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2016-06-30 10:48
小池百合子氏の都知事選出馬に期待する
西田 洋一
大学教授
自民党の小池百合子衆院議員が昨29日に、7月14日公示、31日投開票の東京都知事選に名乗り出た。都知事選はこれまで知名度の高い候補が告示直前に出馬表明する「後出しじゃんけん」が有利とされてきた。東京都はその巨大な税収入を財源とする日本最大の利権構造であって、都知事はその利権分配のブローカー役を務めてきたと言える。だから、これまでの都知事選は、候補者の知名度を頼りに、各党が相乗りする選挙であった。
自民党都連関係者は「小池氏から事前の相談がなかった」と不快感を露わにしている由だが、その背景には「小池氏は自民党都連の言いなりになりそうでない」という理由があるのかもしれない。また、そうであればこそ、小池氏は「自民党の言いなりにはならない」という意思表示の方法として、「だれにも相談していない立場での立候補」を演出したのではないだろうか。一部のメディアに「小池氏は自民党の出方を見誤った」との分析があったが、「時代の変化を知らない」のは、メディアのほうであろう。
自民党都連の石原伸晃会長は、29日に官僚出身の桜井俊前総務事務次官と急遽面談し、立候補を要請したそうだが、たまたま人気アイドルグループ「嵐」の桜井翔さんが桜井俊氏の息子であるため、その人気に便乗しようというのが、石原氏の真意であろう。「情けない」というべきか、猪瀬・舛添の元・前両知事を推薦し、今日の都政混乱を招いた責任が自分たちの見識の欠如にあることをまったく自覚していない。
「圧倒的多数の国会議員がルールにのっとっている」「首都東京に必要なのは、もう1人行政官を増やすことではない」「いま求められるのはビジョンやパッションだ」という小池氏の言葉に期待し、エールを送りたい。
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