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2014-03-08 00:00
(連載2)トルコの憂鬱ーシリア和平の行方
川上 高司
拓殖大学教授
だが、国境を封鎖すれば、物資の流通も止まる。トルコからシリアへの救援物資は滞り、シリアからの難民も足止めされてしまいかねない。そうなればシリアの人道上の危機はさらに深まっていく。また、長い国境線を完全に封鎖することは不可能であろう。トルコの憂鬱は簡単には晴れそうにもない。
サウジアラビアでも過激派対策が始まっている。政府は若者がジハードのためシリアへ出向くことを禁じ、過激派グループへの送金を取り締まるようになった。さらに「リハビリセンター」を設けて、過激派思想に染まった若者の社会復帰に力を入れるという取り組みや就業支援も始めている。
イスラエルも過激派の台頭に神経をとがらせている。イスラエルはシリアで活動しているアルカイーダ系の戦闘員はいまでは少なくとも3万人と見積もっている。彼らの目標は今はアサド政権の転覆だが、その勢いがいつイスラエルに向かうかわからない。ゴラン高原をかかえるイスラエルにしてみれば、過激派よりアサドのほうがいいという結論になる。少なくとも今のアサド政権下ではゴラン高原は停戦が保たれているからだ。
シリアの周辺国は待ったなしの対応を迫られている。(おわり)
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