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2014-04-05 14:09
(連載2)朝鮮統一の可能性と日本の選択
堀口 松城
日本大学客員教授
現在韓国は、中米両国と良好な関係を維持ないし強化することに成功しているように見える。中国とは日本に対する歴史問題を共通の攻撃材料として一層の連帯と関係緊密化を図りつつあり、また米国とも慰安婦問題を梃子に日本を「悪者」にすることによって関係の強化を図っているように見うけられる。
今後、韓国が「朝鮮統一」をとるか、「米韓同盟の存続」をとるか、のぎりぎりの選択を迫られ、最終的に「朝鮮統一」を選択して統一が実現するまでには、長期に及ぶ紆余曲折が予想される。その長期に及ぶであろう過程において、米国は韓国をできるだけ自国側にとどめるべく、中国側に追いやる可能性のある措置は極力避けようとすることが予測される。
一方で、日本はいずれにせよ米国に頼らざるを得ない事情から、今後日韓の間に問題が生じれば、米国は仮に日本に理があっても、韓国の肩を持つ事態も予想され、日本はますます難しい状況におかれることもありうる。しかも、韓国が米韓同盟の廃棄を決意するまでの間に、中韓両国は、できるだけ多くの問題を提起して日米の離間を試みることも予想される。こうして、米国がいかに努力しても、韓国を自らの側にとどめておけないことを悟るまで、日本は米国との間で緊張した関係を余儀なくされ続けることになるかもしれない。
このような事態をできるだけ避けるためには、日本が米国に対し「中国との力関係が米国に有利に戻り、米優位を韓国が認識するに至らない限り、韓国を米国の側に引き戻すことはできない」ことをいかに速やかに説得できるかがカギとなる。さらに、日本だけでは米国をなかなか説得できそうもない場合には、英国や豪州など上記事情を理解して貰えそうな友好国にも対米説得への加勢を依頼するのも一案であろう。(つづく)
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(連載1)朝鮮統一の可能性と日本の選択
堀口 松城 2014-04-04 19:46
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(連載2)朝鮮統一の可能性と日本の選択
堀口 松城 2014-04-05 14:09
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(連載3)朝鮮統一の可能性と日本の選択
堀口 松城 2014-04-06 11:39
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