国際問題 外交問題 国際政治|e-論壇「百花斉放」
ホーム  新規投稿 
検索 
お問合わせ 
2011-04-19 01:03

水口章氏に同感する

宮崎 厚  ベンチャー企業顧問
 4月18日の本欄に投稿された水口章氏の「大きく日本を変えるために」に同感です。私も、4月17日の菅首相の演説を聞いて、同じような違和感を感じました。菅首相は3つの目標を掲げましたが、いずれも「全国民の英知を結集する」というものからは程遠く、「大震災前にも使われていた机上のきれいごと」に響きます。もっとはっきり言えば、「自然に強い地域社会」とはなんでしょうか?本来は、厳しい自然の中で、どのようにうまく生きてゆこうかというのが人類・生物の姿です。自然界に対抗する強い社会などありえません。

 「地球環境と調和する」というのもおかしな発想です。今回日本が体験したように、人間は大地震や大津波、はたまた火山の噴火などと調和できるわけがありません。二酸化炭素の削減や地球の緑の保全なら理解できますが、太古の恐竜が絶滅したように、人類も大隕石が落ちてきたら助かりません。「弱者にやさしい」とは、誰を弱者と想定しているのでしょうか?今回の大地震や津波の被災者の方々は、大変な困難に見舞われていますが、決して弱者ではありません。皆、復興のため力強く立ち上がっている人々です。だから、日本人全員が支援しようとしているし、世界各国も支援の手を差し伸べてくれているのです。

 今回の災害の機会に、大小を問わず、世界中の国ぐにで、日本支援の輪が広がっています。どんなに厳しい自然のもとでも、世界の人々は、人間として助け合い、連帯して生きてゆこうという共通理念を持っていることを知って、胸が熱くなりました。菅総理の頭のなかには「所得の低い人は不幸であり、災害で財産をなくした人は弱者である」という、きわめて古い社会主義者的唯物論があるのでしょう。国連総会の場でも、世界に向かって「最少不幸社会」などとおかしなことを述べました。人生良いことばかりではありませんし、思った通りにはなかなかなりません。しかし、皆強く生きてゆくことが人生だと思います。だからお互いに共感できて、助け合えるのです。

 世の中の人を不幸な人と幸福な人を分けて、国家の主要な役割は「所得の再配分」だと考えているなら、それは菅総理らしいとはいえるかもしれませんが、間違いです。今こそまさに、日本が世界にもう一度目を開き、経済交流、文化交流、人物交流をどんどん進め、世界各国との相互関係性を深めるときです。それがこれからの日本の進む道だと思います。国際平和、国際親善を推進し、世界人類の発展に貢献する道だと思います。それは又、ブーメラン効果として日本の発展に戻ってくると考えています。
お名前は本名、またはそれに準ずる自然な呼称の筆名での記載をお願いします。
下記の例を参考にして、なるべく具体的に(固有名詞歓迎)お書き下さい。
(例)会社員、公務員、自営業、団体役員、会社役員、大学教授、高校教員、大学生、医師、主婦、農業、無職 等
メールアドレスは公開されません。
ただし、各投稿者の投稿履歴は投稿時のメールアドレスにより抽出されます。
投稿記事を修正・削除する場合、本人確認のため必要となります。半角10文字以内でご記入下さい。
e-論壇投稿の際の注意事項

1.投稿はいったん管理者の元へ送信され、その確認を経てから掲載されます。
なお、管理者の判断によっては、掲載するe-論壇を『百花斉放』から他のe-論壇『議論百出』または『百家争鳴』のいずれかに振り替えることがありますので、予めご了承ください。

2.投稿された文章は、編集上の都合により、その趣旨を変えない範囲内で、改行や加除修正などの一定の編集ないし修正を施すことがありますので、予めご了承ください。

3.なお、下記に該当する投稿は、掲載をお断りすることがありますので、予めご了承ください。

(1)公序良俗に反する内容の投稿
(2)名誉や社会的信用を毀損するなど、他人に不快感や精神的な損害を与える投稿
(3)他人の知的所有権を侵害する投稿
(4)宣伝や広告に関する投稿
(5)議論を裏付ける根拠がはっきりせず、あるいは論旨が不明である投稿
(6)実質的に同工異曲の投稿が繰り返し投稿される場合
(7)管理者が掲載を不適切と判断するその他の理由のある投稿


4.なお、いったん投稿され、掲載された原稿の撤回(全部削除) は、原則として認めません。
とくに、他人のレスポンス投稿が付いたものは、以後部分的であるか、全部的であるかを問わず、いかなる削除も、修正もいっさい認めません。ただし、部分的な修正については、それを必要とする事情に特別の理由があると編集部で認定される場合は、この限りでありません。

5.投稿者は、投稿された内容及びこれに含まれる知的財産権(著作権法第21条ないし第28条に規定される権利を含む)およびその他の権利(第三者に対して再許諾する権利を含む)につき、それらをe-論壇運営者に対し無償で譲渡することを承諾し、e-論壇運営者あるいはその指定する者に対して、著作者人格権を行使しないことを承諾するものとします。

6.投稿者は、投稿された内容をその後他所において発表する場合は、その内容の出所が当e-論壇であることを明記してください。

 注意事項に同意して、投稿する
記事一覧へ戻る
公益財団法人日本国際フォーラム