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2010-08-27 00:00
(連載)50歳定年制のススメ(3)
森 浩晴
大学講師
50歳定年が一般的なものになれば、会社はいつまでも高額な固定費に悩むことは無く、廉価で良質な若年雇用にシフトすることができます。また個人サイドとしても、予め50歳が会社人生のゴールであることを知っておれば、それに応じたライフ・プランを立てておくことができます。今巷で問題になっている晩婚や非婚の問題は、「いつまでも先にゴールがある」というイリュージョンが、一つの遠因になっていると思われます。最初から、稼げる終着点が50歳と告知されていれば、逆算して、計画的に20代で結婚、子育て、30代でマイホーム、40代には住宅ローン返済、そして50歳になってからは悠々自適のセカンド・ライフ、という明確な生活設計を構築することができます。
いつまでも冗長に独身生活を続けたりすることが無くなると思います。これは間接的に、少子化に歯止めをかけることになり、少子化さえストップすれば、現下の未曾有不況やデフレにもラチェット効果が働き、現代日本が抱える経済社会的問題が一挙に解決できる公算も大きい訳です。一つ課題があるとすれば、ポスト50歳を「どう生きるか」の問題でしょう。日本人、特にサラリーマンで「一社懸命」にやって来られた方にとっては、リタイア後の人生の過ごし方に大いなる戸惑いを覚えられる方も少なくないと思われるからです。
私は、最終的には「他人とのネットワーク」がその人のリタイア後の人生を決めるメルクマールになると感じます。会社の中だけでクローズするネットワークでは無く、外とコミュニケートするネットワークです。外に有為な仲間がいればいるほど、人生は豊かになり、「会社を卒業したら、行く場所も、集う仲間もいなくなった」という悲劇を避けることができます。
こうした社外における人脈作りや、コミュニティ作りも、「50歳まで」の課題になってくるかもしれません。その人の人生全体がハッピーで計画的になり、それが企業にとってもハッピーであり、社会全体にとってもハッピーであり、就活にあえぐ若人にも幸多いものとなる、そういう50歳定年制を提案したいと思います。(おわり)
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