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2021-04-07 21:41

(連載1)中東の不安定化に直結した米国のプレゼンス低下

宇田川 敬介 作家・ジャーナリスト
 中東においていま様々な事件が発生しているが、日本ではなかなか話題にならず、多くの人々は関心がない。日本国内の多くの人は、あまりにもひどい映像が出回るがゆえに積極的に報道されるミャンマー情勢は別として、今中東がどうなっているのか全く分かっていないのではないか。
 
 いまさら言うことではないかもしれないが、日本の資源の大部分は中東やアフリカからきている。中東とアフリカの平和がなければ、そして、その間のシーレーンやインド洋の安定がなければ、日本の発展はおろか、生活の維持もできなくなるのである。それにもかかわらず、もっとも生活に密着し、我々の今後に重要な国際報道のカテゴリであるにもかかわらず、中等やアフリカの情勢については国会でもマスコミでも取り上げられない。筆者はいつもこの異常性を日本人のほとんどが感じていないことに、非常に強い危機感を感じるのである。日本の国際情勢に関する感覚は、なぜかそのような遠くのことだが身近で大事なことに対して機能せず、身近なことだが自分の人生に影響がないような「手暗がりな情報」にばかり反応する。
 
 では中東で実際にどのようなことが起きているのか。できればその裏側まで関心を持って見てゆこう。どうしてこうなるのか、何が起きているのか、そのことに関して様々な事象を考える契機にしてほしい。時事通信社によると、サウジアラビアに対し、イエメンの武装組織フーシ派が攻撃を行った(2021年02月28日、時事通信)。また、「イスラエルの会社が所有する車両運搬船がオマーン湾を航行中に爆発を起こし、イスラエルのガンツ国防相は27日、地元メディアに『イランが関与している可能性が高い』と語った。」(2021年02月28日、時事通信)。この問題については、解説すべきと思って筆を執ろうかと思ったのであるが、このことを懸念しているときに、ちょうど東南アジアの元首脳から電話があった。その内容を私なりに解釈してここにまとめる。私の解説よりもはるかに良い解説なので、掲載する。
 
 曰くこういうことだ。アメリカがバイデン政権になり、明らかにホルムズ海峡周辺のアメリカ軍の動きが鈍くなった。またトランプ大統領時代にすでに米兵を中東からプレゼンスを後退させていたので、中東には中国人が跋扈するようになった。(つづく)
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