設立総会開催さる
当日は、当フォーラムのほか、日本国際問題研究所、国際金融情報センター、国際経済交流財団、世界平和研究所、総合研究開発機構、日本国際交流センターなど11のシンクタンク、新日鐵、東京電力、トヨタ自動車、三井物産、住友商事、松下電産、エイベックスなど13の企業そして40人の有識者が参加する「評議会」という体制でスタートしたが、参与あるいは来賓として内閣官房、外務、財務、経済産業、農林水産、厚生労働、文部科学、国土交通、文化の9省庁からも13人の政府関係者がかけつけ、官民を網羅した真にオール・ジャパンの知的プラットフォームとして出発した。 当フォーラムは、本『会報』既報のとおり、昨年9月北京で設立された「東アジア・シンクタンク・ネットワーク」および12月ソウルで発足した「東アジア・フォーラム」に、日本側「カントリー・コーディネータ」として出席したが、そこで東アジア地域内に盛り上がる「東アジア共同体」への熱気を見て、帰国後日本におけるCEAC設立の旗を振ってきた。 設立総会では、第1セッション「ASEAN+3プロセスと東アジア共同体の展望」(報告者:藪中三十二外務省アジア大洋州局長ほか)と第2セッション「東アジア共同体構想とわが国の対応」(報告者:溝口善兵衛財務官、谷内正太郎内閣官房副長官補ほか)で議論を交わしたあと、第3セッション「東アジア共同体評議会の設立」で、「規約案」「役員案」「活動計画案」「収支予算案」が伊藤憲一当フォーラム理事長から提案され、満場一致で承認された。 「評議会」の活動状況はWebサイト(http://www.ceac.jp/)で公開中。事務局は当フォーラム内に付置された。 第26提言スタート 『新しい脅威と日本の安全保障』
佐瀬主査のほか、三好範英(読売新聞社国際部次長)宮坂直史(防衛大学校助教授)の2メンバーおよび事務局より3名が出席し、「『新しい脅威』には軍事的なものと非軍事的なものがある」「国際テロや大量破壊兵器の拡散などの明確なアクターによる脅威とエネルギー危機や難民問題のような国際構造の変化による脅威がある」「国防の定義がより広義のものとなり、自衛隊の海外任務が重要になる」「これに対処できるようにするためには、自衛隊法の整備とともに、民意の支持を得るためのイメージ戦略が必要」「朝鮮半島問題については、北朝鮮だけでなく、韓国や中国の動向も視野に入れるべき」「憲法改正問題も避けて通れない」などの活発な議論が行われた。 なお、第1回政策委員会は7月20日(火)、東京全日空ホテルで開催予定。 第24提言 「新しい世界秩序と日米同盟の将来」発表さる
イラク戦争への対応をめぐって、日本国内では、日米同盟重視か、国連重視かの議論がなされたが、当フォーラム政策委員会は、日本としてどのような世界秩序を望ましいと考えるか、その世界秩序実現のために日本は何をなすべきか、をまず問うべきであり、その後に、そのために日米同盟と国連のベスト・ミックスを追求すべきであるとの観点から議論を進めた。 本提言は、世界が「先進圏」「近代圏」「混沌圏」の3つの圏域に分化したなかで、日米欧などから成る「先進圏」がいわば「不戦共同体」を形成し、世界の平和と安定の推進力になっているとの認識を踏まえ、日本は積極的平和主義の理念を掲げ、「不戦共同体」という新しい世界秩序の拡大と深化を国家目標に据えるべきだと主張している。 具体的には「『新しい世界秩序』として『不戦共同体』の構築に取り組め」「国連の信託統治理事会を平和構築理事会に改組せよ」「憲法第9条を改正し、積極的平和主義に転換せよ」「日本は主体的な国家戦略を持て」「集団的自衛権行使を認め、『安全保障・国際協力基本法』を制定せよ」「『東アジア共同体』と日米同盟の両立を目指せ」などの10項目を提言した。 本提言は、当フォーラム政策委員会が約1年半をかけて審議し、政財学界等を代表する77名の政策委員が署名した。伊藤憲一当フォーラム理事長を主査とするタスクフォースが起案した。 本提言については、時事、共同両通信社がニュースとして内外に配信したほか、『読売新聞』『産経新聞』『The Japan Times』の各紙が報道し、雑誌『世界週報』がその全文を署名者名簿とともに発表した。 さらに、『読売新聞』は5月2日付第11面全面を使って、本テーマに関する「座談会」を特集した。「戦争を違法化するだけでなく、経済的にも政治的にも戦争を現実の選択肢から排除するのが文明だ。それを『不戦共同体』と呼びたい」(伊藤理事長)、「米国には今が世界秩序を作り出すチャンスだという意識がある」(添谷芳秀慶應大学教授)、「米同時テロで米国の考える世界の安全保障戦略は大きく転換した。それがブッシュ・ドクトリンだ」(神保謙当フォーラム研究主幹)などと語りあった。 本提言は、和文3,000部、英文2,500部が内外に配布され、和英ともその全文が当フォーラムのサイト(http://www.jfir.or.jp/)に掲載されている。 「効果的紛争予防」をめぐり 日-OSCE共催会議開催さる
本会議は、OSCE諸国とそのアジア・パートナー(日本、韓国、タイ、アフガニスタンの4カ国)の間の定例会議であるが、今回はASEAN地域フォーラム(ARF)との連携を深めるため、ARF加盟の9ヶ国もオブザーバーとして招待され、出席した。 会議は、有馬龍夫政府代表(当フォーラム政策委員)とイアン・クービッシュOSCE事務総長が共同議長を務め、49ヶ国代表の出席を得て開催され、2日間にわたり欧州とアジアの安全保障問題について白熱した議論を交わした。最終日には「OSCEの現状とアジアの安全保障」、「国際テロへの対応」「トラフィッキングへの対応」という三つのセッションに分かれて議論を深め、「グローバル化した脅威に対抗するために、OSCEとアジアとの共通の取り組みは一層重要である」ことを確認した「共同議長サマリー」を発表して、閉会した。 「対露政策を考える会」活動再開 小泉政権は、一方でロシアとの「共同行動計画」に合意し、対露経済関係の強化を謳いつつ、他方で北方領土問題の風化に手を貸しているのではないか、少なくともロシア側は日本側が小泉政権になってそのような政策転換をした、と受け止めている。これでは、かつての「出口論」と同じだ。 このような危機感に駆られた日本側有志25名は、2月3日に「北方領土の日を迎えるに当たって」とのアピールを出したが、3月4日に開催された当フォーラムの「対露政策を考える会」では、袴田茂樹座長、アピール発出の中心人物であった佐瀬昌盛メンバーなどが集まって、我が国の対露政策の現状をどう評価するか、このアピールを今後どのようにフォローアップするかについて、意見を交換しあった。 理事・政策委員 屋山 太郎
先日、EU拡大のテレビ番組(NHK)をみていたら寺島実郎氏が、EUが拡大し、かつて戦った国が融合していくさまを指摘しつつ、「日本は近隣諸国と友好な関係を作ることをしてこなかった」と日本外交を批判した。これも形を変えた正三角形論だ。 近隣諸国と仲良くする努力は必要だが、それが成功するかどうかは、共通の価値を追求し、共通のモラルを共有する間柄でなくては成功しない。拡大EUは東欧が共産主義を捨てた瞬間に共通の価値とモラルを共有できた。 日本はアジアに位置するから、アジアの近隣諸国と安全保障議論を行ったらどうかという議論がある。しかし日本は中国や韓国、北朝鮮と精神の絆において共有するものは何もない。日本の武士道は米欧において理解されているし、我々も騎士道の精神を十分に理解することができる。 中国には「いさぎよい」という精神がない。朝鮮の人が年中、威張り散らす態度にはとても付き合えないし、尊敬の念も湧かない。 さらに、中、韓両国は反日感情を煽ることで国内を治めようとしている。歴史問題、靖国問題は本来、日本の内政問題である。それに、国を挟んで謝罪しろという。歴代日本政府は面倒だからと謝罪料を払ってことを済ませてきた。 モラルにおいて共通項はなく、金をとって感謝もしない国々と、互いに信頼できる関係が構築できるわけがなかろう。不当なまでの贖罪意識を持つ日本人がいるのは知っているが、いくら贖罪意識を持ったとしても、それによって日本の安全が確保されるわけではない。 国際関係も変化し、防衛の態様も変化した。こういう環境の中で、改めて世界を見渡して、組むに足る国はどこかを吟味すれば、米国しかない。これはあと半世紀は変るまい。 国際政経懇話会 猪口前軍縮大使を迎えて
当フォーラムの理事、副運営委員長でもある猪口教授からは、「日本が大国として外交の場で積極的に発信し、解決の道のりを示していくためには、各国別の事情に寄り添い、その国の国益に沿った論理を用いて説得することが不可欠だ」と、4月まで軍縮代表部大使として外交の最前線で活躍された現場での生の体験を基とした貴重なお話をいただいた。当日は、金森久雄、大河原良雄、神谷健一、明石康、伊藤憲一など計20名が出席した。 第25提言「日本の文化と教育」審議進む
当日は、伊藤憲一政策委員長、袴田主査の他、グレン・フクシマ、鵜野公郎、黒田眞、廣野良吉、茂木賢三郎等11名の政策委員が出席した。 まず遠山講師から「日本がこれから国際的にどういう位置づけで活動していくか、経済も大事だが、日本のあるべき社会基盤の構築が大事である。日本の目指すべき方向は何か。その根底の上に人づくりが必要である」との問題提起が投げかけられた後、出席した政策委員からは「一人ひとりが、知力、精神力をもち、感性、技術力、能力をのばし、それを社会が受け入れるという社会体制の在り方が重要だ」「日本人は自己責任の感覚を身につけるべきであり、そのためにはまず公的な機関に責任を押し付ける考え方を変えるべきだ」等の意見が次々と表明された。 最後に、袴田主査から「いまの日本人には国家に対する本質的な感覚が欠如している。これを何とかしたい」とのコメントがあり、議論は次回に持ち越された。 ■ 新規入会会員の紹介 (3~5月分、入会順)
TCOGプロジェクト発足
北朝鮮を巡る情勢が混迷を深めるなか、日米韓三カ国の政策調整をいかに進め、米国との同盟関係をいかに管理すべきか、といった課題を掲げ、本年10月にグローバル・フォーラムと協力して、東京で「日米韓対話」を開催するほか、来年3月にはワシントンで仕上げの公開シンポジウム開催を予定している。 5月21日には、ショフIFPA主任研究員(写真右)が来日し、神保謙研究主幹等と研究内容につき討議を深めた。 「ロシア・CISの不安定要因」研究会報告書完成 昨年5月以来1年間にわたり「ロシア・CISの不安定要因」の研究と取り組んできた瀧澤一郎江戸川大学教授、北川誠一東北大学教授、大富亮『チェチェン・ニュース』編集人をメンバーとする研究会は、このほどその研究成果を当フォーラム「研究会報告シリーズ第39号『ロシア・CISの不安定要因』」に取りまとめ、発表した。 同研究会は、毎月1回のペースで3月末までに11回の研究会合を開催し、「中央アジアにおける米軍基地」、「タジキスタン・ウズベキスタンのイスラーム運動」「グルジア情勢」「ロシア・チェチェン紛争の経緯」等のサブ・テーマを手がかりに、「ロシア・CISの不安定要因」の全体的な構造を浮き彫りにした。 ロシア政府の直面する諸困難を分析するとともに、わが国が今後の対ロ政策および対中央アジア政策を策定する上で考慮すべき具体的な諸点を指摘し、今後対ロ、対中央アジアの諸問題にかかわる関係者の間で貴重な資料となるものと思われる。 フォーラム活動日誌(3-5月)
事務局便り
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