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2011-10-09 02:52
河村洋様のアメリカ外交論を読んで思う
宮崎 厚
ベンチャー企業顧問
河村洋様の「アメリカ外交と2012年大統領選挙」を拝読しました。米国内の色々な情報をありがとうございます。そこで感じたことを申し上げます。米国の国内世論として、河村様のおっしゃる通りであれば「イスラエルは中東で唯一の西欧型民主国家である」というこの考え方こそが、米国の外交政策を誤らせているものと思います。西欧型民主主義が決して唯一絶対ではありません。第二次大戦戦後の世界情勢をかんがみると、親米政権とはほとんど腐敗政権であり、結局はその国の国民の支持を失っています。世界の異質性を認識した多極的世界観を持たずには、世界の平和と発展はもたらされないと考えています。その点で、私は河村様のような親米派の方と考えが異なります。
ただし、私が米国を最も評価する点は、あの国は決して無慈悲な国ではないということです。私の子供のころ、学校給食は、米国が与えてくれた脱脂粉乳のミルクでした。「まずくて飲めない」というと、先生に叱られて、鼻をつまんで飲まされていました。でも、そんなものしか戦後の日本にはなかったのです。それを今思うと、戦争で戦った国が敗戦国の子供にミルクを与える国が果たしてあるのかと考えると、ミルクは確かにまずかったけれど、米国はすごい国だと思います。
そこで、最近の米国ニュースから評価するのは、彼らはいまだに国内で民主主義を追及しているという点です。「ウォール街を占領せよ」という運動が起こったそうです。つまり、政府が救済したウォール街の金融機関の社員たちの高給には我慢できないということだそうです。これに対して共和党の激しい人は「お金と仕事がないと不満を持つ人は、自分を責めろ」と言っているそうです。保守派といわれるティーパティーは、「あらゆることに国家介入を強めて、過剰な福祉社会を求めれば、国が税でつぶれる」という主張だそうです。彼らは「小さな政府」を求め、いくら巨大企業であっても、つぶれる民間企業を国が税金で救済することには反対しています。
国家社会主義の日本を見てみると、財務省は日本の国家財政をつぶしました。厚生労働省は国民の年金財政と医療保険制度を破たんさせました。農林水産省は、日本の農業を壊滅させました。文部科学省は大学をレジャーランド化して、日本の教育水準を引き下げました。逆にノーベル賞をとるような優れた方は、皆米国へ行ってしまっています。散漫なことを言わせていただきましたが、私は、政治的に「リベラル」といわれる人々の主張に疑問を持っています。不平や不満を政府にぶつけ、常に体制を批判し、国に何かをよこせと言っているように聞こえます。そのくせ、リベラリストは、自分たちに気に入らないことになると、あらゆることについて国に規制を要求しているのです。日本は、アメリカ以上に、もっと民主主義はどうあるべきかを追及すべきでしょう。
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投稿履歴
(連載)アメリカ外交と2012年大統領選挙(1)
河村 洋 2011-10-07 11:10
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(連載)アメリカ外交と2012年大統領選挙(2)
河村 洋 2011-10-08 14:14
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河村洋様のアメリカ外交論を読んで思う
宮崎 厚 2011-10-09 02:52
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選挙分析は、人より政策論点を重視せよ!
河村 洋 2011-10-20 18:28
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