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2010-05-28 18:39

「日米安保条約改定50周年記念円卓会議」に参加して

小早川 敏彦  会社員
 去る5月24日に日本国際フォーラムの主催で開催された「日米安保条約改定50周年記念円卓会議」は、パネリストに適切な人材を選んで頂いた為、長時間の意見交換を伺っていても、それぞれ個性ある信念の展開をされ、全く飽きずに学ぶ事が出来ました。

 殊に、下記諸点の指摘に興味がありました。
 (1)米国の最近の中国に対する姿勢は、COP15における中国の非妥協的姿勢を見て以降、方向の修正が行われている。
 (2)普天間問題は、米国側においても沖縄駐留の妥当性を見直す動きを呼ぶきっかけとなる可能性がある。
 (3)北東アジア安定の為には、沖縄の地理上の位置は戦略的に最適の場所で、日本の他の地域では代替出来ない最上の戦略的価値がある。

 ただ、最後の伊藤先生の「日米同盟の対象地域を世界全体の国際紛争へと拡大したい」とのご意見は、積極的平和主義(Active Pacifism)の観点から言われた事は理解しますが、カーティス教授が指摘されたように、今回の日米安全保障条約を対象として議論する時には、やはり北東アジア地域に対象を絞って論ずる方が、条約の意義や目的がぼけないと考えます。

 又、積極的平和主義(Active Pacifism) と言う用語の意図される所は良く判りますが、英語の平和主義(Pacifism)という用語には、確かに「兵役拒否」のようなニュアンスが混ざりますので、どなたかが示唆されたように、世界平和への積極的貢献(Active participation toward World Peace) などとされた方が、誤解を避けられると思いました。今回の会合を企画して頂き、真に有難う御座いました。
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