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2006-05-24 00:00
連載投稿(3)互いに利益をもたらす関係を
王 偉彬
広島修道大学教授
中国では90年代後半からやはっている言葉に、互いに勝つ、互いに利益をもたらす「双贏(シュワンイン)」がある。負の連鎖を生む日中の対決姿勢に終止符を打つには、その考えを適用すべきだ。東アジアは新しい国際政治構造の時代に入っている。これまで日本は経済大国、中国は政治大国という状況だったが、これからは日本は、中国が政治大国プラス経済大国であるという現状を認め、そして中国は、国連安保理常任理事国入りを目指す日本の政治大国化を受け入れるべきだ。お互いの大きさを認め合い、尊重する対等な意識作りが必要だ。
日本の伝統文化の良さに「配慮」がある。中国や韓国が嫌がることは避け、国内政治の雰囲気に流されるのではなく冷静にみる、「配慮」の外交を発揮してほしい。中国も歴史問題に過度にこだわらず、大きな心構えで日本をみるべきだ。アジアの盟主やリーダーなどという争いをせず、韓国や北朝鮮を含めて誰もが利益を得る対等な意識とそのための関係づくりが不可欠である。(おわり)
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