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2015-11-02 11:53
待ったなしの地球温暖化対策
船田 元
衆議院議員(自由民主党)
産業革命以来、全世界の年間平均気温は0.8度ほど上昇している。僅かの上昇と思いがちだが、あくまで平均であり、ところによっては数度上がったところもあるようだ。今のまま温暖化防止の取り組みが停滞すれば、平均気温は将来2~4度も上昇すると言われる。温暖化の影響は確実に地球の気候変動として現れており、各地で頻発する異常気象、かつてない強力な台風やハリケーン、そして先日の関東東北豪雨災害では、50年に一度という大雨を経験した。温暖化が大気中の水蒸気を増やし、あちこちに悪さをするからと言われている。
世界各国はこの温暖化から地球を守るため、温暖化ガス排出量の抑制、減少に取り組んできた。その最たる国際会議が、「気候変動枠組み条約・締約国会議」いわゆるCOPであり、毎年一回開催され、今年はパリで21回目となる。第3回目は京都で開催され、CO2などの温室効果ガスの排出抑制をはじめて世界的に規定した「京都議定書」がまとまった。しかしこの時は途上国や新興国が参加しておらず、残念ながら効果は限定的だった。その後も先進国と途上国の利害がぶつかり合い、会議はしばしば暗礁に乗り上げて来た。
今回のCOP21では、地球温暖化がターニングポイントを迎えていること、すなわち今のままの対策では、温度上昇がコントロールを失いかねないところまで来ているとの認識を共有し、2020年、2030年の排出量削減目標を、各国が競って出し合うことになる。
すでに12月の本会議を前に、準備会合で交渉テキストが決められたようだが、会議成功の鍵を握るのは、やはり先進国と途上国が共同歩調を取れるかどうかである。我が国もCO2排出量削減割合を、2030年で13年に比して27%というぎりぎりの数字を掲げるが、両勢力を結びつけるような仲介役を期待したい。
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