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度しがたい反日大統領誕生をどうする   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-05-09 05:47 [修正][削除]
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3863/3903
 韓国大統領選挙の投票が5月9日開始されたが、今日明日の二回にわたって韓国の大統領選を取り上げる。今日は日韓関係、明日は結果が極東情勢に及ぼす影響がテーマとなる。まず選挙公約から見る限り、日韓関係は「共に民主党」の文在寅、国民の党の安哲秀、自由韓国党(旧与党セヌリ党)の洪準杓のいずれが選出されても、朴槿恵より悪化する。とりわけ革新系の文が大統領になった場合は、2015年の日韓慰安婦合意の継続は極めて困難となりそうだ。しかし日本政府は慰安婦支援の10億円をとっくに支払い済みであり、韓国側は大半を元慰安婦に配布済みだ。政府は国家間の合意、しかも「最終的かつ不可逆的解決を確認した」合意の破棄を簡単に認める必要は更々ない。未来永劫突っぱね続ければよい。韓国側が一方的に破棄するなら、強い外交・経済的制裁措置も視野に入れるべきであろう。

 3候補の主張は、多かれ少なかれ「反日」である。それでなければ選挙にならない国民性がある。事前の世論調査の支持率では、1日のリアルメータ調査が、文42.2%、安18.6%、洪18.6%,4日のギャラップ調査が文30%,安20%,洪16%となっており、文が圧倒的に有利だ。しかし、首長選挙の調査に関しては、日本のマスコミはまず間違えないが、韓国は87年から6回の選挙のうち4回を読み違えている。調査の精度が極めて悪いから要注意だが、流れを大局的に見れば、文は反朴槿恵闘争の象徴的存在であり、その勢いを背景にしているからリードはうなずける。期日前投票を見ても、文支持の多い若者の投票が目立っている。各候補の対日関係に対する公約は8日の段階でも文の強硬姿勢に変化はない。慰安婦合意について「合意は間違っている」と明言、再交渉を主張した。その理由は「朴槿恵前大統領の国政壟断(ろうだん)によて行われた」からだという。

 ただ対米、対北関係について文は「北朝鮮に米国より先に行く。米日に十分説明する」と述べているが、これがどうも疑わしい。なぜなら日本のメディアはどこも報じていないが、米紙ワシントンポストが2日に掲載したインタビューで文は「ワシントンより平壌(ピョンヤン)に先に行くという考えには変わりはないのか」という質問に、「私が大統領になれば、トランプ大統領に先に会って北朝鮮核問題について深く話し合って合意する。金正恩労働党委員長とは、核問題を解決するという前提があってこそ会える」との考えを示した。いくら選挙公約であるにせよまさに二枚舌を国内と米国に対して使っているのだ。また韓米同盟を再調整すべきと考えるかと問われ、文は「私の返事は『ノー』だ。韓米同盟は韓国の外交と国家安全保障の最も重要な土台だ。結果的に韓米同盟をさらに強化するだろう」と強調した。米韓関係に関しては極めて常識的な発言をしている。この“使い分け戦術”が対日関係についても同様かどうかは、正直言って未知数だろう。対日批判は一般民衆に一番訴えやすいテーマであり、波に乗ったポピュリズム政治家なら、この“何物にも代えがたい至宝”を簡単に手放すことはあるまい。陰に陽に使い続けるに違いない。

 一方中道左派の安哲秀も、日韓合意は破棄だ。慰安婦像撤去に関する部分はもともと韓国側の努力目標であった性格があるが、これを巧みに突いて「少女像の撤去に関する合意があったかどうかは真相究明が必要」と述べている。保守の洪準杓も破棄。「慰安婦問題はナチスのユダヤ人虐殺に並ぶ、反倫理的な犯罪であり、そのような犯罪は合意の対象にならない」と言いきっている。こうして、どの候補も反日と反慰安婦合意を競っているが、今更ながらに朝日の慰安婦大誤報が残した傷跡は取り返しの付かないものとなっていることが分かる。しかし国家間の合意が黙ってほごにされるのを見過ごすわけにはいくまい。新大統領の対日政策を見極めた上で、米国をはじめ国際社会へのPR戦に打って出る必要がある。政府間合意を日本だけが忠実に履行したにもかかわらず、韓国が反故にすればこれは、国際社会から当然批判の対象になり得る。国連など国際機関でも堂々と主張できるテーマである。加えて経済的に効き目があるのが各国の中央銀行が互いに協定を結び、自国の通貨危機の際、自国通貨の預入れや債券の担保等と引き換えに一定のレートで協定相手国の通貨を融通しあう通貨スワップ協定の無期限中断の続行だ。

 既に韓国との間でスワップ協定をした国が次々に延長拒否をしている。THAAD配備で怒り心頭に発している中国も今年10月で期限が切れる協定の延長を拒否する公算が大きい。残るのは東アジア地域における、通貨スワップ取り決めであるチェンマイ・イニシアティブ (CMI)の384億ドルのみとなり得る。これでは通貨危機にとてもではないが対応しきれない。韓国は既に2008年から2009年にかけて通貨危機に遭遇しており、日本は米国、中国に次いで3番目に救いの手を差し伸べたが、韓国は「日本は出し惜しみをした」と感謝するどころか恨んでいる。度しがたい国だが、毎度のことで怒っても仕方がない。反日の新大統領が出るなら今度は地獄の底を見てもらうことになるかもしれないということだ。しかし韓国のネット掲示板で「韓国民は周辺国でどこが好きか」のアンケート調査が実施されていたので紹介すると、ロシアの36%についで、日本が29%となっており、中国は最近の事情を反映してかたったの2%にとどまっている。日韓関係は政治となるといがみ合うが、民衆レベルでは銀座でも韓国語がよく聞かれるように、交流が先行している。基本はこの草の根の交流を推進して、長い目で韓国側の改善を待つしかない。

尖閣防衛に海保の飛躍的増強が必要   
投稿者:鍋嶋 敬三 (神奈川県・男性・評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-05-08 10:56 [修正][削除]
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3862/3903
 中国の「海警」による尖閣諸島領海侵入で東シナ海の波はますます高い。2012-16年の5年間に領海侵犯は延べ552隻、接続水域への侵入は3416隻を記録、2017年1-4月だけで領海に39隻、接続水域へ215隻が侵入した。2016年8月には200隻以上の漁船が押し寄せ、「海警」が1日で15隻も接続水域に入り、最大6隻が10-11回領海侵犯した。最近の特徴は(1)4隻態勢で侵入する、(2)領域警備には過大で通常は駆逐艦に装備する76ミリ機関砲を備えた排水量1万2000トンの巨大な「海警2901」を配置したことである。中国の狙いについて海上保安庁は「我が国の主権を侵害する明確な意図を持って、実力によって現状変更を試みる」ものと分析している。

 2008年12月、中国の公船2隻が初めて尖閣周辺の領海に侵入した。日本を公式訪問した胡錦濤国家主席が福田康夫首相との間で「戦略的互恵関係」を推進する共同声明を発表したわずか半年後であった。その後の継続的な進入を見ても、日本に隙あらば尖閣に上陸、奪取する構えが明白である。日本政府は2016年の大規模進入を受けて、関係閣僚会議(12月21日)で尖閣領海警備強化のための体制整備を決定、中国公船の大型化、武装化に対応できる巡視船や航空機、基地の整備に取り組む。2017年度当初予算として2106億円を計上した。しかし、新幹線整備費2630億円を大幅に下回り、しかも半分が人件費(定員13744人)だ。全国11の管区に配置される巡視船を134隻から3年後に142隻に増やす計画だが、今年度の巡視船艇や航空機の整備費は484億円に過ぎない。これでは「海国日本」の名が泣く。

 海上保安庁は尖閣警備のため大型巡視船14隻による専従体制を敷いた。ヘリコプター搭載巡視船3隻、大型巡視船2隻などの整備を進めるが、実際の配備は2-3年先である。新型ジェット機による24時間監視体制が完成するのは2019年度になる。尖閣だけでなく巨大地震・津波などの大災害、原発テロや海洋調査の強化も重要な喫緊の課題である。機材のほか基地の整備や要員の教育、訓練も平行して行わねばならず、長期の計画策定と予算の大幅な増額が待ったなしである。中国の領海侵入には政治的、外交的な圧力として使う意図が込められている。古くは1978年4月、延べ357隻の漁船が尖閣の領海を侵犯した。日中は平和友好条約の交渉中だった。条約は10月の鄧小平来日で批准、発効したのだが、交渉の大詰めで対日圧力に使ったのは明らかだ。1996年に日本が排他的経済水域(EEZ)を設定した直後に海洋調査船が領海に侵入した。

 中国「海警」は海上における法執行機関であるとともに「軍の一部を構成する軍事力の一つ」(海上自衛隊幹部)であることも忘れてはならない。法執行だけなら必要のない76ミリ砲を搭載しているのはこのためだ。中国海軍が沿岸警備から東シナ海、南シナ海という外洋へと活動拡大に従って「海軍を補完する第2の海軍力としての役割を目指している」(同)と見られている。海保の対応能力を超える事態には海上自衛隊の「海上警備行動」が発令されるが、両者の日常的な緊密な連携が欠かせない。「領土・領海を守る」という固い決意と抑止力の備えがなければ侵略する側が行動を起こす誘惑に駆られるのは歴史が示す通りである。いったん占領されれば、原状回復は武力紛争なしには不可能である。安倍晋三首相は2016年3月、海上保安学校の卒業式に歴代首相として初めて臨み、「海上保安庁の役割はいっそう重要性を増す」と激励した。海に囲まれた日本を自らの手で守る海上保安体制の一層の強化に強力な政治指導力を発揮することが必要である。

米と北が“寸止め”の対決   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-30 06:55 [修正][削除]
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3861/3903
 北朝鮮による弾道ミサイル発射実験が4月16日に続いて29日も“失敗”した。“失敗”とチョンチョン括弧で表現したのは、技術的な原因による失敗の可能性が高いものの、意図的な失敗や米国のサイバー攻撃による失敗の可能生も残されるからだ。サイバー攻撃は先に書いたように輸出の途中でチップに加工すれば失敗させることは可能だ。また民放コメンテーターが「北にネットがないから侵入は不可能」という愚論を述べていたが、いくら北でも外国に侵入出来るようなネットを、軍事利用しているわけがない。いずれにしても金正恩が米国による圧力の「隙間」を見いだしてミサイルを打ち上げたことは確かであり、その狙いは空手でいう“寸止め”であろう。致命傷になる打撃を控えて、寸前で止めるのだ。北は、致命傷が核実験やICBM実験に踏み切ることだと分かっているのだ。一方米国は、空母カールビンソンを朝鮮半島海域に到達させ、これまた“寸止め”の状態においた。事態は両者がこの“寸止め”状態のまま当分推移する。しかし戦争がこの極限状態を経て突入することは、歴史が証明している。1937年7月7日夜に発生した盧溝橋事件がその例だ。北京郊外の盧溝橋近くで演習していた日本軍に何者かが発砲したことが発端で、翌朝から日本軍が北京周辺の中国軍への攻撃を開始し、日中は全面戦争に突入した。

 こうした状況を背景にして、日本政府がこのところ急速に国民への危機対応を求めるようになったのは当然だ。何でも反日に結びつける韓国メディアが「東京メトロ運転見合わせは過剰対応」(聯合ニュース)などと書いているが余計なお世話だ。北の攻撃に対して地下鉄への待避は重要な手段だ。今はもう誰も知らないだろうが、国会周辺では千代田線をものすごく深く掘って通しているが、これは建設当時から「核シェルター」といわれている。しょっちゅう砲弾を撃ち込まれている韓国と異なり、日本は避難意識が欠如しているから、少しでも国民を慣れさすためには、北のミサイル実験のたびに地下鉄を10分くらいストップさせてもよい。

 現在の状況を俯瞰すれば、日米中露4か国は朝鮮半島非核化では一致している。しかしその対応は別れている。北が核実験かミサイル実験に踏み切れば、米軍は攻撃を開始する可能生が極めて高い。それを百も承知なのであろう。金正恩は、全面対決を避けるかのように、湿った線香花火のようなミサイルの打ち上げに興じているのだ。こうした中で朝鮮半島をめぐる大国の対応に、亀裂が見え始めてきた。中国とロシアが温度差があるが「対話」を主張。日米は「圧力による解決」に傾斜し始めている。まず首相・安倍晋三とプーチンとの会談で北朝鮮への対応をめぐって食い違いが生じた。プーチンは共同記者会見で「朝鮮半島の状況が悪化していることについて安倍総理大臣は懸念を表明した。レトリックに陥ることなく落ち着いて対話を続けていくべきで、6か国協議を再開することが必要だ」と述べた。2008年の協議を最後に中断している6か国協議を再開させることの重要性を強調したのだ。これに対して安倍は英国での会見で「対話のための対話は解決につながらない。むしろ国際社会が北朝鮮に対する圧力を一致結束して高める必要がある」と反論した。たしかに6か国協議が何を残したかといえば、結局北による核開発の進展でしかなかった。北は経済援助に加えて核開発の時間的余裕をもらい、結果として核兵器製造は完成間近の段階に至ったのだ。

 中国も国連安保理閣僚級会合で外相王毅が「北朝鮮と米国は対話の再開を真剣に考えるべき時だ」と主張した。トランプが中国に対して北への制裁を強く求めていることについても、王毅は「中国は問題の中心ではない。問題解決のカギは中国にはない」とまで言い切った。それでもトランプは27日、習近平が北朝鮮に経済・外交的な圧力をかけているといわれることについて、「習主席は一生懸命努力していると信じている。彼は混乱や破滅を見たくないはずだ」と述べ、期待を表明している。

 しかし、北の首根っこを握る石油の供給制限をどこまでやっているか、または今後やるかはまだ疑問がある。北はテレビで平壌がガソリン不足になってガソリンスタンドが閉鎖されている状況を報道しているが、中国と北の結託の上での芝居かとも思いたくなる。まさに事態はらちがあかなくなることを予感させる手探りの状況となりつつある。トランプは「最終的に北朝鮮との大規模な紛争になる可能性がある」とも発言しているが、米国の閣僚発言を見る限りは軍事行動が切迫しているようには見えない。中国の「環球時報」も、社説で「核実験やICBM実験をしない限り希望が持てる」と論じている。しかし別の社説では「北朝鮮政府が断固として核プログラムの開発を続け、その結果として米国が北朝鮮の核施設を軍事攻撃した場合、中国はこの動きに外交チャンネルでは反対するが、軍事行動には関与しない。米国と韓国の軍隊が北朝鮮の政権を壊滅させる直接的な目的で非武装地帯を地上から侵略するならば、中国は警鐘を鳴らし、直ちに軍隊を増強するだろう。中国は、外国の軍隊が北朝鮮の政権を転覆させるのを座視することは決してない」と主張している。核施設攻撃は容認するが、米韓の侵攻は座視しないと明言している。金正恩が大誤算をして、核かICBMの実験をしない限り、状況は緊張のまま当分推移してゆくことになろう。

求められる冷静な軍事的分析   
投稿者:加藤 成一 (兵庫県・男性・元弁護士・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-27 07:56 [修正][削除]
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3860/3903
 シリア攻撃に裏打ちされたトランプ米国大統領による先制攻撃をも辞さない旨の強硬発言に威迫されて、北朝鮮の日朝国交正常化担当大使は、「戦争になれば、日本が最大の被害を受けるだろう」などと、日本を「恫喝」した。これは、いわゆる「平和ボケ」した日本国民に恐怖心を煽り、日本政府をして米国政府に対し北朝鮮への攻撃をさせないように仕向ける「戦わずして勝つ」心理作戦だと言えよう。北朝鮮は、これまでも、米国から軍事攻撃を受ける恐れが生じ、自国が危機的状況になると、必ず「ソウルを火の海にする」などと「恫喝」して、韓国国民を恐怖に陥れ、米国による軍事攻撃を防いできた。そして、これまでのところでは、常にこれが奏功して、北朝鮮は米国からの軍事攻撃を免れ、その間、核開発やミサイル開発を進めてきた。今回も同じ「作戦」なのであろう。

 しかし、本当に戦争になれば、北朝鮮の言う通り、日本が最大の被害を受け、ソウルが火の海になるのであろうか。ここは冷静に軍事的に分析する必要がある。周知のとおり、北朝鮮の戦闘機や艦船は、最先端のものはなく、旧式のものがほとんどであるから、最先端の兵器を保有する米軍に比べ圧倒的に戦闘力は劣る。潜水艦も速度が遅く、静寂性が劣り、米国空母艦隊には容易に近づけない。北朝鮮には日本のようなミサイル防衛システムがないから、米国の弾道ミサイルに対する迎撃力は著しく劣る。また、早期警戒機を持たない北朝鮮は、超低空飛行の巡航ミサイル(トマホーク)による攻撃を防げない。

 米国は、原子力潜水艦2隻からだけでも約300発のトマホークを発射できる。さらに、北朝鮮の弾道ミサイルについては、搭載する核小型化完成の確証がない上に、トマホークにより固定式の発射基地は破壊されるから、その分反撃能力が低下する。また、米軍が4月13日にアフガニスタンで使用した「大規模爆風爆弾」(MOAB)によれば、北朝鮮の地下軍事施設の破壊も可能とされる。その上、日本や韓国には、米軍の高性能レーダーシステムと連動するミサイル防衛システムがあるから、北朝鮮の弾道ミサイル攻撃に対しても、相当程度の迎撃が可能である。

 こうして見ると、米軍が先制攻撃をすれば、北朝鮮にとっては、米軍の攻撃から自国を守ることに集中せざるを得ず、日本や韓国に対し本格的に反撃する余力や能力は限定的と言えよう。そして、仮に、北朝鮮が切羽詰まって核を使用したとすれば、その時には、米国からその数倍、数十倍の核による壊滅的な報復攻撃を受けるであろう。従って、日本としては、北朝鮮からの反撃を必要以上に恐れる必要はない。日本が、北朝鮮の常套手段である「恫喝」に屈すれば、それこそ北朝鮮の思う壺であろう。

日露首脳は「半島非核化」で合意せよ   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-26 06:49 [修正][削除]
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3859/3903
 金正恩が米空母艦隊の攻撃を恐れ、核実験もICBM実験もちゅうちょし始めたなかで、首相・安倍晋三は明日27日からロシア、イギリス訪問に出発する。17回目のプーチンとの会談では北方領土問題が主議題になるが、安倍は25日「少しでも前進させたい」と発言した。これは、既に合意した「4島での共同経済活動」を平和条約締結に向けての一里塚と位置づけて、現地調査の実施などでの合意を目指す構えだろう。ただ、極東の極度の緊張を反映した北朝鮮問題や、欧州に「制裁疲れ」が見え始めた対露制裁問題も、協議の対象となる公算が高い。筆者は、北朝鮮問題では日露首脳が「朝鮮半島非核化」では一致し得る環境が整いつつあると思う。一致すれば、北は日米露中に非核化を迫られる形となり、金正恩が聞くかどうかは分からないが、外交的には大きな成果となろう。ロシアは、日米韓と中国が対北圧力を強める中で、対日密輸や工作員の潜入で悪名高きマンギョンボン号の定期航路での運航を決めた。

 月6回にわたり北朝鮮北東部の羅津港とウラジオストク間を往復するが、ロシア側は国連安保理決議の制裁品目を輸出はしないとしており、日用品が中心となるようだ。北朝鮮が四面楚歌の中でのロシアが融和策とも受け取れる行為に出たのはなぜか。筆者は、背後にプーチンの狡猾なる戦略があるものとみる。それは金正恩を“手なずけ”て、最終的にはロシアの影響力を世界に示そうというものだろう。核実験を諦めさせるための迂回作戦ではないか。ロシアのドミトリー・ビリチェーフスキー駐日公使は民放番組で「ロシアは北朝鮮の核武装を支援することはない」と明言するとともに、北とは次官級の会談を行い、核実験やICBM実験を抑える動きをしていることを明らかにしている。一方中国は、朝鮮半島問題特別代表武大偉が韓国を訪問して「中国はいかなる場合でも北朝鮮を核保有国として認めない」と発言している。武大偉は25日来日、4日間滞在して外務省アジア大洋州局長の金杉憲治と会談する。半島非核化を主張するものとみられる。こうした中での安倍訪露は、朝鮮半島非核化合意に向けての大きなチャンスとなるだろう。安倍はプーチンに金正恩説得を勧めるのもよいかもしれない。ロシアはまだ金正恩との首脳会談を行っていない。接触は次官クラスにとどまっている。

 対露制裁に関してEUでは、昨年末に制裁を半年延長することを決めた。しかし、EUの中では、期限切れを控えて変化ともみられる流れが生じている。もともと欧州はイギリスが対露強硬論であるものの、ドイツ、フランス、イタリアは柔軟姿勢をとりつつある。中でも注目すべきはドイツ首相メルケルのロシア訪問だ。既にメルケルは2015年5月にモスクワでの対独戦勝70周年記念式典に欧米諸国首脳でただ1人出席している。ウクライナ情勢を巡ってロシアと対立する欧米諸国の首脳らは出席を見送った。今回のメルケルのロシア訪問は5月2日に予定されている。これまでのところ欧州による対ロ制裁が解除される見通しは立っていない。ただ、メルケルはロシア訪問で、プーチンと制裁問題を協議する用意があるようだ。メルケルの訪問に先だった安倍のロシア訪問で制裁解除問題が話し合われるかどうかだ。しかし、日本の対露制裁はもともと欧米との協調に主眼が置かれたものであり、日本が主体的に解除することは難しい。

 とりわけイギリス首相のメイが強硬論を維持している。メイは1月の演説でトランプに対し「プーチン大統領と関わるのはいいが、注意すべきだ」と警告している。これに対して在英ロシア大使館はツイッターで「冷戦はずっと前に終わったはず」と不快感を示した。英国とロシアの対立が一番厳しいようだ。安倍はメイとの会談で欧州連合離脱に際して、在英日系企業が不利益を受けないよう配慮を要請することになるが、対露関係是正のアドバイスをしてもおかしくない。米露関係もトランプの選挙公約とはうらはらに、大統領補佐官マクマスター、国務長官ティラーソン、国防長官マティスらによって伝統的な対露警戒路線に回帰してきている。こうした状況から、5月26、27日に開かれるシチリア・サミットは対露制裁をめぐってG7内部が割れる危険性を帯びている。とりわけ米、英、仏、伊が初参加であり、出席通算6回目の安倍と、12回目のメルケルが果たす役割は大きい。またプーチンが安倍やメルケルを利用して分断の動きに出るかもしれない。警戒はしなければなるまい。いずれにしても朝鮮半島の緊張感を解除するためにはサミットの団結は不可欠であり、安倍の“橋渡し”と“調整”が極めて重要になる。G7とロシア、中国が足並みをそろえて、北に核開発の中止を迫る構図は、日本にとっても極めて重要であろう。

北朝鮮の暴発を防げ   
投稿者:船田 元 (東京都・男性・衆議院議員(自由民主党)・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-25 15:37 [修正][削除]
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3858/3903
 北朝鮮をめぐる環境がにわかに緊迫してきた。4月15日は「太陽節」という建国の父・金日成主席の105年目の生誕記念日、4月25日は「建軍節」という、かつて満州で金日成が抗日遊撃隊を組織した日で、いわゆる朝鮮人民軍の記念日である。北朝鮮はこれまでも国家的記念日に核実験やミサイル発射、言葉による攻撃など、緊張のレベルを高めてきたが、今回もミサイル発射は失敗したようだが、核実験の可能性は残っていると思われる。一方トランプ大統領は、シリア政府軍が反政府勢力の支配地域に化学兵器を使用したとして、政府軍の空港をトマホークで爆撃した。問題のある国がよからぬことを行った制裁として、軍事行動も選択肢の一つだとアピールした。今のところこの制裁は限定的だが、北朝鮮の行動を牽制する意味も、当然含まれていると思われる。

 挑発的行動を続けている北朝鮮に対して、アメリカのティラーソン国務長官は「あらゆる選択肢を排除しない」として、軍事行動の可能性も示唆しつつ、「日本を100%守る」との心強いメッセージを発している。原子力空母カール・ビンソンの朝鮮半島近くへの配置表明もその具体策の一つだ。オバマ大統領時代の「戦略的忍耐」は誤りであり、その修正が不可欠であるというスタンスだ。我が国の安全にとって、大変頼もしいことだ。これに呼応する形で我が国の政権幹部からは、「仮に半島で軍事衝突が起きた際は、韓国の在留邦人の避難に自衛隊使うこともあり得る」とか、「北朝鮮はミサイルにサリンを搭載する能力を持っている」など、あくまで仮定の議論としつつも、具体的な情報が国会の場などで発せられている。万が一の事態に適切、迅速に対処することは、国民の安全確保に極めて重要だが、この種の情報が説明抜きで発せられると一人歩きしかねない。

 折も折、宮城県大崎市では、武力攻撃や災害発生の危険性を住民に知らせるJアラートで、「ミサイル着弾の恐れあり」との誤報が流れてしまった。これは単なるミスだが、国民に必要以上の警戒感や恐怖を与えることは、出来るだけ避けなければならない。さらにお隣の韓国では、一朝事があれば戦禍に晒される危険が極めて大きく、大変神経質になっている。こうした中、日本側からの危機感を煽るような発言に対しては、韓国世論は歓迎していない状況が読み取れる。慰安婦問題はさて置き、安全保障分野での摩擦は最小限にしておく必要があると思われる。

 大切なことは、安全保障は冷静に事実をきちんと知らせること。仮定の議論は実務的にはきちんと対応すべきだが、殊更に公表することは慎重であるべきである。そして何よりも、軍事行動に至らぬよう、最大限の外交交渉をやり尽くすことが求められる。

民共両党は、国際的「テロ戦争」に目を向けよ   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-25 06:35 [修正][削除]
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3857/3903
 「草」とは、忍者で敵地に住み込み、敵地の住民と同化して、2代、3代に渡って破壊テロのチャンスを狙う者を指す。その北朝鮮の「草」が、いざ朝鮮動乱ともなれば、新幹線や原発を狙って大がかりなテロを行いかねない時である。ところが民進、共産両党は、これを未然に防止するテロ等準備罪法案の国会審議で、法相ごときの“斬首作戦”を展開している。この国の野党の国際感覚のなさは今に始まったことではないが、すぐそこにある危機ですら見えない。野党は戦前の治安維持法による監視社会に戻ると言うが、もし、オリンピックで未曾有のテロが成功すれば、日本は間違いなく監視社会に逆戻りする。極右が台頭して、警察国家になるかもしれない。それこそ本当の危機ではないのか。大義は政府・与党にある。テロ法案は早期に成立を図るべき時だ。

 共産党の田村智子は「国会周辺を歩くことが花見なのか、組織犯罪のための下見なのか、どうして分かる」と質問した。愚問の最たるものだ。狙いは平和に花見をする一般国民が捜査の対象になるとこじつけたいのだろうが、花見の国民1億2千万人を捜査するほど警察は暇ではない。花見であろうが何であろうがテロリストが集まれば、捜査当局が動くのは当然だ。そのような捜査は江戸時代からあった。由井正雪によるテロ未遂事件だ。歌舞伎では丸橋忠弥が千代田城のお堀の深さを小石を投げて図ろうとしているのを、松平伊豆守が見とがめて、忠弥の“内心”を読みとった。その場の逮捕ではないが、捜査を進めて一網打尽にした。皇居や周辺の花見で刑事が勘を働かせて、怪しいとわかれば逮捕につなげる。これは捜査の常識ではないか。内心が読み取れなければ、敏腕な刑事とは言えない。

 民進党は「保安林でキノコを採る行為を処罰することが、テロ対策なのか」と、これまた愚問を提示した。277本の対象法案には、森林法の森林窃盗罪が含まれることを「理由が分からない」と鬼の首を取ったように追及するが、日本は憲法31条の罪刑法定主義をとっていることすら理解していないのか。人を犯罪者として処罰するためには、法律によって、 あらかじめ罪(構成要件)と罰を明確にしておかなければならないという原則だ。これがなければ、逮捕も起訴も出来ないのだ。なぜ森林法かと言えば、仮に松茸を3000本盗めば、十分テロ資金になる。ましてや鉱物資源などを盗めばテロ資金は潤沢だ。自民党政調会長茂木敏充はNHKで「犯罪組織が水道水に毒物を混入した場合、その毒物を準備しても現行法体系では処罰できない」と述べた。テロ等準備罪法案の端的、明快なる説明である。野党は、早くも地下鉄サリン事件を忘れたのかと言いたい。犯罪組織オウムがサリンを製造し、保有しているのをキャッチしておりながら、それだけでは逮捕に踏み切れなかった結果が死者13人、負傷者多数という未曾有の事件になったのだ。

 野党による政府追及の手本となるのが、テロ法案を「共謀罪法案」と誤報し続ける朝日の社説だが、この社説も法相が愚鈍だから法案を通してはならないという、驚くべき反対論を展開している。4月22日の社説では「法相が自分の言葉で説得力のある説明をし、国民の理解を得る。それが法案に責任を持つ立場としての責務だ。それができないなら閣僚の資格はないし、法案は通してはならない」と主張している。朝日は法案の中身ではなく、1法相の資質で、法案の可否を決めるのか。社説子は、自ら議会制民主主義を否定していることが分かっていない。さらに社説は「野党の反対を押し切り、刑事局長を政府参考人として出席させることを委員長の職権で採決し、賛成多数で決めた。参考人の出席は全会一致で決めるのが慣例で、それを踏みにじったのは現行制度で初めてだ」とも批判した。しかし、朝日は出先記者の原稿をデスクが直さないのだろうか。専門性が要求される法案においては、専門家である刑事局長の答弁が当然必要とされる。その方が質問者と答弁者が「知らぬ同士のチャンチキおけさ」にならなくて、審議がスムーズに進むではないか。本末転倒の社説とはまさにこのことだ。

 世論調査を見ても、朝日の“偏り”が際立っている。朝日が15、16日に実施した世論調査では「テロ法案」に対する賛否が、賛成35%、反対33%と拮抗(きっこう)した。しかし、読売のほぼ同じ時期の調査では、賛成が58%で、反対25%を大きく上回った。産経・FNNでも法案に賛成57・2%、反対32・9%だった。毎日の調査では賛成49%が、反対30%を上回った。明らかに聞き方や質問者の態度による違いが生じている。今は間違いなく「テロ戦争」の時代だ。幸いにも日本にはISやアルカイダによるテロは発生していない。しかし、これらの組織が存在する限り、オリンピックは絶好のチャンスである。現にISは日本名指しでテロ実行を宣言している。国際的なテロの高まりに対して、米欧では警察力の強化によって社会秩序を守るべきとする思想が台頭している。これはややもすると、社会の安全のためにはプライバシーの自由や個人の権利を制約されても仕方がないという動きに直結しかねない。フランスでは極右のルペン支持者が増え、米国では移民の入国を制限するトランプイズムが多くの国民に支持されている。全てがテロ戦争対策である。野党は目先の重箱の隅を突っつく前に、この世界情勢に目を向け、テロ法案反対を撤回すべきである。国民への風評戦術が秘密保護法や安保法制で大失敗して、支持率が低迷している原因となっていることを想起すべきである。

日米関係、「安泰」は早計   
投稿者:鍋嶋 敬三 (神奈川県・男性・評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-24 11:36 [修正][削除]
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3856/3903
 日米関係は「米国第一主義」を掲げ、安全保障と経済の取引(deal)を行動原理とするトランプ米政権の発足で新たな段階を迎えた。安倍晋三首相とドナルド・トランプ大統領との間の親密ぶりを印象付けた首脳会談(2月10日)に続く麻生太郎副総理兼財務相とマイク・ペンス副大統領との日米経済対話(4月18日)で具体的な課題を設定し、動き始めた。しかし、安全保障問題で緊密化が進む一方で、経済関係では環太平洋連携協定(TPP)を離脱し、2国間交渉にこだわる米側との間ですれ違いが早くも露呈した。日米関係の先行きは楽観を許さないことを肝に銘じておくべきである。

 米国の超党派の政策研究グループがちょうど10年前に公表した日米同盟に関する報告書(第2次アーミテージ報告)は、アジアを米国の国益を伸長する「安定した国際関係のカギ」と位置付けた。実際には、中国の急速な軍事力増強、東シナ海、南シナ海での一方的な主権の主張、北朝鮮の核・ミサイル開発の進展によってアジアは著しく不安定になった。同報告は、この地域で米国が十分な関与を示さなければ、米国の影響力が次第に失われるとの危機感に基づいていた。実際にこの10年間で米国の影響力は中国の進出と反比例して後退した。アーミテージ報告は「東アジアの安定は米、日、中の三角関係にかかる」と分析したが、それは現在でも変わることはない。

 その後、民主党政権(2009年9月~2012年6月)の3年間、定見を欠く政策運営、特に対米、対中外交の失敗が日本外交を迷路に追い込み、国益を大きく損なった。第2次安倍内閣の下で安全保障法制を施行し、防衛、海上保安態勢のてこ入れが始まり、日米同盟が本来の軌道に乗った。しかし、日米同盟関係が安泰と考えるのは早計である。日米首脳会談の直後に公表された米議会調査局の日米関係に関する報告書は「首脳会談の楽観的な雰囲気にもかかわらず、トランプ政権下の日米関係の行方には疑問が残る」と指摘した。首脳会談では「異論のある(貿易や防衛負担などの)問題について解決したわけではない」と分析し、これら懸案が交渉課題として日米関係に影響を与えると予測している。

 4月18日の日米経済対話では、(1)貿易および投資のルール/課題に関する共通戦略、(2)経済および構造政策分野の協力、(3)分野別協力、の3つの政策の柱に沿って構成することで一致した。ペンス副大統領はトランプ政権が求めているのは「自由かつ公平な貿易」であり、そのため「貿易障壁の撤廃や公平な競争条件の整備である」と明確に述べた。麻生副総理は「高いレベルで公正なルールを日米機軸でアジア太平洋地域に広げる」と応じたが、トランプ政権との間ですれ違いが見える。安倍内閣は米国抜きの11カ国によるTPPを再構築したうえで米国の復帰を目指す方針に転換したと伝えられるが、ペンス氏は「TPPは米国にとって過去のもの」とにべもない。さらに日米協議は「2国間の対等な交渉が最善の道だというのが、大統領の見解だ」と言い切った。このようなすれ違いを放置しておくと摩擦から対立へ発展する恐れがある。

 トランプ政権は北朝鮮に対する圧力強化を中国に求めてきたが、ここに来て経済と安全保障の取引が姿を見せつつある。大統領は、選挙戦中に公言していた中国の為替操作国への認定をしなかった。トランプ氏は4月20日、習近平国家主席について「絶対的な信頼」を表明した。北朝鮮は4月21日に「誰かに踊らされて経済制裁に執着するならば、われわれとの関係に及ぼす破局的な結果も覚悟すべきだ」と、名指しを避けながらも中国をこれまでにない強い調子で非難した。日米主導の新たな国連安全保障理事会の決議に中国が賛成したこと、石炭の輸入停止など制裁強化に動き始めたと見られる中国への不満をぶつけたものだ。トランプ流の取引(deal)が奏功し始めたのかもしれないが、副作用も要警戒である。

米、北へのサイバー攻撃実施の可能生   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-21 06:03 [修正][削除]
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3855/3903
 サイバー攻撃などは宇宙戦艦ヤマトの専売特許かと思っていたが、なかなかどうして米軍では実戦に配備されているかのようだ。とりわけ4月16日の湿った花火のような北朝鮮のミサイル発射実験失敗は怪しい。発射後数秒で爆発している。ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙によるとやはりサイバー攻撃の可能性が高いようだ。もともと米軍にはオバマ時代から「Left of Launch作戦」(発射寸前作戦)があり、時々北のミサイルにサイバー攻撃やレーザー攻撃を仕掛けているようだ。もちろんトップシークレットである。サイバー兵器問題を漏らした米軍幹部が処分されている。サイバー攻撃が米軍によって採用されているとすれば、すでに北との“暗闘”が宣戦布告なしに展開されていることになる。この重大な事態を日本の全国紙が掌握していないのか、ほとんど報道しないのにはあきれた。

 NYTは米軍から最近までサイバー攻撃について書かないように要請されていたが、4月15日付の同紙は「北朝鮮と米国の間では、過去3年にわたり、ミサイル計画をめぐる隠密の戦争が行われてきた」と暴露した。確かに16日の実験の失敗はアメリカによるサイバー攻撃が原因である可能生がある。NYTは、この種の攻撃は少なくとも過去3年にわたって展開されてきた「Left of Launch作戦」だという。北朝鮮は今年2月から3月にかけて北極星2型およびスカッドERの発射に成功したが、3月以降、ミサイル発射は3回連続で失敗した。今月5日には、新浦から弾道ミサイルを発射したものの、飛行距離は60キロにとどまっている。16日に新浦から発射した弾道ミサイルは、発射後わずか4-5秒で墜落した。

 さらにNYTは、北朝鮮が使用しているロシア製ミサイルの発射成功率が低いのは、アメリカが北朝鮮のミサイル関連ソフトを操作したり、北のネットワークを妨害しているからだという。同紙によると、北朝鮮の失敗が多いのは、ミサイル関連インフラがロシアのそれには及ばないという事情はあるものの、北朝鮮のミサイルがベースとしている旧ソビエト時代のミサイルの発射失敗率が13%だったのに対し、北朝鮮のミサイルは88%もの確率で失敗しているからだと指摘されている。この失敗の確率の高さは、米国が部品の輸入段階でのサプライチェーンを使って欠陥を生じさせている可能性もあるようだ。16日の実験失敗の経緯について米CNNは、来日した副大統領ペンスに空母ロナルド・レーガン上でインタビューしている。サイバー技術などを使った可能性について質問されたペンスは、「我が軍の電子およびIT能力についてはコメントできない」と発言。「私に言えるのは、(北朝鮮のミサイル発射が)失敗したということだ。あれはさらなる挑発だった。そしてそれは終わらせなければならない」と強調した。「ノーコメント」として否定も肯定もしなかったのだ。

 サイバー攻撃は人工衛星や、U2やグローバルホークなど有人無人偵察機、ドローン、スパイ情報、通信情報などを通じて得た情報をクロスチェックしたうえで実施されるようであり、戦時には針の落ちる音すら見逃さない精度があるという。従って新浦での動きは掌握されているのであろう。新浦に接近しているイージス艦などが攻撃の役割を果たすものとみられる。ひょっとしたら2016年には実戦配備されているはずのレーザー兵器を使っている可能生も否定出来ない。レーザー兵器は、2010年にイギリス国際航空ショーで軍艦に設置された米レイセオン社製レーザー兵器が、約3.2キロ先を時速480キロで飛行する無人飛行機4機を破壊している。最新の技術情報によれば、ポーランドで遠距離到達も可能な極めて高出力のレーザー衝撃波を生成する技術的なブレークスルーがあり、小型艦船・迫撃砲弾・ロケット弾などへの攻撃・迎撃にも使用可能となっているといわれる。

 従って、今後北朝鮮の核実験に対してもサイバー攻撃やレーザー攻撃が行われる可能生も否定出来ない。既に核施設へのサイバー攻撃はイランに対して行われている。2009年にイランの核燃料施設を破壊したサイバー攻撃プログラムは、NSA(米国家安全保障局)のサイバー集団がイスラエル軍と共に作り上げたものだ。このサイバー攻撃作戦は、大統領ジョージ・W・ブッシュの下で立案され、オバマに引き継がれて決行され、成功している。北は衛星写真向けに、核実験場前の広場で職員にバレーボールをやらせて、「実験はまだしない」と訴えているかのようだが、する兆候が察知されれば攻撃されると覚悟した方がよい。

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投稿者:六辻 彰二 (神奈川県・男性・横浜市立大学講師・40-49歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-20 07:56 [修正][削除]
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3854/3903
 同様のことは、シリアについてもいえます。今回のシリア攻撃は、国際法を逸脱した米軍の行動という意味では、2003年のイラク侵攻と同じです。しかし、この時はフセイン政権の打倒(体制の転換)のための「実際の戦闘」を目的にしたものでした。それに対して、シリアの場合、米軍の攻撃目的はあくまで化学兵器使用に対する懲罰(仮にアサド政権が化学兵器を用いたとしても、米国にそれを処罰する権限があるかはともかく)であり、「二度と化学兵器を使うな」という「威嚇」です。そして、トランプ政権は「アサド退陣」の要求を念入りに避けています。つまり、いきなり攻撃することで、トランプ政権は「何をするか分からない」とアサド政権に思わせながらも、「化学兵器さえ用いなければ、(アサド政権にとっての死活的な利益である)『体制の転換』までは求めない」というメッセージを発して、譲歩を迫っているといえるのです。北朝鮮に話を戻すと、トランプ政権が瀬戸際外交を展開しながらも「体制の転換」を明確に否定したことは、中国に対しても「脅し」をかけていることになりますが、それと同時に「配慮」でもあるといえます。

 シリア攻撃に先立つ米中首脳会談の直前の4月2日、トランプ氏は「北朝鮮問題で中国が積極的に動かないなら、米国が単独で行動を起こすこともある」と発言していました。米国が実際にシリアを攻撃したことは、「米国は何をするか分からない」という認識を、北朝鮮だけでなく、北朝鮮と経済取り引きを続けることで、その大量破壊兵器開発を事実上可能にしてきた中国にも持たせる効果があったといえます(米国のシリア攻撃を中国政府は「主権侵害」と批判している)。その意味で、シリア攻撃は、中国にとって、米国に譲歩して北朝鮮への働きかけを強めざるを得ない状況を生んだといえます。ただし、中国にとっては、朝鮮半島で大量破壊兵器の開発が進むことと同様に、北朝鮮の現体制が崩壊することもまた、避けたいところです。そんな事態になれば、数多くの難民が中国国境に押し寄せることは、目に見えています。つまり、北朝鮮に対して「『体制の転換』は求めないが、大量破壊兵器の開発だけは認められない」というトランプ政権の方針は、中国のそれとほとんど差がないことになります。トランプ政権が、大量破壊兵器の放棄を条件に、「体制の存続」を暗黙のうちに認めたとなれば、(いい加減北朝鮮を持て余している)中国にしても、北朝鮮への働きかけをしやすくなります。後ろ盾となっている国に対して「ちゃんと子分のしつけをみろ。さもないと撃つぞ」と脅しをかける一方、「大量破壊兵器の問題に始末をつけるなら、体制の転換までは求めないから、それをエサに子分を納得させればいい」と提案を示している点では、アサド政権を支援し続けてきたロシアに対しても同じといえます。

 とはいえ、トランプ政権の「瀬戸際外交」が効果をあげるかは不透明です。北朝鮮に関していえば、その最大の障壁としては「米国に対する不信感」があげられます。1953年に朝鮮戦争が休戦になってからも、北朝鮮と米国は「敵国」であり続けました。そのため、米国への不信感で固まっているといえます。そんな北朝鮮政府にとって、最悪の事態は「大量破壊兵器を諦めた後になって体制の転換を求められること」です。実際、リビアのカダフィ体制は、米国との関係改善のなかで、それまで開発中だった核兵器を放棄した後になって、2011年からの「アラブの春」の混乱のなかで、NATOが支援する反政府軍によって倒されました。これをみていた北朝鮮政府にとって、トランプ政権からの提案を受け入れることは、容易ではありません。さらに、米国からの「『脅し』に屈した」となれば、北朝鮮国内で政府の権威は丸潰れで、それこそ体制がもちません。

 これらに鑑みれば、北朝鮮政府がトランプ政権に対して「超強硬」な反応を示すことは、当然です。したがって、金正恩第一書記の就任5周年などの行事が目白押しの4月中に、北朝鮮が核・ミサイル実験を行うかが、チキンゲームが加速し、緊張がさらにエスカレートするかの、一つの焦点になるでしょう。しかし、その場合には、トランプ政権も後に引けなくなります。「米国は本当に何をするか分からない国」と北朝鮮に思わせるため、「威嚇」ではなく「攻撃」がホワイトハウス関係者の視野に入ってきたとしても不信感ではありません。つまり、「ただの威嚇でない」ことをみせつけるための、米軍が限定的な軍事活動を実際に起こす可能性は、かつてなく高まっているといえます。4月11日に北朝鮮政府が「米国からの攻撃があれば核攻撃を行う」と宣言したことは、米軍の先制攻撃の可能性を予見したものといえます。また、米国に譲歩を迫るためには、米国にではなく、日本を含む周辺国に限定的な攻撃を行うという選択肢も考えられます。いずれにしても、十八番を奪われてなお、北朝鮮には「瀬戸際外交」しか選択肢がないといえます。しかも、それはトランプ政権の「瀬戸際外交」で加速しているといえるでしょう。トランプ政権が「瀬戸際外交」に着手したことは、これまで膠着していた北朝鮮情勢を一気に突き動かすだけのエネルギーを秘めています。それだけに、日本周辺の緊張は、これまでになく高まりやすくなっています。トランプ政権の次の一手が何であるかについて、確実なことは言えませんが、それが日本のみならず東アジア一帯に大きな影響を与えることは確かといえるでしょう。(おわり)

(連載1)北朝鮮はどこに向かうか:その「瀬戸際外交」  ツリー表示
投稿者:六辻 彰二 (神奈川県・男性・横浜市立大学講師・40-49歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-19 12:32  
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3853/3903
 4月8日、米国政府は原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近海へ派遣すると発表。その前日7日、米軍は突如シリアに59発の巡航ミサイルを撃ち込み、シリア軍の軍事施設を破壊していました。9日に出演したTV番組で、ティラーソン国務長官は「他国への脅威となるなら対抗措置をとる」と強調。「アサド政権が化学兵器を使用した」と断定する米国政府がシリアをいきなり攻撃したことは、核開発やミサイル実験を続ける北朝鮮への警告だったと示唆しました。その規範的な評価はさておき、一連の行動にはトランプ政権の特徴がいかんなく発揮されています。それは「何をするか分からない」と周囲に認識させ、敵対する者に譲歩を余儀なくさせる手法です。これは北朝鮮の十八番である「瀬戸際外交」と、構造的にはほぼ同じものといえます。

 北朝鮮は、分不相応ともいえる核・ミサイルの開発を推し進め、しかもそれをわざわざ誇示してきました。周辺地域を頻繁に不安定化させることで、北朝鮮は各国から「何をするか分からない面倒な国」という認知を得てきたのですが、それは意図的なものといえます。通常の国であれば、そのような評価は全く名誉なことではありません。評判を一つの利益と考えるなら、北朝鮮はわざわざ自分の利益を損なってきたように映ります。ただし、何を「死活的な利益」と捉えるかはそれぞれで異なります。いまの北朝鮮政府にとって最大の利益は、体制の維持と、それを米国に認めさせることにあります(その意味では、「生存」という最低限の利益を重視しているともいえる)。その核・ミサイル開発は、多少なりとも有利に交渉を運ぶため、自分を大きくみせるためのもといえます。その際、重要なことは、ただ「持っているのをみせつけること」だけでなく、「実際に用いるのを躊躇しないという意思を相手に認識させること」です。これがなければ、「こけおどし」とみなされ、相手にとっての脅威にはなりません。つまり、北朝鮮は執拗なまでに核・ミサイル実験を繰り返すことで、「普通の国なら撃たないタイミングでも撃ちかねない国」と各国に思わせ、それによって相手の譲歩を引き出し、自分の最優先の利益(生存)を確保してきたといえます。「相手はまともでないのだから、自分が譲らなければ、正面衝突というお互いにとっての最大の損失に行き着く」と思わせ、相手に「自発的に」譲歩させることが、北朝鮮の常套手段である「瀬戸際外交」の本質といえるでしょう。確信犯的に非合理的な行動をとることで相手の合理的判断に働きかけて譲歩を迫る構造は、チキンゲームと呼ばれます。

 ところが、シリアへのミサイル攻撃から朝鮮半島へのカール・ビンソンの展開に至る米軍の行動は、少なくともその構造だけを抽出すれば、北朝鮮のお株を奪うほどの瀬戸際外交といえます。まず、シリアへの攻撃は国連決議などを経たものでなく、シリア政府が「侵略」と呼ぶことも、ロシアやイランが「国際法違反」と指摘することも、その限りにおいては誤りでないでしょう。ここでのポイントは、そこまで露骨な違法行為を、米国があえて行ったことです。繰り返しになりますが、米国のシリア攻撃に法的根拠は乏しく、さらに米国にとってシリアの化学兵器が差し迫った脅威であるわけでもありません。つまり、米国は「普通の国なら撃たないタイミングで撃った」のです。米朝が正面から衝突すれば、北朝鮮は言うまでもありませんが、米国も、そしてその同盟国である日韓も、少なくとも無傷では済まないでしょう。さらに、中国やロシアも難しい選択を迫られます。つまり、米朝の正面衝突は、関係各国にとって、避けなければならない最悪の結末です。この混乱を避けるため、オバマ政権は「戦略的忍耐」とも呼ばれる選択を余儀なくされたといえます。しかし、今回のシリア攻撃で、トランプ政権は北朝鮮と攻守を入れ替えたことになります。今や「いざとなったら、脅しでなく、本当に撃たれる」と認識せざるを得ないのは、そして正面衝突という双方にとって最悪の事態を避けるために、「何をするか分からない相手」に譲歩を迫られているのは、北朝鮮なのです。

 北朝鮮の場合もそうですが、「瀬戸際外交」は正面衝突の寸前まで突っ込み、ギリギリのところで相手がかわしてくれることを期待して、あえて理不尽な振る舞いをする戦術です。しかし、相手に「かわす」という選択をさせるためには、緊張を高める一方で、「ここでなら、賭けを降りても、最低限のこちらの利益は確保される」というポイントを相手にそれとなく提示することも必要になります。トランプ政権の場合、それは北朝鮮の「体制の維持」を認めることです。4月9日、ティラーソン国務長官は北朝鮮の「体制の転換(レジーム・チェンジ)」には関心がないと言明しました。それは言い換えると、「大量破壊兵器の開発を控えるなら、体制の存続を認めないわけではない」というメッセージを北朝鮮政府に送ったことになります。先述のように、北朝鮮政府にとっての「死活的な利益」とは、現在の体制の維持に他なりません。だとすると、トランプ政権による威嚇は、北朝鮮政府の首脳部に、「核・ミサイル開発を諦めれば、最優先事項である体制の維持は認められる」という選択の余地を示していることになります。一方、トランプ政権にとって重要なことは、北朝鮮が大量破壊兵器の開発をこれ以上進めて、米国にとっての脅威とならないことです。ティラーソン氏の発言は、米国にとっての「死活的な利益」が守られるなら、それ以外のことは大目に見る、というメッセージと読み取れるのです。(つづく)

日米会談、謎の35分は霧の中   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-19 06:40 [修正][削除]
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3852/3903
 安倍・ペンス会談を一言で形容すれば、中国の北朝鮮への働きかけを当分見守るというところにあるのだろう。従って米国が当面軍事行動に出ることはまずあり得ない。会談からは、軍事行動が迫っているような雰囲気は感じ取れなかった。しかし、禁止用語を避ければ「クレージーマンに刃物」を持たせたような金正恩が、突如核実験に踏み切れば、事態は軍事衝突へと一変する。米国務省高官は「金正恩政権の転覆は求めない」とまで言い切っているが、これも筆者が前回指摘したとおり、中国との「密約」の急所だ。これがなければ中国は金正恩を説得する手段がない。したがって米空母打撃群は、北と中国をにらんだ脅迫材料として朝鮮半島周辺に存在し続けるだろう。

 会談での注目点は、首相・安倍晋三が「米国が全ての選択肢はテーブルの上にあるという考え方で対処しようとしていることを評価する」と軍事行動への支持を正式に表明したことだろう。ペンスにしてみれば安倍発言は願ってもない支持表明であり、日米の一致した軍事行動も辞さない構えは、北への抑制効果を一段と増幅することになる。ペンスは「戦略的忍耐の政策は終わった」と、優柔不断のオバマの政策からの決別を明言した。また「国際社会が団結して北に圧力をかければ、朝鮮半島の非核化達成の好機が生まれる」と日米韓の中国との結束の必要を強調した。両者の口ぶりからは、北への圧力をひたすら強化しなければならない現状が分かる。この方向を公表しなければ、ペンスの同盟国歴訪の意味がないからだ。

 しかし、ソウルが甚大な被害を受けかねない韓国が、ペンスに軍事行動への慎重論を説いたといわれるように、北の攻撃にさらされる恐れがある日本も、むやみやたらに主戦論に傾いているわけではあるまい。北のミサイルにはまだ原爆は搭載されていないが、サリンなど化学兵器をイタチの最後っ屁のように一発でも撃ち込まれてはたまらない。従って会談では公表された部分以外のきわどいやりとりがあった可能性がある。会談は一時間の昼食が終了した後、人数を絞って35分間行われている。そこでの話し合いは、機密事項であり、推測するしかないが、あえて推測すれば、まず中国がどこまで本気で北朝鮮を説得するかが話し合われたのではないか。米中両国はこのところ頻繁な接触を繰り返しており、ペンスは米国の感触を伝えたはずだ。

 また、公表されていないが、米国が攻撃に踏み切る場合の日本との事前協議についても話し合われた可能性がある。安倍は4月15日の参議院予算委で、朝鮮半島有事の際について「米国海兵隊は日本から出て行くが、事前協議の対象になるため、日本が了解しなければ、韓国を救援するために出動できない」と述べている。既に日本政府は米政府に対し、北朝鮮への軍事行動に踏み切る場合には事前協議を行うよう求めているといわれる。こうした方向を安倍がペンスにも再確認することはあり得るだろう。政府高官は「北が核実験を行った場合の対応については、今日のやりとりはなかった」と述べているが、既にトランプは「核実験=軍事行動」を明確にしており、ここの“急所”が話し合われなかっただろうか。米側から何らかの見通しの説明があってもおかしくはあるまい。

 こうした中で、北朝鮮の“口撃”は佳境に達している。日朝国交正常化担当大使宋日昊は「我々にとっては、アメリカだけでなく、日本軍国主義も主たる敵だ。戦争になったら一番の被害を被るのは日本だ」と毒づいている。既に北は3月に、金正恩が在日米軍基地を攻撃する任務を負った部隊による4発のミサイル発射実験を指揮しており、露骨な嫌がらせを展開している。日米の離反を目指す戦略が見え見えだが、こうした言動が繰り返されるたびに、眠っていた日本国民の国防意識を目覚めさせていることが分かっていない。日本の極端な右傾化が、朝鮮半島にとっては、米国より怖いことは歴史が証明している。これを知らない金正恩の挑発と火遊びはいいかげんにしないと、火の粉は自分に降りかかることを肝に銘ずるべきだ。いずれにしても、すべては中国の対北外交の成り行き待ちだが、金体制を崩壊させないことを前提条件としていることは、金正恩をいよいよつけあがらせるだけとも言える。中国が原油ストップなどよほどの強硬策をとらない限り、水面下での中朝交渉はラクダを針の糸に通すくらい困難であろう。

米中結託で北朝鮮説得に動く   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-18 06:25 [修正][削除]
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3851/3903
 まるで北朝鮮をめぐって米中結託の様相である。トランプは「習近平主席を気に入った。尊敬する。素晴らしい人だ。どうなるかを見ていよう。努力をしてくれると思う」と臆面もなく秋波を送った。脅したうえで、なだめすかすトランプ流の「手口」が垣間見える。これに対して中国は「対話による平和的解決」(外務省報道官)と応え、水面下で核実験、ICBM実験中止へと動く。中国の対北政策は一変したかのように見える。中国の北に対する基本政策は、米国への防波堤としての存在価値を利用する点にあったが、トランプ・習近平会談がこれを微妙に変化させたのだ。北の体制維持を米国が認めたとされる「密約」があることが大きく作用していると言われる。しかし、中国の北への説得工作が短期的には奏功しても、北が核とミサイルを永久に放棄することはあり得ないだろう。したがって、金正恩体制を崩さない限り、極東の緊張緩和は達成できない。

 米中間の接触は極めて頻繁である。4月6、7日の首脳会談に続いて、12日には電話首脳会談。16日には国務委員楊潔チと国務長官ティラーソンが電話会談している。こうした会談を通じて、米側は「中国がやらなければ米国がやる」(トランプ)を基本姿勢に、習近平を揺さぶった。空母カール・ビンソンを朝鮮半島に近い西太平洋に展開、中東でシリアへの巡航ミサイル攻撃、ISへの大規模爆風爆弾(MOAB)使用など、明らかに北朝鮮と中国をけん制する軍事行動に出た。これが中国の尻をたたいた。こうしたムチに加えて中国のアキレス腱である対米貿易黒字に関しても、為替操作国指定を見送るなどのアメも提供した。トランプ政権の狙いは、とりあえず北の核とICBMの実験を中止させるところにある。こうして中国は水面下での対北説得工作を展開し始めたのだ。その説得材料は、現体制を潰さないとする密約をもとに、場合によっては原油パイプラインを止めることや、中朝友好協力相互援助条約の「中国参戦条項」の不履行をほのめかしながらの脅しだろう。原油パイプラインのストップは環球時報が「中国は北への原油供給を制限するなど、かつてない制裁を考えている」と報じた。

 一方、中朝条約不履行は有事における北の壊滅を意味するだけに大きい。同条約第2条は「一方の国が戦争状態に陥った場合、他方の国は全力で軍事援助を与える」と規定しているが、第1条では「両国は世界平和を守るためあらゆる努力を払う」と規定されている。中国は北の核開発は第1条に反しているという立場だ。さらに中国にしてみれば、北の核を認めれば、日本や韓国の核武装へと極東情勢が誘導される可能性があり、そうなれば中国一国が極東で「核優位」に立つ戦略上のアドバンテージを失うことになる。これも避けなければならないという事情がある。中国による最大限の圧力に北がどう反応しているかは定かではない。その一挙手一投足から推理するしか方法はない。一つは金日成生誕105周年記念式典で、西側の記者団を人質に取るかのように招待して、米国のピンポイント攻撃を回避したうえで姿を表した金正恩が、軍服ではなく背広姿であったことだ。精一杯の「平和志向」のシグナルと解釈できる。さらに党副委員長崔竜海は15日、式典での演説で「全面戦には全面戦で、核戦争には我々式の核打撃で対応する」と述べた。

 その一方で、「我々は平和を愛する」とも付け加えたのだ。こうした北の反応は、一見強気にみえる金正恩が、相当な圧力を感じていることを物語る。米国と全面戦争をすることは避けたいというのが本音であろう。問題は中国と米国が現在予定されている核実験や、ICBMの実験を中止させることに懸命であるかのようであることだ。米中が唱える朝鮮半島の永続的な非核化は現実問題として極めて難しいといわなければなるまい。なぜなら、北朝鮮の伝統的な基本戦略は核ミサイル保有国として米国と対等の対話が出来る国になることであり、その戦略に何が何でもしがみつこうとするからだ。韓国に亡命した元駐英北朝鮮公使太永浩が昨年12月「1兆ドル、10兆ドルを与えると言っても北朝鮮は核兵器を放棄しない」と述べたが、まさにその通りであろう。これまでの6か国協議が結局失敗に終わったのは、何をしようと北の核ミサイル願望は消滅しないからなのだ。従って極東の危機は米国が金正恩を“除去”するまで続かざるを得ないのだろう。

我が国は「技術立国」の長期戦略を持て   
投稿者:四方 立夫 (東京都・男性・エコノミスト・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-17 18:02 [修正][削除]
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3850/3903
 トランプが今度は習近平を賞賛し始めた。中国4,000年の歴史を背景にした習近平にとって、ずぶの素人であるトランプを籠絡することはいとも容易いことであろう。習近平は秋の党大会で自身の権力基盤を固めるまでは何としても米国を宥めるべく、美辞麗句を並べ続けるものと推察する。米中の間で“Deal”が成立し、例えば北朝鮮にICBMの開発は「断念」させるが、短距離~中距離ミサイルに関しては「黙認」することになれば、我が国にとっては最悪のシナリオである。北朝鮮は「極秘裏」にICBMの開発を続けると共に、既存のミサイルの精度を上げ、核開発を推進することは必至であり、将来的には米国本土もその標的となり、もはや手の打ちようがなくなる。

 トランプは就任当初から日本の自動車企業のメキシコに対する投資を批判してきたが、東芝の子会社であるウェスティングハウスが米連邦破産法11条の適用を申請した件については、政権「高官」が「安保への影響が懸念される可能性」を示唆したとの報道もある。同法は、航空会社の多くが申請し、再生を果たしていることからも、企業の再生を目指した「民事」であるにも関わらず現段階で早くも介入が報じられることは、自由主義経済の原理原則に反するものである。かかるトランプ政権の一連の動きを見るに、安倍首相との「蜜月」も安泰とは言い難い。特に、尖閣有事に際しては、たとえヒラリーが大統領であったとしても、中国を最重要市場と見做し、中国が米国経済にとって最重要パートナーであることから、イラク及びアフガニスタンに於ける泥沼の戦争で厭戦気分の米国民を説得して、無名の小島の防衛のために米国の若者を戦場に送るかは疑問無しとしない。

 いずれにせよ今後とも予見しうる限りの未来において、米国は日本にとって最重要同盟国であり続けることに変わりはないと思われるも、相対的に米国の力の低下が懸念される中で、我が国としてはより一層自国のスマートパワーの向上に励まなければならない。日本学術会議は、「軍事目的の科学研究を行わないとするこれまでの声明を継承する」とのことであるが、IT、ロボット、炭素繊維など軍事用と民生用の区別がつきにくい重要分野が拡大していく中で、我が国としては政官民一体となって日本独自の技術を開発することが喫緊の課題である。特に、我が国はサイバー及び宇宙における防衛技術に於いて遅れをとっていると言われており、この分野での国を挙げての推進は緊急を要する。

 ノーベル賞受賞者である大隅教授は「このままでは日本から新たなノーベル賞受賞者はいなくなる」と懸念を表明し、基礎研究の重要性を訴えているが、我が国は長年に亘り「ポスドク問題」を抱え、有能な若者が研究者への道を断念せざるをえないケースが多々ある。幼少の頃から科学に親しませ、優秀な理系人材を育てて、我が国を再び「技術立国」の国とすることは、中長期的に見て我が国の存立基盤である。合わせ、可及的速やかに憲法改正を行い、21世紀の実態に合わせ交戦権並びに戦力の保持を明記し、我が国が他の先進諸国と共に積極的な平和貢献をできるようにすることが重要である。それでこそ初めて我が国は「真の独立国」となり、かかる国の基本理念と存立基盤の上に立ってこそ、米国と名実共に「対等な同盟関係」を確立することができるのである。

米中ロのシーソーゲームと日本   
投稿者:松井 啓 (東京都・男性・時事評論家、元大使・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-17 06:56 [修正][削除]
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3849/3903
 良くも悪くもアメリカの民主主義制度により選出されたトランプ氏は、想定外の事態が起こらない限り、今後4年間は大統領としての任にあたることとなった。同氏の選挙キャンペーン中の「アメリカ第一主義」をはじめとするスピーチやツイッターは物議をかもしたが、一代で不動産王として財を成し「金目」からの取引感覚に優れていても、短期的視野に基づいたアメリカ国益最優先では、政治・経済・軍事が複雑に絡み合った今日の国際関係の中では、自国の国益すら維持できない。そのような事態を新大統領は学習しつつあり、他方、米議会と裁判所は大統領の独断専行にブレーキをかけ、軌道修正をさせている。

 「アメリカによる平和(Pax Americana)」は21世紀に入り終焉し、オバマ前大統領は「世界の警察官」としての米国の役割放棄を宣言したが、米国はいまだに世界第一の経済・軍事大国である。他方、中国はGDPで世界第2位の経済大国となり、習近平主席を権力基盤の「核」とする中華大帝国建設を目指し、軍事力、特に海軍力を増強して、海洋権益の拡大に邁進している。また、ロシアのプーチン大統領はソ連崩壊による失地を回復すべく、西側へ着々とチェスの駒を進め、また中東での影響力拡大(南下政策)を図っている。一方ヨーロッパでは移民の大量流入を一因として、自国優先主義が台頭しつつあり、長年かかって構築してきたEUも、英国離脱に見られるように、結束が乱れてきており、プーチン大統領に有利な状況となってきている。

 このような国際関係流動化の状況下では、アメリカが拱手扼腕している場合ではないことを認識したトランプ大統領は、4月6日習主席との晩餐会の最中にシリアを空爆し、中露間に楔を打ち込み、北朝鮮の核・ミサイル開発にも毅然とした姿勢を見せている。これにより、決断と実行力ある強い大統領との印象を内外に与えたが、中東とアジアの二正面作戦を取らざるを得なくなっている。国際政治へのアメリカの回帰である。4月16日からのペンス副大統領のアジア太平洋諸国歴訪に見られるように、アメリカがこの地域に本腰を入れてきたのは、日本にとり好ましいが、金正恩北朝鮮労働党委員長の究極目標が金日成主席の遺志を継いだ「北による朝鮮半島統一」であるならば、米国威嚇のための核・ミサイル開発に益々固執するであろう。相手の腹の読み違えによる第二次朝鮮戦争の勃発は是非とも避けなければならないので、米中の緊密な連携による対北朝鮮包囲網(特に経済制裁)を着実に強化する必要がある。

 このように日本は北朝鮮という至近の脅威を抱え、米中露三大強国間の微妙なシーソーゲームのなかで、アメリカと協力してアジア太平洋地域の平和と安定に積極的なイニシアティブをとれる枢要な地政学的位置にある。安倍首相が他国に先駆けて就任前のトランプ氏と会い、更に正式な日米首脳会談を行ったのは、日米関係の緊密さを広く印象付けた。他方、首相は昨年来プーチン露大統領とも頻繁に接触し、北方領土問題を解決して平和条約を締結すべく交渉を進めている。日本は現在国連安全保障理事会の非常任理事国であり、安倍首相は本年中にG7の最古参メンバーとなる可能性もあり、国際社会での日本の存在感は高まっている。戦後72年を経て日本はようやくアメリカと対等な同盟関係を構築して、「普通の独立主権国家」となる機会を得ている。今こそ日本は、現実的な安全保障体制を基盤とした「国のあり方」につき真剣な論議を重ね、国民的な合意を形成することが喫緊の課題である。

中国、北への原油供給制限を検討か   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-13 06:40 [修正][削除]
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3848/3903
 韓国が「朝鮮戦争以来最大の危機」(中央日報)と焦燥感を強めている中で、中米、日米の外交的接触が活発化している。中国は習近平が4月2日のトランプとの電話会談で「平和的解決を」と抑制的対応を求めれば、日本は米国に対して「攻撃する場合には事前協議を」するよう要求した。こうした中でトランプが北への攻撃に踏み切るかどうかを判断するポイントが、北の核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の2点に絞られつつある。中国もいずれかの実験をすれば、米国の攻撃を傍観する可能性すら生じている。ひしひしと迫る米国の重圧の中で、金正恩が予定通り早期の核実験とミサイル実験に踏み切るという「自殺行為」をするかどうかだ。韓国では新月の4月27日を狙って爆撃を開始するとの情報がネットで拡散しているが、筆者はおそらくトランプは「北が核かICBMの実験をしない限り攻撃を先送りするかもしれない」と思い始めている。

 中国は昨日書いたように大きくその姿勢を変化させている。習近平は電話会談でも厳しい口調はなく、説得調であったといわれる。その証拠に習近平はトランプの年内訪中を再確認している。もちろんトランプがこれに応じたのは言うまでもない。習近平の「平和的解決」要請にトランプがどう応じたかは霧の中だが、少なくとも中国の北への圧力強化を求めたことは間違いあるまい。トランプが原油供給問題に言及した可能性もある。北への圧力強化は、既に中国が実施に移している石炭の輸入1年間停止では足りまい。最大の焦点は中国が北の首根っこを押さえている原油の供給停止か供給制限に踏み切るかどうかであろう。北朝鮮は原油の9割を中国に依存しており、原油が止まれば北の経済は崩壊する。金正恩体制も危機に瀕することは自明の理だ。
 
 原油は豆満江をわたるパイプラインで供給されているが、驚くことにその中国に石油供給を制限するという説が台頭し始めた。読売によると中国共産党系のタブロイド紙「環球時報」は、12日の社説で「北朝鮮が今月、追加の核実験やICBMの発射に踏み切れば、中国が原油の供給の制限に踏み切る可能性」を示唆したという。「環球時報」は共産党機関誌「人民日報」の国際版とも言えるが、「人民日報」ほど高級志向ではなく、大衆的だ。しかし、中国首脳が「環球時報」を使って観測気球を上げるケースが多く、今回もその可能性が強い。北に対して「禁じ手をあえて使うぞ」というどう喝に出たのであろう。一方、日本政府も米国に対して攻撃の場合には事前協議をするように求めている。官房長官菅義偉は否定しているが、ありそうな話だ。北は日本の米軍基地を名指しで攻撃すると言っており、突然米軍に攻撃されてはたまらない。事前協議は、1960年に安保条約を締結した際の交換公文で在日米軍が戦闘作戦行動をする際に事前協議をするよう規定されている。今回のケースはカールビンソンを使う場合には在日米軍基地は使用しないから適用外だが、横須賀で点検整備中の空母ドナルド・レーガンが北に向かって攻撃のための出撃する際には当然対象となる。

 各社報道していないが事前協議の対象は、もう一つある。それは沖縄返還時に日米間で交わされた、米軍による有事の際の日本への核兵器の持ち込みに関する密約のことだ。米国政府は核兵器の所在について否定も肯定もしない政策をとる一方、沖縄返還に当たってはいったん撤去した沖縄の核を再持ち込みする事がありうるとの立場を強硬に主張した。日本政府は「核兵器を持たず・作らず・持ち込ませず」を“国是”としており、これと矛盾するが、米国の強い要求に佐藤内閣はこれを認めた。しかし、密約として公表されなかった。従って国会でも社会党の追求の的となった。どちらのケースかは状況によるのだろう。いずれにしても北が核でどう喝するという、異常事態の発生である。有事寸前の事態でもある。米軍の核持ち込みが必要とされるケースはあり得るのであり、事前協議を経てこれを認めるのは日本防衛の要であり、当然であろう。

 もっとも、簡単に米軍による北攻撃が行われると見るのは早計であろう。米統合参謀本部議長ジョセフ・ダンフォードが昨年3月の議会軍事委員会で「北の軍事力は世界第4位だ」と発言している。しかし軍事分析会社グローバル・ファイヤーパワー(Global Firepower)による「世界の軍事力ランキング2016年版」では、上位10位は米国、ロシア、中国、インド、英国、フランス、ドイツ、トルコ、韓国、日本の順で北朝鮮は36位となっている。ダンフォードの指摘は陸上の白兵戦を意味するのかもしれない。いずれにせよ「北を叩く」といってもそう簡単ではない。第一次朝鮮戦争では3万6000人の米軍人が戦死しており、空爆だけで北が降伏すれば簡単だが、地上戦ともなれば甚大な被害が予想される。シリアの空爆などとは比べようもない。本格戦争を覚悟しなければなるまい。また極度に緊張が高まれば、米国の先制攻撃どころか、北が誤判断などから先制攻撃に出る可能性すら否定出来ない。従って、軍事行動を示唆して最大限の圧力を行使し続けるものの、北が核実験の実施やICBMを発射しない限り、トランプといえどもそう簡単に全面戦争に踏み切れるものでもない。

 
 

中国、朝鮮半島沈静化に動く   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-12 06:32 [修正][削除]
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3847/3903
 読売が4月12日付社説で、北朝鮮の核・ミサイルによる挑発行為について「中国の実質的関与を促したい」と間の抜けた主張をしている。なぜ間が抜けているかと言えば、中国が、北朝鮮の非核化に向けて本格的に動き始めたのを見逃しているからである。中国外務省の朝鮮半島問題特別代表武大偉が10日訪韓して外務省韓半島平和交渉本部長金ホン均と会談、「中国はいかなる場合でも北朝鮮の核保有国としての地位を認定、黙認しない」と、金正恩をこれまでになく強く批判したのだ。中国は、ICBMの打ち上げや核実験をやれば見捨てる、と言っているのだ。これは明らかにトランプが習近平との会談で「中国が役割を果たさないなら我々が単独でやる」と“説得とどう喝”で「行動」を促したことを反映している。空母カールビンソンと横須賀停泊中のロナルド・レーガンに取り囲まれて、中国までが離反し、北は外交・安保両面で完全に追い込まれ、孤立化したのだ。こうした米中の方針は、韓国の大統領選の帰趨に大きな影響を及ぼしつつあり、トップを走っていた親北の「共に民主党」の文在寅が失速しつつあり、戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)容認など保守票を意識した中道・国民の党の安哲秀が世論調査で劇的な逆転となり、有利となりつつある。

 習近平はよほどこたえたとみえる。米中首脳会談から3日後に武大偉を韓国に派遣している。それに首相李克強も10日、北京で元衆院議長河野洋平らと会談し、「北朝鮮情勢は緩和すべきだ。中国もやるべきことがあるし、中日でも共にできることがある」と、日本との連携すら示唆している。明らかに中国は対北政策で金正恩への圧力をかけ始めるという北朝鮮政策の重大な方向転換をした。一面トップ並みの動きだが、日本のマスコミの多くがこの動きを見逃している。韓国中央日報によると、武大偉は「北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射のような『戦略的挑発』を敢行する場合、国連安全保障理事会の決議に基づき強力な追加の措置があるだろう」と発言した。両者は(1)北が追加で挑発すれば、よりいっそう強力な安保理決議はもちろん、制裁と圧力を持続的に強化するべきである、(2)北の非核化のために韓中協力と5カ国(韓・米・日・中・露)の連携が重要だ、(3)韓中は核問題の緊急性・厳重性に対する評価を共有し、北の挑発を懸念して、反対するという立場で一致した。

 こうした中国の動きは、ひしひしと朝鮮半島に迫る「4月危機」に対して、中国がとりあえずは緊張緩和に動かざるを得ない状況に立ち至ったことを意味する。習近平はトランプとの会談で韓国へのTHAAD配備に懸念を表明しているが、その基本的な立場は維持しつつも、今後金正恩が核実験やICBM実験、さらにはICBMへの核搭載に踏み切れば、事態は抜き差しならぬ戦争に突入しかねないという危機感を抱いたのであろう。もともと習近平は金正恩を毛嫌いしているといわれており、就任以来朴槿恵とは会談しても金とは会談していない。しかしこのまま放置すれば第2次朝鮮戦争、ひいては第3次世界大戦まで誘発しかねない事態へと発展しかねない。朝鮮戦争ともなれば最終的には米国主導で韓国による半島統一に向かう事は必定だ。これはなんとしても防がなければならない、という考えに立ち至ったのであろう。

 それで武大偉を韓国に派遣したのであろうが、こうした動きは北に対して極めて厳しい威圧になる。問題は、中国がこうした動きを背景に北への説得に動くかどうかだ。金正恩を説得するには包囲網だけでは足りない。武大偉は韓・米・日・中・露5か国の連携の必要を提起しているが、これがかつて堂々巡りを繰り返した6者協議と同じことになる可能性は否定出来ない。やはり中国自らが石油の禁輸などドラスティックな制裁をかけることで北を脅し、金正恩を外交的に屈服させるしか方法はあるまい。習近平がそこまで踏み込むかどうかが当面の焦点となる。

 一方で韓国の大統領選はこうした極東情勢を強く反映したものとなりつつある。5月9日の投開票に向けて事実上文在寅と安哲秀の一騎打ちの様相を呈してきた。先月には8.4の支持率しかなかった安哲秀がここ1週間で急速に支持率を上乗せして、文在寅を逆転した。8~9日に聯合ニュースが実施した世論調査の結果によると、候補者5人への調査で安の支持率は36.8%で、文の32.7%より4.1ポイント高かった。また候補を2人に絞った場合も、安は49.4%で、文の36.2%を13.2ポイントの差でリードした。テレビ朝鮮の調査も安候補が34.4%、文候補が32.2%だった。2人に絞っても、安が51.4%で、文の38.3%より13.1ポイント高かった。この結果がなぜ導かれたかと言えば、朴槿恵への反発から「当選したらまず北へ行く」と述べる親北朝鮮の文在寅へと流れた支持が、北による半島危機によって限界を示し、逆に中道とはいえ米国との連携に大きく舵を切った安哲秀に支持が向かったといえよう。とりわけ安哲秀がこれまで反対してきたTHAAD配備を支持する方向に転換したことも、行き場がなかった保守層の支持を獲得し始めたものとみられる。こうした状況は1か月後の投票に向けて加速するような気がする。安哲秀が勢いを付けたまま投票に突入する公算が大きい。しかし、最近の選挙はトランプ当選を誰も予想しなかったように「魔物」が潜んでいる可能性もあり、断定は出来まい。

考えうる最悪の事態に備えよ   
投稿者:四方 立夫 (東京都・男性・エコノミスト・60-69歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-11 11:49 [修正][削除]
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3846/3903
 トランプがアサド政権の空軍基地にミサイル攻撃を実施した。今後米国はアサド政権にどう対峙していくのか?シリア問題にはどう関与していくのか?ロシアとのIS撲滅共同作戦はどうするのか?以上の様な根本的な問題に対する長期戦略無しに唐突な軍事行動に訴え、その後トランプは「シリア政府軍が使用した化学兵器による乳幼児を含む多数の犠牲者が出たことで考えを変えた。Flexibilityを誇りに思う」との声明を出したが、かかるトランプ政権の軍事外交戦略に危うさを覚える。トランプは自ら”unpredictability”をもって良しとしてきたが、未だに主要省庁の政治任用の高官は著しく不足し、国務省の予算が大幅に削減されようとしている。そんな中で、十分な戦略立案を行わずにトランプ自身の”instinct”によって突然「豹変」し、直ちに実行に移す姿勢は、7,000発以上の核弾頭の発射権限を有する「超大国」の大統領として同盟国に対しても不安を抱かせるものである。

 今回のミサイル攻撃は対中国及び対北朝鮮に対し”demonstration”としての一定の効果はあったかもしれないが、たとえ中国が北朝鮮に対して実効性のある踏み込んだ制裁を課したとしても、「シリアが攻撃されたのはイラクやリビアと同様に核兵器を持っていなかったからだ」との確信を強めた金正恩はロシアに接近し、益々ICBMの開発を加速させることが懸念される。

 米中首脳会談は表面的には「両首脳の信頼関係を構築した」とのことであるが、共同声明や共同記者会見もなされず、内容としては多くの課題を残すものとなった。特に、北朝鮮は4月には記念日が目白押しであり、韓国では5月に政権交代により北朝鮮や中国に融和的な政権が誕生し、THAAD配備撤回、GSOMIA破棄、など東アジアのみならず米国にも甚大な影響を及ぼす政策転換がなされる怖れがある。そんな中で、北朝鮮がICBM発射実験などを実施すれば、それが米国による先制攻撃の引き金となる可能性がある。その場合、北朝鮮としては在日米軍基地に対し報復攻撃を仕掛ける可能性が大であり、周辺住民に被害がもたらされる怖れがある。さらに、東京をはじめとした主要都市に対するサイバー攻撃も同時に実行される可能性が高く、そうなれば、多くの一般市民の生活にも支障をきたす怖れがある。

 政府としてはSM3及びPAC3による迎撃態勢を整えるものの、迎撃の確立は100%ではなく、我が国が被弾するリスクも無しとしない。国はもとより地方自治体に至るまで広範に亘り被害を最小限に食い止める対策を講じなければならない。更に、民間企業に対するサイバー攻撃に対しては、民間企業自身が防御態勢を構築することが必須であり、一般市民においても地震に対して備えている以上に、各自備えをすることが必要である。即ち「自分の身は自分で守る」との覚悟を固め、その準備をすることが肝要である。いずれにせよ政官民あげて70年以上に亘り平和を甘受してきた全日本国民に対し「もはや平時ではない」との危機意識を持って考えうる最悪の事態に備えるよう喚起することが喫緊の課題である。

米中関係は、新秩序への試金石   
投稿者:鍋嶋 敬三 (神奈川県・男性・評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-10 11:20 [修正][削除]
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3845/3903
 政権交代後の外国指導者の首脳会談はその後の二国間、多国間関係を決定づける重要な出会いである。ドナルド・トランプ米大統領と習近平中国国家主席の会談(4月6、7日)は今後の米中関係の基調を占い、新たな国際関係の形成に大きな影響を与えるものとして世界が注目した。結果を見れば期待先行で、首脳間の理解は進んだものの、差し迫った北朝鮮の核・ミサイル危機、東シナ海、南シナ海問題、貿易不均衡是正などの解決の具体策には及ばずに終わった。共同声明も共同記者会見もなかったのは、米中間の溝がいかに大きく、深かったかを示すものだ。初顔合わせの指導者のイメージはその後の国同士の関係をも左右する。米国のケネディ大統領がソ連のフルシチョフ書記長に見せた弱さが、キューバへの核ミサイル持ち込みを許したとされるほどだ。

 トランプ大統領は習主席を招いた夕食会の時にシリア空爆を敢行、世界を驚かせた。力の信奉者に対しては力を見せつけることが最も効果的であることをトランプ氏は知っているのだ。それはシリアのアサド大統領、彼を支えるロシアのプーチン大統領だけでなく、習主席や北朝鮮の金正恩委員長に対しても適用できる。習氏がオバマ前政権に働き掛けてきた「新型の大国関係」は、トランプ大統領に「無視」された。中国がよく口にする「相互尊重」は会談後のホワイトハウス報道官の発表にもあるが、米国は「対等な市場アクセス」を強く主張、「中国政府の経済への介入」に「深い懸念」が表明されている。一方、中国側も「一つの中国」政策の堅持を求め、南シナ海の主権主張を止めず、強硬な外交方針を譲らなかったことは明白である。

 米大統領と対等に渡り合ったというイメージが作り出されなければ、「核心」的な指導者としての習主席の地位が損なわれる。国内政局の安定こそ習氏の外交戦略の基盤である以上、既定の路線を踏み越えることはできないのだ。米国の対中貿易赤字削減に向け「100日計画」の策定で合意したものの、中国側の発表にはない。100日以降の今秋に中国共産党大会が控えているため、米中双方が満足する成果は困難だろう。

 最大の焦点は北朝鮮問題であった。シリアと違い、核兵器とミサイルを武器に脅しをかける北朝鮮の軍事力は無視できない。アメリカン・エンタプライズ研究所(AEI)のM.オースリン日本研究部長は、北朝鮮はトランプ政権にとって「最初の国際危機になった」と言う。米メディアは「ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)が在韓米軍への戦術核兵器の再配備を大統領に提案した」と伝えた。大統領は「あらゆる選択肢がテーブルにある」として、中国が北朝鮮に対する制裁圧力を強化しないなら「米国は単独でも対応する」と、習主席に警告した。しかし、中国政府の発表では、中国は国連安全保障理事会の制裁決議を「引き続き全面的に履行」、北朝鮮の核・ミサイル活動と米韓合同軍事演習の「同時停止」、「高高度地域防衛(THAAD)ミサイルの配備反対」など従来の路線から一歩も出ない。これでは朝鮮半島危機は深まる一方である。

 米中関係の進み方は日本にとっても重大な関心事である。安倍晋三首相は4月9日、トランプ大統領と電話会談した。2月の首脳会談、北朝鮮のミサイル発射直後の4月6日の電話会談に続く頻繁なやりとりは、二人の信頼関係を反映している。首相は「北朝鮮について中国の対応に大変注目している」「日米の緊密な連携、日米韓の結束が重要なことで完全に一致した」と語った。次の核実験や弾道ミサイル発射など北朝鮮の新たな挑発に対して、米中会談を経た習指導部がどのような有効な措置を打ち出せるか、けん制したものである。東シナ海、南シナ海を含めアジアに軍事危機を作り出してきた中国の姿勢に変化は起きるのか。中国が目指す「一帯一路」などの新たな国際秩序作りの行方を左右する試金石になるだろう。

韓国への核配備に本気のトランプ   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳)  [投稿履歴]
投稿日時:2017-04-09 06:32 [修正][削除]
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 日本の報道では何やら歯切れが悪く、米中首脳会談は平行線をたどったように見えるが、トランプと習近平の間では北朝鮮の核ミサイル対策でかなり激しいやりとりがあったようである。より深刻な対応を迫られている韓国の報道を見れば、トランプは戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)配備について「韓国に対して報復措置を取らないように(中国に)求めた」(東亜日報)という。これに対し習近平はTHAAD配備に反対するとともに、米韓軍事演習について「軍事的圧力を停止すべきだ」と逆襲している。かなりきわどいやりとりである。一方、トランプが「中国がやらなければ、米国が独自の行動について準備が出来ている」と伝えたことについて、軽佻(けいちょう)浮薄なる民放テレビのコメンテーターらが「すわ軍事行動」とばかりに騒いでいるが、そうとは限るまい。軍事行動の前に行いそうな最大の一手は、韓国への戦術核配備であろう。韓国に核配備する以上、トランプが日本にも有事の際の核持ち込みを求める可能性がないとは言えまい。極東情勢の激変で非核三原則の是非について、国会での議論が再燃する可能性もある。

 首脳会談を経て米国は、ここ当分は中国の北への動きを注視することになるだろう。会談のポイントはトランプが習近平の尻をたたいたことにあるからだ。米中首脳会談を狙ってシリアへの巡航ミサイル攻撃を断行、国家安全保障会議(NSC)に韓国への核配備を提言させるなど、どぎつい対中圧力を展開したトランプは、中国がこれに促されて北に対して行動を起こすかどうかを見守るのだろう。起こさなければ、矢継ぎ早に対策を打つだろう。既に下院が可決した北のテロ支援国家再指定を実行に移し、北と取り引きする第3国の企業・個人への制裁、同盟国のミサイル防衛網の整備などをちゅうちょなく打ち出すであろう。そしてその白眉とも言えるものが韓国への戦術核の再配備である。トランプは就任後国家安全保障チームで、韓国に核を配備して北への“劇的な警告”を行うことを検討してきた。これを習近平の訪問を待っていたかのようにNBCテレビにリークして「米国家安全保障会議(NSC)が在韓米軍への核兵器の再配備をトランプ大統領に提案した」と報じさせた。

 グアムに配備している戦略核はミサイルや爆撃機でいつでも使用できるから、韓国への配備を検討するのは戦術核であろう。戦術核とは局地戦で使用するもので、戦場単位で通常兵器の延長線上での使用を想定した核兵器である。かつて在韓米軍は、核弾頭を装着できる地対地ミサイル「オネスト・ジョン」と280ミリ核大砲、空中投下核爆弾、超小型破壊用特殊核爆弾などを搬入した。しかし、冷戦終了への流れがはっきりしてきた1991年、ジョージ・ブッシュが軍縮計画に添って、これらの戦術核兵器を朝鮮半島から撤収した。現在、北大西洋条約機構(NATO)では、5ヵ国の米空軍基地の6ヵ所に戦術核兵器約150~200個が備蓄されている。核兵器の再配備先としては、ソウル南方にある烏山(オサン)空軍基地が候補に挙がっている。タイミングとしては金正恩が6回目の核実験をやった直後かもしれない。トランプのNSCは、金正恩の臆面もないミサイル打ち上げと核開発で、極東が核危機の状況になりつつあると見ており、韓国への核配備は戦略上も欠かせなくなってきたと判断したようである。韓国内は5月9日の大統領選挙に向けて保革伯仲の戦いが展開されているが、この戦術核配備が争点になりつつある。「核武装」すら主張する与党保守勢力は歓迎しており、文在寅など野党候補は反対している。選挙結果は配備に影響するかもしれないが、トランプは選挙に関わりなく配備する構えのようだ。

 こうして昔懐かしい核の傘論や非核三原則論が日本でも活発になるだろう。「作らず、持たず、持ち込ませず」の非核3原則は、佐藤内閣時代から「国是」となっている。佐藤栄作は1967年衆院予算委員会で「核は保有しない、核は製造もしない、核を持ち込まないというこの核に対する三原則のもとにおいて、日本の安全はどうしたらいいのか、これが私に課せられた責任でございます」と答弁して、非核三原則を表明した。2006年には安倍が衆議院予算委員会で「我が国の核保有という選択肢は全く持たない。非核三原則は一切変更がないということをはっきり申し上げたい」と堅持を表明している。重要なのは、この非核三原則があるかぎり、アメリカは安心であるということだ。なぜなら「作らず」「持たず」があるかぎり、日本の核武装はなく、米国の世界戦略は安泰であるからだ。経緯を知らないトランプが「持ち込みくらいいいだろう」と言い出さないとも限らない。しかし、非核三原則は一体であり、持ち込むとなれば、大きな反核闘争を巻き起こし、死に体のようになっている民進党と、共産党を利するだけということになる。よほどの有事になれば別だが、今のところは平時だ。平時に波風を立てる必要はない。有事にはどさくさに紛れて持ち込むことも可能だ。

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