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2006-05-07 09:49
首脳会談なくして良好な関係構築は無理
飯田 康治
医師
屋山太郎氏が「JFIRコラム」のなかで日中関係に関連して「日本人は首脳会談をすること自体が外交だと思っているが、会談をやること自体に何の意味もない」と論じているのを拝読した。とても納得できる結論ではないので、反論したい。
首脳同士が直接会って話もできないという関係の中で、どうやって首脳間の、まして国家間の信頼が生まれるのだろうか。「蜜月」と言われる日米関係でも、それを支えている大きな要素はブッシュ大統領と小泉首相の個人的な信頼関係ではないのか。日米首脳会談をやること自体には何の意味もないのだろうか。日米間にも牛肉輸入問題から沖縄基地再編問題まで種々の問題が存在する。それらの問題の解決にとって、日米首脳会談は何の意味もないのだろうか。
ましてや日本は中国との間には深刻な問題を幾つも抱えているのだ。もちろん首脳同士が会談したからといって、問題がすぐに解決するわけではない。だが、首脳同士が会談し、お互いに相手を信頼し、尊敬している姿勢を見せあうのと、そうでないのとでは、それぞれの国民に対してあたえるイメージがまったく変わってくる。それが問題解決に影響をあたえないはずはない。屋山氏は影響力の大きな評論家の一人であるだけに、「会談をやること自体に何の意味もない」という乱暴な表現は残念である。
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