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2007-09-19 23:48
入門書を兼ねた専門書:『新・戦争論』
谷口 美智子
公務員
9月14日付け本欄で、伊藤憲一先生の『新・戦争論』(新潮新書)の刊行を知り、この週末に入手して、拝読しました。まるで講義を受けているような印象で、とても読みやすい本でした。「なるほど、そういうことなのかーー」と合点がいく箇所が多く、一気に読み終えてしまいました。
一万年前の戦争の起源から、現在の不戦時代まで、懇切丁寧に解説してあり、そのおかげで、副題の主張である「積極的平和主義への提言」が、理解しやすくなっています。提言の部分だけを、字数の限られた論文で主張されても、ピンとこなかったかもしれません。
一般向けの本というのは、入門書も兼ねなければならないので、ご苦労が多いと思います。専門家の先生の書いた本は、ともすれば専門家どうしの回覧板のような印象を受けることが多いのですが、その点、本書は入門書を兼ねた専門書として成功していると思いました。
これは私の勝手な希望ですが、今後『新・戦争論 ロシア編』『新・戦争論 中国編』などと、各論に筆を伸ばし、『新・戦争論』をシリーズ化してほしいと希望します。
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