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2026-03-15 18:31
高市首相の決断力に期待する
加藤 成一
外交評論家(元弁護士)
高市首相は首相就任3か月で2026年1月23日衆議院の通常国会冒頭解散総選挙を決断し、2月8日の投票により自民党が単独過半数を超える316議席を獲得し圧勝した。この決断に対しては、解散当時共産党などの野党や大手マスコミなどから「大義」なき自己都合解散であるとか、自民党の党利党略解散であるなどの批判が殺到した。さらに憲法7条解散は憲法違反であるとの指摘もなされた。共産党は今でも解散権を乱用した「クーデター的解散」が強行されたと批判している(日本共産党第8回中央委員会総会「赤旗」2026年3月14日)。「常在戦場」にもかかわらず不測の事態に対応できない日本共産党こそ、得票数激減・議席半減という「敗北」を厳しく自己批判し、国民が支持しない自衛隊違憲解消・安保条約破棄の基本政策を再検討すべきである。
解散当時の報道によれば、高市首相は党の最高幹部である麻生副総裁や鈴木幹事長にも解散について相談をしなかったという。相談すれば強く反対されたからであろう。高市首相は70%前後の高い内閣支持率を維持しているので、支持率の高いうちに解散を断行すれば勝算があると考えたのであろう。また、「高市発言」を口実とする中国のレアアース輸出規制などの対日恫喝外交の打開も一因であろう。麻生副総裁はかつて首相就任した際、80%前後の高い内閣支持率を誇っていた。しかし解散しなかった為、その後支持率が急落し、追い込まれ解散の結果自民党は惨敗し、鳩山民主党政権に政権交代された。このような歴史的教訓も高市首相の念頭にあり、解散を引き延ばした麻生元首相の失敗を繰り返さない意図もあったであろう。
共産党などの野党や大手マスコミなどは今回の解散には「大義」がなかったというが、個々の解散に「大義」があるかないかは選挙で国民が判断すればよいことである。今回は自公連立政権から自維連立政権に代わったのであるから、自維連立政権の基本政策を含め国民の審判を求めることに「大義」がないとは言えまい。憲法7条解散についても批判があるが、憲法7条は解散が内閣の権限であることを前提とした規定であり、内閣の首長は首相であるから(憲法66条)、解散は首相の「専権事項」とされるのである。何ら憲法違反ではない。
今回の高市首相の解散の決断の正否は圧勝した選挙結果が示している。高市首相は与党で過半数を獲得できなければ首相を辞任するとまで明言して選挙戦に臨んだ。これは公明党連立離脱による危機感が背景にあったと考えられる。衆参の国政選挙に連敗したにもかかわらず退陣を執拗に拒否した石破前首相に比べ潔いと言わざるを得ない。失敗すれば腹を切る覚悟の日本の「武士道」に通じる高市首相の勇気と心意気を評価したい。このような高市首相には、日本の失われた30年間の経済停滞を積極果敢に打破し、山積する内政・外交・安全保障問題を含め日本国の画期的な再生・発展への決断力に期待したい。
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