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2008-06-14 20:12

米作国家日本のめざすべき道義外交

橋本量則  派遣社員
 日本は資源の乏しい国であるとしばしば言われるが、私はそうは思わない。豊かな国土から米(コメ)をいくらでも作ることができるからだ。近代経済学では商品の一つにすぎないかもしれないが、米は本来、命の源そのものである。この国は、その始まりから、米作りを広め、米が溢れる中で人々が生き生きと平和に暮らすことを道としてきた。生の基となる米作りこそがまさしく、わが国の道義なのである。この点で、米は、資源というよりも、むしろ命源というべきかもしれない。

 日本はこの命の源である米に恵まれ、いくらでも作ることができる。米が増えすぎると値崩れし困るのではないか、と懸念する人もいるかもしれないが、それは経済の価値しか見ていない。米が多く収穫できれば、それだけ多くの命を養うことができる、ということをまず考えるべきではないだろうか。それが道義であり、真の価値であると私は考える。

 国際社会で生きていく中で日本は、この米作りに基づく道義を全面に打ち出すべきである。飢饉に苦しむ国々へ米の援助を送り、高い稲作技術を教えることは、日本本来の道義にかなうだけでなく、相手の国にも喜ばれることになろう。日本の米で世界の食糧難を緩和することで、国際社会に貢献し、道義国家として生きることを、今こそ日本人はめざすべきではないか。
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