ところで、さる4月24日、幾つかの新聞が海南島南部の三亜にある中国海軍基地の衛星写真を掲載した。米科学者連盟(Federation of American Scientists: FAS)の Hans Kristensen 研究員が公表したものである。岸壁から陸に向かってトンネルが掘られている写真である。中国海軍は三亜基地に新型の晋級と呼ばれる戦略原潜(長距離戦略ミサイル搭載)を配備しており、米国の情報機関は、三亜基地が戦略原潜と新型の商級攻撃型原潜(水上艦艇を攻撃)、それに空母のための主力基地となる可能性を示唆している。さて、そのトンネルであるが、11本あり、岸壁にある入り口から丘に向かって掘られている。入り口の高さは18メートル、潜水艦が潜航したまま出入りが可能である。近くには潜水艦が磁気探知されるのを防ぐための消磁装置を備えた施設も映し出されている。Daily Telegraph 紙は「まるでジェームス・ボンドに出てくるような秘密地下施設につながり、そこには20隻もの原潜を潜ませることができる」と記している。