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2021-02-18 22:25

(連載2)今大統領選をどう評価すべきか

山崎 正晴 危機管理コンサルタント
 同じ日、トランプ大統領はホワイトハウスで「大統領選の開票で不正があった」との声明を発表したが、それを生中継していた3大ネットワークのABC、NBC、CBSは、「声明に虚偽が含まれている」として、途中で放送を打ち切った。ツイッターも、「合法的に投じられた票では自分が勝っている」というトランプ大統領のツイートに、「誤解を招く可能性のある内容が含まれている」旨の警告文を添付。ユーチュ-ブは、12月9日「トランプ大統領敗北の原因は不正行為やミスにある」と主張する新規動画をすべて削除すると発表。
 
 年が明けた1月6日、米連邦議会乱入事件の発生を受けて、ツイッターとフェイスブックはトランプ大統領のアカウントを一時凍結、1月8日、ツイッターはトランプ大統領のアカウントを永久凍結。1月9日、グーグルは、ツイッターから閉め出されたトランプ支持派が新たに利用を始めた新興SNS「パーラー」をオンラインストアやウェブサービスから削除。アップルとアマゾンもそれに同調。アマゾンは、同社のクラウドサービスからパーラーを締め出した。
 
 大手メディアとSNSによる完膚なきまでの攻撃にさらされ、トランプ大統領は、まるで「猿ぐつわ」を噛まされたように口を封じられ敗北した。その一方で、1月17日にワシントン・ポストとABCニュースが発表した米国民の世論調査結果によると、民主党支持者を含む米国民の32%が「バイデンの勝利は不正選挙の結果だと思う」と答えている。
 
 今回の大統領選挙で不正があったか否かは、今後とも明らかになることはないだろう。しかし、米国民の約半数が「トランプを支持」し、30%以上がバイデンを「信じていない」ことは「動かせない事実」で、それは、「言論の自由」を封殺することで、国民世論を支配しようとした大手メディアとSNSの企てが徒労に終わったことを意味する。精神の自由と民主主義を守り抜いた米国民に心からの敬意を表したい。(おわり)
 
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(連載1)今大統領選をどう評価すべきか 山崎 正晴 2021-02-17 11:43
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