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2008-03-01 00:00
公安省記者会見は「親の心子知らず」か?
角田勝彦
元大使
食べ物にはあまりこだわりなく、出されたものは有り難く頂く方ですが、最近さすがに餃子は遠慮しています。本欄でも2月25日付けの伊東道夫氏の「中国産品の『食の安全』について思う」に続き2月29日付けの杉浦正章氏の「国際オリンピック委員会(IOC)の出番ではないか」でコメントが寄せられていますが、28日の中国公安省などの中国での毒物混入を否定するような発言は、政府中枢の意図を反映したものではないでしょう。
胡錦濤国家主席の訪日は4月中旬で調整されていますが、公安省発言で、その前に日本国民の不安を沈静化させようとしたのなら藪蛇でした。政府中枢は、公安省の淺智慧に苦い顔をしているのではないでしょうか。もっとも軍と公安の独走はぴしゃりと抑える訳にいかず、頭を抱えているのかもしれません。29日に中国側検査責任者が来日し、「公安省の捜査はまだ続いている」とか、「許されない犯罪だ」(特殊な事件との見方)などと述べ、軌道修正が始まっています。
無理に犯人の特定を急ぐのは冤罪事件を引きおこしかねず、できませんが、公安が早々と工場関係者の潔白を発表したのは理由がわかりません。本件の政治的解決はありえません。胡主席の来日に際し、記者会見などで中国側の真面目な対応が求められ、中国が重視するメンツが潰されることがないよう、警察当局間の全面的な協力再開が必要でしょう。
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