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2012-08-27 18:06

日本外交の姿勢について

三久 健三  賀川記念・鳴門友愛会
 日本の外交姿勢は、韓国や中国との領土問題だけでなく、米国に対しても長年相手の姿勢を気にしながらの「和を重んじる」外交である。然るに、世界のほとんどの民族は、自国の権利を堂々と主張するのが普通である。たとえば竹島は、韓国がすでに島に固有の施設を作り、韓国領という石碑まで作っている。そのようなことを長年許容していながら、大統領が島に足を踏み入れたからといって、なぜ今頃騒ぐのか。まったく分からない。

 日本政府は「紛争を避けたかったから、自分の領土でありながら、控えていた」という認識かもしれないが、それでは相手の国には理解されない。尖閣の魚釣り島も同じでないか。日本人が測量のための上陸することも許さないという姿勢は、一体何なのか。中国の反日感情を思いやっての態度ではないのか。まったく理解に苦しむ。今は「紛争問題としない」というあいまいな姿勢は、中国側の態度を強硬にするだけである。

 私は長年中国の大学で教鞭をとっていたが、今は帰国して、両国の文化交流に尽くしている。あいまいな日本人の態度は、中国人にはとても理解されない。昨年9月、仙石官房長官のとき尖閣諸島沖で中国漁船の体当たり事件があった。そのときも日本政府は、事実を明らかにしようとせず、中国側の船長を中国の強硬な抗議に押されて、釈放してしまった。しかも、そのときの仙石長官の予算委員会での答弁は「粛々と権利を主張している」というもので、とても気にかかった。

 この発言は「日本の対応が当を得ている」ようなことを言っていたが、「事を荒立てまい」とする弱腰外交を如実にあらわしていたことを思い出します。あのような日本の弱腰外交が、相手をのさばらせるのです。なぜ堂々とひるむことなく国の権利を主張出来ないのか。国際司法裁判に提訴するというのも、何の効力もありません。所詮、相手が同意しないことを分かっていながらの行為であっては、犬の遠吠えにしかすぎません。政府は、毅然とした効力のある措置をとるべきである。ロシア大統領の北方領土訪問のときに取った日本政府の措置を見た韓国は、日本の今後とる態度を予測して、今回の処置になったと考えられます。どうすることも出来ないほど、日本はなめられているのです。日本には、もう少し賢明な専門家の外交官はいないのか、と情けなくなります。
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