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2013-05-10 00:00
安倍総理は、国際感覚を持った麻生副総理の助言に従うのが賢明
若林 洋介
学習塾経営
麻生副総理は、4月19日の『ウォール・ストリート・ジャーナル』誌インタビューにおいて、「参議院選に勝ったあと、もうしばらく、あと数年間は経済に専念すべしと(安倍首相に)言わなければならないのが、私の仕事だと理解している」と語っている。この言葉で思い当たるのが、英『エコノミスト』誌の次の言葉である。
「参議院選挙で自民党が勝利し、安倍首相が両院を掌握すれば、日本の政治が直面する行き詰まりを打開できるかもしれない。そうなれば、構造改革を進めることも可能になるだろう。だがそれで勢いづいた安倍氏が、全面的な憲法改正に臨んだり、戦時中の残虐行為に関する認識を修正(ましてや転換)したりすれば、日中関係は悪化の一途をたどる。米国が何より懸念するのは、まさにその点である」(英『エコノミスト』誌・2013年3月2日)。
麻生副総理は、英語能力も堪能であり、おそらくは英『エコノミスト』誌もよく読んでいることが、よくわかるではないか。さすが親英米派の外務官僚・吉田茂の孫の面目躍如たるものがある。こういう国際感覚こそ安倍首相に欠けているのであり、麻生副総理の役割は非常に大きいものがある。
一方、安倍総理の母方の祖父は、東条英機開戦内閣の商工大臣であり、日本ファッシズムの革命思想家・北一輝の『日本改造法案』をバイブルとした革新官僚の岸信介元首相である。安倍総理と麻生副総理のDNAは、あきらかに違っている。お二方共に憲法改正論者であるが、一番の違いは、その国際感覚であり外交センスである。麻生副総理は、戦後、吉田茂元首相が、国際協調外交に徹し、経済復興を最優先したスタイルに近い。これに対して、安倍総理は、祖父・岸信介元首相の悲願であった憲法改正に強い執念を持ち、中国の核実験が成功した時に、日本の核武装を真剣に考えていた佐藤栄作元首相(岸の弟)の考えに近い。二人のDNAの違いは歴然としている。したがって現在の局面においては、安倍総理は、国際感覚を持った麻生副総理の助言に従うことが賢明である。
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