姉妹団体

公益財団法人日本国際フォーラム(JFIR)は、グローバル・フォーラム(GFJ)や東アジア共同体評議会(CEAC)と密接に連携し、助け合いながら、活動している。その関係は三位一体といってよい。三者は、一体となって総合的なシンクタンク機能を発揮しており、どれが欠けても、他の団体の活動に支障を来たすほどの相互依存関係にある。なぜ、どのようにして、これら3団体は姉妹団体となったのか。その事情と背景について簡単に述べる。

グローバル・フォーラムは、1982年にワシントンで日米欧加の国際会議が開催され、四極フォーラムが発足したとき、その日本支部(四極フォーラム日本会議と呼ばれた)として設立された。ブロック米通商代表、ダビニヨンEC副委員長、ラムレイ加貿易相などの呼びかけに応え、大来佐武郎元外務大臣、豊田英二元トヨタ自動車会長らの提唱によって設立された。四極フォーラムは、冷戦期における西側内部の意思疎通強化に顕著な役割を果たしたが、冷戦の終焉とともに1991年まず欧加会議が、そして1996年には米会議がその役割を終え、解散した。しかし、日本会議だけは、日本を中心に全世界と放射線状に政策対話を組織してゆくとの新しい目的を掲げ、再出発した。その際名称も、グローバル・フォーラムと改名した。

1987年に設立された日本国際フォーラムは、先行した四極フォーラム日本会議と事務局を共有してスタートした。総合的シンクタンク機能の二大要素である知的交流と調査研究をそれぞれが分担する形で、日本国際フォーラムとグローバル・フォーラムは互いに助け合うことによって今日まで一体となって活動してきた。グローバル・フォーラムの規約が「事務局を日本国際フォーラム内に置く」と定めているのは、このためである。

  • グローバル・フォーラム「日・ASEAN対話」

    グローバル・フォーラム「日・ASEAN対話」
    (2006年9月7-8日)

  • 東アジア共同体評議会「設立総会」

    東アジア共同体評議会「設立総会」 (2004年5月18日)

他方、東アジア共同体評議会は、東アジア共同体構想に関心を有する日本国内のシンクタンク、有識者、経済人の知的連合体として2004年に設立されたばかりであるが、その設立のイニシアティブを取ったのは、日本国際フォーラムであった。東アジア共同体評議会の規約が「事務局は日本国際フォーラム内に設ける」「事務局長は日本国際フォーラムの職員が兼任する」と定めたことによっても分かるとおり、日本国際フォーラムは東アジア共同体評議会の運営について特別の責任を負っている。日本国際フォーラムはまた「ASEANプラス3首脳会議」によって設立された「東アジア・シンクタンク・ネットワーク(NEAT)」において日本を代表するカントリー・コーディネータの役割を勤めている。NEAT日本代表団の実態は東アジア共同体評議会であるから、日本国際フォーラムはNEAT日本代表団の事務局であるともいえる。

これら3団体は、それぞれに固有の会員や役員や予算をもっており、形式的にはそれぞれが独立した団体であることは間違いないが、目的ということになると、政策志向のシンクタンク活動を行なうという基本において共通したものをもっているわけである。会員や役員に重複した部分が多いのはこのためであるが、予算執行面でも互いに助け合うことによって、節約や効率的使用が可能になっている。

東アジア共同体評議会と同様に、日本国際フォーラムがその設立のイニシアティブを取った団体ではあるが、特定非営利活動法人日本紛争予防センター(JCCP)は、この点でいささか趣きを異にする。目的が、シンクタンク機能ではなく、カンボジア、スリランカ、アフガニスタンなどの紛争の現場に乗り込んで、オペレーション(事業)を展開することにあり、本部事務局も日本国際フォーラム事務局(赤坂)から独立して、別の場所(六本木)にある。会員、役員の重複もほとんどなく、予算執行面でも共同作業は皆無である。したがって、日本紛争予防センターは現在姉妹団体の中には数えていない。