国務長官・クリントンが駐米大使・藤崎一郎をなぜ呼びつけたかだが、紛れもなく鳩山の「クリントン長官は、普天間延期を『よく分かった』と応じた」とする発言の訂正を求めたに違いない。会談内容は極秘だが、米国務次官補・クローリーが「2014年の現行計画の実施期限に与える影響を懸念している」「大使が、日本の方針決定には時間がかかると説明した」とコメントしている断片から分析してみても、クリントンは藤崎に約束どおりの早期普天間移転を求めたに違いない。「私は理解など示していない」と語気を強めたのだろう。鳩山の英語の演説を聞けば、その英語力が分かるが、クリントンはたぶん
“I see. Ok. I understand you. ”程度の受け答えではないか。それなら外交儀礼的に相槌を打った程度と受け止めるべきだ。とても「外交的に理解する」と発言したとは言えない。故宮沢喜一以外の首相は、通訳なしに会談をしてはならないのだ。