e-論壇「百花斉放」 e-論壇「百花斉放」 公益財団法人 日本国際フォーラム 公益財団法人 日本国際フォーラム
 「百花斉放」へようこそ。投稿へのコメントでないご意見は「新規投稿する」ボタンをクリックして投稿してください。
 なお、投稿記事を他所において引用、転載する場合は、その記事の出所が当e-論壇であることを明記してください。

投稿日で検索  //// 
キーワードで検索   
※キーワードはスペースで区切って複数の言葉を入力できます。
  <<前の20件 | 最新|次の20件>>  [ スレッド一覧 | *タイトル一覧 | 投稿一覧]
政府は北朝鮮危機への臨戦態勢を整えよ   
投稿者:杉浦 正章 (神奈川県・男性・政治評論家・70-79歳) [投稿履歴]
投稿日時:2017-08-11 06:07 [修正][削除]
>>>この投稿にコメントする
No.3936
 今回の北朝鮮危機は、かつてのキューバ危機と異なって、トランプと金正恩の間に何らの意思疎通も成立しないままに、一触即発状態になだれ込んでいるように見える。過去数年の事例からみても、北がミサイルで方針を宣言した場合は必ず実行に移しており、実行に移せばトランプは90%以上の確率で迎撃して破壊せざるを得ないだろう。そこに全面戦争に直結しかねない要素がある。国防長官ジェームズ・マティスは「北の体制崩壊」を警告している。一方、米軍の攻撃で壊滅寸前になっても、北は日本の米軍基地への核ミサイル攻撃を断行し、最悪の場合1から2発が大都市に落ちる可能性を否定出来ない。日本は、まさにその瀬戸際の状況に陥りつつあると警戒すべきであろう。政府は迎撃など臨戦態勢を整えるしかあるまい。

 状態を甘く見ない方がよい。北の狂気の指導者金正恩は核ミサイルの誇示で、体制を維持するしかないからだ。この「北の狂気」は中央通信を通じて「中距離弾道ミサイル『火星12号』4発を同時に米領グアム島周辺に向けて発射する計画を検討していると発表した。ミサイルは島根県、広島県、高知県の上空を通過し、グアム島周辺30~40キロの水域に着弾することになる」とした。これに対して米軍がどのような対応をするかだが、予想されるのは3段階での破壊だ。まず発射する場所が分かればブーストフェーズでトマホークなどを使って破壊する。飛び上がった段階では日本海からTHAADやイージス艦搭載ミサイルで撃ち落とすことになろう。グアム近海ではグアム配備の対ミサイル防衛網を使うか、イージス艦を急きょグアム周辺に配備して迎撃するなどの対応が取られる可能性が高い。これらの対処を複合的に行う可能性も否定出来ない。今回の場合時期は「中旬」、標的は「グアム周辺」と分かっているので比較的対応がしやすく、かなりの確率で4発全てを破壊できる可能性が高い。

 トランプの直接的な言及は今日発せられると見られるが、既に北の軍事行動を見越してトランプは、「北はこれ以上アメリカを威嚇しないほうがいい。世界が見たことのないような炎と激しい怒りに直面するだろう」と言明した。NBC放送によれば米軍は「B1爆撃機や巡航ミサイルによる北の発射基地などに対する精密爆撃を実行する準備を整えた。大統領の命令があればいつでも攻撃可能だ」としている。恐らくトランプは北にグアム周辺攻撃を“宣言”されて、黙っていることはないだろう。だまっていればこれまでの北への強硬姿勢は何であったかということになる。それこそ大統領の威信は地に落ちる。さらに重要なのはグアム周辺への攻撃を看過すれば、今後「北の狂気」はヤクザの脅しのごとく、ハワイ周辺、サンフランシスコ・ロサンジェルス周辺、ニューヨーク周辺への実験へと、どう喝のスケールを確実に拡大するであろうことだ。既に対北忍耐も限界に達しつつあり、米国務長官ティラーソンの穏健発言でバランスを取る時期は過ぎたのではないか。マティスは「北の指導者は体制の崩壊や国民の破滅につながるような行動を考えるべきではない」と警告している。

 一方日本は国会で防衛相・小野寺五典が、8月10日、北朝鮮が日本上空を通過して弾道ミサイルを発射した場合、昨年3月に成立した安全保障関連法に基づき、集団的自衛権を行使して迎撃する可能性があることを表明した。グアム島周辺への攻撃で、日本と密接な関係にある米軍への武力攻撃が発生し、日本の存立が脅かされる明白な危険がある「存立危機事態」に該当する可能性がある、との認識の上に立っての対応だ。小野寺は「米側の抑止力、打撃力が欠如することは、日本の存立の危機にあたる可能性がないとも言えない」と語った。相変わらず民共など野党や朝日は反発しているが、至極まっとうな考えだ。さらに時事によると、防衛省は10日、ミサイル通過を予告された中国・四国地方で、地上から迎撃する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を展開する方向で検討を始めた。北朝鮮のミサイルに不具合があった場合、日本国内に落下する不測の事態も排除できないため、PAC3の展開を検討しているとみられる。ただ日本上空を飛ぶ場合は200キロの宇宙空間となる可能性が高く、領空の概念は大気がある100キロとされているため、実際にPAC3が使用される場合は日本に落下してきた場合などに限られるものとみられる。

 こうした状況下で日本政府に求められる問題、は一刻も早い敵基地反撃能力の保有である。1956年に鳩山一郎内閣が次のように政府見解を示しており、憲法上の問題はない。「誘導弾等の攻撃を受けて、これを防御するのに他に手段がないとき、独立国として自衛権を持つ以上、座して死を待つべしというのが憲法の趣旨ではない」である。自民党の安全保障調査会は3月に、北朝鮮の核・ミサイルの脅威を踏まえ、敵基地を攻撃する「敵基地反撃能力」の保有を政府に求める提言をまとめ、首相・安倍晋三に提出した。調査会の座長を務めた小野寺五典は「何発もミサイルを発射されると、弾道ミサイル防衛(BMD)では限りがある。2発目、3発目を撃たせないための無力化の為であり自衛の範囲である」と言明している。防衛相に就任してからは慎重に言葉を選んで発言しているが、もはや緊急事態である。自民党は一致して対応できる野党との協力体制を早急に整えるべきであろう。

 そもそも日本が緊急事態の時に米軍が本当に行動を起こすかについても疑問が残るのは否めない。先に伝えたように米国には北と妥協して、米本土に届かない中距離核ミサイルまでは認めるという日本にとっての「悪夢の選択」が妥協案として存在する。いくら緊密でも、独自の「敵基地反撃能力」くらいは保有すべきではないか。まさに専守防衛とはこのことでもある。それにつけても不可解なのは金融市場の動きだ。ウオールストリートジャーナル紙も首を傾げているが、トランプが米大統領が北朝鮮に対して「世界がいまだ目にしたことのないような炎と怒りに直面するだろう」と警告したわずか数時間後に円がドルとユーロに対し上昇したのだ。同紙は「核武装の道をまい進する独裁国家と日本との近距離に対する懸念よりも、安全な逃避先通貨という円の位置づけの方が重要だということだ」としているが、カネのためなら何でもする銭ゲバ達の考え方は理解の範疇を超えている。

No タイトル 投稿者 日時
3941 日本はいまだに「ひよわな花」 四方 立夫 2017-08-21 17:17
3940 日米「2+2」、中国抑え込み明確に 鍋嶋 敬三 2017-08-21 10:29
3939 トランプ、「バノン切り」で穏健現実路線へ 杉浦 正章 2017-08-20 06:42
3938 世界テロへの唯一の対策:自国への愛国心 肥後 小太郎 2017-08-19 18:11
3937 中国第一主義と日本の役割 松井 啓 2017-08-13 17:53
3936 政府は北朝鮮危機への臨戦態勢を整えよ 杉浦 正章 2017-08-11 06:07
3935 民主系メディアを締め付けるプーチン政権 飯島 一孝 2017-08-09 17:36
3934 朝鮮半島は日本にとりいかにあるべきか 松井 啓 2017-08-07 22:19
3933 安倍再起動内閣が「改憲なし解散」にかじ 杉浦 正章 2017-08-04 05:57
3932 ISの拠点化が進む比マラウィ市の悲劇 山崎 正晴 2017-08-03 16:18
3931 米に日本置き去りの対北“現状凍結”構想 杉浦正章 2017-08-02 05:44
3930 あまりにひどいTVワイドショーの印象操作 杉浦 正章 2017-08-01 05:18
3929 米国の「拡大抑止」は機能するか 鍋嶋 敬三 2017-07-31 14:34
3928 あれから48年、アポロ11の快挙!! 船田 元 2017-07-31 11:17
3927 安倍昭恵夫人の「英語力」への侮辱を座視するな 河村 洋 2017-07-28 13:59
3926 安倍は持ち直すが、民進はメルトダウン 杉浦 正章 2017-07-28 06:21
3925 (連載2)「劉暁波氏の死去」にみる西側と中国の変化 ←  (連載1)「劉暁波氏 六辻 彰二 2017-07-25 10:05
3924 文科省は解体的出直しをするしかない 杉浦 正章 2017-07-25 04:54
3923 (連載1)「劉暁波氏の死去」にみる西側と中国の変化 六辻 彰二 2017-07-24 13:48
3922 (連載2)トランプ大統領は外交から手を引くべきだ ←  (連載1)トランプ大統 河村 洋 2017-07-22 10:53

  <<前の20件 | 最新|次の20件>>  [ スレッド一覧 | *タイトル一覧 | 投稿一覧]