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2006-09-23 23:12

フィリッピン南部和平への協力に賛成する

石川直義  米欧亜回覧の会幹事
 フィリッピン南部ミンダナオ島で30年以上続いてきたイスラム教徒の分離独立紛争の和平プロセスに日本とスエーデン政府が積極的に参加する方針を打ち出したらしい。7月下旬にマニラを訪問した麻生外相が積極参加を表明した。フイリッピン政府と反政府勢力『モロ・イスラム解放戦線(MILF)』が非イスラム国の和平プロセス参加を呼びかけたのは今年5月だった。これは当事者双方に対して和平達成への圧力になるし、貧困が背景にある紛争開発に協力して和平を下支えすることだろう。

 具体的には、マレーシア、ブルネイ、リビアが構成する国際監視団に日本人の開発専門家を派遣するほかMILFの開発機関と協力して復興支援や無償援助などで主導的役割を果たすことになる。従来、ともすれば受動的と見られてきた日本の外交であるが、これが実現すれば対東南アジア外交で一歩踏み出したといえる。イスラム勢力との和解プロセスで日本が実を挙げれば、中近東他のイスラム諸問題に日本が貢献する可能性も出てこよう。安倍普三新首相を擁する日本政府として取り組むべき課題であろう。 
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