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財団法人 日本国際フォーラム お問合せ |
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| 直接民主主義が良いとは限らない ← (連載)国民投票の実施と投票の義務化を(2) | ツリー表示 |
| 投稿者:玉木洋 (東京都・男性・大学教授・50-59歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-21 01:38 [修正][削除] |
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| 日本国憲法は非常に民主的な現代的憲法であるが、その冒頭は「日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」である。憲法に書いてあるから正しいということではないが、ここには(直接民主制ではない)代表民主制を積極的に選択しているという意図を汲み取ることができる。憲法が国民投票を極めて限定的にしか位置づけていないことも、その解釈を支持する要因となりえよう。国家権力は主権者たる国民に由来するものであり、したがってその権限は国民に由来すべきものであるし、国民の利益のために行使されなければならない。国民主権、民主主義とはまさにそういうものである。しかし、国民一人ひとりやその単なる集合が、さまざまの政策について正しい判断をすることが可能であるということを前提とするような国民投票の多用は、現実的ではないのではないだろうか。 個々の国民は、安全や安心や、老後や子育てや、医療などへ多くの給付や、少ない税金や、健全な国家財政や、分かりやすい政治を望む、ということではたいてい共通である。しかし、それらすべてを完全に満足させる政策はないのであって、個々の争点ごとに国民投票を行ったとすれば、全体としては破綻するような政策選択が行われる可能性は非常に高い。例えば消費税が争点になった選挙では、事実上消費税についての国民投票が行われて消費税が否定された、ということがあった。これが政策についての国民投票であったとすれば、より一層はっきりと消費税は否定されたであろう。しかし、今日、消費税がなかったほうが良かったとか、廃止しようという議論が、どれほどあるだろうか。 国家、国民の大局、長期的な将来を展望し、甘いことだけでなく、苦いことも、責任をもって考えられるような、有能で信頼される選良が、冷静に検討して、正しい政策を選んでいくということの方が、国民のためになるという面があるのではないだろうか。もちろん、国民の価値観によって選択すべきテーマもある。しかし、そういう政策案件が多数ということもなかろう。選挙による民主政治が行われている以上、代表制民主主義であっても、代表者(国会議員)は既に国民の日々の感覚や意見を十分考慮せざるを得ない状況になっている。「劇場型政治」も、民主党マニフェストや、鳩山政権の政策の内容も、そういう文脈で捉えて、理解しやすいものが大変多くなっているとも言えよう。 今年の総選挙では、民主党が政策全体の整合性はひとまずおいて、多くの主要な争点で国民多数が喜ぶ政策を提示し、国民の多く(投票者の約半数というこれまでにない多数)が民主党に投票した。このことは、民主党が国民の関心や希望をうまく捉えているともいえる一方で、選良による政治であるはずの代表民主主義が既に直接民主主義的問題点を持ち始めてしまったともいえるようにも思われる。そのようなことを考えると、私はむしろ代表民主制を基本として、国民の意見の反映が不足となっている具体的な部分について適切な対応を考えることのほうが、具体的な対策をどのように反映させるかについての工夫をすることのほうが、より重要であると思う。そして、代表者(国会議員)は国家国民の利益を考えつつ、それに迎合することのない政策選択を心がけていくこと(そして必要な説明をすること)が重要なのではないだろうか。 |
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| ロシアとの領土問題は一筋縄では動かない | |
| 投稿者:河東哲夫 (東京都・男性・自由業・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-21 00:52 [修正][削除] |
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| 米国のロシア問題専門家サイムズ氏とエネルギー問題専門家サンダース氏が、"National Interest"誌最新号に共著論文を発表した。「ロシアではメドベジェフ大統領とプーチン首相のどちらが支配しているのか不透明な状況にあるが、これは2012年の大統領選挙まで続くだろう。イラン問題等でロシアの助けを必要とする米国・欧州は、そのようなロシアであっても、アメとムチの両面のアプローチでエンゲージし続ける必要がある」という論旨だ。その中で彼らは、次の点も述べている。 (1)メドベジェフがロシア社会の腐敗、経済的弱さ、民主性の欠如をおおっぴらに批判していることは、プーチン側近をいらだたせている。2012年大統領選挙が迫るにつれ、幹部はメドベジェフ、プーチンのどちらにつくのか、旗色を鮮明にすることを強いられるだろう。(2)メドベジェフは国内問題ではリベラルだが、外交問題では強硬な姿勢を取ることが多い。外交問題はメドベジェフの権限であるので、柔弱だとプーチン側につけこまれるからかもしれない。(3)ロシアは美しい言葉では動かない。エンゲージすると言っても、ムチとアメの組み合わせしか効かない。 この見方に賛成だ。で、ここではアジアにおけるロシアの地位をどう見るか、その中で北方領土問題解決をどうしかけていくべきか、について一言。(1)アジアにおけるロシアはほぼ無力であり、対中カードとして使えるような力は有していない。ロシア極東の人口は、600万人以下だ。これに接する中国東北部の人口は1億2000万人である。経済力ではさらにこれを上回る格差があろう。ロシアに対中カードの役割を期待し、それゆえに領土問題で譲歩してでも関係を前進させるべきだという人たちがいるが、考え直してもらう必要がある。(2)極東ロシアを支援して、中国に伍する力を持たせることは、おそらく不可能だろう 。米国も極東ロシアのエネルギー資源に関心を有していない 。米国では精油所が新設されていないし、天然ガスは米国産のものの生産が急増しているからだ。 (3)メドベジェフは日本の技術を切に必要としているだろうが、ロシア人の大半はドイツの技術にはるかに馴染み、日本の機器については知識と意識を欠く 。またロシアは中国・韓国からも必要な技術を調達できる。従って、力の基盤が脆弱なメドベジェフにとっては、日本との領土問題で譲歩をすることは、得られる利益よりリスクの方が大きい可能性がある。国内の保守勢力は強いからである。(4)冒頭の論文が言う「アメとムチ」の対露政策は、橋本政権が試みた 。外務省のホームページによれば、対ロシア支援事業にはこれまで約6000億円もの予算・融資を注ぎ込んでいる。だから、今の政権は対露関係で前のめりになろうとしているが、自民党時代の経緯をよく調べてからかからないと、また10年前と似たような「手土産」を持って訪露して、「領土問題の進展」に徒な期待を寄せることになるだけだ。「領土問題の進展」を、来年夏の参院選に向けた目玉にしようとして、逆に大やけどするばかりか、国民の税金を浪費するだけの結果に終わりかねない。 |
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| (連載)国民投票の実施と投票の義務化を(2) ← (連載)国民投票の実施と投票の義務化を(1) | ツリー表示 |
| 投稿者:角田 勝彦 (東京都・男性・団体役員・70-79歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-19 09:44 |
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| 国政の根幹にかかる事項については、政権与党は謙虚に、その時点での民意を確かめ、尊重する姿勢が必要だろう。国民投票の実施すら考えられる。例えば、英最大野党、保守党のキャメロン党首は11月4日、欧州連合(EU)の機能強化を図る新条約、リスボン条約が来月発効することを受け、今後は条約や共通通貨ユーロ導入などを通じて自国の権限をEUに移す場合、国民投票を義務付ける国内法の整備を目指す政策を発表した。 電子手段を利用する世論調査の発達もあり、直接民主主義も部分的には空想では無くなっているのである。他方、現在、代議制民主主義に代わる選択肢はない。米国の政治経済学者フランシス・フクヤマは、冷戦後発表した「歴史の終わり」で、全体主義に続き共産主義にも勝利した民主主義は、今後世界的に普遍化していき、従来のような歴史は終わりを見るだろうと論じた。現実は、その予言を裏切ったが、チャーチルは、つとに「民主主義は最悪の政治形態であると言える。ただし、これまで試されてきた全てのほかの政治制度を除けば」と喝破している。両者とも代議制民主主義を前提としている。 この民主主義謳歌の最大の理由は、大統領にせよ、首相にせよ、国の指導者を、定められた期間ののちに、平和裡に、選挙により交代させることが出来るからである。民主主義における選挙の重要性は、いくら強調しても強調しすぎることはない。この意味で、 政権交代後、初の国政選挙となった10月25日の参院神奈川・静岡両選挙区の補欠選挙の投票率が、神奈川が28.67%、静岡が35.64%と前回をかなり下回ったのは、危惧すべき現象である。「民の声は神の声」というが、一部の民の声では信頼性が乏しくなるだろう。 日本国憲法上、投票は選挙権という権利の行使であるが、主権在民の原則から自らの主権を行使することは自らが自らに課す義務と言うことも出来る。つまり「投票は国民の義務」である。不在投票や在外投票の制度も進展している。オーストラリアやウルグアイでは投票を義務制にしており、投票率は高い。我が国でも、重要選挙などでは投票を義務化(棄権の白票は認める)する時期が来たのではないだろうか。(おわり) |
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| (連載)全米で巻き返す保守派の「茶会」運動(3) ← (連載)全米で巻き返す保守派の「茶会」運動(2) | ツリー表示 |
| 投稿者:中岡 望 (東京都・男性・ジャーナリスト、国際基督教大非常勤講師・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-19 09:39 [修正][削除] |
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| 中間選挙では下院議員の全員と上院議員の36人が改選になる。上院の改選議席数は、民主党と共和党ともに18議席で、共和党が過半数を確保するには36議席のうち28議席を確保しなければならない。これは数字的に非常に難しいが、現在、民主党が過半数を占めている下院では、勢力が一気に逆転する可能性は否定できない。中間選挙は1年後だが、オバマ政権の実績如何では再び大きな変化が起こりえないとも限らない。 まだ「茶会」運動の全容は分かっていない。地方レベルで自然発生的に生まれた保守派の草の根運動との評価がある一方、民主党のナンシー・ペロシ下院議長は「これは草の根運動ではない。金持ちの似非草の根運動だ」と語り、クルーグマン教授も同様な分析をしている(ニューヨーク・タイムズ紙4月12日付け)。両者とも、「茶会」運動の背後にはリチャード・アーミィ元共和党下院院内総務を指導者とする組織「フリーダム・ワークス」が存在すると指摘している。要するに、一見、同運動は中央組織を持たない一貫性と統一性に欠けた草の根運動のように見えるが、極めて組織化された運動を展開しているというのである。 共和党のストラテジストのヴィン・ウエバーは「この運動は本物である」と語っている。フリーダム・ワークスのスポークスマンのアダム・ブランドンは、「どんな運動もライフサイクルがある。この運動のライフサイクルは始まったばかりだ」と語っている。アメリカの政治の帰趨は、「茶会」運動がどのような広がりを見せるかによって大きく影響されることは間違いない。ただ、この運動が本当に影響力を発揮するには、理論的な指導者が必要だが、まだ新しい保守主義の指導者は登場していない。 なお、ギャロップの最新の調査によると、「自分は保守派だ」と答えたひとの比率は40%、「リベラル派だ」と答えたひとの比率は36%、「中道派だ」と答えたひとの比率は20%であった。前回の調査では、保守派は37%、リベラル派も37%であったが、ここにきて保守派の比率が上昇している。(おわり) |
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| 仕分け人による判断で技術立国の基礎を脅かして良いか | |
| 投稿者:玉木洋 (東京都・男性・大学教授・50-59歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-18 12:40 [修正][削除] |
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| 鳩山政権による事業仕分けが進んでいる。掲げた看板「無駄遣いの排除」はすばらしい。公開で行うのも斬新である。しかし、「議論が短時間過ぎる」、「実態が分かっているのか」、「人民裁判」、「仕分け人の責任と権限は何なのか」、「財務省主導」、「財源確保のために、必要なものも切っている」といった批判も噴出している。 筆者もこの事業仕分けには疑問を持つところがある。スーパーコンピューター、ロケットエンジン等々の重要な科学技術開発の基礎、すなわち今後の日本の経済や国民生活を支える基礎となるような重要な予算が軒並み厳しく削減されている。審議会であれば、多少人選に偏りがあったとしても、ある程度公平な専門家が長時間の議論の末、何らかの説明のつく結論を出すものである。その審議会が隠れ蓑といわれてきたが、仕分け人は専門的知見もなく、一方的な態度で強権的に削減判断を出していく。 軍事的にも、資源的にも力の弱い我が国は、科学技術立国の方針で国を建てていかなければ将来衰亡するのは明らかであろう。子育て手当の財源も、科学技術の基礎に支えられた経済力があってこそ確保できるのである。高度の技術開発は1-2年の遅れでも命取りになるおそれがある。仕分け人によるパーフォーマンス的な作業は、国家国民の将来を本当に考えた議論を押しつぶしているようにも思える。 子育て手当など目に見えやすい形でのみ「友愛」精神を発揮するのではいけない。選挙で票になる多数の国民に直ちに人気が出にくい政策であっても、反対者が研究者など一部のひとに過ぎなくても、政治・行政の当局者は、国民のより大きな幸せのために、冷静な判断をしなければならない。手続き的にも内容的にも、仕分け人による作業には疑問を呈さざるを得ない。 |
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| (連載)国民投票の実施と投票の義務化を(1) | ツリー表示 |
| 投稿者:角田 勝彦 (東京都・男性・団体役員・70-79歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-18 10:33 |
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| 10月26日、鳩山首相は所信表明演説で、今回の政権交代を「無血の平成維新」と表現したが、発足後60日を過ぎた現在、確かに「維新」らしい動きが多く見受けられる。「2020年に90年比で25%削減」という9月の国連気候変動首脳級会合での温室効果ガスの削減目標発表は、経済界などを驚かせた。米軍普天間飛行場移設、地位協定改定、核の先制不使用、核密約の追及、海上自衛隊のインド洋からの撤退などをめぐり、「駐留なき日米安保」論に至るのではないかと懸念する人すら出ている。本年2月、小沢一郎幹事長が「在日米軍は第7艦隊だけで十分」との考えを示唆しているのも、同じ流れである。外交・安保関係については、もう少し展開を見たく、これ以上は、あえて触れない。 内政面では、たとえば八ッ場ダム建設中止が大騒ぎになった。11月11日から行われている政府の行政刷新会議による「事業仕分け」は、「まるで『人民裁判』だ」との悲鳴まで出る断罪のようなやり方が問題視されているが、内容面でも「参考意見」たるにとどまらず、12月の財務省査定で「全部その通りにやる(藤井裕久財務相)」ことになると、大きな混乱を惹き起しかねない。なお「事業仕分け」には思いやり予算も含まれている。 さらに民主党は、11月12日、官僚答弁の禁止など国会改革案を了承し、与党内の合意を得て今国会に国会法改正案を提出する方針とされる。これには社民党などから反対が多い。とくに国会で答弁を認める政府特別補佐人から内閣法制局長官を除外するのは、政府の憲法解釈を変更する際のブレーキを外そうとしているのではないかとの批判がある。 このように、来年夏の参院選で民主党が参院でも単独過半数を握った場合の民主党の独走の可能性には、与党内にも不安があるのである。古代ギリシャの哲人プラトンが、当時の都市国家の情勢を分析し、賢人の支配する「哲人君主ないし貴族政治」を最善のものとしつつ、大衆の手に移された政治を「衆愚政治」と呼び、さらにそれが最悪の「僭主政治」に転落する危険があるとさえ説いたことが想起される。(つづく) |
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| (連載)全米で巻き返す保守派の「茶会」運動(2) ← (連載)全米で巻き返す保守派の「茶会」運動(1) | ツリー表示 |
| 投稿者:中岡 望 (東京都・男性・ジャーナリスト、国際基督教大非常勤講師・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-18 09:27 |
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| こうした保守派の再結集の動きを、リベラル派を代表する経済学者ポール・クルーグマン・プリンストン大学教授はニューヨーク・タイム紙のコラム(8月7日付け)で「現在、オバマ支持者はまったく確信を失っている。おそらくそれはオバマ政権の凡庸な現実が、改革を夢見る人々の期待を満たしていないからだ。これに対して、怒れる右派は情熱の高まりに満たされている」と分析している。 また、1997年の議会選挙で共和党に大勝利をもたらしたニュート・ギングリッチ元下院議長は「茶会」運動を「ワシントンの政治家の無責任な政策に対する我々の怒りと反対を表明する機会である」と語っている。中には「茶会」運動を1970年代に全国的な広がりを見せた「納税者の反乱」と比較する専門家もいる。減税を求める納税者の反乱は、保守主義運動の原動力となり、1980年のレーガン政権の誕生に結びついた。 この新しく生まれた保守のグラスルーツ運動は、アメリカの政治の現実を変える可能性を秘めているとの見方もある。ウエブサイトやオンライン、ユーチューブなどを使った運動は、オバマ候補が使った戦略であり、草の根の大衆動員はリベラル派の常套手段を真似たものである。運動の主張は、大規模な財政政策による景気刺激に反対、増税反対、自動車産業や金融機関救済に反対、医療保険改革に反対、連邦準備制度理事透明化法案に賛成など、従来の保守派の主張を敷衍している。 その中で注目されるのは、共和党指導部に対して反旗を掲げていることだ。ブッシュ政権の政策を批判し、シカゴで開かれた「茶会」集会は発言を求めたマイケル・スチール共和党全国委員会の要請を拒絶している。2010年の中間選挙に向けても独自の動きを見せている。共和党は中道派の候補者を擁立することで議席増を狙っているが、地方の「茶会」組織は保守系の独自の候補の擁立に向けて動いている。たとえば共和党本部はニューヨーク州23区の下院議補欠選挙で中絶容認派の女性候補の擁立を計画しているのに対して、アップ・ニューヨーク・ティーパーティは保守色の強い候補を独自に擁立する動きを見せている。こうした「茶会」組織の動きは一面で共和党の支持基盤を活発化させているが、同時に党本部が狙っている浮動票の取り込み戦略を阻害する可能性もある。結果的に、共和党が割れ、民主党候補が漁夫の利を得た。(つづく) |
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| 「事業仕分け」劇場は財務省が演出 | |
| 投稿者:杉浦正章 (神奈川県・男性・政治評論家・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-18 07:46 [修正][削除] |
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| 元アイドル議員や民間人がどうして専門知識を有する官僚を「公開処刑」できるのかといぶかっていたが、からくりが分かった。「仕分け人」たちは、財務省が作った“極秘の査定マニュアル”に基づいて発言、追及していたのだ。要するに、概算要求の無駄を洗い出すという行政刷新会議の「事業仕分け」は、「政治主導」ではなく、「官僚主導」のパフォーマンスだったのだ。筆者は、一時は民主党政権にしては画期的な対応と思っていたが、何のことはない官僚の手の上で踊っているに過ぎない。法的にも何の権限もなく、本格化する財務省の査定の下馴らしをしただけということになる。 いやはや民間人の仕分け人が「私は国民を代表して出て来ているのだ」と発言したのには驚いた。誰が代表に“任命”したのだ。発足早々から法的根拠はどこにあるのかうさん臭いと思っていたが、ついに政府は「仕分け人」に法律上の職務権限がないことを認めた。自民党参院議員の世耕弘成の質問主意書に対して、11月17日の閣議で「行政組織ではなく、メンバーである評価者は官職に当たらない」とする答弁書を決定したのだ。行政組織でも、官職でもないとなれば、守秘義務はないし、結果責任は問われない。おまけに仕分けは進むが、結果がどのように反映されるか、必ずしも明確ではないのが実情だという。法的にはいい加減な偽装査定組織が実態だ。 本来ドラマには不向きで地道な予算編成作業を、外国の諜報員も喜ぶ公開の場で行う理由はどこにあるのだろうか。朝日新聞の世論調査では、行政のムダを減らす取り組みを評価するが76%、官僚に頼った政治を改める取り組みを評価するが69%もの高率に達している。公開仕分け支持の流れだ。自民党の幹部まで乗せられて、「こらおもろい。新鮮だ」(参院幹事長・谷川秀善)と高く評価する者まで出てくる始末。完全に政権のパフォーマンスに乗せられてしまったわけだ。 しかし、産経新聞や時事通信が報道するところによると、財務省事務局が事前に極秘の査定マニュアルを作成し、政治家や民間有識者など仕分け人に配布していたのだという。マニュアルは仕分け対象事業の問題点を列挙、各担当省庁の主張に対する反論方法まで具体的に説明する内容だそうだ。あらかじめ財務省が書いた“おんぶにだっこ”のシナリオに沿い、一部に民主党の独自色を加えたのだという。要するに“仕分け劇場”の演出者は何を隠そう財務省本体であったのだ。財務省は廃止を打ち出しやすい事業を列挙して、リストをつくり、仕分け人に“理論武装”させたわけである。財務省高官が「仕分けは予算編成の簡略化に役立つ。有り難い」と述べていたが、自作自演なら有り難いわけだ。仕分け人は釈迦の手のひらで踊る孫悟空を演じたことになる。 もともとパフォーマンスとポピュリズムで政権の座についた鳩山内閣だ。前政権との違いを前面に出したいのだろうが、これでは金看板である“脱官僚”が泣くではないか。物珍しさも手伝って、マスコミが連日大きく報道するのは自由だが、法的根拠のない、しかも結果が必ずしも反映されない劇場政治に踊らされるべきではない。田舎芝居のような演技過剰にしては、効果も今ひとつだ。その証拠には、首相・鳩山由紀夫が「実現できなければ責任を取る」としてきたマニフェストを圧縮せざるを得ない状況に立ち至っている。潜在失業者が10%に達すると言われ、景気の二番底がささやかれる中で、必要なのは地に足の付いた景気対策だ。パフォーマンスに浮かれているときではない。 |
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| (連載)全米で巻き返す保守派の「茶会」運動(1) | ツリー表示 |
| 投稿者:中岡 望 (東京都・男性・ジャーナリスト、国際基督教大非常勤講師・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-17 15:48 |
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| オバマ政権が発足して10ヶ月、大統領選挙直後の高揚感は現実の前に次第に薄れつつある。オバマ大統領は政治的な対立を超克し、超党派による新しいアメリカの実現を訴えたが、共和党はことごとくオバマ政権の政策に異を唱え、党派的な対立は一層深刻化している。ワシントン・ポスト紙とABCの共同世論調査では、政権発足当初のオバマ大統領の支持率は68%と極めて高水準であったが、10月18日に発表された最近時点の調査では支持率は57%にまで低下している。リベラル派の評論家サム・タネンハウスは、オバマ政権発足直後に『保守主義の死』と題する本を出版し、新しいリベラルの時代の到来を議論している。しかし、死んだはずの保守派がゾンビのごとく蘇りつつある。それも従来の共和党という枠組みとは別のグラスルーツ運動として勢いを得つつある。 アメリカの納税期限の4月15日に全国主要都市で「増税反対」「大きな政府反対」「反オバマ」を旗印に大規模なデモが行われた。ある推計では350都市で320万人が参加したとの報道もある。同日に行われたラスムーセンの世論調査では、デモを支持すると答えた比率は51%に達している。その後も大規模なデモが行われ、9月12日にワシントンで行われたデモは、首都で行われた保守派のデモとして史上最大規模を記録している。こうした一連の保守派の動きは、「茶会運動」と呼ばれている。アメリカの独立戦争のキッカケとなったのは1977年の「ボストン茶会事件」であるが、そのことに引っかけた命名である。 フランスとの7年にわたる戦争で財政的に疲弊していたイギリス政府は、「印紙条例」などを導入して植民地から税収を得ようとした。1773年にイギリス東インド会社にアメリカでの茶の独占販売権を与えたことで、イギリスと植民地アメリカの対立は一気に高まった。ボストン湾に停泊中の東インド会社の船の積み荷の茶を海に投げ捨てたことをキッカケに、アメリカは独立に向けて動き始めた。今、アメリカで盛り上がっている増税に反対する「茶会運動」は、増税に反対したボストン茶会事件から名付けられたものである。最初に茶会という言葉を使ったのは2007年の共和党大統領予備選挙に立候補したロン・ポール上院議員である。同議員は“Tea Party 07. com”というウエブサイトを開設して、ボストン茶会事件232周年を祝う集会の開催を訴えた。 さらに2009年2月10日には、保守派の活動家メアリー・ラコヴィックが「オバマ政権は社会主義を推進している」とオバマ批判を展開。保守派のテレビ局フォックスニュースの番組に招かれ、オバマ政権の景気刺激策を批判した。さらに2月19日、CNBCのコメンテーターのリック・サンテリが番組の中でオバマ政権の住宅政策批判を展開し、新サイト“Chicago Tea Party. com”が開設された。こうして始まった茶会運動は一気に全米に広がり、4月15日の全国規模のデモへと発展していった。一連の大規模なデモに加えて、オバマ政権が医療保険制度改革を進めるために開催したタウンミーティングにティーバッガーと呼ばれる同運動の参加者が乱入し、メディアで大きく報道され、共和党惨敗で意気消沈していた保守層にアピールした。(つづく) |
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| 日本人は、大局観を持ち、本質を追及せよ | |
| 投稿者:宮崎 厚 (東京都・男性・ベンチャー企業顧問・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-16 03:24 [修正][削除] |
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| 政治的、外交的に他国を説得し、賛意を得る為には、常に大局観を持ち、本質を突くことが大切と感じます。人にはそれぞれの生き方や、人生観があり、どんな意見でも必ず反対者が存在します。日本国内を見れば明らかです。ましてグローバルに世界を考えた時、「日本の常識は、世界の非常識」といった事も多々あるでしょう。そんな状況を克服するには、大局観を持ち、本質を語ることが大切です。日本の中で時々聞く言葉で、「ヨーロッパの街や景色は美しいが、どうして日本はそれほどではないのか?」「日本人はその美しさを認めて多くの人がヨーロッパ旅行を好むのに、日本へ帰ると自分たちの街を美しくしないのか?」等々。 それに対して、一つ気づきました。「大局観」です。例えば、あるイタリアの田舎町にあった太古(ローマ時代)の貴族の別荘の遺跡を見たとき、その壮観さに打たれました。しかし、そのレンガや石を積み上げた地肌は、乱暴極まりない作りです。大きい石の間に小さい石を詰め込んで、間にモルタルのようなものを乱暴に詰めこんで、全く雑な作りです。しかし、2000年近く経て、美しさで、東洋人の自分を感動させるのです。日本のブロック塀とトタン屋根のほうがよっぽど精巧にきちんと作られています。しかし、ブロック塀とトタンで家を作っては、観るも汚いあばら家になってしまいます。雨風しのぎに使うことだけ考えれば、そのほうが安くて効果的かもしれませんが、2000年後に異国の人間を感動させる事ができるでしょうか。 この違いを考えてみたところ、大局観の違いではないかと感じました。かつてエジプトのピラミッドを見たときも、同じように感じました。目の前にはただでかい石がごつごつしているだけですが、遠目から観ると、見事な四角錐です。これもまさに大局観が優れているのだと思います。日本にも「小異を捨てて、大同につく」とか、「達観して物事を見よ」などと言うではありませんか。やはり、大局観を持って、首尾一貫して本質を追求する事こそ、時間と共に賛同者を増やし、時代の流れを作る力となるのではないでしょうか。海外と接して意見を言う場合には、この点が大変重要な気がします。 例えば、米国と日本の関係一つを捉えても、かつて「鬼畜米英」といって戦争にまい進した日本で、いまさら表向き「平和主義」「憲法9条維持」をとなえる人々が、「反米」をいくら言っても始まりません。昔から「アメリカはアメリカ。日本は日本」であって、太平洋を挟んで日米はしっかり協力しあう必要があることは明らかです。ペリー来航以来、アメリカと日本のどちらにブレがあったかと言えば、日本のほうかもしれない。勿論国際関係は対米政策だけではありません。いかなる国に対しても歴史的、長期的、地政学的に日本は「大局観を持って」「本質を追求してゆく事」が大切で、ブレない対応をしてゆく事がグローバル化において心掛ける外交方針のように思います。 |
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| 南欧の旅から見えた「国境なきヨーロッパ」 | |
| 投稿者:吉田 康彦 (埼玉県・男性・大阪経済法科大学客員教授・70-79歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-14 14:19 [修正][削除] |
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| 10月中旬から下旬にかけて、大西洋岸のワインの産地ボルドーを起点にフランス南西部のミディ=ピレネー地方、ラングドック地方、さらにバルセロナ中心のカタロニア地方に足を延ばし、錦秋の南欧の旅を楽しんできた。奈良県で悠々自適の年金生活を楽しむ旧友夫妻と2家族4人のレンタカーによるドライブ旅行だった。1970年代にジャーナリストとして、80年代に国連職員として、通算13年間ジュネーヴとウィーンに滞在していた私にとって、この地方は気候温暖、人情素朴、グルメ趣好を満足させてくれる豊穣の地として、とりわけ印象深い。ただし20年以上を経て再訪してみて、様変わりした点がいくつかあったので、ご紹介したい。 第一に、この地方に、とくにイスラム教徒のアラブ人、アフリカの黒人が増え、サービス業従業員、肉体労働者の半数近くを白人以外の異民族が占めている印象を受けた。詩人ポール・ヴァレリーの故地セートは、あたかも地中海の反対側のアルジェリアかモロッコの港町のようだった。前々回のフランス大統領選挙で、外国人排斥を叫ぶ右翼政治家ジャン=マリ・ルペンが決選投票でシラク候補と争うほどの勢いだったのも首肯できる。 第二に、ドライブしていて目に付いたのは、風力発電用の3枚羽根の風車があちこちに林立していたことだ。EU(欧州連合)は2020年までに全発電量の20%以上を風力・太陽光で満たす公約を掲げており、欧州各地には風車と太陽エネルギー集光用のシリコンパネルが目立つが、とくにスペインにおける自然エネルギーの普及はめざましく、ドイツに次いで欧州第2位の発電量を誇り、シェアはすでに全体の30%に達しているという。 第三に、EU域内の地上では、国境が消滅したことだ。フランスからスペインに入国する際も、その逆も、税関と出入国管理の建物は存在して、国旗がひらめいているものの、税関吏と警官の姿はなく、あらゆるクルマがフリーパスで自由に往来していた。事実上国境は存在していない。これは地上を走ってみないとわからない。国境越えで変化するのは、標識の文字くらいだが、スペイン東部のカタロニア語はスペイン語よりフランス語に近いので、あまり違いがわからない。その典型が、仏西両国にはさまれてピレネー山中に息づいているアンドラというミニ・ステートだ。人口7万のアンドラは自由貿易国。首都アンドラ市には免税品を売る店が軒を並べ、活況を呈している。持参したデジカメが不調だったので、日本製の新品を購入したが、秋葉原より安く買えた。まもなくスキーシーズンだが、欧州各国からスキー客が殺到するらしく、新築のホテルと色とりどりのリゾート・マンションが山腹に立ち並んでいた。スイスよりも物価が安く、免税品が買えるというのがセールスポイントになっているようだ。日本の観光業者はアンドラ旅行をもっと宣伝すべきだ。空港も鉄道もなく、クルマでしか行けないのが難点だが、バルセロナから急行バスで4時間、1日に数便往復している。 |
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| 今度は紙面分裂状態の朝日新聞 ← 民主党支持・朝日新聞の「書かざる」問題 | ツリー表示 |
| 投稿者:杉浦正章 (神奈川県・男性・政治評論家・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-13 07:42 [修正][削除] |
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| さすが大朝日だ。懐が深い。昨日の筆者の「書かざる朝日」の指摘に答えるかのように、鳩山政権のアフガン支援策で社説を出してくれた。「できることを大胆に」と言う見出しで、小切手外交の批判は「的外れ」と断定、鳩山支援策を支持している。しかしこの社説には致命的な破たんがある。他方で、50億ドルの支援規模を批判しているからだ。巨額だからこそ“小切手外交”なのである、という論点を見落とすか、無視している。加えて紙面全体で見ても、「政策ウオッチ」では「50億ドルという巨額の根拠は」と強い批判記事を掲載している。まさに紙面が分裂状態となっている。 社説は「民生面での支援に思い切った資金を提供するという政府の判断は理にかなっている」として、読売、日経、産経各紙の「小切手外交批判」に真っ向から反論している。しかしその最大の論拠が「日本ができること、すべき事を外圧によるのではなく、日本自らが冷静に考えるべきだ」との点に置いている。これが急所だ。社説子は支援額決定に至る問題の本質を捉えていない。紛れもなく巨額の支援策は、オバマ来日という“外圧”への対応なのである。ただでさえ「脱米入亜」が指摘されるなかで、普天間移転問題も先延ばし、給油も中止では、オバマ来日すら危ぶむ見方が生じた。度重なる米政府高官のどう喝とも取れる発言もあって、とても日米関係が持たないと鳩山内閣が判断しての決定なのだ。外相・岡田克也の発想には明らかに問題を「巨額なカネ」で解決するという安易さがあった。 加えて米国の支援策への関与を求めた岡田発言により、社説の主張する「日本自らが冷静に考える」ことはできず、“外圧”をもろにかぶる方向となっている。社説子は岡田・クリントン会談の記事を熟読すべきだ。論理の矛盾はまだある。社説は「50億ドルという支援規模は、具体策を積み上げた結果ではない。オバマ大統領の訪日を控え、給油をやめることに理解を得るための、まず総額ありきの決定だったのも否めない」と、こんどは批判しているのだ。これは政府の判断が「理にかなっている」とした表現と明らかに矛盾する。他紙は、総額が湾岸支援の半額という巨額だからこそ“小切手外交”と批判しているのである。巨額でなければそう書くわけがない。巨額の根拠が「人は出さずに、カネを出す」という小沢一郎主導の湾岸支援策と完全に一致しているのだ。 社説は「兵員を派遣している米国などの努力を側面から支えることにもなる。米大統領報道官がさっそく歓迎する声明を出したのも、そうした文脈からだろう」と、珍しく米国の歓迎を論説の補強材料としているが、いまどきアフガンの泥沼に50億ドルも、それもどんぶり勘定で注ぎ込む国はない。喜ぶのは当たり前だ。一方、同紙の「政策ウオッチ」では、「外務省は自己破産するのではないか」との書き出しで「50億ドルという金額の根拠は何なのか。オバマ大統領の来日を控え、米国を意識したという以上の理由は見えない」と書いている。これこそが正常な状況判断なのだ。米国を意識した以上の「理由はない」とは、米国の“外圧”を“意識”して“小切手外交”に戻ったことを意味するのだ。政策ウオッチのような判断を無理にねじ曲げようとするから、社説に矛盾が生ずる。 |
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| 民主党支持・朝日新聞の「書かざる」問題 | ツリー表示 |
| 投稿者:杉浦正章 (神奈川県・男性・政治評論家・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-12 07:53 |
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| 米国務長官・クリントンがもろ手を挙げて外相・岡田克也に感謝の意向を表明した。それはそうだろう。この大不況期に50億ドルものアフガン支援策を獲得できたのだから、普天間の移転が若干遅れようが、何の痛痒も感じまい。大統領・オバマ訪日の最大の土産だ。この紛れも無き小切手外交の復活に、全国紙は極めて批判的な論調を社説で展開している。しかし、自民党政権の湾岸戦争130億ドル支援では、小切手外交の大々的批判を展開した朝日新聞が、社説ではなぜか触れぬままだ。検索エンジン「アサヒ・コム」で「小切手外交」の文字を探しても一切現れない。鳩山政権に不利な論調は書かないことで徹底しているように見える。 5年間で50億ドル(約4500億円)の民生支援は、従来の支援額と比べ、単年度平均で約4倍だ。年間0.7億ドルで済んでいた自衛隊の給油活動費の“身代わり”となるわけだから、クリントンも満足するわけだ。会談の最重要ポイントは、岡田がクリントンに「支援策作りにあたっては、日米間で連携したい」と約束してしまったことだ。これは米国の思惑が入った支援を行うこととなる。「人は出さぬが、カネは出す」の小切手外交に、まさに“ごますり外交”も併せて復活した形に他ならない。湾岸戦争で海部政権が幹事長・小沢一郎の主導の下に130億ドルの小切手を切り、それがどこに使われたか、行方不明のままであったことを想起させる。 いまだにキックバックがあったとのうわさも絶えない。社説で読売が「その具体的な使途について、政府は国民に十分に説明することが求められる」、また毎日が「これだけの税金を投入する以上、政府は支援内容の到達点などを定期的に国民に報告し、透明性を確保すべきだ」と指摘しているのは、過去の苦い経験を基にしているからに他ならない。社説に「小切手外交」の文字を躍らせたのは読売と日経。「小切手外交に戻るのか」(読売)、「やはり『小切手外交』を繰り返すのか」(日経)と批判。産経も「湾岸の教訓を忘れたのか」だから、全く同じ。毎日はトーンは弱いが「給油活動中止や、治安悪化で人的貢献が限られることの代償として、米側と折り合った結果とみられる」と批判的だ。 これに対して、この問題を意図的に無視しているように取れるのは、朝日だ。朝日はそもそも民生支援を主体とすべきとの論調だ。10月14日の社説では、首相に「民生を主体とする貢献策について、オバマ氏に十分説明し、理解を求めるべきだ」と支援策の拡充を求めている。しかし支援策が決定された11月10日の夕刊では、読売が一面で大きく報じて、2面の解説で「小切手外交」を指摘しているのに対し、朝日はなんと6面に追いやって、たんたんと報じているだけだ。以後、社説でも取り上げていない。アフガン給油に代わる鳩山政権のこれだけ大きな方針転換、しかも50億ドルという血税が使われるというのに、社説が一切触れないのは、どういうことだろうか。自らが勧めた結果、小切手外交が復活してしまって、書くに書けないとしか思えない。中立を標ぼうするマスコミには偏向記事を書く罪と、あえて何も書かざる罪があるが、この場合後者に適合する。あまりに政権支援が見え見えであり、自らの綱領にうたう報道の中立の文字が泣く。いっそニューヨーク・タイムズのように民主党支持を堂々と標ぼうしてはどうか。 |
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| (連載)鳩山政権成立に歴史的意義ありや?(3) ← (連載)鳩山政権成立に歴史的意義ありや?(2) | ツリー表示 |
| 投稿者:吉田 重信 (神奈川県・男性・元駐ネパール大使、元駐上海総領事・70-79歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-10 09:28 [修正][削除] |
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| 要するに、今回の政権交代は、国民の選択と期待の結果である。だから、国民は、蜜月期間だけとは言わず、今後少なくとも4年間くらいはじっと鳩山首相のやることを期待して、見守ろうではないか。大言壮語した鳩山首相が50年後に笑われるのか、期待を寄せた国民が馬鹿をみるのかは、今後のおおまかな査定ラインである。あせって短期的な成果にこだわる必要がない。 政権交代がもたらしたもうひとつの結果は、超保守ないし国家主義的な勢力の退潮である。彼らは、小泉と安倍政権時代に、靖国問題、村山談話問題、憲法、国防など一連の問題にからみ活動を活発化した。今や政権交代により、保守派言論人でさえ、期待した憲法改正への政治的気運は、少なくとも20年くらいは後退したと嘆かせるほどである。これら言論人たちは、今や民主党政権について、「社会主義政権」であるとか、「ハイル、ヒットラーの国会並みである」とか、まるで見当違いなことを言って、必死になってけちをつけている。しかし今後民主党政権が成果を挙げるに伴い、これら保守派勢力は、一層孤立化し退潮していくだろう。 当面の山場は、民主党が提唱する「国立戦没者慰霊施設」が実現するか否かであり、もし実現すれば、超保守派勢力にとっては、屈辱的な敗北の象徴となるに違いない。さりとて、自民党が、党内外の保守派勢力に引きずられて、保守性を鮮明にすれば、国民の間で一層孤立化する可能性があり、ここに自民党のジレンマがある。今のところ、民主党の掲げた「公約」や実際の政策手法については、日々詳細に報道、検証されており、国民はそれだけにこれまで以上に問題や政策論争につき理解を深めており、一層政治的参加の意欲を示している。したがって、わが国民主政治の状況は、一部の識者が危惧するように、いわゆる大衆民主主義の病(へい)に陥る可能性は少ないのではないか。 むしろ、筆者によれば、民主党政権が抱える、今のところ隠された最大の政策目標は、4年後の総選挙で、大型消費税の導入の是非について国民に問うことである。その際、問われた国民がいかなる選択をするかによって、将来わが国が北欧型の福祉国家に向かう方向が明確になるだろう。鳩山首相のいう「民主党政権への歴史的評価」というのは、このあたりの業績を本人が胸に描いているのかも知れない。(おわり) |
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| 米国排除の「東アジア共同体」構想を拒否する米国 | |
| 投稿者:鍋嶋 敬三 (神奈川県・男性・評論家・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-09 09:59 [修正][削除] |
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| アジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が11月14日にシンガポールでオバマ米大統領も参加して開かれる。鳩山由紀夫首相が提唱する「東アジア共同体」構想は、10月下旬の東南アジア諸国連合(ASEAN)関係の首脳会議や東アジア・サミットで、地域共同体の枠組み構築に向けて議論を続けることでは一致したが、参加国など具体的なイメージは何も固まっていない。岡田克也外相が10月上旬、米国を東アジア共同体に含めない旨発言し、鳩山政権の姿勢に対する米国の疑念を深めるのに一役買ったが、この地域の経済統合に関する米国の考え方ははっきりしている。それは「アジア太平洋における経済統合の強化のうえで、米国がリーダーであり続ける」「効果的な地域の経済機構は、太平洋の両側の国々を含まなければならない」(トンAPEC米代表代理)ということである。 米国のアジア政策にとって、同盟国の日本と大国として興隆し経済関係でもますます重要になりつつある中国との間の「バランス」を取ることが、最大の課題である。ブッシュ(父)大統領の国家安全保障担当補佐官を務めたスコウクロフト氏は、「米国の存在無しには、アジア諸国は、日本か、中国か、どちらかの選択を迫られるように感じる。このようなことは誰も望んでいない」と述べている。さらにASEAN、オーストラリア、インドを含めたアジア地域では「米国が地域を安定させる存在なのだ」と言い切っている。日中対立で波が立ちかねないアジア太平洋地域の「安定装置」としての米国の指導的役割への自負がうかがえる。 アジア太平洋への関与について、米国のこだわりは強い。第一に米国にとっての戦略的重要性であり、それを追求する場がAPECである。トン氏は言う。「経済やその他の重要な利益に関して多国間で関与する主要な場だからである」(下院外交委員会小委での証言)。APECの位置付けについてカトラー米通商代表部代表補は明快だ。「米国が参加するアジア太平洋で唯一の地域経済グループである」「それ故に地域の貿易、投資問題で、米国がリーダーシップを発揮する唯一の機構である」(同小委での証言)。 ASEAN+3(日中韓)、これに豪州、インド、ニュージーランドを加えた東アジア・サミットのような「アジア中心の機構は、地域の経済構造進化のため完全に参加しようとする米国の能力を減殺する」と、同代表補は米国排除の論理としてはねつけた。鳩山首相がASEANなどの首脳会議で日本外交の柱として訴えた「日米同盟が日本外交の基盤」と「東アジア共同体」構想がどのように関連づけられるのか不明のままでは、米国にも、アジア諸国にも、説得力を持ち得ないのである。 |
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| 民主党が英国式政権運営から学ぶべきこと | |
| 投稿者:大藏 雄之助 (東京都・男性・団体役員・70-79歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-09 09:45 [修正][削除] |
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| 民主党の小沢幹事長、菅副総理らがロンドンを訪問してイギリス式の政策立案や議会運営方式を取り入れようとしている。官僚を排除して、議員同士で討議するのは結構だが、ウェストミンスターでは第1党は議会で過半数を確保できなくても、連立は組まないから、公約は明白だし、数字を間違えると大混乱を起こす恐れのある大蔵大臣以外は、与野党ともメモを見ることは許されない。 また、マニフェストなるものは選挙で提示するまでに必要経費・手順を含めて公開討議されている。今回の民主党のマニフェストはそのような過程を経ていない。そのために日米関係はもとより、多くの点で整合性に欠けている。しかも予算に関しては「無駄を省けば、すべて執行可能」と公言していた。来年度の国債発行を、麻生内閣の補正予算込みの44兆円とするのは、すでに税収見込みを上回る。このようなばらまき景気振興策は、財務省に底流するインフレ待望論に荷担することになりかねない。 18世紀にイギリスで議院内閣制度が成立して以来、最も多数の首相を産み出したのは、パブリック・スクールのイートン・カレッジである。強いて日本の学校に当てはめれば、男子全寮制小中高一貫校ということになろう。この学校はロンドン郊外のウィンザー城の近くにある。正門を入ると左右の塀に沿って小さい仕切りの「ファイヴズ」(「5本の指」という意味)のコートが並んでいる。 ルールは簡単で、2人の競技者が交互にテニスボールのようなものを向かいがわの壁に当てて、跳ね返ってきたものをまた壁にぶつけるだけである。スカッシュのような高さの制限はない。そして、どんなに悪い条件で球が戻ってきても、受け損なった方が負けになる。これは政権授受のモデルにたとえられる。新たに政府を組織した党は、政治がうまくいかない責任を前政権になすりつけてはならない。それならば政権を奪取しなければいいのだ。民主党は肝腎なところを学ばないでいる。 |
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| 日米関係をもてあそぶ岡田外相の嘉手納統合案 | |
| 投稿者:杉浦正章 (神奈川県・男性・政治評論家・60-69歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-09 07:41 [修正][削除] |
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| 外相・岡田克也の11月8日の民放番組での発言を子細に分析すると、普天間基地の移転先は結局日米両政府が合意したキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市)に移設するという現行計画を受け入れざるを得ない、との感をますます強くした。あきらかに岡田は、普天間飛行場を嘉手納基地に統合するという実現不可能な案を、隠れ蓑に使っている。「日米対等の立場」から検証した上で民主党政権が決めた、という実績作りを目指しているのであろう。しかしそうなれば芝居の底が割れるうえに、メンツだけにこだわった外交の在り方が問われることになる。 岡田はまず普天間と嘉手納の統合案について「辺野古以外に嘉手納統合が案になり得るか検証している」と述べた。これはとりもなおさず辺野古案と嘉手納案が岡田の胸の中に並列的に存在することを物語ってしまっている。検証するまでもなく、統合案は米軍が技術的に不可能と真っ向から反対しており、県知事も地元も反対している。一番実現度が低い案である。これを“検証”しても、出る結論は決まっている。岡田の狙いは「日米対等」を言う以上は、オバマ訪日で結論を出さずに“抵抗実績”を示した上で、ぎりぎりの選択をしたことを、民主党内外に示す必要があるのだろう。「先の総選挙で『駄目』という人が4人勝って出てきたのだから、それを踏まえれば、少なくとも検証しなければならない」と述べているが、語るに落ちた発言だ。なぜなら「少なくとも検証」と発言したからだ。つまり実績作りだ。 更に重要なのは、「選挙が挟まれば頓挫する」とも発言した。選挙とは来年1月の名護市の市長選のことだ。鳩山政権が実現の見通しもないまま「県外・国外移転」を掲げたため、沖縄県内では反対派や県外移転論が勢いづき始めており、市長選でも反対を掲げた候補が当選してしまう可能性がある。そうなれば直ちに国政を市長選が直撃して、事態はますます混迷を深めてしまう。岡田発言はこれを避けたい意向と受け取れる。最終決定のめどについて「来年度予算にどういうものを計上するか、12月いっぱいが区切りだ」と年内決着を目指す構えを見せた。「年を越えてしまうかも知れない」とも述べたが、これはあくまで年内決着を目指した上で、ずれ込む程度の意識だろう。 このように岡田の発言をぎりぎりまで分析すると見えてくるものは、日米合意に向けて迂回(うかい)作戦を取っているとしか思えないことだ。しかし先送りに何のメリットがあるかだ。鳩山政権は普天間移転問題に加えて、インド洋における給油の中止、在日米軍の思いやり予算の削減など、同盟関係を後退させることばかりに専心している。明らかに党内左派や社民党を意識しているものとみられるが、日米関係をもてあそぶと、その代償が極めて高く付くことを知るべきだ。当面の鳩山・オバマ会談は給油に変わる莫大(ばくだい)なアフガン支援策の“小切手外交”で切り抜けられても、構造的な同盟関係に傷をつければ、手を叩いて喜ぶ国々が周辺にあることを銘記すべきだ。 |
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| (連載)鳩山政権成立に歴史的意義ありや?(2) ← (連載)鳩山政権成立に歴史的意義ありや?(1) | ツリー表示 |
| 投稿者:吉田 重信 (神奈川県・男性・元駐ネパール大使、元駐上海総領事・70-79歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-09 00:19 |
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| 一方、わが国の歴代政権は、戦前には望んでも得られなかった米国市場とのより自由な物と人の交流の機会を存分に活用して、経済発展をはかり、大きな成果を挙げた。言い換えれば、戦後日本は、敗戦という運命に逆らうことなく、そのなかでうまく対応し、世界史上も稀な「敗戦国の発展、繁栄」という成果を挙げたのである。この点、イラクの現状とはまったく違う。ところが、ここ十年来、わが国の内外情勢に大きな変化が生じ、わが国としても調整を要する問題が多く出てきた。対外関係では、米国が一国覇権主義の行き詰まりとその経済の破たんに起因して、多極主義を求めざるを得ない現状となり、またこれに対するがごとき中国の台頭と発言力の増大の動きが出てきた。 国内面では、経済の成熟に伴う成長率の鈍化にいかに対処するか、また今後経済的規模の拡大が望めない中での社会的資源の再配分をどうするか、などの問題が深刻化した。これらの内外の情勢変化に即した問題解決策を、自民党政権は見出すことができなかった。そこで、国民は代案を求めて民主党政権を選択したのである。今回の政権交代の最大の意義は、それが、選挙の結果により国民の意向が反映されたことにある。昨年秋の米国の大統領選挙における「変革への波」が日本にも押し寄せてきたともいえる。鳩山首相自身が述べているように「民主党はオバマの勝利に助けられた」のである。 「変革」が国民の意向で促されたことは、わが国政治史において画期的なことである。これまで、西欧諸国の言論界、たとえば英国の『エコノミスト』誌やオランダのヴァン・ヴォルヘレンなどは、日本の経済的成果は評価しても、政治状況については、「見かけだけの民主主義」と馬鹿にしてきた。今や西欧の言論界も、今回の日本の動向をみて内心驚き、今後少なくとも「日本の民主主義は機能していない」などとケチを付けることはできなくなった。筆者の知っている中国や韓国の有識者たちは、今回の日本の政権交代を称賛しているようにみえる。中国や北朝鮮の指導者たちに至っては、日本の民意発揚の動きが波及しないか、警戒しているに違いない。したがって、今回の日本の政権交代は、少なくともわが国の対外イメージの改善に大きく貢献している。これはアメリカの世論や言論界の対日評価においても同じであろう。 しかし、民主党新政権が抱える問題は、その性質上一筋縄では解決できない類いの問題ばかりである。要するに、どの政党が担当しても、簡単には対処できない問題なのである。一部の学者や言論人が提案するような妙案が見つかるはずがない。経済が発展し、社会が成熟しつつある国家が抱える問題は、いずれも、複雑な利害調整を要する問題であり、試行錯誤の過程を経ながら解決を求めていくほかない。これは、今日の米欧諸国の抱えている諸問題や政治状況と比較すれば、納得がいく。目下オバマが掲げる医療保険制度改革も、米国が日本に比べ遅れてさえいることを示している。そういう意味で、日本と欧米は、抱える問題の性質とその解決困難さにおいては、似たような状況にある。(つづく) |
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| (連載)鳩山政権成立に歴史的意義ありや?(1) | ツリー表示 |
| 投稿者:吉田 重信 (神奈川県・男性・元駐ネパール大使、元駐上海総領事・70-79歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-08 02:15 |
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| 鳩山首相は、国会での初めての所信表明演説で、「平成維新が始まった」とし、「30年後、50年後に歴史家がそう評価するように努力したい」と述べた。この首相の発言は大言壮語なのだろうか?私はそうは考えない。過去120年のわが国の歴史の流れを考えれば、鳩山首相の発言は、全くの夢想とは言い切れない。少なくとも、その夢を語る口調は、国民に「あるいは平成維新が始まったかも、そうなら賭けてみよう」と、その気にさせる効果があるようだ。小泉元首相もこの手を使った。郵政改革法案をめぐる選挙で、国民はまんまと騙されたようにみえた。だから国民世論は信用できない、という見方もできる。だが、国民の方では、「自民党をぶっつぶす」という小泉元首相の発言を案外信じて、同首相を後押しして、自民党をつぶさせたのである。実際、郵政民営化改革は、自民党を分裂、混乱させ、結果として民主党に漁夫の利を得させた。だから、一概に「国民はバカだ」とは言えない。 自民党は、選挙で大勝したことにより、あとで考えると最大の危機に陥ったのだ。ところが、後継者たちは、大きなマイナス遺産を引き継いだことに気づかず、安倍元首相などは「憲法改正の好機だ」と読み違えて、強引に突き進んだ。結果は、みたとおりである。わが国の近代史の流れをみれば、わが国は、2度の大きな転換点を経て、変革を成し遂げてきた。最初は、明治維新を契機とする変革であり、2回目は、敗戦を契機とする変革であった。これらの変革には、いづれもが主として外部要因を契機とする変革であり、外部要因への対応(response)であった、という共通の様相があった。しかも、2回目の場合は、占領した米国の指導のもとの変革であった。 明治維新とそのもたらした変革は、外圧による国民的危機感を背景にして、中堅武士階級を中心とする勢力によって担われたが、その勢力は、天皇を担ぎ出し、その権力を利用しつつ、「富国強兵」をはかった。しかし、彼らの大半は、自らの栄達を第一に考え、国家の要職をあさり、結局は国民を支配する一大官僚勢力となった。明治維新は、「富国強兵」には成功したものの、結局は、国家の崩壊、つまり外国に運命をゆだねざるをえない敗戦をもたらした。明らかに国家としては失敗だった。失敗は、表向きの天皇の独裁権のもとに、一部(とくに軍事)官僚勢力が実権を握る、明治国家体制の欠陥に起因した。 敗戦後、今日までわが国で政権を担ったのは、官僚階級たる吉田首相をはじめとする保守派勢力であり、出来た政権は、イラクの現政権と似て、米国のいうならば傀儡政権であった。米国は、これまでその利益と都合に合わせて日本の政権を作リ、操作すベく画策してきた。当時米占領当局は、その意向に逆らうかも知れない、鳩山現首相の祖父を公職から追放し、政権に就くのを阻止するまでしたのである。そして生まれた吉田政権に対し、当初は日本を完全非武装させるため、都合のよい憲法を押し付けたが、朝鮮戦争などで冷戦が顕在化するや、日本に再軍備させ、米国の基地の永続化をはかるとともに、明治体制を支えてきた官僚勢力の温存をはかった。これが最近までの「日米同盟体制」の現状であり、その中で、日本は、米国の対世界政策の一端を担ってきた。(つづく) |
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| 鳩山政権のいう「対等な日米関係」は空論 | |
| 投稿者:船田 元 (東京都・男性・前衆議院議員・50-59歳) [投稿履歴] 投稿日時:2009-11-06 16:25 [修正][削除] |
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| 去る10月20日に、鳩山新政権が発足して初めて、アメリカの閣僚級要人の訪日がありました。ブッシュ政権以来の異例の続投をしたゲーツ国防長官です。訪問の目的はいうまでもなく、遅々として進まない普天間基地移設問題を動かすことと、今月に控えたオバマ大統領来日の地ならしです。普天間基地のキャンプ・シュワブ(名護市辺野古地区)への移設については、これまでも自民党政権の中で二転三転して、ようやくV字型滑走路という「ウルトラC」によって、ほぼ合意に達しておりました。ところが「県外移転、国外移転」の検討をマニフェストに掲げた民主党が政権に就き、さらに強硬な社民党が政権に入ってきましたので、にわかに先行きが不透明になってしまいました。 ゲーツ長官としては、前政権と合意したことは政権が替わっても継続されるものと信じていましたから、鳩山政権の閣僚の煮え切らない態度に、大変失望したことは想像に難くありません。私たちも、これこそ外交の継続性の根幹に関わる問題ですし、日米同盟関係の継続にとって、避けて通れない案件と考えますので、鳩山政権の態度に怒りすら覚えます。 ゲーツ長官側も、決して一方的な要求を突きつけたわけではありません。「インド洋の給油活動からの撤退は大変残念だけれども、それに替わってアフガニスタンにおいて力強い活動を展開してくれることを期待する」と述べ、キャンプ・シュワブについても「日本側が計画から50メートル沖合いに移動したいのであれば、アメリカ側は妥協の余地がある」と柔軟姿勢を示しました。しかしこのような譲歩を示しても、日本側が合意の履行を怠ったり、決定を先送りしたりすれば、日米同盟関係はダッチロールに陥りかねません。 鳩山新政権は「日米が対等の関係にならなければならない」としていますが、それこそ机上の空論であって、日本の安全を守ることは、アメリカの手助けがなければ不可能です。よしあしは別として、アメリカの核の傘に入っているからこそ、日本は戦後60数年紛争に巻き込まれずにやってこられたのです。「対等の関係」を目指すのであれば、集団的自衛権の行使も憲法上可能にし、多国籍軍の活動にも参加し、誤解を恐れずにいえば、核を保有することすら考えなければならなくなります。「対等」とはそれほど思い意味を持っているわけでして、鳩山政権は極めて認識が甘いとしかいえません。私は決してアメリカの言い成りになれというのではありません。しかしながら国際情勢を冷静に見つめ、日米同盟の安全保障上の重要性を再度認識し、せめて普天間基地移設の約束はきちんと果たさなければ、日本の将来は極めて深刻になるということを言いたいのです。鳩山政権に猛省を促します。 |
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