III. トランプ氏とプーチン氏の個人的背景の比較
トランプとプーチンは共に情報バブルの中にいるが、他国の抑圧的な外国勢力に対するナショナリズムを軽視しながら自国の正当性を声高に主張するのは、単にその環境のせいだけではない。結局のところ、彼らは他者を威圧・攻撃することで自らのナショナリズムを満たしている。不動産業界と諜報機関というそれぞれの経歴から、彼らは極めてゼロサム的な思考の持ち主となっている。さらに理解を深めるために、両指導者の性格についても触れておきたい。
IV. トランプ氏とプーチン氏に見られる、搾取・捕食的なナショナリズム
各々の背景には違いがあるものの、トランプ氏とプーチン氏は自らの部族主義的な見解をあらゆる手段を用いて他者に押し付けようとする点において、極めて似通った思考の持ち主である。彼らは知的な謙虚さをもって世界を見るのではなく、搾取や捕食を伴うナショナリズムの視点から世界を捉えている。彼らは、正当な手段であれ不当な手段であれ、自らが望むものを手に入れようとする。彼らは、自らの主張に含まれる道徳的・論理的な矛盾など気にも留めない。こうした姿勢が、他国のリベラル・ナショナリストを弾圧することにつながっている。リベラル・ナショナリズムとは、グリーンランド、カナダ、パナマ、ウクライナの例に見られるように、自治と自由の追求から生まれるものである。それは、MAGAを掲げる集団やその他の西側諸国の右翼が好むような、ヘイトのイデオロギーではない。また、搾取や捕食を伴うものでもない。