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2008-04-22 00:00
(連載)舌禍にもかかわらずオバマ人気揺るがず(1)
梨絵サンストロム
ジャーナリスト
4月6日、サンフランシスコで民主党超エリート階級によるオバマ基金集めのパーティーがあった。メディアを締め出した億万長者の邸宅で、オバマは自分と同じ意見とカルチャーを持つ「サンフランシスコのリムジン・リベラルたち」(リムジンを乗り回す資産家のリベラルを指す)との気安さから、油断をしたらしく、実に愚かで危険な発言をした。「私が行く先のペンシルバニアや中西部の小さな町の連中は、25年余りの不況の影響から苦々しい(bitter)心境になっており、銃や宗教にしがみついていて、自分たちとは異なった種類の移民や職業を嫌悪することによって、欲求不満を表現している」と。
「宗教や銃にしがみつく」という台詞は、アメリカでは中産階級、労働者階級への蔑視とも取れる傲慢な発言である。ところが、このパーティーに2300ドルの会費を払って出席していたメイヒル・フォウラーという女性が、オバマの45分間の演説をひそかに録音していた。そのあとメイヒルは、テープを自分が所属しているリベラルで名高いハフィントン・ポストというブログに届け、ハフィントン・ポストは4月11日のブログにこのテープを掲載した。それが大騒ぎの発端である。
「ヒラリーはインチキを言うが、オバマは彼自身がインチキだ。オバマの傲慢さとエリート意識がついに尻尾を出した」と、保守系は大喜びで書き立てた。あまりの騒ぎに、メディアは「ウオーターゲート」をもじって「ビターゲート(bitter gate)」と名づけた。慌てたオバマ陣営は、「オバマの言葉の選び方が、悪かったので誤解された」と必死に弁明をしたが、失言の損傷は薄れるどころか、2週間たってもまだ生々しく報道されている。3月にオバマの最初のトラブルとなったライト牧師の過激な発言は、ライト師の口から出たことで、まだ誤魔化しが効いたが、今度はオバマ自身の口から出た取り消しようのない失言である。(つづく)
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