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2006-05-31 15:37

他国の成功例や失敗例に学ぶことを提案しただけ

木下彩子  大学院生
 私の5月5日付け投稿「中央集権型情報機関は人権抑圧の恐れあり」に対し、5月29日付で円山啓二氏から貴重なご批判の「投稿」を頂きました。納得できる点もあれば、私の意見を正確に理解していないと思われる点もありました。そこで、本日はもう一度私の真意を説明する機会を得たいと思います。

 「テロや非伝統的安全保障への対策が緊急の要請となっている今日、少なくとも『もう少しまともな情報機関』を日本も持つべきだ」という円山氏の提言は、真剣に考えてみる価値のある提言だとおもいます。その点について、私はまったく同感です。日本では「情報機関」というと何やら怪しげなスパイ組織のようなイメージで語られがちですが、第26政策提言「新しい脅威と日本の安全保障」が指摘するように、まさに「情報なくして戦略なし」なのです。日本に一日も早く本格的情報機関が誕生することを願ってやみません。
 
 しかし、円山氏が5月5日付けの私の主張の論理を「『本格的情報機関とは何か』との議論をすれば、各国の『本格的情報機関』がどれほど人権を侵害し、許すべきでない活動をしているかが分かり、日本はそのような『本格的情報機関』を持つべきではないとの結論になるはずだ、ということのようである」と言い換えておられるのは、まったくの曲解であり、それは私の意図したところとは違っております。

 円山氏ご指摘のとおり、日本の情報機関は米英や欧州各国の情報機関とは比べ物にならないほど脆弱です。だからこそ情報機関の強化が重要な課題なのであり、それには情報先進国の米英等から学ぶべきだ、というのが私の意見です。せっかくたくさんの成功例や失敗例が目の前にあるのですから、これらの他国の例を検証し、日本にふさわしい情報機関とはどのようなものか積極的に議論せよ、と言いたいのです。円山氏の言うような「頭から議論もさせない」ということではありません。「もう少しまともな情報機関」の上をいく、「世界的にみてもかなりのレベルの情報機関」を持てるようになるまで、議論をすすめていくべきです。
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