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2012-06-24 00:00
日本国際フォーラムの政策提言に敬意を表する
奥村 和男
大学教授
日本国際フォーラムの政策提言「グローバル化時代の日本のエネルギー戦略」がさる6月18日に発表され、20日付けの朝日新聞ほか全国紙各紙に意見広告として掲載されている。半ページ全面を使った意見広告には70名の有識者や政治家、財界人などが署名しており、かなり注目を集めたアピールであった。皆さんのなかにも、すでにお読みになられた方がおられるかもしれない。
提言は「エネルギーは、国家・社会の存立基盤であり、これを安定的に確保できるか否かは、まさに国民にとって死活的な安全保障問題である」との書き出しから始まり、「3・11事故を受けて、わが国では原発に対する拒否反応が高まっているが、安全の確保はエネルギー安全保障の戦略的議論とあわせて一体的に議論する必要がある」との立場から、10項目の具体的な政策を提言している。
大勢順応で、いわゆる「空気」に弱い日本では、いまこのような提言に署名するのは、たいへん勇気のいることだと、署名者の皆さんには敬意を表しつつも、果たしてこの提言が日本で受け入れられるのだろうか、と不安に思っている。そのような私にとっては、明25日にロシアのサンクトペテルブルクで開催されるAPECエネルギー相会合が採択する予定の合意文書案が、「悲劇的な福島第一原発事故はあったものの」との留保をつけたうえで、原子力の平和利用の重要性を強調している、というニュースは括目すべきものだった。
合意案は、APECとして(1)核エネルギーの平和利用の重要性を確認し、(2)日本の知識や経験を共有することを期待し、(3)天然ガスの使用割合を増やし、(4)地域のエネルギー安全保障に取り組むことを打ち出しているという。これらは、まさに日本国際フォーラムの10項目の提言が提唱していることであり、日本国際フォーラムは世界の大きな潮流をつかんだ上で提言をしていることが証明された。日本国際フォーラムの政策提言に改めて敬意を表するものである。
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