを急務として、それに真剣に取り組むべきであろう。安易な短期留学での日常生活用英会話力の習得と知的英語力の涵養とはまったく次元の異なるもので、上級英語習得、国際会議向けの論理構築法の基盤は日本国内でも十分に達成可能である。知的英文の多読とその結果としての知的英作文力の習得がその基盤の不可欠の一部となる。現在では上級者向けの様々な視聴覚教材も容易に入手可能である。このような上級英語使用能力を備えた真の「グローバル人材」の育成には、既存の学校教育制度の枠の外で、特別にその育成の場を設定することが必要であり、当日本国際フォーラムのような公益団体がその育成を唱導されることが強く望まれる。

求められているのは、我が国自身の防衛努力の強化   
投稿者:四方 立夫 (東京都・男性・エコノミスト・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-23 12:46 [修正][削除]
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3831/3834
 2月の日米共同声明に「日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを確認した」との文言が盛り込まれたことにより、日本国内では引き続き「米国が日本を守ってくれる」との安堵の空気が流れたが、同声明には「日本は同盟におけるより大きな役割及び責任を果たす」ことが明記され、更に、その中に引用された「日米防衛協力のための指針」の中には「日本の防衛は日本が主体、米国はそれを支援し補完する」との基本方針が繰り返し明示されていることを忘れてはならない。北朝鮮による在日米軍基地をターゲットとしたミサイル発射実験が成功し、この1年間で同国の核とミサイル技術は飛躍的に向上しており、同国の脅威は新たな次元に突入した、と言わざるを得ない。

 ティラーソン国務長官が日本、韓国、中国を訪問し北朝鮮の脅威に対し「あらゆる選択肢」を持つことを明言したにも関わらず、中国は依然として北朝鮮に対し断固たる処置を取ろうとしないことから、北朝鮮の挑発が更に一歩進み米国本土に到達するICBMの実験に踏み切ることになれば、米国による北朝鮮に対する先制攻撃の可能性は現実のものとなるかもしれない。その場合、在日米軍基地並びにその周辺地域は北朝鮮の直接の反撃を受けるリスクが高まる。一方、米国の同盟国である韓国では5月の選挙で北朝鮮及び中国に融和的な政権が誕生し、THAADの配備撤回、GSOMIAの破棄、北朝鮮との「対話」などの政策が取られる怖れがあることから、益々我が国に対する北朝鮮の直接的な脅威は増すこととなる。

 先ずはSM3及びPAC3によるミサイル防衛体制を固めると共に、同時に実行されると推察されるサイバー攻撃に対し関係省庁並びに民間企業において備えを進めることが喫緊の課題である。このことがより大きな脅威である中国に対する我が国の防衛力を向上させると共に、日米同盟の強化にも貢献するものである。一方、トランプ政権の対中政策はキャンペーン中の”Day 1”に「中国の輸入品に45%の関税を掛ける」、「中国を為替操作国に指定する」との「公約」は未だ実行されず、習近平との電話会談以降むしろ米中要人の往来が加速し、4月にはホワイトハウスではなく「冬のホワイトハウス」で初の米中首脳会談の開催が計画されている。トランプ政権が短期的経済利益のために中国に不用意に接近し、東シナ海/南シナ海問題並びに北朝鮮問題に関し安易な妥協をし、同盟国及びアジア諸国の不安を煽り、中長期的にアジアにおける航行の自由及び市場へのアクセスを妨げ米国自身の経済利益を損なうと共に、既存の自由主義圏の貿易/投資のルールが中国主導のものに置き換われていく怖れも無しとしない。

 何れにせよ今後益々増大する我が国を巡る様々なリスクに対応するには、先ず我が国自身がその防衛力を強化しないことにはどの国も我が国に協力しようとしないことは明らかである。我が国が民主主義国家である以上、かかる政策は国民の広範なる支持無くしては実効できない。政官民を挙げて70年以上に亘り平和を甘受してきた国民に対し、北朝鮮並びに中国は眼前の危機である、との認識を醸成させることも合わせ喫緊の課題である。

始まった野党・マスコミの“風評”戦術   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-23 06:17 [修正][削除]
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3830/3834
 読売新聞が「共謀罪とは別」と大見出しで報ずれば、朝日新聞は「共謀罪全面対決へ」と真っ向から反対の方針を打ち出す。東京新聞に至っては社説で“風評”を展開する。例によって民放のコメンテーターは「デモをしようとすれば取り締まられる」と“虚言”を弄(ろう)する。世論は真否取り混ぜ、真っ二つに割れる傾向だ。政府が閣議決定した「テロ等準備罪法案」は、2014年の秘密保護法や15年の安保法制の時と同様に、政府・自民党と風評を戦術とする反対勢力との一大決戦になろうとしている。しかしNHKの世論調査では、同法案を「必要とするもの」が45%で、「必要ない」の11%を大きく上回った。オリンピックに向けてのテロを国民の多くが危惧していることを物語る。首相・安倍晋三がこれをテーマに解散・総選挙を断行すれば、既に目一杯議席を取っている自民党だが、大幅に負けることはあるまい。しかし、同調査は32%が「どちらとも言えない」としており、政府・自民党が「広報」のハンドリングを間違えると、反対が勢力を増し、拮抗する恐れがある。

 風評は、朝日の3月22日付け朝刊トップ記事から始まった。同紙は1面左に<おことわり>を掲載し、「政府が国会に提出した組織的犯罪処罰法改正案には、犯罪を計画段階で処罰する『共謀罪』の趣旨が盛り込まれており、朝日新聞はこれまでと同様、原則として『共謀罪』の表現を使います」と宣言した。「『テロ等準備罪』という政府の呼称は、必要に応じて使用していきます」としているが、おそらくカギ括弧でくくる要人の発言などは「テロ等準備罪法案」を使うが、それ以外は「共謀罪」で通すつもりのようだ。過去3回廃案になった「共謀罪」の悪い印象を維持するための巧妙なるイメージ作戦であろう。官房長官・菅義偉は「3年後の五輪・パラリンピック開催に向け、テロを含む組織犯罪を未然に防止するため、万全の体制を整える必要がある。かつての共謀罪とは明らかに違う別物だ」と定義づけている。しかし、日本を代表する大新聞が、公正中立の報道の社是をかなぐり捨てるかのように法案の名前をあえてねじ曲げる報道は、あまりにも恣意的であり、自らが「風評バラマキ作戦」の先頭に立つ意志表示のようである。

 法案の内容を意図的にねじ曲げる報道も、民放を中心に始まった。東京新聞に至っては社説で「盗みを働こうと企(たくら)む二人組がいたとしよう。現場を下見に行ったとしても、良心が働いて断念する。そんなことはいくらでもある。共謀罪が恐ろしいのは、話し合い合意するだけで罰せられることだ。この二人組の場合は共謀し、下見をした段階で処罰される。そんな法案なのだ」と書いているが、全くの事実誤認だ。テロ等準備罪法案は確かに凶悪犯罪の準備段階で逮捕する場合を想定しているが、対象は「テロリズム集団とその他の組織犯罪集団の活動」と限定している。「その他の組織犯罪集団」とは「暴力団。麻薬密売組織。振り込め詐欺など反社会的組織」であり、こそ泥の計画まで織り込んではいない。だいいち日本の警察は忙しくて、未遂のこそ泥など捕まえている余裕などない。まさに秘密保護法の際にも同様だった。「戦前の特別高等警察がやったように飲み屋で秘密情報を話しただけでしょっ引かれる」と朝日は流布したが、いまだに「飲み屋からしょっ引かれた」例は皆無だ。安保法制では「やがては徴兵制が敷かれる」と野党は主張したが、いまだに「徴兵のちょの字」も聞こえてこない。デモの参加が逮捕につながるなどということはあり得ない。

 朝日は「日本の刑法は、行った犯罪を処罰するのが原則」と主張するが、凶悪犯罪は事前に取り締まることが可能だ。例えば殺人に関していえば「殺人未遂罪」「殺人予備罪」が存在する。総じて反対論は、テロ対策が世界的な脅威の状況になっていることを無視している。かつての一国平和主義の「平和は天から降ってくる」時代ではないという認識に欠けている。日本でもオウムの地下鉄サリン事件を体験しているにもかかわらずだ。イスラム国(IS)が日本をテロの対象として名指ししている事など、どこ吹く風と忘れてしまっている。オバマやトランプが述べているように、世界的には「対テロ戦争」の時代であるという認識に欠けている。たとえば同じくオリンピックを成し遂げたブラジルは犯罪の準備段階での捜査を可能とする法律を整備した結果、ISに共鳴し、テロの準備を進めていた集団を、通信傍受などで内偵を進めることができ、摘発した。テロを企てた疑いで同国籍の十数人を逮捕し、オリンピック・テロ等準備罪法案で未然に防いだのだ。ISが東京オリンピックをターゲットにすることは十分予想される。9.11の際のように既に先行してテロ実行犯を潜入させているかもしれない。それにもかかわらずノーテンキに「日本にテロはないから法案は必要ない」という論理が成り立つから、この国は面白い。それでは今回の法案が成立しなかったらどうなるかだが、ISは「しめた。日本はテロ天国だ」と手をたたいて喜ぶに違いない。

 毎日が「処罰の規定は人の内心に踏み込む」と反対しているように、「内心」論議も活発になろうとしている。憲法第19条の「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」は、内心の精神活動について外部に表明する自由も保障している、とする学説に基づいた反対である。政治的な多数の意思によって介入すべきでない個人の心の領域を保障すべきであるとの思想だ。思っただけで、逮捕されると危惧する説だが、テロ等準備罪法案は思っただけで逮捕する法律ではない。あくまで準備行為があっての逮捕である。対象はテロリストや暴力団であり、その「内心」に踏み込んでも問題はない。テロリストの内心は排除されるべきものであり、ずかずかと踏み込んでも結構だ。そのテロ等準備罪法案が将来の全体主義国家への道を開くという議論は、甘ったれている。言論や思想の自由とは基本的にはマスコミと政権の対峙の中から戦い取るものであり、天から与えられるものではないからだ。テロ等準備罪法案があろうがなかろうが、この構図には変わりはない。法案があろうがなかろうが、テロ等に対しては常時対峙して、ウオッチすべきである。それに今回の法案を見れば、とてもこれにより日本が全体主義に陥り、言論活動や思想の自由が抑圧される性格のものとは思えない。政府・自民党は躊躇(ちゅうちょ)なく法案の今国会成立を実現すべきだ。

朴槿恵大統領、遂に罷免される   
投稿者:船田 元 (東京都・男性・衆議院議員(自由民主党)・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-21 13:28 [修正][削除]
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 昨年来、韓国政界を揺るがしてきた、朴槿恵(パク・クネ)大統領とその友人である崔順実(チェ・スンシル)氏の癒着関係が、遂に憲法裁判所による大統領弾劾訴追という、韓国政治で初めての出来事を起こしてしまった。崔氏の行動が大統領の不適切な対応を生み、韓国最大財閥・サムスンのトップをも引き摺り下ろしてしまった。韓国国民の怒りは、度重なる大規模デモの発生により、我々にも痛いほど伝わってきた。大統領罷免によってその怒りは静まったかも知れないが、これが新たな韓国の混乱、さらには東アジアの不安定につながるのではないかと、大変懸念している。

 韓国はかつての朝鮮半島における王朝の時代から、特異な社会構造を示してきた。政界でも財界でも、地方出身者が中央で出世すると、それにつながる一族郎党が、その権限を利用して利益を得るケースが目立って来た。また韓国経済は大財閥によって左右されることが多く、健全な中堅企業や中小企業がなかなか育たない。今回の崔氏が引き起こした一連の疑獄事件も、このような特異な社会構造を背景として発生したものと思われる。さらには過去の大統領の多くも同じ構図の中で苛まれ、大統領退任後に訴追されたり、自殺に追い込まれるケースもあった。今後の韓国政治や経済の安定的発展を望むのであれば、このような社会構造を根本的に改善しなければならないのではないか。

 さて朴大統領の出身母体である与党セヌリ党は、5月に実施される次期大統領選挙に候補者が出せない状況が続いている。有力候補とされていた潘基文(パン・キムン)前国連事務総長、大統領代行を務めていた黄教安(ファン・ギョアン)氏が相次いで出馬を辞退している。最大野党の「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補が最有力とされているが、仮に文氏が当選した場合、これまでより左寄りの政治が行われる可能性が高い。
 
 折しも北朝鮮・金正恩政権は核ミサイル開発に拍車をかけ、マレーシアで義兄の金正男氏を暗殺するという蛮行を行った。日米をはじめ国際社会がまとまって北朝鮮制裁に力を合わせようとしている矢先、韓国の新大統領がかつての盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏のように、北に対する「太陽政策」をとられると、対応が難しくなってしまう。韓国大統領選挙の結果は、ここ数年の東アジアの安全保障に大きな影響を与えかねない。注意深く見つめていかなければならない。

韓国化した野党議員とマスコミ   
投稿者:赤峰 和彦 (東京都・男性・自営業・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-17 11:03 [修正][削除]
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3828/3834
 日本の国会はいま、韓国と同様の「吊るし上げ政治」「私刑(リンチ)政治」を行っています。民進党がしつこく稲田防衛大臣を攻撃していますが、韓国での大統領弾劾訴追の場面とそっくりです。民進党は森友学園問題に絡め、稲田大臣に対し執拗な攻撃を始めましたが、そもそもこの問題が国会で議論されなければならないほどの重要性はありません。国民の多くは、なぜ詐欺師まがいの人物が起こした不法行為を国会で議論するのか疑問に感じています。連日行われている国会議員の質疑に国民はうんざりしているのです。

 国会は、日本の国のあり方や国民が安全で安心して暮らせるように政策を論議し、立法化するのが大切な仕事です。それを放棄して瑣末な問題で稲田防衛大臣を辞任させようとする民進党や共産党の感覚は韓国にも似た異常な精神状態としか見えません。これは予算委員会マターとは言えず、有権者を無視し、さらには日本の国会を蹂躙する行為と言えます。民進党や共産党は、韓国で民衆の力によって大統領が弾劾されたことを見て、自分たちも同じ手法で政権を打倒することが出来ると考えたようです。日本と韓国とでは国情も国民感情も違うのですが、彼らには同じだと映ったのかもしれません。

 そもそも稲田大臣は弁護士として依頼者である森友学園の弁護をしたままで、文句をつけられる筋合いは一切ありません。弁護士の職業は、善人であろうが犯罪者であろうが依頼人の利益を守ることが仕事なので、森友学園の理事長と面識があろうがなかろうが、それを問題視されることはありません。テレビキャスター出身の参議院議員の杉尾秀哉氏が、稲田大臣が虚偽答弁をしたとして辞任を求めています。しかし、その杉尾氏自身もキャスター時代の発言で報道被害者を生んでいることは記憶に新しいと思います。これは未解決です。また、民進党代表の蓮舫氏は中華民国に国籍があり、台湾でのイベントに参加して挨拶をしたり、さまざまな人との交流もあります。そちらの二重国籍疑惑も未解決です。本当はこちらの解明のほうが先決なのです。

 森友学園の理事長の出自や過去の経歴には問題が多すぎます。また、彼に密着取材しているという自称ジャーナリストの菅野完氏は、調べればすぐにわかるほどの問題のある人物です。こうした人々が集まって些細な問題を針小棒大にし、政権を倒そうとしたり、大臣を辞めさせようとしているだけです。決して国家や国民のための政治をしているとは言えず、ましてや教育事業に携わる資格など最初からありません。テレビメディアはこの問題を個人の詐欺事件として取り扱うべきであって、国政を左右する問題として報道するべきではありません。日本のメディアは、まさに韓国メディアと同様の手法を使い始めていることに気づくべきです。韓国ではメディアがいたずらに国民の怒りの感情を煽り、国の法律や法的な手順を無視して大統領を弾劾しました。日本のテレビでも、国民の本当の気持ちとは裏腹に、この日が来るのを待ち望んでいたかのように、評論家たちが一斉に政権を批判し、大臣の辞任を求め始めています。私たちはメディアにそんなことをしてくれと頼んだ覚えはありません。決して日本を韓国のような国にしてはならないのです。

野党は「稲田追及」より「極東危機」に目を向けよ   
投稿者:杉浦正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-16 06:47 [修正][削除]
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 北朝鮮がミサイルを近海に打ち込み、米国が軍事行動を取るかもしれないと言う緊迫した極東情勢をそっちのけで、野党は大阪くんだりの詐欺めいた話を国会で取り上げ、閣僚の思い違いを鬼の首でも取ったように追及し、辞任を迫っている。「そんな時か」と言いたい。そもそも公文書偽造や公金横領詐欺で刑事告発されそうな事件は、捜査当局に委ねるべきであり、いちいち国会で取り上げる問題ではない。野党は根本的に時局認識が間違っている。それとも外交安保問題では首相・安倍晋三に歯が立たないからなのだろうか。一昔前の社会党が大出俊、岡田春夫、羽生三七などそうそうたる外交安保の論客を予算委に登場させれば、閣僚席に緊張が走ったものだ。いまは閣僚も楽でいい。そもそも共産、民進両党主導の追及は、朝日がゴミネタでも何でもトップにもって来て、民放ニュース番組がこれを請け売りにする効果を意識したものであり、明らかに意図的ではないにしても連動している。教育者というより、政界仕掛け人の言動に踊り、あたかも「政治の大きな力」が作用した疑獄事件に発展させようと懸命になっている姿は、報道機関としての客観性を忘れており、見苦しい。野党と朝日は、当初は首相・安倍晋三と昭恵夫人を狙い撃ちにしたが、安倍が「私や妻が関わっていれば辞任する」と究極の打ち消しをしたことから、「無理」と判断したのか、方向転換。今度は、答弁技術に難のある防衛相・稲田朋美に矛先を向けた。

 野党は稲田に対してはその“記憶喪失症”的な性癖を突くことに専念している。(1)13年前の籠池をめぐる裁判に稲田が出廷していたこと忘れている、(2)1万2千円の献金を忘れている、(3)2年前にパーティーで会ったのに忘れている、の“三大忘却”を追及、稲田と籠池の関係を浮き彫りにしようとしている。しかし、(1)は夫の代理で出席したものであり、弁護士には出廷しても、ほとんど発言もしないケースがよくある。(2)は広く浅くの政治献金の原則を守っているだけのことであり、いちいち子供のこづかい程度の、たったの1万2千円の献金者を覚えている方がおかしい。(3)の2年前に会ったと言うが、パーティーですれ違った程度のことであり、これも覚えている方がおかしい。籠池は夫婦そろって稲田に何か恨みでもあるらしく、破れかぶれの陥れ発言をマスコミに繰り返しているが、“三大忘却”は愚にも付かない話ばかりであり、とても疑獄として本質に迫れるようなものではない。従って野党やマスコミが「虚偽答弁」と大げさに迫る問題ではない。あえて言えば「うっかり答弁」「ど忘れ答弁」の類いだ。

 稲田の答弁のはしばしから推理するしかないが、3月15日も民進党の杉尾秀哉が、まるで鬼の首でも取ったかのように籠池夫人の「2年前に夫と会った」という発言を取り上げた。これに対して稲田は「奥様らしいと思う」と答えたが、その裏には「でたらめを抜かしやがって」という、意味が込められている。映画でよくあるうわさに生きる長屋の「おかみさん」的な、無責任発言だと言いたいのだろう。稲田発言で特異に感じたのは「10年前に大変失礼なことをされたので関係を絶っている」の部分だが、その「失礼なこと」の中身はともかくとして、言わずもがなと思える発言をしたのはなぜか。狙いは「関係を絶つ」を強調するところにあり、国会議員になってからは何ら接触がないことを明確にしたかったのであろう。

 一連の稲田発言に対して感ずるのは、答弁が下手なのに加えて、思い違えが激しいことだ。陸上自衛隊が参加する南スーダンの国連平和維持活動(PKO)では、派遣部隊の日報をめぐる大臣報告が約1カ月もかかり、省内を掌握していない状況が浮き彫りになった。この答弁もちぐはぐで、不必要に野党の攻撃を集中させた。稲田は安倍の秘蔵っ子だ。安倍が副幹事長の頃稲田のスピーチを聞いて、スカウトして12年前に初当選させた。安倍とともに靖国参拝をしたこともある。2014年に政調会長に抜擢、今度は閣僚にした。安倍はかつて「将来の総理候補として頑張ってもらいたい」と激励したことすらある。

 自民党の女性総理候補は小池百合子、野田聖子、稲田朋美と続いたが、小池はポピュリズム一辺倒で脱落。野田は焦りすぎて失敗。今度は稲田が国会答弁の迷走で「とても無理」の印象を与えてしまった。そもそも、日本の女は、まだまだ一国のリーダーになるほど政治的に成長していないことをいみじくも露呈させてしまった。長年政治記者をやっていると、政治家を見る目だけは肥えてくるが、稲田は無理だ。しかし野党が居丈高になって辞任を求めるようなケースではあるまい。また辞任する必要もない。野党は、辞任という「無理筋」を追及する前に、目を世界情勢に向けよ。こんなことを言っても、八百屋でタコくれというようなものか。ちなみに安倍の内閣支持率は野党とマスコミあげての追及にもかかわらず大きな変化はない。50%以上を維持している。日本国民のことの真否を見分ける判断力も相当なものだ。

あれから6年、二つの風との闘い   
投稿者:船田 元 (東京都・男性・衆議院議員(自由民主党)・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-15 14:20 [修正][削除]
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 平成23年3月11日、あの日から時間が止まってしまった多くの御霊に、あらためて哀悼の誠を捧げたい。また未だに仮設住宅暮らしの3万5千余の方々、故郷を離れて暮らしている12万3千余の方々に、あらためてお見舞い申し上げたい。

 今私たちは二つの「風」と闘わなければならない。その一つは「風化」である。毎年この日に追悼式が国や被災自治体で開催され、多くのメディアも特集記事や番組で取り上げるが、残念ながら年々参加者が減り、話題も少なくなって行く。人間忘れるのが性かもしれないが、防災の観点からも決して忘れてはならない。3・11を思い出し、災害時に何を準備し何を施すべきかをきちんと覚えていれば、災害の発生を防げなくても、被害を少なくすることは出来る。三陸海岸には過去の津波の経験から、「ここより下に住むべからず」の石碑が数多く立てられていた。その教訓を守った家は助かった。

 二つ目の「風」は「風評被害」である。農産物に含まれる放射能はほとんど減衰したが、被災地産というだけで、買い控えが起こる。台湾では未だに日本産農産物の輸入は禁止され、一部でも輸入制限をかける国は、全世界の半分近くに上る。一日も早く解除を求めたい。さらに深刻なのは人的な風評被害である。避難した子どもたちが、クラスメイトから「菌が付いている」と謂れなき中傷を受け、いじめに繋がった例も報告されている。差別しようとしている大人の心を反映したものか、大人の意識改革を進めなければならない。

 二つの「風」との闘いは今も続いているし、これからも続けなければならない。これも犠牲となられた方々への供養であり、被災者の方々への励みになるはずだ。

韓国が羅針盤なしの漂流を始めた   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-14 06:00 [修正][削除]
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 国家にも踏んだり蹴ったりの「女(め)どき」があるのだろう。今の韓国がそれだ。韓国は自らが招いていることとはいえ、羅針盤なしの漂流段階に入った。取り巻く環境がそうさせている。中国は戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐって露骨な経済制裁を仕掛け、北朝鮮は狂ったかのごとくミサイルを打ち上げる。次期大統領の最有力候補は、親北朝鮮で有名であり、THAAD配備や対日軍事情報包括的保全協定(GSOMIA)に真っ向から反対だ。当選して公約を実行すれば日米との離反へと舵を切りかねない。そうすれば極東での完全孤立だ。ささやかれ始めたのは3度目の軍事クーデター説だ。まだ海のものとも山のものともつかないが、これまでも政権の左傾化時にはちょくちょく台頭しているが今回もその例に漏れない。

 朴槿恵の就任早々は習近平が訪韓するは、自らが訪中して反日軍事パレードに参列するはの蜜月ぶりを誇示していたものだが、その後、路線を修正して、日韓慰安婦合意などに至った。しかし米国のTHAAD配備は中韓関係を180度暗転させた。中国の環球時報はその実態を一面コラムで見事に描いている。「韓国との長期的な対立に入る準備を」と題した記事は「我々の報復は敵軍1000人を殺し、自軍800人を失うやり方ではなく、韓国だけに大きな損害を与える分野で、中国の消費者が主力軍となり、韓国を本当に苦しめる方式でなければならない」と主張しているのだ。そのやり方は韓国商品を買わず、韓国旅行に出かけず、韓国ドラマを見るなと国民に求めるものだ。真綿で首をじわじわと締め付けているのだ。まさに共産党一党独裁国家でなければできない制裁だ。韓国の対中輸出額は約14兆円に上り、対米輸出の2倍、対日輸出額の約5倍となっている。2016年に韓国を訪れた外国人観光客は約1700万人で、うち中国人はほぼ半分に当たる約800万人にも上る。旅行客が激減し、輸出にセーブをかけられては、ただでさえ悪化の一途をたどる韓国経済への影響は甚大とみなければなるまい。

 このため韓国紙の多くが、2012年の尖閣漁船衝突事件後に中国がレアアース(希土類)の輸出を規制した例を挙げ、日本が沈着な対応で乗り切ったことを教訓にすべきだとしている。日本が対中投資を激減させるなど対抗措置をとったことなどを指している。ハンギョレ新聞は「韓国は日本のように中国の攻勢を耐え忍ぶ体力と反撃手段に欠け、そして外交力が相対的に弱い」と悲観論を述べている。しかし右寄りの東亜日報は「中国のTHAAD報復に屈服すれば国じゃない」との社説で「中国がカネの力で韓米同盟を揺さぶることができると考えるなら錯覚だ。中国がTHAAD問題で韓国をテストしようとすれば、中国も代価を払わなければならないだろう」と開き直っている。こうして朴槿恵の作った中韓蜜月ムードは、韓国が袖にされてあえなく終わったが、問題は5月上旬までに行われる大統領選挙で親北朝鮮のばりばりである「共に民主党」前代表文在寅が大統領に選ばれそうなことである。世論調査ではダントツの30%を獲得しており、「共に民主党」が候補を統一すれば圧倒的な強みを見せるとみられている。これに対して保守党のていたらくは今のところ見る影もない状況だ。そこで文在寅がこれまでに唱えてきた選挙公約を見れば驚くほどの反米、反日路線であることが分かる。

 韓国紙などによると、まず米国が配備を進めているTHAADに関しては「朴槿恵大統領の職務が停止している中でTHAAD配備を強行することは適切でない」と反対。GSOMIAについても、「協定を通じてどのような情報が共有されるかを確認し、再検討する必要がある」と主張している。また一昨年末の慰安婦合意について「正当性は認めにくい」とし、「日本の法的責任と謝罪を明確にするため、新たな協議が必要だ」と主張している。文在寅に関しては盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代、国連北朝鮮人権決議案について北朝鮮に意見を求めた「内通」疑惑が浮上したのは有名だ。これに加えて文在寅は「当選したら米国よりもまず北に行く」とも発言している。まるで朝鮮半島を「赤化統一」(昔懐かしい言葉である)しかねない時代錯誤の言動である。反米、反日を絵に描いたような人物だが、問題は実際に行動に移せるかどうかだ。自らの路線を進めるとすれば、まず中国との“和解”が必要だが、中国は対米関係を考慮して下手な手出しはしない可能性が強い。あまりにおいしい話にはかえって乗りにくいものだ。おまけにただでさえ手を焼いている北の金正恩がますます増長して、統一への主導権を握りかねない。もちろん在韓米軍や米国からの圧力も相当のものが予想される。その路線が意味するものは、韓国が極東において完全に孤立する亡国路線であることでもある。従って実行に移すことは困難とみられるが、陰に陽に北との融和策に出る可能性は否定出来まい。

 こうしたなかで保守運動の指導者でジャーナリストの趙甲済が、自身が主宰するネットメディアで「クーデター」の可能性にしばしば言及するようになったという。「民衆革命は必ず反応を呼ぶ。4・19学生革命は5・16軍事革命の原因となった」といった具合だ。韓国には過去に2度のクーデターの歴史がある。最初は大統領朴正煕が少将時代の1961年に主導した5・16軍事クーデター。二度目は朴が1979年に暗殺され、政治空白が生じたとき、北の脅威や安全保障を理由に陸士11期卒の全斗煥国軍保安司令官らが決起して戒厳令を敷き、民主化運動の「ソウルの春」をつぶし、1980年に軍政を敷いた例だ。3度目の正直が起きるとすれば、後者の例に似ているが、こればかりはまだ眉唾物だ。こうして韓国は国論の分裂と、激動期に指導者がいないために政治の空白が生じ、対外政策で身動きがとれない状況に立ち至っている。朴槿恵を退陣に至らしめた「広場民主主義」の危うさを感じざるを得ない。

半島危機、勢力均衡崩す要因に   
投稿者:鍋嶋 敬三 (神奈川県・男性・評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-13 11:11 [修正][削除]
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 北朝鮮の最高指導者の異母兄暗殺事件(2月13日)、急ピッチの核開発や日本に向けた弾道ミサイル連続発射(3月6日)、さらに韓国大統領初の弾劾・罷免(3月10日)という歴史的事件は朝鮮半島情勢の極度の不安定化をまざまざと示した。罷免後60日以内に行われる大統領選挙では親北朝鮮・左派陣営が有力とされ、選挙結果によっては韓国の対日本、米国、中国、北朝鮮関係に大きな影響が出る。朝鮮戦争以来、60年余続いた北東アジアのバランス・オブ・パワー(勢力均衡)の変動要因になる可能性が高まる。

 勢力バランスが崩れる場合に大戦争が勃発することは歴史が証明している。日本が近代国家として登場した19世紀後半、朝鮮半島(当時の李氏朝鮮は清朝の冊封体制下にあった)を囲む国際情勢は複雑かつ目まぐるしく動いた。半島の支配権を巡る清朝、ロシア帝国、日本の三つどもえの争いに加え、英、仏、独、米国などが軍事行動を含む介入をしばしば行った。日清戦争(1894ー95年)、日露戦争(1904ー05年)はその帰結であり、日本の勝利は20世紀アジアにおける国際秩序に地殻変動をもたらした。

 北朝鮮の弾道ミサイル4発は1000キロ離れた能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)に正確に打ち込まれた。既に日本を射程距離に収めるノドン・ミサイルを実戦配備している「北」はミサイル発射を「在日米軍基地攻撃部隊」の訓練と発表した。第7艦隊を含む米軍とともに日本本土を標的にすると宣言したに等しい。実際に攻撃が行われれば「日本有事」である。韓国は政治空白の中、米軍の高高度地域防衛(THAAD)ミサイル・システム配備の作業を開始した。配備に強く反対する中国は対韓圧力を強め、経済的な締め付けも実行している。左派勢力が次期大統領になれば、中国に迎合して配備中止に走る可能性もある。

 韓国民の認識が薄いか、あるいは知らないふりをしているのが、韓国防衛に対する在日米軍の決定的重要性である。朝鮮戦争で韓国軍は半島最南端の釜山まで追い詰められたが、休戦ラインになる38度線まで盛り返すことができたのは、在日基地からの激しい米軍の反攻によるものだ。在日米軍基地がなければ半島はあの時、共産化していただろう。北朝鮮がそれを攻撃目標にしていると公言するのは米軍の怖さを知っているからである。北朝鮮の後ろ盾になっている中国は2017年度予算で、経済成長率(6.5%前後)を上回る7%増の国防費を計上、初めて1兆元(約17兆円)を超える軍拡路線を推進している。公表された分だけでも日本の防衛費の3.3倍に当たる。東シナ海、南シナ海の緊張はますます高まるだろう。

 米国にとって朝鮮半島と台湾海峡がアジアの発火点であることは第二次大戦後70年経っても変わらない。しかし、アジアの戦略バランスは中国の急速な台頭で激変した。海洋や宇宙を含め軍事的な脅威が強まり、情勢の不確実さが増している。米カーネギー平和財団のJ・ショフ上級フェロー(アジア担当)は「北朝鮮と東シナ海の不測の事態が直近の最大の焦点になる」と警告した。安倍晋三首相はトランプ米大統領との電話会談(3月7日)で「日米同盟の抑止力を高めるため、日本はより多くの役割と責任を果たす」と述べ、大統領も「米国は100%日本とともにある」と応えた。トランプ政権は2018会計年度(2017年10月ー2018年9月)予算案で国防費を10%(540億ドル)増額の軍拡方針を示した。2月のマティス国防長官に続き、ティラーソン国務長官が3月15日から日本、韓国、中国を歴訪する。民主化以来、最大の政治危機のさなかにある韓国をどのように支えていくかが、日米が直面する課題である。

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投稿者:袴田 茂樹 (神奈川県・男性・日本国際フォーラム評議員・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-10 11:24 [修正][削除]
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 第2の日露の首脳会談後の動きだが、筆者に理解できないことが幾つかある。そもそも安倍首相の「新アプローチ」の論理が理解できない。また、首脳会談の「成果」としての北方4島の共同経済開発の合意も、首脳会談後のロシア側の態度を見ていると、ますます不可解の感を深くする。まず平和条約問題に対する「新アプローチ」推進の理由として首相官邸は、「従来の発想・アプローチでは領土交渉が全く前進しなかった」ということをその理由に挙げている。一方ロシア側は新アプローチを、「領土問題を棚上げして経済その他の協力をまず積極的に進める」ことと理解している。つまり、日本側は領土交渉を前進させるために譲歩し、それをロシア側はこれまで強く求めていた要求が受け入れられたため、と見ているのだ。

 ロシア側の観点から論理的に考えると、領土交渉を全く前進させなかった(むしろ強硬姿勢に転じた)これまでの対日政策はまさに正解だった、との結論になる。となると、論理的には、さらに今後も対露協力を一層引き出すためには、ロシアは領土問題で強硬姿勢を貫くか、一層の強硬策を推進すべきだ、ということになる。事実、昨年5月に安倍首相がソチで「新アプローチ」と7項目の経済協力を提案し、9月にウラジオストクでその提案をさらに具体化し、首相が「毎年ウラジオストクを訪問する」とまで「前のめり」の姿勢を示したのに、12月の日本での首脳会談では、領土問題でプーチンは強硬姿勢を貫いた。いや、日米安保条約を持ち出すなど、むしろ一層強硬になった。日本での首脳会談について最近のロシア紙(『ヴェドモスチ』2017.2.13)は、「プーチン氏と安倍氏の間では、島の帰属問題は話題にならなかった」とさえ報じている。これが事実か否か別にして、ロシア側が、安倍氏は大幅に譲歩してロシア側の要求に屈したと理解しており、そのことを筆者は深刻な問題だと受け止めているのである。

 また北方4島における共同経済活動であるが、これは元々1990年代にロシア側が求めてきたもので、1998年のモスクワ宣言ではそれを日本側が譲歩し、認めて、共同経済活動委員会を創る代わりに、日本側の要求で「国境画定委員会」、つまり領土問題解決のための委員会をロシア側に認めさせたのだ。ただ「お互いの立場を損ねない」との条件を付したので、ロシア法の下での共同経済活動は進まなかった。

 今は、ロシア側が求めた「共同経済活動」が独り歩きし、しかもそれが平和条約締結のための新たな条件の如く位置づけられている。ロシア側は12月の首脳会談の時も今も、共同経済活動を「ロシア法の下で行う」という立場を一切崩していない(『ヴェドモスチ』2017.2.13)。そのための「特別な制度に合意した」との首相の発言をロシア側は認めていない。3月18日に、秋葉外務審議官とモルグロフ外務次官の次官級会議が行われ、漁業、海面養殖、観光、医療、環境その他の分野での共同経済活動について話合われる。ロシアの専門家も、日本側は「両国の法的立場を侵さない何らかの狡猾な制度を考えようとしているが、果たしてそれは可能なのか」と、実際の成果を大いに疑問視している(『独立新聞』2017.2.15)。筆者は、安倍首相の領土問題解決に対する並々ならぬ熱意は高く評価するものである。しかし首相官邸は、そろそろ自らの対露政策の非論理性と不合理性をはっきり自覚すべき時ではないか。(おわり)

(連載1)官邸は対露政策の不合理を自覚すべき時だ  ツリー表示
投稿者:袴田 茂樹 (神奈川県・男性・日本国際フォーラム評議員・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-09 20:07  
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 日本に厳しい発言を続けてきたトランプ氏であるが、この2月に安倍首相を迎えてゴルフだけでなく幾度も食事を共にし、米大統領としては異例の厚遇をした。会談では心配された経済問題も封印して、ペンス副大統領と麻生副首相の経済対話にも同意した。やはり日本側に懸念を抱かせた安全保障問題では、とりあえず「100点満点」の対応を示した。安倍首相が国際レベルの政治家として大いに自信を強めたのも当然だろう。さらに安倍氏は、ロシアとの間には平和条約問題も存在しており、わが国の対露政策やロシアとの対話に対しても、トランプ氏の理解を得たと日本国民に伝えた。

 トランプ米大統領は、イスラム7か国の入国制限などで国際的な非難を浴びている最中であった。また、トランプ氏自身や彼の側近たちのロシアとの関係に対しても、色々疑惑が生じている時でもあった。したがって彼には、G7の中では唯一、国外の人権問題にはほとんど関心を示さず、イスラム国からの入国制限問題にも介入しない同盟国日本との密接な関係を国際的にアピールして、各国からの懸念や批判をかわすきっかけにしたかったのだろう。また自らの対露政策の面でも、「プーチンとの関係構築に熱心な安倍には理解してもらえる」との思惑も見え隠れする。ただ、ここでは次の2点を指摘しておきたい。第1は、大統領に就任して早速、トランプ氏の対露政策に変化が生じていること。第2は、日露首脳会談の成果とされている北方4島の共同経済活動や日露平和条約問題に対するロシア側の理解が、日本側の理解とますます乖離してきていることだ。

 第1だが、ロシアとの関係に関しては、トランプ氏は「クリミア併合」問題にはほとんど無関心と見られていた。また、ウクライナ問題絡みの対露制裁も支持せず、ロシアとの「取引き」次第でそれを解除することも示唆していた。しかし、彼は2月15日に初めて「クリミアはオバマが大統領の時に、ロシアによって奪われた。オバマはロシアに対してあまりにヤワだった」と対露強硬発言を述べた。その前日にはスパイサー報道官が、トランプ氏はウクライナでの事態の収拾とクリミアの返還を望んでいる、と声明した。対露制裁の解除に関してキスリャク駐米ロシア大使と電話会談をしたフリン大統領補佐官は辞職させられた。彼はロシア国営メディア「ロシア・トゥデイ」のテレビ番組にしばしば出演し、そのメディアの顧問として報酬も受け取っていた(『ガゼータ・RU』2017.2.14)。

 エクソンモービルのCEOとしてロシアに深く関わってきたティラーソン国務長官は、プーチンと個人的関係も深くロシアから国家友好勲章を受けている。彼も2月1日の上院における宣誓では「ロシアは脅威」と述べた。2月16日にブリュッセルで終わったNATO国防省会議で、トランプ氏が厚い信頼と敬意を表して任命した米国のマチス国防長官は、NATOが直面している諸脅威の中で、過激派テロやサイバー・テロよりも、「ロシアの軍事的侵略」を第一の脅威に挙げた。ロシア紙(『コメルサント』2017.2.17)は「トランプ氏は実際にはこれまでの米指導部とは異なった見解を有しているのだが、しかし反露勢力の圧力を覆すことが出来ない」との見解を報じた。トランプ政権の対露政策はまだ流動的であり、安倍政権としては、安易にトランプ氏と共同でプーチン氏との連携政策を遂行できると考えるべきではない。(つづく)

まず「準先制攻撃能力」で北に対応すべきだ   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-08 07:32 [修正][削除]
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 米CNN放送によると、トランプ米大統領は「金委員長は正気でないのか、抜け目のない戦略家なのかを見極めようとしている」のだという。トランプにしてはいいところを突いている。確かに金正恩の正体は分からないが、興味深い話がある。それは金正日の元専属料理人、藤本健二(仮名)の発言だ。昨年4月に再訪した北朝鮮で、第1書記金正恩がミサイル実験について「戦争する気はない。外交の人間がアメリカに近づくと無理難題を突き付けてくる。むかっとしてミサイルを発射している」と発言したということだ。これによると時々むかっとして、正気を失っていることになるが、金正男の暗殺といい、このところ正気喪失の様相が続いていることは間違いない。

 日米首脳が3月7日の電話会談で「北の弾道ミサイル戦力が新たな段階に入った」と言う認識で一致したという。そのことが何を意味するかだ。常識的には、多数のミサイルが同時に発射され、同一水域に落下したことを意味するのだろう。加えて「在日米軍基地を攻撃する」と公言したことも、新しい段階だ。しかし、それだけではありきたりの見方で説得力がない。問題は首相・安倍晋三がそう発言する根拠だ。誰も指摘していないが、おそらく自衛隊は北のミサイル発射のたびにイージス艦や地上から迎撃のシミュレーションを実施しているに違いない。なぜなら政府は北ミサイルへの破壊措置命令を常時発令しており、ミサイルの軌道を追ってシミュレーションをしなければ「いざ実戦」の時に役立つはずがない。それが出来なければ防衛態勢を取る意味がない。従って4発同時に落下した今回も、それを実施して、おそらく同時迎撃不能の結果が出たに違いあるまい。これは最高機密に属するから、漏洩は秘密保護法違反になる。従って誰も漏らすことはないが、名探偵明智小五郎が推理すれば、そういうことになる。安倍が「今回の弾道ミサイル発射で、北が新たな脅威になったことが明確になった」と述べる根拠は、そういうことであるに違いない。米第七艦隊も同様のシミュレーションを実施して「完全なる迎撃不能」との結論に達したのだろう。だから安倍とトランプはその認識で一致したのだ。

 そもそもイージス艦が1隻で何発のミサイルを同時に撃ち落とせるかだが、2発説が有力だ。今回の場合は地上からの迎撃ミサイルを含めても4発全部を落とせなかったに違いない。例えば実戦において200発あるノドンを5カ所から4発ずつ発射した場合、20発が飛来することになるが、この飽和攻撃に耐えられる迎撃態勢確立は並大抵ではないことを物語る。それではどうするかだが、戦略的には先制攻撃をすると同時に、迎撃することが極めて重要になってくる。ところが、これに安倍は慎重であると米有力紙が伝えている。ウォールストリート・ジャーナルによると、北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射の準備をしていることが分かった場合、米軍が関連施設を先制攻撃する「軍事手段」のカードがトランプの対北戦略に盛り込まれる見通しだという。同時に、現在行われている米韓合同訓練「斬首作戦」では、金正恩政権の転覆も視野に入れている。

 ウオールストリート紙はトランプ政権の軍事力行使について「事情に詳しい関係者によれば、米政府は最近の同盟諸国との協議の中で、対北朝鮮戦略に軍事的側面が含まれる可能性を強調している。2月に日本の安倍晋三首相とトランプ氏が2日間にわたって首脳会談をした際は、米側が北朝鮮に対して全ての選択肢が検討されていると複数回にわたり述べた。このとき日本側に伝えられた選択肢の中には、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの発射実験をする構えを見せた場合などに、米国が軍事攻撃をすることも含まれているという」と報じている。さらに重要なことに同紙は「この関係者は『日本側はこのシナリオを危惧していた』と話す。米国の同盟諸国は数年にわたって米政権と足並みをそろえ、核開発計画を阻止するため外交・経済面で北朝鮮に圧力をかけ続けてきた。しかし、新たな戦略見直しが大幅な方針転換を示唆していることで、日本と韓国は不安になっている」との見方を伝えている。安倍と名指しではないが、この文脈から推定すると、おそらく安倍は危惧の念を伝えたのだろう。安倍がなぜ慎重かと言えば、先制攻撃に失敗した場合に生ずる日本国民への惨禍を想定しての事と思われる。今回の電話会談でトランプが軍事行動をほのめかしたのか、安倍がどういう主張をしたのかは、知るよしもないが、ことの重大性は北がミサイル発射を「在日米軍基地攻撃の訓練」と日本をあざ笑うような表現をしたことにある。場所は特定していないが、例えば、現在も朝鮮国連軍後方支部が存在するキャンプ座間を狙えば、首都圏である。原爆ならその被害は計り知れない。しかし、大気圏再突入時に核爆弾を熱で損傷させない技術はまだ確立されておらず、先制攻撃をするとなれば今しかないことはは確かだ。

 いずれにしても、先制攻撃能力は日本も保持しなければならない事態ではないか。平和が天から降臨する時代は終わった。天から降るのは北のミサイルだ。それも日本名指しで「やる」と言っている。地上配備型イージスシステムや終末高高度防衛ミサイル(THAAD)システムなど防御拡大も肝要だが、決め手は米国の判断通り先制攻撃にある。防衛省は莫大な金がかかるというが、常に完璧なシステムを求める同省の主張は脇に置いて、必要最小限の対応で行けばよい。「準先制攻撃能力」でも相当な抑止力になる。最初からフル装備など不要だ。米国の攻撃を補完出来るようなものでいい。例えば新型戦闘機F35に先制攻撃能力を付けることから始めればよい。米軍との連携体制を作れば可能になるではないか。知恵を出すときだ。米国は万一韓国で大統領選挙が行われた場合、THAAD反対の候補が大統領になることを危惧してか、7日に急きょ配備作業を開始した。さすがに米国のやることは素早くて、舌を巻く。けんかのやり方を知っている。

プーチン政権は2024年まで続く   
投稿者:飯島 一孝 (東京都・男性・ジャーナリスト・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-07 10:48 [修正][削除]
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 ロシアの次期大統領選は来年3月に行われる見通しとなり、プーチン大統領の事実上の4期目当選が早々と確実視されている。当選すればさらに6年、つまり2024年5月まで大統領として君臨することになる。今の情勢では、プーチン政権が次期大統領の任期が切れる2024年まで続くのは間違いないだろう。プーチン氏は2000年に初当選し、47歳で大統領に就任して以来、大学後輩のメドベージェフ大統領時代を含め、すでに16年間、実質的な最高指導者を続けている。さらにもう1期務めれば年齢は71歳となり、最高指導者の在籍年数は20年を超え、ソ連・ロシアを通じて異例の長期政権となる。

 大統領サイドは次期大統領選にプーチン氏が立候補するかどうか明言していないが、側近らによると、過去の選挙より透明性があり、過去最高の得票率を目指す考えを示している。いわば、次期大統領選を信任投票とみなしているわけで、それだけ4選に自信を持っているのである。それというのも、プーチン氏と対等に戦える有力な対抗馬がいないからである。逆に言えば、政権側が対抗馬になりそうな政治家をそれ以前に徹底的に潰してしまうからだ。その具体例としては、プーチン大統領の政敵とみなされ、長期間刑務所に押し込められていた元石油王、ホドルコフスキー氏があげられる。

 次期大統領選に立候補を表明している政治家を見ると、与党側からは極右政党「自由民主党」のジリノフスキー党首だけで、残る2人は野党側のナバリヌイ氏と、ヤブリンスキー氏である。自民党党首は毎回立候補しているが、党勢拡大が目的で、プーチン氏に対抗する意欲は感じられない。一方、野党側は若手のナバリヌイ氏と、ベテランのヤブリンスキー氏で、共に大量得票は期待薄である。ナバリヌイ氏は都市部のインテリ層に人気があるが、政権側に汚職事件を徹底追及され、今回も有罪判決が出され、立候補は厳しい状況である。彼も、強敵になりそうな人物を事前に潰す政権側の犠牲者といえる。

 今後、国民に広く支持される期待の新星が現れないとも限らないが、プーチン氏が政権を禅譲する形でないと事実上、当選は不可能である。そういう意味では、共産党政治局が権力を掌握していたソ連時代と変わらない。政治局がプーチン氏に変わっただけとも言える。プーチン氏はその次の選挙には憲法の「連続2期まで」の規定により、立候補できない仕組みになっているので、今の政権が変わるとすれば2024年以降となろう。

“森友学園疑惑”は「安倍勝利」が確定   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-07 06:31 [修正][削除]
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 要するに、問題の核心は、朝日を中心とするマスコミがあたかも大疑獄が隠れているかのように報道してしまったということにある。とりわけマスコミの多くが、「大きな政治の力が作用した」とあたかも首相・安倍晋三が背後にいて操作しているかのような邪推をしたことにある。昭恵夫人が森友学園の名誉校長に祭り上げられていた事となんとか関連付けようとしたのだ。しかし、安倍がカンカンになって3月6日も再度「私も妻も不当な働きかけ、売却あるいは認可には一切関わっていない。関わっていれば職を辞すると明確に申し上げている通りだ」と“究極の打ち消し”発言したことで、多くのメディアが「待てよ」と踏みとどまらざるを得なくなった。そして安倍の答弁が「安倍の勝ち」を判定するものとなったのだ。そもそも大手新聞社は、1970年代から80年代にかけて政治部が中心となって東京本社用の国有地払い下げに必死となって政治家に働きかけ、格安で入手したのを棚上げにしていいのか。やればやるほどブーメランとして返ってくる事案である。

 複雑にみえるが、数字は3つだけ覚えればよい。焦点は9億5600万円の国有地を1億3400万円で払い下げたことが妥当であったのかということだ。 国が埋設物撤去費用を8億1974万円減額した結果である。これだけ安く減額するには大きな政治的な力が働く、という「推理」は誰でもできる。しかし共産・民主両党のように証拠のない推理を邪推という。自民党の西田昌司が6日指摘したように、この問題は「その思い込みから始まった」のだ。従って西田が「はっきり言って安倍首相はえん罪である。疑惑を言うマスコミは事実をしっかり報道していない。トランプさんに言わせれば、フェークニュースだ」と断定した。うごめいた“雑魚”は別として、首相の犯罪性はゼロとなった。満を持した民主党の福山哲郎の質問は宙に浮き、蓮舫の質問にいたっては事件への無知を露呈させ、安倍をあきれさせた。新聞と軽佻浮薄な思い込み報道を繰り返した民放テレビは反省すべきだ。朝日は執拗に7日の社説でもまだ昭恵夫人を“追及”しているが、首相夫人として外交内政で国のためにめざましくボランティア活動をしている希有な存在であり、ケチを付けてはいけない。

 「安倍えん罪」の根拠は、国会における事務当局の答弁がようやく分かりやすくなったことにもある。おそらく質問者西田との事前の調整があったのだろうが、まず航空局長佐藤善信が積算の根拠を詳細に明らかにした。「公共事業の積算根拠に基づいて廃材などの量に単価をかけて算定した。処理費用は複数の事業者の費用を比較した」のだという。そしてなぜ国が撤去費用を見積もったのかという核心部分について、理財局長佐川宣寿が「小学校の建設を滞りなく進めるためだ」と発言、4月の開校に間に合わせるためだったことを明らかにした。要するに、事務当局が売り急いだのは物件が紛れもなく“わけあり”であるからで、隣接地の売却価格が高かったのはゴミ処分を買い主に委ねたからにほかならない。

 しかし、国の財産を、得体の知れない“教育者”に売ってよいものだろうかという疑問は残る。あまりにひどい右より偏向教育をしていたのだ。判断力のない園児に「安倍首相頑張れ」はともかく「安保法案の国会通過よかったです」と言わせることはないだろう。教育勅語の暗唱もやっていた。まるで昭和8年から使用された小学国語読本の「ススメ、ススメ、ヘイタイススメ」のようである。明らかに教育基本法第14条2の、「法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない」に抵触する。大阪の親御さんたちは寛容なのだろうか。東京だったら一発で園長の首が飛ぶ。このような教育を小学校でもやろうとしているかと思うと、さすがの筆者も慄然とする。籠池に教育者としての資質があるのか疑問だ。籠池は、4月開校を目指す小学校の児童確保策として、愛知県蒲郡市の私立「海陽中等教育学校」と推薦入学枠の提供で合意したとする文書を大阪府教育庁に提示したが、同校側が合意や交渉の事実を否定していることが分かった。でたらめのねつ造癖がここでも明確に分かる。このところ冴えた発言をする大阪府知事松井一郎が、「学校としての体質と教育者としての体質に疑問が付く。私学審の意見を聞いて教育庁の判断になるが、今月中の認可は難しい。物事を確認するだけで時間がかかる。物理的に難しい」と述べているのは当然だ。今月中どころか、篭池の申請である限り、永遠に認可先送りが正しい。4月開校は無理と言うべきだ。

 一方、冒頭述べたマスコミの国有地入手だが、調べたら日本維新の会丸山穂高が、2月24日の衆院財務金融委員会で国有地格安売却を取り上げた中で、「朝日新聞と読売新聞も同じことをやっている」と追及していた。しかし、新聞がどこも1行も報じなかったのは言うまでもない。筆者も政治記者として当時の働きかけ状況を感じていたが、全ての全国紙が国有地払い下げを受けている。朝日新聞は今の築地の一等地の新社屋を作るにあたって、1975年3.3平米(1坪)あたり200万円は下らないと言われている土地を、56万円の安さで払い下げを受けた。読売新聞も、大手町の600万円の土地を、83万円で払い下げを受けている。竹橋の毎日新聞も同様。産経、日経は大手町、共同通信・フジテレビ関係会社は汐留の払い下げを受けている。その他地方主要都市の国有地も新聞社が払い下げを受けている。こうした新聞は、まず朝日の社説が森友学園の払い下げについて「問われているのは、国民の共有財産である国有地が格安で売却されたのではないかという重大な疑惑だ」と書いている。これはそのままブーメラン返しで「朝日に問われているのは・・・」と置き換えられる。また読売は「政治家や家族には、その肩書を利用しようと、様々な業者が接近する。便宜供与を期待するケースもあるだろう。疑惑を招かない細心の注意が必要だ」と書いたが、これも「報道機関は疑惑を招かない細心の注意が必要だ」と置き換えられる。なにも新聞に追及の手を緩めよと言っているわけではない。記者が権力を正しい目で監視することは重要だが、自らのよって立つ基盤を考えたら、安倍の“えん罪”を追及する前に“先祖”のやってきたことをよく勉強すべきだと言いたい。一方で事件のポイントは昭恵夫人が、籠池の接近を”教育者”という仮面と”保守”というだまし絵についついつられてか、許してしまったという脇の甘さにあることも確かだ。

グローバリズムの否定で「強い米国」は無理   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-02 06:34 [修正][削除]
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 議会のしっぺ返しがブーメランとなって帰ってくることを予感させるトランプの施政方針演説であった。CNNの調査では米国民は8割が好感を持って迎えたが、感情に訴える“演出”に惑わされたに違いない。総じて米国民は人がよい。トランプ演説の内容を精査すればするほど、アンチ・グローバリズムの保護主義と唯我独尊が目立ち、実施に移せば短期では“目くらまし”できても、長期的には米国のみならず世界の経済秩序に大きな影響を及ばさざるを得まい。1兆ドルの公共投資と法人税の大減税は、民主党が伝統的に主張する大きな政府と、共和党の小さな政府がトランプ演説の中で相反して存在する矛盾を露呈している。おまけに財源は見えず、予算が組めるのかという疑問すら抱かせる。議会がこれに目を付けないわけがなく、予算案をめぐりトランプは対議会交渉で厳しい局面に立たされるだろう。

 対日関係については、かつて中国、メキシコと同列においた貿易批判は影を潜めた。逆に「最も緊密な同盟国の中にも、数十年前には、世界大戦で敵と味方に分かれて戦った相手がいる。こうした歴史は、世界がよりよい場所になる可能性があると信じる根拠を与えてくれる」と、日米蜜月を強調している。首相・安倍晋三のトランプへの“先物買い”が効を奏したことになる。しかし一方で名指しは避けたものの「われわれのパートナーは、財政面での義務も負わなくてはならない。われわれは、NATO、中東、太平洋の地域を問わず、パートナーに対して、戦略、そして軍事の両面において、直接的で意味のある役割を担い、公平に負担するよう求める」と言明した。これはNATOに対してGDP比2%への軍事費増額を求めたのと同様に、日本にも将来求めてくる可能性を示唆している。日本は名指しされなかったが、中国は「中国が2001年にWTOに加盟してから、米国では6万もの工場がなくなった。去年の米国の貿易赤字は8000億ドル近くに達した。」と名指しで批判されている。

 冒頭指摘したように矛盾の最たるものは経済政策だ。「インフラ整備に1兆ドルを投資する法案の承認を要請する。官民の資本から拠出され、数百万の雇用を生み出す」と言明したことに加えて、減税政策に言及したが、財源をどうするかの疑問に答えていない。トランプは「法人税減税のための歴史的な税制改革を策定中だ。企業がどこでも、どんな相手とでも競争し、成功を収めることができるようにする。同時に、中間層に対しても大規模な減税を実施する」と言明した。今回は数字を述べなかったが、ロイターとのインタビューでは「法人税を現在の35%から15~20%さげる」と表明している。「海外にモノを売って得た収益の課税を免除する」とも明言している。さらにに加えて国防費についても「私は議会に、軍を再建し、国防費の削減をやめ、アメリカ史上最大の規模となる国防費を増額する予算を要請する」と述べた。その規模については、事前に「「10%540億ドル(約6兆円)」と述べている。いったいこれだけの大盤振る舞いを何でまかなおうとしているのだろうか。国務省予算や環境予算や海外援助の削減だろうか。また国境税だろうか。このうち国境税については、輸入税を増加させて、輸出税を減少させることを考えており、10年間で1兆数千億ドルの増収になるとされる。これは航空機産業など輸出に依存する大企業にはプラスに作用するが、輸入で生きている企業はどうなるかということだ。

 当然物価は高騰して消費は減少する。金利は上昇して住宅ローンは組めなくなる。ホワイトハウスと常に共同歩調を取ってきた連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャネット・イエレンが「財政収支が持続可能であることを望む」と悲鳴を上げたのも、無理からぬところである。このトランプによるグローバリズムの否定は、長期的には保護主義そのものであり、世界貿易機関(WTO)の基本理念に背くばかりではなく、米国自身の景気悪化を招くブーメランとなることは自明の理である。また本人が唱える「強いアメリカ」への道筋を迷路にしてしまいかねない。演説でトランプは失業者の増加に度々言及し、「南部の国境沿いに巨大な壁の建設をまもなく始める」と述べたが、失業者など現在の米国には存在しないに等しい。失業率4.7%の数字は、紛れもなく米国では、希望するものが職を得られる完全雇用を意味している。トランプが何度も主張することで、ちまたに失業者があふれているような印象を受けるが、これはトランプが選挙戦のために作った幻影にすぎない。要するに、演説は選挙演説と同様に、はったりと、独断と、矛盾に満ちたものであるのだ。オバマケアを真っ向から否定しても、それに代わる医療保険制度は提示できないままである。無責任と言わざるを得まい。

 演説中は共和党席が拍手とスタンディングオベーションを繰り返したが、民主党席はしらけて座ったままで、好対照であった。「よく言うよ」と思ったのは、トランプが「不和と分断のくさびを打ち込むのではなく、協力と信頼の橋をかけなければならない」と分断に言及した点である。さらにトランプは「われわれが政策において分断された国であるかもしれない一方で、あらゆる形の憎悪や悪意を非難することにおいては一致団結する国であることを改めて思い出させる」とも述べた。これは自らが国の分断を招き、主要都市では反トランプデモがとどまることなく続き、メディアの“総スカン”を食らっていることを無視する唯我独尊にほかならない。大体トランプは議会演説の際、右側の民主党席は見ず、拍手をする左側の共和党ばかりを見て演説を続けたが、これこそ分断の象徴でなくて何であろうか。トランプに対して野党・民主党を代表してスティーブ・ベシアが全米に向けてテレビ演説して、「大統領が自分の思いどおりにならないからといって、司法やメディア、それに情報機関や一市民を攻撃することは、われわれの民主主義を破壊しているようなものだ」と痛烈に批判した。「トランプ氏はみずからの言動で国の分断を深めている」と指摘したのは、もっともだ。今後来年11月の中間選挙に向けて、対立色を強めることは確実だ。共和党の拍手とスタンディン・グオベーションには“ご祝儀”的な側面もあり、トランプの議会対策は極めて難航するだろう。

「アメリカ第一主義」という危険思想   
投稿者:河村 洋 (東京都・男性・外交評論家・50-59歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-01 23:59 [修正][削除]
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 先の選挙運動を通じて、ドナルド・トランプ大統領は外交政策のキーワードとして「アメリカ第一主義」を強調してきたが、それはアメリカの同盟国の間で懸念を呼んだ一方で、ロシアや中国は西側優位の世界秩序の転覆を積極的に模索するようになり、イランや北朝鮮はワシントンの新政権を試している。国民国家が自国民と自国の国益を優先することには何の問題もない、と何の疑いもなく信じる人々もいる。しかし、事態はそれほど単純ではなく、このイデオロギーの危険で破壊的な性質を決して見過ごすべきではない。何よりも、トランプ氏のアメリカの外交政策についての理解は非常に貧弱なので、世界情勢を利己的で防御的にしか見ることができないでいる。幼少時に旧ソ連からのユダヤ系移民として帰化したマックス・ブート氏は、トランプ氏の偏狭なゼロサム思考を批判している。何と言っても、トランプ氏は「アメリカが非常に利他的だったために、貿易相手の諸外国はラスト・ベルトの労働者階級を搾取してしまった」と考えている。しかし世界の普遍的な見解では、米国が日独などの旧敵諸国をも友好的な貿易相手や同盟国として再建したことは、外交政策の成功を示す金字塔であると理解されている。トランプ氏が人権をはじめとしたアメリカの価値観を高く評価していないことは憂慮すべきもので、それはヨーロッパ同盟諸国と国際NGOから厳しく批判されている。実際に人権擁護がソ連のようなアメリカの敵国を弱体化させたばかりか、民主主義と自由の普及によってアメリカの力を増大させた。ブート氏のようなソ連からの移民の方が、そのことをトランプ氏よりはるかによく理解している。

 他方で、ヨーロッパと日本の極右ナショナリストたちは、トランプ氏の世界観では自分達の国の安全保障と国益が損なわれるにもかかわらず、そのことを無視し、トランプ氏の考え方に感情的に共感している。これはそのように自らをグラスルーツの愛国者と見なす者達がグローバリストを嫌悪し、高圧的なトランプ氏にコスモポリタンの支配者階級を打ち負かして欲しいと思っているからである。トランプ氏の「アメリカ第一主義」に哲学的な土台をもたらしているのは、スティーブ・バノン大統領上級顧問である。ノース・カロライナ大学のダニエル・クライス教授は「バノン氏の思想の二大支柱は経済的ナショナリズムとグローバル・エリートへの反感である」と言う。バノン氏の見解では、世界は本質的に国民国家ある。こうした観点から、バノン氏は「貿易、移民、そして多国間協力は国家の主権とアイデンティティーを損なう」と信じている。バノン氏は、近代啓蒙思想が提唱する普遍主義の立場ではなく「文明の衝突」の観点から国際政治を理解し、イスラム教徒を本質的に好戦的なものと見なしている。

 トランプ氏はヨーロッパや日本との同盟解消さえ示唆したので、彼の外交政策は一般には孤立主義だと見られている。しかし、クライス教授は「バノン氏の思想は本質的にナショナリズムであり、各国が無慈悲にせめぎ合う世界の中で、ただ国益を最大化するためなら海外への介入には躊躇しない」と主張する。ネオコンが掲げるレジーム・チェンジとは違い、トランプ氏が為そうとする介入はそうした普遍的な理念ではなく国際情勢に対する突発的な認識に基づいて行なわれることになる。トランプ大統領が予測不能なのは彼の人格だけでなく、バノン氏のイデオロギーのためでもある。エリオット・コーエン氏と彼の賛同者が公開書簡でトランプ氏の国際非関与から好戦的冒険主義への揺れを非難したのも、当然のことである。トランプ大統領へのバノン氏のこのような影響を考慮すれば、イギリスのテレーザ・メイ首相と日本の安倍晋三首相のような主要国の指導者がいわゆる「へつらい」外交に出たからと言って、新政権と安定した関係を発展させられる保証はない。

 マックス・ブート氏は「根無し草のコスモポリタンに対するそのような嫌悪感が排外主義と反ユダヤ主義を刺激しているが、そうした思想はヨシフ・スターリンやチャールズ・リンドバーグのような反民主主義のナショナリストと緊密に関わっている」と主張する。アメリカのオルタナ右翼と呼応するかのように、ロシアのネオ・ユーラシア主義者であるアレクサンドル・ドゥーギン氏は、トランプ政権の誕生を好機に米ロ関係を強化して、現在の自由主義世界秩序を破棄する一方で、ロシアの影響力をウクライナから中東のトルコ、イラン、シリアにまで拡大しようとしている。「アメリカ第一主義」とは西側民主国家の同盟を解体させるイデオロギーである。そうしてみると、トランプ大統領とプーチン大統領が緊密で離れられない関係にあることも、バノン氏の反グローバル主義がヨーロッパと日本の土着主義者を魅了するのも不思議ではない。「アメリカ第一主義」の危険性はあまりに重大で見過ごすことができない。

“米中連携”のカギは米国が握る   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-03-01 06:50 [修正][削除]
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3816/3834
 韓国民全員を殺傷してもあまりある化学兵器を保有する北朝鮮が、これを金正男暗殺に使ったことが、金正恩の大誤算になりつつある。事件がピストルや刃物であったら、衝撃はより少なかったであろうが、原爆に匹敵する殺傷力を持つVX兵器をあえて暗殺に使ったことは、金正恩が、禁断の領域に踏み込んだことを意味している。暗殺手法は、パズーカ砲や最近では高射砲まで使って要人の処刑を断行してきた、紛れもない異常性格者のこれまでの手口をそのまま反映したものだ。金の直接指示があったことなどは言うまでもないことだ。さすがに中国も黙っていられなくなった。石炭年内輸入禁止という北の態勢を崩しかねない瀬戸際政策を打ち出した。米国もトランプが「オバマは北朝鮮を甘やかせてきた」と、何やらすごんでいる。トランプにとっては、自らに集中するマスコミや国民の批判を海外にそらす絶好のチャンスでもある。米中両国が“連携”ともみえる動きを開始したのだ。北朝鮮の化学兵器保有量は25種、2500~5000トンにのぼる。米国、ロシアに続き世界第3位だ。韓国国民を全員殺傷しても余る量だ。炭疽菌など生物兵器も13種もある。北朝鮮はこのような生物化学兵器工場を17持っている。韓国の新聞は「より大きな問題は、北朝鮮が有事の際はもとより、平時にも生物化学兵器で韓国の要人暗殺や社会混乱を引き起こす危険性が高いことだ」と戦慄すべき見方をしている。油断すれば、日本でも同様のテロが発生しうる。

 こうした事態を深刻にとらえて米中の接触も頻繁となった。2月17日には国務長官ティラーソンと外相王毅が初会談した。会談でティラーソンは「北朝鮮の脅威が高まっている。挑発行為抑制のために中国が可能なすべての手段を使うよう希望する」と発言、北に対する強固な政策を要求した。中国は米中外相会談の2日後に、かってない規模の石炭輸入停止という経済制裁を打ち出した。事件の6日後だから、素早い対応であった。輸入停止の理由について中国は「2017年の北からの輸入が国連決議の上限に近づいている」ことをあげた。そしてこの報告もあってか、外交最高責任者で国務委員の楊潔チも21日にティラーソンと電話協議した。国連決議は年間4億ドルを上限としており、昨年の輸入は約12億ドルである。早くも上限に達したかどうかは疑問があるが、これは中国がようやくにして国連決議の履行に踏み切ったことを意味する。石炭は北の輸出の4割を占め、停止となれば北の経済にとって大打撃となるが、中国との国境線は長い。様々な抜け道があると見なければなるまい。外国経由の輸出もあるだろう。

 いずれにせよ中国が本格的な制裁に乗り出したことは、新局面を意味する。両国メデイアも前代未聞のバトルを繰り広げている。朝鮮中央通信が「大国と称する国が、定見もなく米国の拍子に踊り、幾ばくかの金銭を遮断することで我々の核兵器や大陸間弾道ミサイルを作れないと考えること自体、この上なく幼稚」と毒づけば、環球時報は「制裁を忠実に実行し、北の反応に影響されてはならない。北に中国と全面対決する能力はない」といった具合だ。中国が初めて真面目に国連制裁決議に動いたのは、トランプ政権の動向にただならぬものを感じたからに違いない。オバマが「戦略的忍耐」と称して、中国の南シナ海への進出を許し、北の核・ミサイル開発を野放しにした戦略は、改められると感じ取ったのだろう。トランプが中国が後生大事にする「一つの中国」政策に、一時難癖を付けたのも利いたのだろう。楊潔チが2月27日から28日まで米国を訪問することも視野に入れたに違いない。トランプが28日に初めて議会演説に臨むのを前に、中国側の立場を改めて説明する事前の地ならしというわけである。しかし、中国の北に対する制裁措置は石炭の輸入停止が最大のものであろう。なぜなら北の崩壊は、国境線が米韓軍事同盟と接することを意味しており、これが共産党一党独裁政権にとって最大の脅威ととらえられる事態となるからだ。

 こう見てくると、劇的に朝鮮半島情勢を動かすには、中国よりやはり米国がカギとなる。トランプは首相・安倍晋三との会談後の記者会見で「北朝鮮のミサイルからの防衛は極めて高い優先事項」と発言、北の出方によっては軍事行動もあり得る姿勢を示唆した。ロイター通信には「金正恩のしてきたことには激怒している」とも発言している。こうした発言と合わせて、「力による平和」を唱えるトランプは、米国防予算を現在の10%に当たる540億ドル(約6兆円)増額する方針を表明した。これが何を意味するかだ。南シナ海や中東をにらんでのことであろうが、北朝鮮も視野にないとは言えまい。何らかの「軍事行動」も辞さぬ構えと受け取れないだろうか。少なくとも中国との裏折衝では、中国が本気で制裁をかけないなら、軍事行動もあり得ることを取引的にほのめかすことはあり得るだろう。対北制裁の動きは、世界的な広がりを見せており、欧州連合(EU)も対北朝鮮制裁を決定した。石炭・鉄・鉄鉱石など鉱物取り引きを北朝鮮とは行わないことに加えて、北朝鮮にヘリコプターや船舶も販売しないという厳しいものだ。北は完全に孤立化した。金正恩はこうした動きに慌てて、高官を中国とマレーシアに派遣して火消しに懸命だ。中国に外務次官李吉聖を、マレーシアには前国連次席大使リ・ドンイルら代表団を派遣した。異例の対応は国際社会の反応のすごさに戸惑う姿を垣間見せている。おりから米韓両軍は恒例の合同軍事演習を史上最大規模で開始する。一方、北はICBMの実験を示唆しており、なにやらきな臭さは増す流れとみなければなるまい。

トランプは記者魂の根幹に触れている   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-02-28 06:58 [修正][削除]
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3815/3834
 「これがメディアへの弾圧の始まりかどうかの判断は急がなくてもいい」と、ホワイトハウス記者会会長のジェフ・メイソンは落ち着いている。同記者会の一部に台頭している報道官の記者会見ボイコット論にはくみしないという。ということはどういう状況かと言えば、トランプ政権対メディアの戦いが早くも佳境に入っている、ということだろう。ワシントン特派員としてウオーターゲート事件でのニクソン政権とメディアの全面対決を目の当たりにした筆者にとっても、血湧き肉躍る状況の再現である。問題は、トランプ側近にメディア対策のプロが存在しないことだ。逆に君側の奸はたくさん居る。その筆頭バノンは「メディアは敵だ」「メディアは黙れ」とけしかけ続けている。トランプはこの人物に依然として全体重を乗せているかのようで、危ない。背景にはトランプの大統領選対策と女性スキャンダルも含めた「ロシア疑惑」がある。FBIは本来大統領を守る核であるにもかかわらず、トランプは「漏洩」を激しく非難する。罵倒と言ってもよいくらいだ。いわく「FBIは漏洩組織ではないはずだ」「FBIは漏洩するものを見つけられない」といった具合だ。これは為政者がツイッターで書くことではない。まるで蛸が自分の手足を食らうような姿であるからだ。あのニクソンですら、やはりリーク源のFBIを直接非難したことはない。裏で必死に見つけようとしたが見つからなかった。

 トランプの最大の欠点は、メディアにリーク源の公表を求めていることだ。これは対メデイア戦を圧倒的に不利にしている。なぜならリーク源を守って匿名記事を書くケースは記者の命であるからだ。本人の了承を得ない限り「政府筋によると」と書いて、「FBIの誰々によると」などとは決して書かないのが記者魂だ。為政者は記者と報道機関の最も基本的な倫理に干渉してはいけない。匿名を自ら暴露することは、ジャーナリズムの死を意味する。ウオーターゲート事件のリーク報道で社名を上げたワシントン・ポストで「世紀の情報源」の人物を編集局次長が「ディープ・スロート」と名付けた。当時のポルノ映画をもじったものだが、電話でのどの奥深くから声を出したからだという。当時「誰か」と言うのが最大の関心事となり、キッシンジャーまでが名前を上げられたが、ポスト紙は最後までその名前を出さなかった。その後、33年を経て2007年になってFBIの副長官であったマーク・フェルトが「自分であった」と表明。それを聞いて特ダネを書き続けたボブ・ウッドワードも初めてこれを認めた。33年も取材源を守り通したのだ。トランプの「実名を出さない限り、情報源を使うのは許されるべきではない」という発言は、マスコミというものの実態を知らない姿をさらけ出している。

 商売人トランプの基本的な誤算は、自らが商売敵を叩き潰してきたように、メディアの基本的な報道の姿勢も潰せると思っている事である。だから、メディアを「国民の敵」呼ばわりできるのだ。メデイアは「国民の側」に立っているからこそ存在価値があることを理解しない。だからバノンの受け売りで「メディアは野党」などと言えるのだ。トランプの忠実な下部(しもべ)というか、茶坊主のような報道官スパイサーが、通常の記者会見を避け、別室で限られた人数でブリーフをしたことも、ホワイトハウス記者会の激怒を買った。おべんちゃらのFOXニュース、ネットのブライトバート・ニュースなどを報道官室に招き入れ、ニューヨークタイムズ、CNNを除外したのだ。憤慨したロサンゼルス・タイムズ、AP、BBC、タイム誌などは参加しなかった。こうしたトランプ政権の姿勢は言論弾圧へとすすむ危うさを内包している。トランプにメディア対策を諫言(かんげん)する側近が存在しないことが、この政権最大の弱点だ。

 こうしたトランプ政権の対メディア姿勢について、米自由人権協会(ACLU)は声明を出し「政府による検閲の可能性がある」と非難。報道の自由の原則に対するトランプ政権のいかなる脅しも、憲法修正第1条の「力強い防御」に阻まれるだろうと指摘した。修正第一条(the First Amendment)は、言論および出版の自由を制限することが出来ないなどと規定している。トランプ政権のさらなる言論抑圧が続けば、言論及び表現の自由を監視する国際的非政府機関である国際新聞編集者協会(IPI)などが動き出す可能性もある。IPIは2001年に韓国をロシア、ベネズエラ、スリランカ、ジンバブエ等と並び、「言論弾圧監視対象国」に指定しており、現在米国の有様をかたずをのんで見守っているに違いない。この組織が行動に移れば、トランプの国際的評価は地に落ちる。さらに弾劾要求の動きや、ウオーターゲート事件で懐かしい「特別検察官」任命論も台頭している。正副大統領を捜査できる特別検察官はニクソンが首を切ったが、その後の法改正で第3者的権限は一段と強化された。

 辛辣なメディア批評で知られるジャック・シェーファーは、ツイッターで「報道陣は罵倒され、おとしめられ、中傷され、侮辱されるものだ。それも仕事のうちだ」と語っており、もっともではある。しかし多くの米メディアはそんなことは織り込み済みだろう。トランプ側のメディア批判は、批判されたメディアにとっては勲章のようなものであろう。米国のメディアは驚くほど執拗だ。バノンが「メディアとの関係は悪化しており、毎日が戦いとなる」と宣言しているが、最後に笑うのは十中八九メディアであろう。ただし、日本の一部メディアや三流コメンテーターのように、ことごとく首相・安倍晋三を目の敵にして「批判のための批判」を繰り返すのは浅薄だ。ツイッターなどでもその傾向が見られるが、国民の支持率が60%を超える政権は久しぶりに日本という国が手にした、貴重な政治資源であり、トランプとは別次元のものと見るべきであろう。ニクソン辞任劇は田中角栄辞任要求に大きな影響を及ぼしたが、無理に風潮を“伝染”させる必要はない。それを猿まねという。

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