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2026-03-02 18:44

米のイラン攻撃は「台湾有事」を抑止する

加藤 成一 外交評論家(元弁護士)
 米トランプ政権は2026年2月28日イランを武力攻撃し、最高指導者ハメネイ師を殺害した。武力攻撃理由はイランの核兵器開発の阻止とイランの政権転覆である。イランは長年にわたり核兵器開発を進め、すでに核の平和利用をはるかに超える高濃度の濃縮技術を取得している。のみならず、米国を射程に収める長射程ミサイルを開発しつつある。米のイラン攻撃に対し、中ロは独立国家に対する武力攻撃は主権侵害であり国際法違反(国連憲章違反)であるとの非難を行っている。中ロはイランと友好協力関係にあり、両国はイランと経済的・軍事的な結びつきがある。しかし、中ロは米国を恐れ、イランへの軍事支援や軍事介入には慎重である。

 今回のトランプ政権によるイラン武力攻撃はイランの核兵器開発の阻止が最大の目的であるが、それとともに、イランの反米左派政権の打倒による親米政権の樹立である。イランの現政権は自由と民主主義を弾圧する左派の反米独裁政権であり、中ロと友好協力関係にある。米国にとって、反米独裁政権であるイランの核兵器保有は米国を射程に収める長射程ミサイルの保有を含め、安全保障上の重大な脅威である。

 今回の米国による空母、戦闘機、ミサイルによるイラン武力攻撃は圧倒的であり完全に成功した。中ロに対する圧倒的な米国の軍事力の卓越性・優越性が如実に証明されたといえよう。昨年のイラン核施設に対する米軍の電撃作戦の成功も、今年1月の南米ベネズエラに対する武力攻撃の成功も「強いアメリカ」を象徴している。その世界的影響力は甚大である。

 国内でも日本共産党などは今回の米軍によるイラン攻撃は国際法違反であると厳しく批判するが(「赤旗」2026年3月2日)、日本政府はイランの核開発を批判するのみである。なぜなら、米軍のイランに対する軍事作戦の成功は米国の圧倒的な軍事力を証明し、中国による「台湾有事」「尖閣有事」の試みを強力に抑止するからである。今後、習近平がうかつに台湾に手を出せば、台湾どころではなく首都北京や上海が米軍の圧倒的な武力攻撃を受ける危険性があるからである。このように、圧倒的な米国の軍事力は、「台湾有事」「尖閣有事」をはじめ、北東アジアの軍事紛争を未然に防止し、米国と強固な軍事同盟関係にある日本自身の対中、対ロ、対北朝鮮への「抑止力」を飛躍的に強化することになるのである。
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